ABBAッキオさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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シックス・センス(1999年製作の映画)

4.0

 1999年アメリカ。ブルース・ウィリス引退の報で改めて思い出した。自分にとってはウィリスについて最も印象的な作品。オスメント少年の最初からのはかなげでおびえたような表情が最後の謎解きで腑に落ちるとい>>続きを読む

清須会議(2013年製作の映画)

3.3

 2013年三谷幸喜監督脚本。本能寺の変後の有名な清須会議を、大泉洋(秀吉)、役所広司(勝家)、小日向文世(丹羽)、鈴木京香(お市の方)ら出描く。前半は人物紹介的でやや退屈だが、実際の表情に入る前、秀>>続きを読む

女囚処刑人マリア(1994年製作の映画)

1.6

 1994年円谷映像、ギャガ。円谷映像は円谷英二の三男が独立して作ったプロダクションでウルトラマンなどの制作とは関係ない。子どもの身代わりに警官殺しの罪で某国(撮影はタイ)刑務所で無期懲役となった九条>>続きを読む

女囚処刑人マリア 劇場版(1995年製作の映画)

2.0

 1995年円谷映像制作。正義の犯罪を犯して女囚となった主人公が子どもを人質にとられて処刑人となる、というストーリーの3作目。今度は青田典子。劇場版ということで道具立ては多少派手だが脚本はダメ。倉田て>>続きを読む

女囚処刑人マリア2(1995年製作の映画)

2.1

 1995年円谷映像、ギャガ。今回の処刑人は杉本彩。セミポルノ映画で今の時代には過剰な演出だが、一応映画になっている。悪役の大使館息子とその取り巻き、マリアを使う刑務所幹部の演技が割としっかりしている>>続きを読む

ミスター・ベースボール(1992年製作の映画)

3.6

 1992年アメリカ。トム・セレクがメジャー落ちして日本に来た「助っ人外国人」野手として主演、高倉健が監督という中日を舞台にした創作ストーリー。野球にそれほど詳しくない自分には結構面白かった。ストーリ>>続きを読む

スピード(1994年製作の映画)

3.8

 1994年アメリカ。娯楽作として飽きさせない、これぞハリウッド・エンタメという映画。キアヌ、サンドラの配役もいい。日本の新幹線大爆破のアイディアをパクっているのかもしれないが、十分に面白い。

スピード2(1997年製作の映画)

2.0

 1997年アメリカ。前作の大ヒットに味を占めた、柳の下のドジョウ作品。サンドラが出演を最も後悔している作品らしい。キアヌは脚本を読んで断ったそう。大型船でスピードは無理でしょう。ラジー賞(最低前日譚>>続きを読む

ロストパラダイス・イン・トーキョー(2009年製作の映画)

2.9

 2009年白石和彌監督。白石監督の初の長編映画らしい。知的障害者の兄の面倒を見ながら暮らす弟。弟が兄のために呼んだ風俗嬢マリンが地下アイドルもやっており、兄弟とマリンが共同生活を始める。
 いささか
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SF核戦争後の未来・スレッズ(1984年製作の映画)

4.0

 1984年イギリス。アマプラ視聴。ウクライナで戦争が続く今だから見るべきか、今だから見てはいけないか迷う迫真の内容。テレビ映画として放映されたという、核戦争後の社会を描いたシミュレーション・ドキュメ>>続きを読む

カリスマ(1999年製作の映画)

3.0

 1999年黒沢清監督。CUREの後、自分のやりたい映画を撮ったものだろうか、黒沢監督・脚本の日活製作映画。CUREの人間しか出てこない話と対称的に、本作は森とその中で「カリスマ」と呼ばれる一本の木を>>続きを読む

回路(2000年製作の映画)

3.7

 2000年黒沢清監督。CUREに続き、黒沢監督のホラー作品としての出世作。インターネットによってつながる世界と、生者と死者とがつながる世界とが二重写しになり、現世の人間から生命力が急速に失われていく>>続きを読む

探偵事務所5″ 〜5ナンバーで呼ばれる探偵達の物語〜(2005年製作の映画)

3.0

2005年林海象監督。劇場版、ネットシネマ版で映像化されたシリーズ。フィルマークスでネットシネマ版のエントリーがないのでここに。
 探偵事務所5を舞台に、5から始まる3ケタのコードネームの探偵が主人公
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

2.8

 1992年黒沢清監督。スイートホームが伊丹十三との対立で終わってしまい、失意の時代の黒沢清が習作的にとった作品だろう。映画としてはサイコ・キラーの巨漢警備員が暗いビル内でゆっくり動き、人を殺しまくる>>続きを読む

降霊 KOUREI(1999年製作の映画)

3.7

 1999年黒沢清監督。「学校の怪談」の制作を続けてきた関西テレビ制作のテレビ映画だが、その後劇場公開されたらしい。音響技師の夫(役所)と霊が見えてしまう妻(風吹)が、偶然誘拐された少女を匿うことにな>>続きを読む

樹海村(2021年製作の映画)

2.2

 2021年清水崇監督。村シリーズとのことだが、今回の村は無理矢理な感じ。メインは樹海と呪われた箱。軽薄に樹海探検にくるYoutuberは実際の米人Youtuberの話をヒントにしたのかも知れないが、>>続きを読む

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.0

 2016年黒沢清監督。刑事として犯罪心理学を学んだ主人公が犯人逮捕に失敗して辞職、夫婦で引っ越した先にいた隣人が恐るべき異常者で、という話。黒沢監督の傑作CUREの雰囲気はあるものの、こちらは北九州>>続きを読む

スウィートホーム(1989年製作の映画)

3.2

 1989年黒沢清監督、伊丹十三製作総指揮。大林宣彦監督の「HOUSE」という異色作が先行しているものの、88年の「死霊の罠」、「邪願霊」と並んで、Jーホラーの出発作とされる本作。特に本作は伊丹十三が>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

4.8

 1980年キューブリック監督。スティーブン・キングの原作だが、キューブリックらしく自分の独断で内容を改変し、原作者を大怒りさせた映画。にもかかわらずどう考えても歴史的名作にするところがキューブリック>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.7

 1997年黒沢清監督。言わずと知れたJホラーの傑作だが、それを越えた名画だろう。「サイコ」や「シャイニング」といった世界のホラー史の列に入れるべき作品だろう。
 刑事の高部(役所広司)は、全く無関係
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仏陀再誕(2009年製作の映画)

1.0

 2009年大川隆法製作総指揮という幸福の科学宣伝アニメ。Youtubeで目についたので飛ばしながら視聴。空野太陽という教祖が、荒井有作というどこかで聞いたような名前のニセ教祖(実は悪霊に操られている>>続きを読む

変幻退魔夜行 カルラ舞う! 奈良怨霊絵巻(1989年製作の映画)

3.3

 1989年石山タカ明監督。永久保貴一原作の漫画「カルラ舞う」第1シリーズのアニメ化。奈良を舞台に魔を払う能力を持つ双子の女子高生姉妹、翔子と舞子が活躍するストーリー。話自体はそれほど珍しくないが、女>>続きを読む

妖魔(1989年製作の映画)

2.8

1989年安濃高志監督。漫画家楠桂の初期作品『妖魔』(1985-86)のアニメ化。原作は戦国期を舞台に忍者と魔物世界を結びつけたアクション・ホラーで、少女漫画として珍しく人気を呼んだ作品。アニメは2>>続きを読む

暗黒神話 天の章(1990年製作の映画)

2.8

 1990年安濃高志監督、大映映像製作。諸星大二郎の原作のアニメ化。前後2本で計100分の後半。原作に忠実だが、特に後半は神話的謎解きが中心でキャラクターはあっという間に死ぬか退場。副題「天の章」とあ>>続きを読む

暗黒神話 餓鬼の章(1990年製作の映画)

2.8

 1990年安濃高志監督、大映映像製作。諸星大二郎原作の「暗黒神話」のOVAアニメ。上下2本計約100分で原作にかなり忠実に作っている。上巻は邪馬台国跡発見までで、大神が餓鬼へと変身してしまう。ただ大>>続きを読む

ヒルコ/妖怪ハンター レストア&リマスター版(1991年製作の映画)

3.4

 1991年塚本晋也監督。諸星大二郎の稗田礼二郎シリーズ(妖怪ハンター)から、「黒い探求者」と「赤い唇」を組み合わせた実写作品。2KリマスターDVDで視聴。鉄男で大注目となった塚田監督の最初の商業作品>>続きを読む

寄生獣 完結編(2015年製作の映画)

4.0

 2015年山崎貴監督。岩明均の人気マンガの実写化完結編。前作から田宮の深津絵里との絡みが続いているが、浅野忠信演じる後藤とのアクションもあり、最後のクライマックスまで緊張感が続く。原作のまとまりがあ>>続きを読む

寄生獣(2014年製作の映画)

3.7

 2014年山崎貴監督。岩明均原作のマンガ実写化。完結編との2部構成になっている。人間に寄生する生物との戦いを描くが、その過程で人間存在について哲学的な問いも投げかけるという原作の特徴を、よくできたS>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.5

 2020年黒沢清監督。戦時中、映画製作会社を経営する夫(高橋一生)とその妻(蒼井優)が、夫が満州で目撃した関東軍の蛮行をきっかけにある計画を追求する、という話。シェークスピア劇を見るような様式美に凝>>続きを読む

壁男(2007年製作の映画)

2.5

 2006年早川渉監督脚本。諸星大二郎原作の映画化。原作は未読でも諸星の世界観を知っていれば何となく理解できる。堺雅人が主演で都市伝説としてメディアに流れた「壁男」発見にとりつかれるカメラマンを、CM>>続きを読む

稀人(まれびと)(2004年製作の映画)

2.7

 2004年清水崇監督、小中千昭脚本、塚本晋也主演。90年代にJホラーをリードした3人が関係した作品だが、ホラーとは言えない。本作が制作された背景は分からないが、商業作品としては成功しないだろう。
 
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奇談 キダン(2005年製作の映画)

3.8

 2005年小松隆志監督。伝奇漫画の大家、諸星大二郎の代表作の一つ、稗田礼二郎シリーズ(妖怪ハンター)の「生命の木」の映画化。民俗学を学ぶ大学院生、佐伯里美は幼い頃、東北の寒村で神隠しにあって戻ってき>>続きを読む

ブレイド2(2002年製作の映画)

3.0

 2002年デル・トロ監督。ウェズリー・スナイプスが吸血鬼の能力をもちながら人間を守るために戦うダーク・ヒーロー、ブレイドを演じる第2弾。無口、無表情のブレイドの剣技とアクションがかっこよく、ヒットし>>続きを読む

ヘルボーイ(2019年製作の映画)

2.6

 2018年ニール・マーシャル監督。原作は未読で、デル・トロ版ヘルボーイのファン、特にゴールデン・アーミーはファンタジー映画の傑作と思っている自分には残念作だった。レッドの造形はともかく、脇を固めるダ>>続きを読む

Dear Pyongyang ディア・ピョンヤン(2005年製作の映画)

3.7

 2005年ヤン・ヨンヒ監督。朝鮮総連幹部として北朝鮮に忠誠を尽くして生きていた父の姿を、北朝鮮に批判的ながらも家族を愛する娘であるヤン監督が追ったドキュメンタリー調の映画。戦後日本で北朝鮮にいわばす>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

4.3

 2022年片山慎三監督。2019年末に航空機内でポンジュノ監督の「パラサイト」を見て衝撃を受けてネットをあさって見つけたフィルマークスに思わず書き込みを始めてから本作は300作目。ポンジュノ監督に学>>続きを読む