巴里得撤さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

巴里得撤

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象は静かに座っている(2018年製作の映画)

4.2

映画完成後に監督が自死を選んだのは、これでもかというくらいに画面に塗り込められている厭世観にやられたのかと、映画終盤まで思っていたんだけど、ラストの象の声を聞いて、登場人物のなかで希望は潰えていないこ>>続きを読む

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

2.0

宙ぶらりん感。

いいシーンはいくつかあるんだけど。

ジョンにとってのルパートの存在っていったい???

ルパートは過剰に大人びてるし、大人たちはあまりに未熟。

ジョンと母親、兄の話にフォーカスす
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.0

消化するのに時間がかかりそう。

予想通り、エグみの強い映像てんこ盛り。いくつかのシーンでは、観ててなぜか足がすくんだ。

主人公アレクシアは、自動車へのポゼションが高じて、人間性を拒否しているように
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下女(1960年製作の映画)

3.2

突拍子もない話だなぁと思ったら、説教されて終わった。
「こんなことありえないわ」ってまったくその通りなんだけど、じわじわと追い詰められる感じは心に迫るものがある。
映画としての強度を感じるし、そこにこ
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アネット(2021年製作の映画)

3.0

オープニングは最高だったんだけど。。。

ラストシーンが象徴しているように、この物語には「アネット」は必要ないという衝撃の事実。

そして、先週観た『ナイトメア・アリー』も強欲で罪にまみれた男を描いた
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

怖い映画。
誰もが罪を背負っているけど、赦しを求める者とそうではない者が交差する。赦しを求める者は、結局、食い物にされるのだ。
主人公のスタンと心理学者のリッター博士は、決して赦しは求めない。
エゴの
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.0

『新感染』関係なく、単体のB級世紀末ゾンビ映画として観れば、なかなかにおもしろい。
女性がアクションのメインなとこは『怒りのデス・ロード』みあり。主人公を助手席に乗せてトラックで爆走するイ・ジョンヒョ
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.8

『ジョーカー』同様、資本主義における格差を描いていて、二番煎じ感はなくはない。ただし、今作ではそれがいわゆる「正義」を揺さぶるというのがミソ。
ヴィランがバットマンの合わせ鏡っていうのも設定としては珍
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繕い裁つ人(2015年製作の映画)

-

採点は0。

「この町」「この町」って、どんな町?

どんなコミュニティなのか、ディテイルが欠けているので、夜会もリアリティがなさすぎるようにかんじる。

そもそも、主人公がひどい。廃業を決意した老齢
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.8

歌と踊りと悲恋を売り物にしながらも、人種間の断絶、暴力の連鎖、貧困の再生産など、現代的な課題に真っ向から取り組んだ社会派映画。
ポジティブだったアニタのアメリカ観が、暴力によって暗転するのが悲しい。
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アス(2019年製作の映画)

3.6

なるほどねー。この結末読める? すご。僕は読めなんだ。
深読みを許す映画。エンタテインメント性も十分。

ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート(2022年製作の映画)

3.0

演奏中に「街の声」をかぶせるのはやめてほしかった。
そもそも観客の99%はDisney+放映版は視聴済みだろうから、前段のパートも不要。警官の動向もカットして良かった……と思いきや、結構観てない人もい
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声もなく(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

幼いムンジュを除いて、すべての登場人物が孤独を抱えて生きていて、束の間、紛らわすことができたとしても、最後まで癒やされることはない。
「声もない」テインよりも、恵まれた環境で育ったはずのチョヒの方が、
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.8

ウェス・アンダーソン作品にハズレなし。むちゃくちゃ趣味がいいけど、イヤミじゃ無いのは、この人の人徳か。今作は豪華キャストもすごい。さりげなくエドワード・ノートンとか。おっ!ウィレム・デフォーと思いきや>>続きを読む

オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

2.0

tomatometerで評論家とオーディエンスの評価が真っ二つに割れていることに興味を持って視聴。
オーディエンスが正しかった。中身ゼロ。
主人公の性格の悪さだけが残る。

ボーイズ・ステイト(2020年製作の映画)

3.8

政治とは? 民主主義とは?
それを考えるのにうってつけの作品。

ザ・バンカー(2020年製作の映画)

3.4

良作。
アメリカン・ドリームの蹉跌。
それが後世に与えた意義。

ブラックパンサー(2018年製作の映画)

3.4

音楽よい。でも、サントラに入ってる楽曲をもっと聴きたかった気も。

映画としては、BLMに関連づけず、娯楽作として観ても楽しめた。

しかし、ワカンダには内戦の火種が残ってそう。部族間のわだかまりは解
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.2

役者はみんないいし、映像もすばらしいけど、羅生門スタイルにした意味がわからない。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.2

棒読みのような台詞まわしの裏に横たわる、それぞれの「感情の黒い渦」。それが徐々にあらわになっていく。
たしかに脚本がすばらしい。
西島秀俊も三浦透子もよかったけど、もっともエモーショナルで、かつ人を癒
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.5

マーヴェル苦手なのに、エターナルズに続いて観てしまった。
笑えるのがいい。
オンクワフィナがいい。
エンディングの「ホテル・カルフォルニア」がダサくていい。

そのうちエターナルズとリンクしそうな。

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.6

映画館で観るべき映画だったと反省。レースシーンに限って言えば。

テーマは結構社会的。アスリートといえど、資本主義社会でイノセンスを守ることが難しいのは、昨年の東京五輪でも顕になったけど、まさに官僚制
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.2

予習してなかったので、専門用語に戸惑ってしまったけど、絵がきれいだし、世界観がユニークで、なかなかに楽しめた。りかちゃん、すごい。

東京流れ者(1966年製作の映画)

3.5

さすが鈴木清順としか言いようのない、狂った世界。

ザ・ビートルズ:Get Back(2021年製作の映画)

5.0

至福の8時間弱。
生きててよかった。

ピーター・ジャクソン、ありがとう。ディズニーも、悔しいけど、ありがとう。

望むらくは、3時間くらいに編集して再来年あたりに劇場公開することを。

その際のルー
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ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.0

ファン・ジョンミンとイ・ジョンジェの死闘はもちろん、アクションは全般的に見ごたえあり。

……というか、ホン・ウォンチャン監督はそれ以外の要素には関心がないんだろうな。

期待には十分応えてはいるもの
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.6

賛否あるけど、個人的には「賛」。
ホラー描写が怖いというより、エリーのなかに渦巻く「このままではお母さんみたいにおかしくなってしまう」という恐怖に観客も巻き込まれる。
ラストが消化不良という評もあるが
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

うーーーむ。ラストありきか。
ボンドは一旦避難して、後で出直せばよかったのにね。

エターナルズ(2021年製作の映画)

3.5

MCUにはどうも感情移入できず、今回も見送ろうと思ったのだけど、監督がクロエ・ジャオってとこと、マ・ドンソクがいいとこ見せるというのを聞き付けて劇場へ。
映像の美しさはさすがジャオ監督。意外にもアクシ
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