サクセスとそこからの転落を編集でスピーディーに繋いでいく手つきは如何にもなスコセッシフォロワーって感じ。トム・クルーズだから面白いみたいなところはある。
前作のラストから平然と復活を遂げたマイケルが大暴れ。街全体に恐怖が共有されたことで住民VSマイケル・マイヤーズという構図がトントン拍子に整えられるも、やはり容易に形成された連帯や正義は暴走も早く、、、>>続きを読む
スピード狂の主人公やロックミュージック、新興宗教、全裸女など種々の要素からアメリカン・ニューシネマテイストを感じるが、普通にエンタメしてるので面白い。文字通りドライブ感溢れるアクションシーンは今まで見>>続きを読む
しんどい映画だった。あみ子の視点を意識させるために画面というフレームが常に印象的に用いられてて、引き込まれると同時にこの話の悲劇性も強調される。
構図やタイミング、ライティングの巧みさに一々感心しながら見ていた。主人公は単なる宇宙人からの啓示には留まらない狂い方をしていて、その上であの結末を提示出来てしまうのがかえって良かった。
東部からの資本に呑まれ終わりを迎える開拓時代を舞台に、生き方を矯正できない老いた主人公の世渡りを描いた西部劇。
失われていくものをただ黙って眺めることしかできない主人公の無力が見ていてとにかくつらい>>続きを読む
主人公とヒロインのボーイミーツガールとしての物語一本に絞ったことで総集編というより再構成という言葉が当てはまる作品。その分大胆にカットされてしまった部分に勿体なさを感じるしなんなら齟齬をきたしてるのだ>>続きを読む
全部最高なんだけど、生っぽい台詞の応酬とテクニカルな撮影がツボだった。
カメラが撮影者の能力を超えて対象のありのままを写し取ったとき、 映像には造り手さえも疎外する魔力が宿る。映画の演出についての映画って初めて見たかもしれない。
これは面白くなりそう!という予感だけずっと漂わせていつまで経っても面白くならない。フィクションにおける「家族愛」って他の全てを有耶無耶にしてしまう程の力があるので、社会的なテーマとの食い合わせの悪さに>>続きを読む
下品でめっちゃ笑えたけど、パルム・ドールとか取ってるなら画面がもうちょっと面白かったら良かった。
音楽に対して技術とセンス両方で映像が足を引っ張り気味なので原作はもっと面白いんだろうなという感じ。
目を引くカットやドラマ上の快楽はきちんとあるものの、サム・メンデスの監督作としてもロジャー・ディーキンスの映像作品としても薄味感は否めない。
リー・マーヴィンが善玉と悪玉の一人二役を演じてあらゆる賞を受賞したコメディ西部劇。決戦前に装備を固めていく場面がゲームみたいで面白かった。
自身が長年映画音楽を蔑みの対象として捉えていながら、結果的に生涯を賭して映画音楽そのものの地位向上に寄与したというのが興味深い。
往年の名作映画の名場面が大量にインサートされるので劇場で見る分にはそ>>続きを読む
子供から見た“大人の男”というものの怖さを描くのが巧みな映画。この作品の霊的な部分でのホラー要素を担うのは一貫して今は亡き子供たちの亡霊なんだけど、彼らから与えられるヒントを駆使した末のクライマックス>>続きを読む
まだ切り返しショットとかそういう初歩的な表現が存在しない時代の作品なので正直つらい。
惚れ惚れした。チャゼル本人に黄金期ハリウッドへの憧憬を隠すつもりがないあまり、傍から見れば阿鼻叫喚の地獄の奇祭をまるで「あの頃はよかった」みたいなテンションで描き切ってしまっている。
『雨に唄えば』>>続きを読む
あんまりクドい長回しとか好きじゃないし、ちょっと会話劇に凝りすぎてるきらいもあるけど、丁度いい青臭さと物悲しさに青春コンプレックスを刺激される。香椎由宇とペ・ドゥナの鏡越しの会話シーンとか100点。
キートンが映画の世界に入り込んで大暴れするという話で、映画から与えられた想像力で現実を切り開くみたいなメッセージが込められていると感じた。技術的にすごいのはもちろんのこと、キートン自身の目を見張る運動>>続きを読む
俺も部活やってたから分かるんだけど、成長って結局普段一緒に練習する部員のやる気とか指導者の熱量による「居るべき場所」に自分がきちんと居合わせることが出来るかどうかみたいなところがあって、この5人が同じ>>続きを読む
正直言ってよくわからなかったが、人生に付きまとう孤独とか退屈、さらには確執といったものは、いつまでも続いていくし忘れることなく抱えたまま生きていかなくてはならないみたいなことだと思った。
ディレクターズカット版とのことで見たことない映像も含まれてたが、上映時間はむしろ短くなってる。あらためて見てほとんど白と黒の配色のみでデザインされた映画だと感じた。もはやチープでしかないテクノロジー像>>続きを読む
ドーピング選手の経過観察から始まったドキュメンタリーが一変してオリンピックやロシア全土を巻き込む巨大な陰謀へ接続される。規模を図ることさえできないが確実に存在する闇があって、これはその一端を捉えたドキ>>続きを読む
時制の転換のスマートさや暴力描写の凄惨さからスコセッシの手腕が全く衰えていないことを確認できる。
無人の夜の住宅街で和製っぽいクリーチャーと戦うところとか完全にGANTZやBLEACHの先取り。古き良き特撮映画。
軽薄で直情的なギャングの全貌をいわば覗き見ていた観客を見つめ返し、史上最初の活劇映画である『大列車強盗』のオマージュで締めくくるラストの切れ味。祭りが終わったあとも人生は続いていくという物悲しさ含めこ>>続きを読む
とにかく度肝を抜かれるクリーチャーデザインのつるべ打ちに加えて、それらが殺陣、操演、コマ撮りとあらゆる表現方法を駆使して縦横無尽に画面を駆けずり回る気持ち良さ。特撮映画ベスト。
ザック・スナイダーは普通に映画撮るの下手だと思ってるしこれを見てもその感想は変わらないんだけど、これに関してはジェームズ・ガンの脚本によって傑作へ押し上げられてる。
ADHDの診断を受けた主人公が、リタリン(今で言うコンサータ)を服用して突然溢れ出したバイタリティを持て余す話。
不安や無気力、イライラ、自制心のなさみたいなネガティブな要素が“病気”と診断されたこ>>続きを読む
それぞれ異なる立場の男たちが結束して悪を迎え撃つという如何にもジョン・ウェインが好きそうな王道西部劇。結構印象的な馬の演技が多くて改めて西部劇における馬といううものの重要性について考えさせられる。前半>>続きを読む
常に空間を二つか三つに区切ったような異様な画面構成で、空間を隔てたり空間に踏み込んだりすることでドラマを展開する様は原初の映像快楽と言って差し支えない。まさしくその空間を利用した男女の対比も鮮やかとし>>続きを読む
クリエイターの産みの苦しみや普遍的な人生の紆余曲折も脚本家チャーリー・カウフマンにかかればこんな変な映画になります、という感じ。
何層にも表現の意味が重なりすぎてて難解だけど、思考しすぎて生命の誕生>>続きを読む