duneさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

炎628(1985年製作の映画)

4.0

後半は慣れてしまったのかはたまた絶望感が突き抜けちゃったのか、意外と前半部の方が画面の情報量や演出の巧みさで愕然としつつ熱中して見ることが出来た。反戦映画として効果的なだけでなく優れた映像作品でもある>>続きを読む

野火(1959年製作の映画)

3.5

こっちの野火の方が原作の再現度は高いものの、「神」にまつわる描写は徹底的に排されており、市川崑は映画というメディアの性質をよく理解してるなと思った。そりゃ当たり前だけど。

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

3.0

『父親たちの星条旗』とセットで見ると一般的な日本兵と米兵の戦争に対する認識の違いみたいなのが伺えるので結果的にこちらの方が好みだった。イーストウッド自身これまでで一番撮って良かったと思っている作品がコ>>続きを読む

父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

2.0

政治家の見栄のために敢行された作戦で英雄として祭り上げられ、帰還後も政治的な駆け引きに利用されるという、これもまたある種の不条理に満ちた作品。

個人的にはあまりにも救いのない話に感じられたのと、あえ
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ホワイトハンター ブラックハート(1990年製作の映画)

3.5

巨匠ジョン・ヒューストンがかつて『アフリカの女王』のロケにて象狩りに執着したせいで撮影が全然進まなかったというエピソードを元にした作品。

「象狩りはただの罪(crime)ではなく"地上の罪(sin)
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パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

4.0

ケヴィン・コスナー演じる脱獄犯の人質兼相棒として宗教家庭の子どもを置いたことで、社会的に許容されない人の物語としての側面が強調されてるのだが、道中2人を迎え入れてくれた家庭で自らが最も憎んでいたはずの>>続きを読む

四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

5.0

僕が愛してやまない『sonny boy』の監督夏目真悟の作品ということで鑑賞したら想像以上の傑作だった。どこを切り取っても青春の瑞々しさに満ちている作品で、特にラスト皆でだらだら歩いてる場面には「要約>>続きを読む

センチメンタル・アドベンチャー(1982年製作の映画)

3.0

退屈。最後のレコーディングのシーンがなければもっと低い点付けてたかも。

トゥルー・クライム(1999年製作の映画)

5.0

死刑執行を控えた囚人フランク・ビーチャムの無罪を証明すべくイーストウッド演じる新聞記者が奮闘する話。

不条理の外にいるはずのイーストウッドが無私になって奮闘する姿は『許されざる者』以降では珍しく直球
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残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

4.5

自分が住んでいる土地にかつて住んでいた人や起こった事ってたどるにも限界がある以上誰もが無関係ではいられない事象だし、歴史が降り積もることでその機会は増えむしろ強固になりうるという視点が秀逸。

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

5.0

映画の偶然性みたいなものを代表する作品。脚本や演出が特段優れているとも思えないのだが、狙って撮れないようなショットの連続でゾクゾクするし、結局映画は撮るべき瞬間をきちんと撮れるかにかかってると思い知ら>>続きを読む

西部の人(1958年製作の映画)

3.0

『ゼイリブ』のようなかったるい殴り合いも背景の大自然とそれを捕えるシネスコによって輝いて見える。

コラテラル(2004年製作の映画)

5.0

どんどん絡み合っていく脚本がお手本のような巧みさだし夜のロサンゼルスの風景をここまでカッコよく撮れる監督もほかにいないと思う。命懸けの自己啓発セミナーみたいな映画。

目撃(1997年製作の映画)

4.5

まず間違いなく冒頭30分が白眉なんだけど、その30分で撮るべきサスペンスが全て描かれてしまっている。イーストウッドがヒッチコックを超えた瞬間。

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

3.5

クライマックスにおいてガンダムが極めてヒロイックに描かれている分、TVシリーズ同様のあのラストが弱者から武力をも奪う行為に見えなくもない。

ドアンがあまりに超然としている上に子ども連中も子ども然とし
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.0

原作を毎週ジャンプで追ってるくらい好きなので京都組とか過去編を思わせるオリジナル描写だけでかなり楽しめたんだけど、あくまで3つくらいあるエピソードを端正にまとめただけで極々普通のハイクオリティなアニメ>>続きを読む

新機動戦記ガンダムW Endless Waltz -特別篇-(1998年製作の映画)

4.0

やっとの思いで勝ち取った平和も、維持する方が難しかったりするくらい大衆は愚かで、それを覆す手段が主人公たちの「聞き分けの悪さ」を世界に見せつけることだったという逆シャアみたいな話。

宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟(2014年製作の映画)

3.5

迷い込んだ謎のホテルの雰囲気が良いのとガミラス軍とヤマトの共同戦線がアツいが、それを差し引いても長すぎ。クライマックスも自己犠牲でしか物語を転がせないならこれ以上は付き合いきれないと思った。

楽園追放 - Expelled from Paradise -(2014年製作の映画)

4.5

電脳化して肉体の枷から解き放たれることは本当に進化を意味するのか。代償として肉体が当たり前に有していた能力を失うのであれば、それは進化でなく単に変化しただけではないか、という問題意識を投げかけつつ、理>>続きを読む

宇宙戦艦ヤマト2199 第七章「そして艦は行く」(2013年製作の映画)

3.5

最終章。これまでの旅路の総決算みたいなところがあるので多少間延びしてでも感傷に浸らせにきてる。デスラーのキャラクターが最後まで思わせぶりなままなので続編で色々あるんだろうな。気になるようなならないよう>>続きを読む

宇宙戦艦ヤマト2199 第六章 「到達!大マゼラン」(2013年製作の映画)

4.0

「本艦はこれより特攻をかける。乗組員は速やかに退避せよ」→「艦長だけに美味しい思いはさせませんよ」「どうやら全員命令違反で軍法会議行きですな、ガハハ」→「お前ら、、(泣)」
みたいなことを凝りもせずに
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宇宙戦艦ヤマト2199 第五章「望郷の銀河間空間」(2012年製作の映画)

4.0

敵の将軍たちばかり魅力的でヤマトの船員はやたら含蓄のある副長と反乱分子のメガネっ娘ぐらいしか好きになれないのだが、見たかった大規模戦闘がようやく描かれたことに加え、敵も味方も内輪揉めばかりで一枚岩とは>>続きを読む

宇宙戦艦ヤマト2199 第四章「銀河辺境の攻防」(2012年製作の映画)

3.5

開戦にまつわる新事実の発覚と敵が本格的にヤマトを危険視し始めたことでストーリーが動く第四章。どいつもこいつもトップガン並に命令違反しまくりで呆れる。

機動戦士Zガンダム III -星の鼓動は愛-(2006年製作の映画)

4.5

「貴様!人がいっぱい死んだんだぞ!」
「お前もその仲間に入れてやろうってんだよ!」
みたいな会話の妙が良すぎる。

繊細でナイーブな少年にあれだけの地獄を見せた以上、精神破綻エンドの方が説得力を感じる
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機動戦士Zガンダム II -恋人たち-(2005年製作の映画)

3.5

元々わちゃわちゃしてるだけで見応えのなかったモビルスーツ戦が新規カットでガシガシ動くようになったのは良い。セル画に思い入れもないし。

機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-(2005年製作の映画)

3.5

皮肉なことに新規カットも今や古いのでギャップが少なくなっている気がする。

宇宙戦艦ヤマト2199 第二章「太陽圏の死闘」(2012年製作の映画)

3.5

リメイクなのに相変わらずノリが昭和臭いが、役割や立場がハッキリしたことによる船員のドラマの面白さが生まれてるし作戦行動もサスペンスとして上手く機能してて良い。

劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産(2021年製作の映画)

3.0

ほぼ全部の会話が専門用語で構成されてる奇跡のような映画。正直まるで意味がわからないが、現実の人間の会話に近いセリフや演出をやるってこういうことなのかもしれない。実際キャラクターは皆生き生きしてて楽しい>>続きを読む

フルメタル・パニック! イントゥ・ザ・ブルー(2018年製作の映画)

3.0

特にアニメーションとして作画や演出が優れている訳でもない作品なのでほぼ潜水艦内だけで進む話に120分は長すぎる。

フルメタル・パニック! ボーイ・ミーツ・ガール(2017年製作の映画)

3.5

序盤のギャグパートは退屈だったけどヤケクソとはいえ年端もいかない少年少女が自分たちの死を受け入れてしまう場面の悲壮感でギャップが効いてきて結構好きになれた作品。メインヒロインも人気ないらしいけど俺はめ>>続きを読む