ヒラツカさんの映画レビュー・感想・評価

ヒラツカ

ヒラツカ

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.5

あれえ・・、すっげえ面白い。枯れたの森のなかを、ゆっくり、まっすぐ進んでいく不穏なカメラワークが、僕らをじわじわと映画の中にいざなう。僕は映画にあんまり没入しないたちであり、鑑賞中でも、キャスティング>>続きを読む

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.3

『ゴジラXコング』の感想でも書いたが、霊長類をリアルなCGで表現するのは「不気味の谷」に似た感覚を覚え、どうも苦手なのだ。そんな中、昨日の午後ローでたまたま1968年版をやっていて、かぶりものの猿の場>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.2

こういう、若手俳優たちが一堂に集められたエンタメ邦画は、なぜだか観たくなっちゃうのです。みなそれぞれ、いつかはシリアスな作品に出たい気持ちがありながらも、こういうところで爪痕を残さないと土俵にも登らな>>続きを読む

ダイ・ハード(1988年製作の映画)

4.7

久しぶりにちゃんと見返して発見したのは

カ メ ラ ワ ー ク い い

コマンドー(1985年製作の映画)

4.7

久しぶりにちゃんと見返して発見したのは

音 楽 が い い

トータル・リコール(1990年製作の映画)

4.6

久しぶりにちゃんと見返して発見したのは

メ イ ク す ご い

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

2.9

前作は、邦画にしてはめずらしく、全体主義のディストピアを上手に表現したプロダクション・デザインの優れた映画だったが、今作はヒット作の続編ということでさらに制作費が上がったはずなのに、すこし残念な仕上が>>続きを読む

オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

4.1

もうさ、ガイ・リッチーとジェイソン・ステイサムで、『男はつらいよ』みたいな感じに、こういう映画を必ず毎年作ればいいじゃんか。ストーリーだって使いまわしでいいよ。だって、僕たちって、定期的に『ミッション>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.0

なんとなく観そびれてしまったシリーズ。監督が『LOGAN』のジェームズ・マンゴールドだし、マット・デイモンとクリスチャン・ベイルのW主演ということで、観ない理由はなかったんだけれど、いまいち腰が引けた>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.1

モンスターバースの最新作は、ゴジラとキングコングを完全にバディものにするというアイデア。あくまでも巨大生物たちが主人公で、レベッカ・ホールやブライアン・タイリー・ヘンリーなどの人間はそれを見守るリアク>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

3.5

フォン・ファミリーの悲劇を描いた伝記。スポーツを観る趣味がないにも関わらず、実はプロレスはわりと好きだが、わざわざ会場に赴いたり地上波以外で観戦するほどではない。そして、その歴史や系譜などにはぜんぜん>>続きを読む

妖怪シェアハウス 白馬の王子様じゃないん怪(2022年製作の映画)

3.7

もとのテレビドラマも観てないし、最新作でもないし、なぜ観はじめたのかわからんが、面白かったです、掘り出し物でした。後半、なぜだか『ミッドサマー』みたいな空気感の精神世界に迷い込むあたりの展開に唸った。>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

2.9

ジャンプ読み始めたのは10歳くらいからで、そのころにはすでに連載は終わってたし、小さい頃にアニメ観る習慣もなかったから、ちゃんと通ってきたことがない。またこういう「劇画調」っていうんだろうか、『ゴルゴ>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.8

ティム・バートンの前作は、歌のシーンを明確に切り分けてメタ的にミュージカルのパロディを行っていたが、今作は最初っからミュージカルだと宣言していたところに、「あれ、このノリで行くつもりなの?」と少々違和>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

2.8

ソフィア・コッポラの映画では、『ロスト・イン・トランスレーション』とか『SOMEWHERE』の、何も起こらないだらだらとした作品群が、「好き」って訳ではないんだけれどなんだか気になる、という評価をして>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

3.3

昨年話題になったストップモーション・アニメ。何度もペンキで壁を塗り直したのであろう動く壁画と、工作されていく過程から始めちゃうクレイ・アニメは、確かにあんまり観たことのない映像で興味深かった。クレイ・>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.4

「バーベンハイマー」のミームが炎上するみたいな事件があったからか、大手の配給会社がことごとく日和ったため、日本ではけっきょく半年以上遅れての公開となった。また、近所のTOHOシネマでは、シアターの入口>>続きを読む

サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.7

イーライ・ロスが『グラインド・ハウス』の中で披露した予告編パロディを、ほんとうに一本の映画にしちゃったという企画。それはつまりは『ハロウィン』のパロディである。「スラッシャー」という無難なジャンルに安>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.5

冒頭の物語は、一見すると「いじめ」や「体罰」、「モンスターペアレント」みたいな、これまでいろんなドラマでこすりたおしてきた社会問題を扱っているように見える。でも、そもそもこんな物騒なタイトルで、教授の>>続きを読む

正欲(2023年製作の映画)

3.1

朝井リョウの小説は、スマートさや合理性みたいなものが通念にあるいまの若者の間に存在する「ウソ」を率直に暴いて言語化してしまうという仕掛けが多いと思っている。僕はこの作家の積極的なファンというわけでもな>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

前作は配信で観たところ「映像もキャスティングも最高なのになんとなく面白くなかったな」という評価になっちゃったので、今回はちゃんとIMAXへ。そしたらぜんぜん面白かった。もともと、乗り物やガジェットの「>>続きを読む

ドミノ(2023年製作の映画)

3.4

『マイアミバイス』みたいなアウトロー捜査モノかと思ったら、早々に『デスノート』とか『SPEC』みたいな話になっていき、次第に『インセプション』とか『シャッターアイランド』の様相を呈したと思ったら、結局>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.6

アリ・アスターの最新作は「ぜんぜん実家に帰れない」という、もはやホラーでもない、ジャンルレスの怪作。自宅、医師家族、森の劇団、実家、という4幕構成で、それぞれに個性的な展開が繰り広げられるが、僕はさい>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

2.4

ビクトル・エリセ、特別なスタイルがあるわけでもなく、うーん、正直、なぜ映画界において重要な存在なのか、よくわからんかったな。「ミニシアター系」(この言い方あんまり好きじゃないが)の最たるもの、っていう>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.6

2021年に起こった、ゲームストップ社の株が異常に急騰した事変の話。僕はこういう金融経済まわりのニュースに疎く、これはぜんぜん知らないエピソードだった。というか、そもそも昔から、なぜ銀行や証券会社が儲>>続きを読む

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.3

ザック・スナイダーの新作。ネトフリと組んだら『アーミー・オブ・ザ・デッド』といい本作といい、ちょうどよい塩梅の映画が続いていていい感じ。宇宙を舞台にしたレジスタンスで、いろんなクリーチャーが登場するに>>続きを読む

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

3.7

テレビで放映されてたのでなんとなく観始めたら、最後まで目が離せなくなってしまった。監督の相米慎二は、もともと日活ロマンポルノ出身らしい。セックス・シーンを定期的に差し込めば他は何をしても良いので、森田>>続きを読む

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.5

しわしわのアネット・ベニングとジョディ・フォスターが、フロリダ海峡を横断する外洋スイム達成の夢を追う話。彼女たちがオスカーにノミネートされたのでなんの気なしに観てみた。「アンビリーバボー」の再現VTR>>続きを読む

死霊館のシスター 呪いの秘密(2023年製作の映画)

3.0

ベラ・ファーミガ特有の奇妙で底しれない魅力を上手に受け継いだタイッサ・ファーミガが、前回に引き続き探偵役として大活躍をするシリーズの最新作。コマーシャル・エンタメ・ホラー映画は、どれだけ観たことない映>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

一個前に実写版の『リトル・マーメイド』を観たからなのかもしれないけれど、つまりディズニー・プリンセス・ストーリーだなと思った。狭いコミュニティに閉じ込められた姫が「世界を見たいの」と言い出して、愉快な>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

2.9

足が生えてから馬車に乗せられたシーンで、歌わない!?ミュージカルにおいて、突然歌い出す違和感を誤魔化すために、これまであらゆる先人たちが苦労してきたのに、あっさりと拒否しちゃうのがパンク。僕は原作の2>>続きを読む

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