フクロウさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

フクロウ

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.7

まどマギ+絶望先生で、面白くならないわけがない!笑

小山門出と中川凰蘭の過去?の話が、あまりに刺さり、そして現在?の前章ラストの、ここまで積み上げた上での異星人空中大量破壊ビームで、ギリギリ仲間を引
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エル・スール(1982年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ソンソレス・アラングーレンがよい。また、〈北〉のかもめの家周辺の景色もよい。『瞳をとじて』にも繋がる、スペイン内戦と昔の恋。

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.0

人間が捕食対象になったら。いやー、怖い。安藤馨=大屋雄裕『法哲学と法哲学の対話』かと思った…。しかし、困難を突破する力が知性、それも義務教育過程レベルのそれをきちんと抑えることだったのは、2024年日>>続きを読む

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.0

マダム・ウェブがマダム・ウェブになるまでの物語。疑似家族共同体の話が主軸になる。

変な家(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ほぼ満員でびっくりした。まぁ普通のホラー的カメラワーク、映像づくりに、やや無理のある因襲村設定で評価は可もなく不可もなく。佐藤二朗が佐藤二朗でよかった。

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.3

あー、こう来たか、という感じ。笑
異世界なろうというか、RAというか。笑
しかし、ラストの一人だけ助かろうとしたところに一本、罠が張ってあるあたりは良かった(たしかにファーストケースが、なんで助かった
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カムイのうた(2023年製作の映画)

4.0

かつて明治日本に実在した知里幸恵さん(19歳で亡くなった)をモデルにした、アイヌ民族を描く映画。明治日本のアイヌ民族への露骨な差別(「くさい」「土人学校へ行け」からはじまり果ては強制労働、墓荒らしから>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.6

喋らないからといって、考えてないわけでも、発達が遅れているわけでもない。アイルランドの広大な牧場、自然、田舎の人間関係に触れるうち、コットはだんだんと感情表現豊かになる。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.0

これがアカデミー賞で脚本賞⁉︎これだったら事実認定が争点になっている普通の刑事裁判のほうが面白いのでは…。特に裁判員裁判の場合はかなりわかりやすいプレゼンがなされるようになってるし。

グレート・ハック SNS史上最悪のスキャンダル(2019年製作の映画)

5.0

ブレグジットとトランプの大統領選挙でケンブリッジ・アナリティカ社が行った、Facebookから提供されたデータの違法ないし不当な分析と選挙運動への利用についてのドキュメンタリー。元副社長が言っていた、>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.0

最後、記憶が戻ったかはどちらでもよいのだと思う。みんな、それぞれの過去を抱え、あの上映会に集参できたのだから。そこに至る過程こそが大切だったし、人生そのものだったんではないか。しかし『PARFECT >>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

5.0

私は見ました。私は見ました。私は見ました。

これ、朝鮮の歴史モノに仮託した、しかし近時のMetoo運動に連なる、権力者による密室での人権侵害の告発じゃんね。立場が弱い障害者の証言だから価値がない?し
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(2023年製作の映画)

1.1

障害者施設をおどろおどろしいものとして描くのをやめろ。あと、観客の内なる優生思想、意思疎通ができない障害者は殺されても仕方ないという「さとくん」の思想に誘導するような、宮沢りえと宮沢りえの対話をさせる>>続きを読む

コットンテール(2022年製作の映画)

3.0

なんというか、無難…。

親子の和解と、安楽死の話だった?

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.0

人生のあっけなさと、でもそんなものよねとも。アガサはこの相続争いに巻き込まれて死んだのかと思ったが、騒動終結後にプロシア風邪にあっけなくやられたのだった。息子と共に。

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

4.0

テレビの稲荷崎編のさらにその先、因縁の音駒編。特に、最後に近い場面での、東峰のスパイクから始まる一連のラリーの作画の躍動感よ!笑 あとは、ラストラリー、研磨がボール落とすまでの研磨視点での追跡はめちゃ>>続きを読む

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

5.0

これは今、なるべく多くの人に観られるべき映画だと思う。2024年日本の『アンティゴネー』と言ってもよい作品。こんなことは、もう繰り返しちゃいけない──。こう書いていてハッと気付かされたが、「信仰」も「>>続きを読む

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

4.2

あの間抜け(?)な、のび太の「の」の音こそが、地球とファーレを救う鍵であった。つまり、一見すると邪魔な音も、究極的にはハーモニーを奏でるために必要だった、ということ。いわゆる「多様性」の確保が叫ばれる>>続きを読む

神さま待って!お花が咲くから(2023年製作の映画)

1.2

いや、脚本も演技もさすがにちょっとひどい。さらに「厚生労働省推薦」や福山市の後援も良くない方に作用しているように思われる。

ソウルメイト(2023年製作の映画)

5.0

今のところの今年ベスト。『コンクリート・ユートピア』を抜いた。いやはや。ミソとハウンの、幼少期、高校時代、社会人時代、そしてハウンがジヌの結婚式から逃走して後…と、折々の互いが互いに向ける好意が本当に>>続きを読む

ミツバチと私(2023年製作の映画)

4.2

自身の性別に悩む8歳の「少女」と、家族をはじめとする周囲の反応・グラデーションを描く。身内から投げかけられる「あなたが甘やかしてるから」「線を引くべき」「混乱してるだけ」「(女の子の格好は)家の中だけ>>続きを読む

台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

4.6

『ボーはおそれている』ほどではないが、しかしそれなりに狂気に満ちていた作品であろう。中学生の喫煙、下着・水着姿、あるいはトップレス、自慰、レズセックスとおそらく現代ではもはや撮影できない(放送もできな>>続きを読む

風よ あらしよ 劇場版(2023年製作の映画)

4.2

伊藤野枝の話だったのか。最後は甘粕事件で大杉栄と7歳の甥・橘宗一と共に憲兵に殺されたことは知っており、また加藤直樹『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』を読んでいたときに関東大>>続きを読む

せかいのおきく(2023年製作の映画)

2.5

うーん。まさかうんこの話だったとは…苦笑 寺の坊主が言っていたような、天命としての「役割」=(世界における)弱者の連帯、みたいな話かなとは思ったけども。『PERFECT DAYS』と異なり、しっかりと>>続きを読む

ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人(2023年製作の映画)

4.0

いや〜、よかった。マイウェン演じるデュバリーの自由奔放な生き方は『哀れなるものたち』のベラにも通じる。ジョニーデップ演じるルイ15世は、お化粧をし、口紅をしていても大変様になる。とくに、デュバリーに顔>>続きを読む

女優は泣かない(2023年製作の映画)

4.6

伊藤万理華の演じる瀬野咲と、三倉茉奈演じる飯塚真希が良かった。蓮佛美沙子演じる園田梨枝も。特に病室で隠しカメラが見つかったときと、最後父が死ぬ際の三倉茉菜の怒声、表情は、本当に上手かった。あとは伊藤万>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

うまくやりたいのに、うまくやれない。

現代社会は非常に高度なコミュニケーション能力ないし素質が必要となり、その能力を欠く人間を社会の外に弾き出す。特に、長引く経済不況と新自由主義的思考様式・行動様式
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.3

いや〜〜〜発狂しそう〜〜〜

サメ????

あのキンタマ棒怪物は何なんだ…

『トゥルーマン・ショー』か???

統合失調症+母親への愛憎、くらいかという感じであるが、いかんせん(森の演劇パートで自
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一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)

2.3

うーん。①カルーセル麻紀、②哀川翔、③前田敦子の3つの、おそらくは性や生殖に関わる話がどうリンクするのかほとんどわからなかった。で、各短編の出来もあまりよくない。カルーセル麻紀の亡くなった娘への独演は>>続きを読む

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

5.0

まんまエピキュリアニズム。公達や天皇に求婚(贈与交換)される都での栄華(しかも5人のうち3人は虚栄、2人は命を賭ける)よりも、貧乏でも山で自然に暮らしていた方がよかった。特にかぐや姫争奪戦では死者まで>>続きを読む

サイレントラブ(2024年製作の映画)

2.6

浜辺美波の演技と久石譲の音楽は良いが、ストーリーが少し退屈だった。美夏の自殺を止め、鈴で導き続けた蒼の「神の手」は、しかし、殺人の血に汚れていた、というのもありきたり。音大・音大生/ヤンキー・清掃作業>>続きを読む

エコール(2004年製作の映画)

2.6

山田尚子監督『リズと青い鳥』のところの霊源の一つと聞いていたので。『約束のネバーランド』の雰囲気がある…こわい…。最後、外の世界があって良かった…(涙)

奇跡(1954年製作の映画)

5.0

こういう瞬間、あるよね。自分が神を信じてないことでバチが当たるんじゃないかと不安になったり、自分の今までの信仰が誤りだったんじゃないかと揺らいだり、ただのイエスキリストの真似をする精神障害者かと思いき>>続きを読む

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

3.5

ドライヤーの名作と名高い作品だが、個人的には『あるじ』あるいは『奇跡』ほどは刺さらず。火刑の刑場を目の前にして怖気付き、異端だと認める書類にサインしてしまうが、それは神に対する裏切りだと思い直し、火刑>>続きを読む

あるじ(1925年製作の映画)

5.0

100年前のドイツではモラハラが当たり前でした〜、という話かと思ったら全然違って、むしろモラハラ男のメンタリティをどうやって解体するかという話だった。端的に傑作では。今の日本で「離婚後共同親権ガー」「>>続きを読む