duneさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

SF/ボディ・スナッチャー(1978年製作の映画)

3.5

ドナルド・サザーランドやジェフ・ゴールドブラムの役者力で持ってる映画だな〜とウトウト眺めてたら畳み掛けるように最悪さを増していく終盤で狼狽気味に目が覚めた。

捜索者(1956年製作の映画)

4.0

多分リマスター版だと思うけど色彩が驚く程に鮮やか。ジョン・ウェイン演じる主人公が極めて重層的な人間像なのも相まってこの作品が西部劇の中で特権的地位にあるのも頷ける。映画ファンなら一度は見ておいてほしい>>続きを読む

アパッチ砦(1948年製作の映画)

2.0

同じくフォード&ウェインの『リバティ・バランスを射った男』がバカクソ面白かったので期待して見た割に全然退屈だった。てか騎兵隊三部作って西部劇というワケではないのかな。

雲待ちしてるのか知らないけどモ
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ミスター・ノーボディ(1974年製作の映画)

3.5

古風な若者がリアリストな老人に喝を入れる。時代の変化とか世代の違いといった西部劇お得意のテーマを題材に、ギャグとシリアスをそれぞれ担う二人の男の対決を描いてる。マカロニ版コメディウエスタン。

ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

4.5

パーク1の次に面白い。暗くて狭い建物の中で恐竜という存在をゴシックホラー的モンスターへと変貌させた極めてチャレンジングな作品。

ウィンチェスター銃'73(1950年製作の映画)

3.5

ウィンチェスターといえば"西部を制した銃"と呼ばれるほど開拓時代に存在感を示した銃。その銃が色んな人の手に渡ってはモメ事のきっかけになるという数奇な運命についての話。

インディアンによる襲撃シーンの
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牛泥棒(1943年製作の映画)

4.0

超胸糞映画。一見正義感に裏打ちされた行動が、私怨によるリンチ、リンチによるカタルシスへと容易にたどり着くことを描いてる。集団の持つ熱というはそれくらい恐ろしいもので、西部の法やビジランティズムを肯定で>>続きを読む

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

5.0

超越者から降りることや人殺しの烙印を背負うことの象徴として、"自らの過去"そのものに追いかけ回されるという話。アメコミを作り話と断じる一方で、作り話のエデンを目指すことがストーリーの動機になっていたり>>続きを読む

DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン(1983年製作の映画)

3.0

やりたいことが定まってるだけでなく作家性まで固まってるのが凄い。学生制作のレベルは優に超えてる。

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.0

稲垣吾郎が良いという以上の感想は特に抱かなかったが、稲垣吾郎が良すぎる。登場人物全員の人生がキラキラと輝いて見える不思議な映画だった。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

言葉では伝わらないものを極限まで映像化しようとしてるせいか、役者の挙動ひとつひとつに意識を向けさせられる。この作品で取り上げられてるチェーホフが、人生の「空白」を認識しそれと向き合うことを描いてる作家>>続きを読む

リバティ・バランスを射った男(1962年製作の映画)

4.5

法律家VS西部の正義。東部から訪れた弁護士ランス(ジェームズ・スチュアート)、"西部の法"に忠実なトム(ジョン・ウェイン)、その法のもとに放置されるならず者リバティ・バランス(リー・マーヴィン)の3人>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

5.0

度々訪れる気まずい瞬間で本当にいたたまれなくなってしまうタイプなのでドギマギしながら見ていた。今泉監督の作品は個人的にはグサグサ刺さることが多くて疲れるけど貴重な鑑賞体験をさせてくれる。

ほしのこえ(2002年製作の映画)

3.0

セカイ系と言うけれど、世界は少年少女がどうこうできるものではなく、むしろそういった自意識が簡単に打ち砕かれてしまう話だった。この段階では庵野秀明からの影響を隠すつもりもないらしく、どこかで見たようなカ>>続きを読む

大列車強盗(1903年製作の映画)

3.0

最初のアクション映画(最初の西部劇)とのことで鑑賞したけどまあこんなもんかという感じ。カメラに向けて弾丸を放つ男のショットは当時の観客からしてみればショッキング以外の何物でもないんだろう。

大いなる西部(1958年製作の映画)

4.5

『真昼の決闘』と並んで50年代においては珍しいリベラルな価値観から描かれる西部劇。

グレゴリー・ペック演じる東部から訪れた主人公ジム・マッケーの理性や人道主義は西部劇の主人公としては異端そのもの。徹
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3時10分、決断のとき(2007年製作の映画)

4.0

ちょうど最近見た『ヒート』と被るけど、こっちのが互いに感化されながら意想外の展開へ転がっていく分かりやすさがあって好き。映像も美しかった。

赤い河(1948年製作の映画)

4.5

モノクロ映画であることが全く気にならない画面の躍動感に痺れた。膨大な数の牛が駆ける様から命懸けの撮影であったことは想像にかたくないし、背景に広がる荒野も驚くほど雄大。なによりストーリーが面白すぎる。>>続きを読む

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

1.5

人生経験も恋愛経験も薄弱なので意味がわからなかった。これまで新海誠作品を「災害」というテーマばかり強調しながら読み取ってきてたので、雪で電車が止まった!災害だ!みたいな見方しか出来なくなってる。

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

前半のロードムービーパートはやや平板だし後半はガールミーツボーイとしてのフォーマットが足を引っ張って脚本の力不足が一気に顕になるしで完成度という意味ではあまりと言えばあまりな出来なのだけど、災害が呼び>>続きを読む

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.5

色々と単純化できないセンシティブな問題に切り込んでるせいか、良くも悪くも盛り上げすぎないよう意図的に抑制を効かせてる部分が多いと感じた。そういう意味でマルチバースオブマッドネスとは対極に位置する作風。>>続きを読む

ヒート(1995年製作の映画)

3.5

デ・ニーロ扮する凶悪犯とパチーノ扮する警察官の対決を3時間みっちり描いたクライムサスペンス。

両者ともにこの道しか選ぶことができなかった存在であり、だからこそ互い最大の理解者足り得るという悲劇。二人
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ガンマン大連合(1970年製作の映画)

3.0

教養豊かな紳士となんちゃって革命家の珍道中という軽い趣の西部劇でありながら、やはりマカロニだけあって色々と派手。

殺しが静かにやって来る(1968年製作の映画)

4.0

容赦ないバイオレンス描写と印象的な登場人物たちによる傑作マカロニ・ウェスタン。ここまで極端なアンチヒロイズム映画は初めて見た。

家族ゲーム(1983年製作の映画)

4.0

会話の噛み合ってなさがピークに達する最後の晩餐式食卓で大爆笑した。

野獣死すべし(1980年製作の映画)

4.5

過剰な長回しとかラストの独白とかやりすぎ感が無いわけではないが、それに食らいついていく松田優作の演技が絶品な映画。

お早よう(1959年製作の映画)

3.5

近所付き合いのもつれでは済まされないほどに嫌なババアが多すぎる。服とか小道具が着古したり使い古してあるのは流石。

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

2.5

前半はほとんど画面の美しさだけで楽しめたけど後半で一気に眠たくなった。

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.0

とっくに終わった第二次世界大戦が未だ続いていると信じ込ませ、地下で人々に武器を製造させ続けるという奇妙で滑稽な戦争映画。

地上の場面は映画撮影のシーンばかりなのに対し、隔絶された地下で描かれるのはリ
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呪怨(1999年製作の映画)

3.0

つまんね。栗山千明が出てくる職員室でのエピソードだけ結構怖かった。

復讐者に憐れみを(2002年製作の映画)

5.0

終わりなき復讐を突き放したようなカメラワークとちょっとしたユーモアを交えながらいい感じのバランスで描いててバチバチにハマった。韓国映画で一番面白い。

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

5.0

寝たきりになってしまった祖母の存在をきっかけにひとつの家族が様々な感情を吐露していく。大人たちが直面するのは人生への後悔や哀愁で、子どもたちを通して描かれるのはイニシエーションの問題。それぞれが異なる>>続きを読む

狂熱の季節(1960年製作の映画)

3.0

洒落たオープニングに始まり、窃盗、傷害、その他そんな手口あるか?!というようなハチャメチャな愚行までもを繰り返すアバンギャルドムービーめいた犯罪録。誘拐した女性を強姦するとこまで行くかと思いきや、何を>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

4.0

老いへの覚悟(?)と人生の虚しさ。その中で極わずかに光る本当の人間の温かみ。老夫婦の佇まいがマジでカッコ良い。

見えない恐怖(1971年製作の映画)

4.0

全盲の女性に降りかかる悲劇を描いたサスペンス。

視覚に頼れないことによる不自由を寄りのアングルや複雑なセットによって観客にも体験させるというのはまさしく映画という媒体ならではの表現だし、映像というも
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チェンジリング(2008年製作の映画)

5.0

実話であることがここまで効力を持つこともそうそうないと思わせるほどに荒唐無稽な不条理劇。久々に怒りに打ち震えながら映画を見たし、ラストでちょっと泣いた。