鎌谷ミキさんの映画レビュー・感想・評価 - 23ページ目

真夜中のゆりかご(2014年製作の映画)

4.0

時間が合ったからという安直な理由でチョイスしましたが、それだけは避けた方がよさそう。特に子どものいる方は。その分、ダメージでかい。。。
昨今さまざまな形で、繋がりすぎている故の親子の難しさを描いた作品
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人生劇場(1983年製作の映画)

3.5

深作監督と複数の監督の合作。
任侠映画と学生運動の青春モノを一度に観たボリューム感たっぷりの大作。
女は男を待っているのに、来てくれないのね。どこかへ行ってしまうのね…
この頃の女優さんの脱ぎっぷりが
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蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.5

「映画はつくりもの」というのがわかる、裏方のお話。うまいなぁ。ラスト全く覚えてなかったので、再びビックリさせられちゃった。
役者全体の熱量がスゴい。圧倒させられる。喜怒哀楽はっきりしてるキャラクターは
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里見八犬伝(1983年製作の映画)

5.0

【哀悼 萩原流行氏】

ここには俳優さん個人のレビューはないので、この場所を借りて。至極個人的な話を。
本作に初めて出会ったのが小学校低学年だった。恥ずかし気もなくいう。一目惚れだった。ほとんどが真田
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四月物語(1998年製作の映画)

3.8

マイ岩井俊二映画祭もあとわずか。かなり久しぶりに観賞。間に合ったよ、4月。
こんな短編のような短さだったのかと、エンディングでビックリしてしまった。いろんな場面を画で覚えていたので、もっと長いと感じて
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帝都物語(1988年製作の映画)

3.5

ネット配信でなんとなく。結局最後まで観てしまった。小学生の頃に初めて観たけれど、この世界観は何度見ても理解しきれない(汗)
やっぱり加藤保憲こと、嶋田久作さんの存在感に尽きる。未だに嶋田さん見たら加藤
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次の朝は他人(2011年製作の映画)

3.8

ソウルがモノクロで描かれると、とてもおしゃれに見える。シックさが強調されているホンサンス作品。
何角関係の話かわからないぐらい、みんな誰かに恋してる。「人には、いろいろな面があるでしょ?」に集約されて
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大いなる幻影 Barren Illusion(1999年製作の映画)

3.3

うーん、難しい。セリフですべてを語らない。とても映画的な演出。主人公とヒロインが変化していく過程が雰囲気でわかっていくような流れ。でも、ラブストーリーとは思えなかった。黒沢監督の独特な「世界の終わり」>>続きを読む

花とアリス(2004年製作の映画)

4.3

去年この作品のショートフィルムを劇場で観て、今年「花とアリス殺人事件」を観賞して、やっと辿り着いたという充実感。
初見ではアリスのバレエシーンばかりに気を取られていたけれど、この流れで観た本作は、みず
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味園ユニバース(2015年製作の映画)

3.8

山下監督作品は初期作と「リンダ・リンダ・リンダ」ぐらいしか観ていないのですが、初期作の音楽担当をされてた赤犬がこんな方々だったとは!すばるくんの歌声とともに魅了されました。私の中でうまく繋がりましたね>>続きを読む

滝を見にいく(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

プレスシートを所有していたりするので、パンフに載っていなかった裏設定をざっくりと。どうでもいいものから、血液型まで(後で確認したらHPに文章は載ってるし!)

◯ジュンジュン(蛇持ってた人)66歳、O
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Present For You(2013年製作の映画)

3.5

『The World of GOLDEN EGGS』の監督が手掛けた3D映画で、パペット・アニメーションと実写の融合というあまり聞かないジャンルの作品。本編が始まる前に「これ思いっきりゴールデンエッグ>>続きを読む

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

BD画質が眩しすぎる。あの田園が。岩井作品を語る上で避けては通れない本作。けれど、何度も観たくない。監督は好きなのに。そんな矛盾の中、また観ている。
それは、彼・彼女らの閉塞感に近いモノを抱えていたか
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図書館戦争(2013年製作の映画)

3.3

ヒロインが王子様を探すという要素、いらないんじゃね?と思わせるぐらいアクション映画でした。ただ、リアリティーを感じにくい設定で、戦闘シーンは"お互い何(本は本なんだけど)のために戦っているのか"と困惑>>続きを読む

幸運の壺 Good Fortune(2011年製作の映画)

2.5

麻生さん目当てで。芸人主役で変なポスターなのに、コメディ要素ないやん!二時間サスペンスな展開が私にはちょっと…予告編はホラーになってたけど!?(ネタバレしまくり)転がったソレを、自宅から誰にも見つから>>続きを読む

真夜中の五分前(2014年製作の映画)

4.0

行定監督の作品はほとんど観ている私ですが「GO」でもこの前の「円卓」でもないまた違った作風になっており、ファンの期待をいい意味で裏切ってくれる監督です。まさか、ほとんど中国語だなんて思いもよらず…
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無能の人(1991年製作の映画)

3.5

タイトルと「石を馬鹿にしてはいけない」という予告編のキャッチコピーで、この作品の半分は表現されている(笑)真面目にダメ男を演じる竹中直人が、すごくいい。主演と同時に初監督作品。真面目に映画化されたのか>>続きを読む

劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントムルージュ)(2012年製作の映画)

3.5

H×Hはマンガ少々、アニメ全話見ました。そんな私的には面白かったな。
クラピカとレオリオ、ゴンとキルア。この4人が一緒にいるだけでうれしくなる。ミーハーですね(笑)
ちょっとした謎解き要素と、ゴンとキ
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ワイルド・スピード EURO MISSION(2013年製作の映画)

-

出だしのカーチェイスに釘付け。しかし、東京のしか観てないので前知識なしでは内容が入ってこない…カーチェイスがとにかくスゴいの一言!
「車がゴミのようだ」と隣でボソっと言われてツボった(笑)

自由が丘で(2014年製作の映画)

4.3

ホンサンス×加瀬亮という組み合わせというだけで高評価つけてしまう!いや、つけるよ(笑)
多く語られる「時間」という言葉や概念。そして、時間軸の使い方。通常のストーリー展開では味わえない曖昧な心地よさ。
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3人のアンヌ(2012年製作の映画)

3.5

ホン・サンス作品でも、本作はちょっと違うアプローチ。アンヌが主人公と見せかけて…というひねりは面白い。3パターンのアンヌが登場するけれど、登場人物・小道具・一部のセリフが同じでも、アンヌのキャラクター>>続きを読む

スワロウテイル(1996年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

断続的に観賞中の岩井監督作品、本作は3度目の観賞。BD画質は初ですが、素晴らしい!岩井作品は意味のあるBD化だと再認識。テイストとしては、深夜ドラマや「PicNic」系の残酷さと「undo」のような美>>続きを読む

STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)

3.9

今、山崎貴作品なら有名マンガの実写版に行くでしょうが、私はグロいのが全くダメでして…すべりこみセーフで観れました。有名マンガの3Dアニメ化の方を(残念ながら2D版ですが)
ほとんどの客は実写版に流れて
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ハハハ(2010年製作の映画)

3.8

ホン・サンス監督「ヘウォンの恋愛日記」登場人物繋がりで観賞。順番としては「ハハハ」→「ヘウォン~」の順に観た方がスッキリするのか、しないのか…まずしないか(汗)
こちらは、寛容な恋愛の話。寛容すぎると
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6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

4.8

[追記]
本作をひとことでは説明できない。まさに「人生そのもの」それも青年の青春期が惜しみなく描かれているから「関係が変化していく過程」が裏のテーマなのかな。観賞後の達成感といったら。長いから買ったの
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.0

若さで勝負しずらくなっても、夢と現実に葛藤する27才…

フラれたから、やけになって行ったことのない所へ一人旅。目的がないから、何も起こらない。転職がうまくいって、さてこれからは仕事に生きるぞという時
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SURVIVE STYLE5+ /サバイブ スタイル5+(2004年製作の映画)

3.7

CMプランナー多田琢企画・原案・脚本、関口現監督作品。手掛けられたCMはばっと浮かばなかったけれど、ラルク「Stay Away」のディレクターだと気づいて納得。発想がぶっ飛んでる!
タイトルに5とある
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転校生(1982年製作の映画)

3.8

有名なのに観ていない邦画の一つ。男と女が入れ替わったら…という普遍的なテーマだけど、描き方がとても潔い。セリフにしても、仕草にしても。 モノクロとカラーの移り変わり方がとってもいい!尾道の風景も印象的>>続きを読む

太陽の坐る場所(2014年製作の映画)

3.7

原作未読。名前って大切。他の誰でもなく、自分だけの名前。'キョウコ’という、何人もの人と同じ名前だろうと。親は自分の子どもの名前を、思いつきや一瞬で決めるわけではない。私はそう思っている。

本作は、
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舞妓はレディ(2014年製作の映画)

4.5

世界観にハマって2回目観賞。今の所、周防作品で一番好き!今回、母と観賞しました。母と映画館へ行くのは、子どもの頃以来です。本作は、私の母のような60代以上の女性にヒットしている感じがいたします。実際、>>続きを読む

お引越し(1993年製作の映画)

3.5

娘の立場で観ても、田畑智子の役柄をわかってあげられない…うーん、家出した覚えもあるのだけれど。そうすると、本作の楽しみ方は自然と離婚寸前の夫婦へと…いや、リアリティありすぎると見ててツラいよぉ。

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Shall we ダンス?(1996年製作の映画)

4.3

ラストへの流れといい、とても粋な作品だと感じました。なにより、上品。

「ファンシイダンス」→「シコふんじゃった。」というHOW TOモノの流れとしても、最高潮(それを最新作で越えていこうとする監督も
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夏の終り(2012年製作の映画)

3.0

良質なメロドラマという印象。熊切監督なだけあって、雰囲気はいい。
「愛なんかより、習慣のほうがずっとずっと強いんだから」
これがいいたいことなんだろうけれど、主人公に一ミリも感情移入ができない…そもそ
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ピーター・フォークの ビッグ・トラブル(1986年製作の映画)

3.6

「こわれゆく女」がすごかったので、カサヴェテス作品を観ていこうと。
本作は、かなりブラックジョーク交じりですね(苦笑)私には、笑い所が難しかった。真面目に見すぎたのかな?(ピーター・フォークがこわれゆ
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シコふんじゃった。(1991年製作の映画)

3.6

周防監督の商業映画二作目。題材が斬新という意味では「ファンシイダンス」派かな。でも、やっぱり、じわじわくる(笑)
前作よりも、田口浩正・竹中直人の‘オイシイ’使い方がわかってらっしゃる…もう、反則です
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FORMA(2013年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

主要登場人物をおさらい。

綾子…高校ではテニス部補欠(ぐらい)現在は小さな化粧品メーカーの主任。父が由香里と付き合っていたことが発端で母が出ていき、父と二人暮らし。
由香里…高校ではテニス部キャプテ
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