鎌谷ミキさんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

どんてん生活(1999年製作の映画)

3.0

山下敦弘監督の卒業制作映画。脚本家の向井さんとのタッグは本作から
(性産業の片隅といった)男子が憧れそうなぐうたら生活の実態。その行方。彼らだって、もがきながら生きている。問題は山積みだけど。
BGM
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アナと雪の女王(2013年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

復活一本目のレビューは、本作で。歌は文句なしに素晴らしい!3D吹き替え版で観ましたが、後で映像なしで「Let It Go」を聴いても入ってこなかった(時間があれぱ字幕で見比べたいです) 松たか子さんの>>続きを読む

リアル 完全なる首長竜の日(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。CSで再び観賞。この作品は、明らかに映画館向き。あの環境だからこそ楽しめるような仕掛けがたくさん張り巡らされているので、二回目を映画館で見なかったことを後悔しています。
テレビの画面で観ると
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GO(2001年製作の映画)

4.0

行定監督が『ひまわり』までのイメージを一新させた本作。真逆の世界観『贅沢な骨』が既に公開されている状況の中、かの"セカチュー"の少し前に位置する異色作。
クドカンとの初タッグにして、傑作!私の中で本作
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蛇にピアス(2008年製作の映画)

3.3

「横道世之介」のお二人…過去にこんなことになっていたとは(絶句)でもどことなく、他人よりも尖りきれてない部分もあったり。それがこの物語の要だったりするのかな。主要人物は、とても寂しがりや。
単なるSと
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くりいむレモン 旅のおわり(2008年製作の映画)

3.0

リクエスト反映されたので。前田弘二監督のオリジナルビデオ作品。
「くりいむレモン」ってなんぞや?な私ですが、本作で二作目です…(一作目は山下敦弘監督ということで観賞)
えろらいシーンもですが、会話が生
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バーバー吉野(2003年製作の映画)

3.5

荻上直子監督の長編デビュー作。タイトルからは全く想像できなかった、男子小学生の"性への目覚め"な話に仰天!本作に出演したのちの彼らが、本作を見直したら…なんて余計な心配をしてしまう恥ずかしさ(いわゆる>>続きを読む

ピンポン(2002年製作の映画)

4.0

アニメをやってるからか、懐かしい作品やってる!と思ってたら最後まで観賞してしまった。そうだよ、脚本クドカンだよ!そりゃ面白いわけです。「アイ・キャン・フライ!」ってそっか、これだったのか…汗。
先日見
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きょうのできごと a day on the planet(2003年製作の映画)

4.0

初めて観たのは就活真っ只中の、学生時代。リクルートスーツ姿で、映画館へ。当時のタイムリーなイメージが強く、私の中の青春映画といえば、コレ。
「横道世之介」よりも"何も起こらない"京都の友人の引っ越し祝
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銀の匙 Silver Spoon(2013年製作の映画)

3.9

原作数巻読んで1回目。アニメで復習して2回目観賞。何度、原作・アニメと繰り返し出てきたセリフ回しでも、映画では違った印象を受けることが多かった。原作が好きな吉田監督ならではの演出力を、とても感じます。>>続きを読む

横道世之介(2013年製作の映画)

4.5

原作未読。同じ原作者の『パレード』と青春モノでも全く異なる作風。ですが、映画化で綾野剛くんと林遣都くんがキャラで繋がるとは思いもよらず(共通項はネタバレ) 高良健吾くんは『ノルウェイの森』といい、学生>>続きを読む

東京オアシス(2011年製作の映画)

3.8

「かもめ食堂」シリーズ第5作目。"「人と場所との関係をシンプルに見つめてきた」プロジェクト"(wikiより)だと初めて知った…松本監督が関わってから、本シリーズに新たな側面が加わったような気がします。>>続きを読む

マザーウォーター(2010年製作の映画)

3.5

「かもめ食堂」シリーズ第4作目。前作「プール」の監督とチェンジ(理由は推測できます)松本佳奈という方なのですが「すいか」に原点回帰しているような雰囲気で、よいです(本作だけキョンキョンが参加しているこ>>続きを読む

魔女の宅急便(2014年製作の映画)

3.0

キキこと小芝さん、頑張りはとても伝わってきたけれど、おソノさんがいい!オノマチさんは、多彩な演技ができる方ですね。母になる貫禄さえ伝わってきました。
アニメ版とは違うエピソード、そこまで悪く感じません
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プール(2009年製作の映画)

3.3

「かもめ食堂」シリーズ第3作目。荻上監督からチェンジし、雰囲気が変わってしまった本作。「かもめ食堂」っぽい作風というのが、私にでもわかるぐらいです。
舞台が海外に戻っても、明解なストーリーがあるからだ
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すーちゃん まいちゃん さわ子さん(2012年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

仕事、結婚、妊娠、出産、育児…
仕事で忙しくしている未婚女性でも、妊娠・出産という事柄が、人生の重要な役割を占める。
さわ子さんのパートナーだった男性の一言だって、本人からすると悪気はないのだ。自分が
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レンタネコ(2011年製作の映画)

3.3

荻上監督の過去作ほど現実離れすることもなく、ゆったりと時間が流れていく。でも、スローライフとはいえない、自由過ぎるライフスタイルにネコ、ネコ、ネコ!
本作の市川実日子さんのキャラが、ドラマ「すいか」を
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ホビット 竜に奪われた王国(2013年製作の映画)

4.8

IMAX3D字幕で観賞。パート2はかなりエキサイティング!これほど長い物語に、映画オリジナルキャラが出ていたことを後で知る衝撃!LOTRに繋がるシーンが監督のアイデアで驚愕!複数で書かれただけあり、精>>続きを読む

めがね(2007年製作の映画)

3.7

「かもめ食堂」シリーズ第2作目。荻上監督が続投。スローライフシリーズというべきでしょうか(あまりしっくりきませんが)公開当時は、シリーズ化するとは思いもしなかったです。
主人公は、とある南の島に行き、
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古奈子は男選びが悪い(2006年製作の映画)

3.3

前田弘二監督の初期短編集第一弾(DVDにはタイトル作他、三編収録)
短編は、男女プラス一人ぐらいの規模の話なのですが(「ラーメン」は裸の付き合いだったり)本作はやや長めで複数の人物が登場するので、男女
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.0

"スローライフ"という言葉に馴染みはありませんが、その一片を描いているといわれているシリーズ第一作目。
本作よりも前に作られた「すいか」というドラマから、出演者や基盤が受け継がれている(私の中では本作
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空の穴(2001年製作の映画)

3.3

熊切監督の商業映画一作目。デビュー作のイメージ(あらすじだけで見ることができないと感じる過激な作風)とは真逆な静かな作品。「海炭市叙景」と同じ北海道が舞台で、日常の生々しさも近い。それもあって、やや長>>続きを読む

誰とでも寝る女(2007年製作の映画)

3.0

前田弘二監督の初期短編集第二弾(DVDには本作以外に「恋の裸」「遊泳禁止区域」「先輩の女」特典として第一回監督作品「ハナムグリ」収録)
初期作全般にいえることかもしれませんが、演出うんぬんより会話劇の
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レオン(1994年製作の映画)

5.0

ラブストーリーが好きなので「レオン完全版」ばかり観てきたけれど、シンプルな殺し屋の話になっている本作はムダがなく、わかりやすくていい。配役、音楽、演出、ストーリー。どれをとってもパーフェクト。
10代
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ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

5.0

ラブストーリーの枠を越えてしまったビフォアシリーズ最新作。冒頭でジェシーの現状がわかり、セリーヌと合流していくだけで思わず興奮。
サンライズを思い起こす場面が、ミッドナイトを象徴しているよう。二人は
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ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

4.8

二人と同世代になってから、再び観賞。結末を想像させるような終わり方の前作、本作で早速突きつけられる、その後。久々に再会したのに(それもごく自然に)お互いが時々、わかりやすいウソをつくのが、なんとも切な>>続きを読む

ニシノユキヒコの恋と冒険(2014年製作の映画)

3.7

ユキヒコくんは、初めての恋のような存在。ニシノくんは、私のようなおばさんからどんな女性でも虜にする。ニシノさんは、とにかく優しい。ユキヒコと別れたのだから、どんな女性と付き合っててもいい。いや、許せな>>続きを読む

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.9

電車の中、初っ端から倦怠期の夫婦のケンカ。愛の終着点が作品の始まりというのが、興味深い。
セリーヌが聞くに耐えられず席を移動したことで、ジェシーの近くになり、一緒に食事をすることに。ここに来た理由から
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落下の王国(2006年製作の映画)

4.0

主人公が話している物語を映像化しているのですが、砂漠などの背景からしてとにかく美しい!イマジネーションに圧巻。完全に魅せる作品。
ストーリーはアラビアンナイトのような、独特の世界観で描かれていて引き込
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undo(1994年製作の映画)

4.5

BDでより美しく。岩井俊二監督作で一番好きで、何度も観たくなる。
豊川悦司と山口智子のキスシーンが、それはとても美しく、なぜだか切なくなる。
改めて岩井作品と感じたのは、毛糸で縛られた亀をぶら下げてい
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トイ・ストーリー2(1999年製作の映画)

4.5

1同様「僕らはおもちゃだ」健在!1はおもちゃの冒険、2はさらに行動範囲拡大で大興奮!"物を大切に"という、メインテーマの背景描写が細かく深い。
ウッディの決断に、感情を揺さぶられる。アニメということを
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カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

4.0

初ウディ・アレン。既婚者のセシリアがよく行っていた映画館のスクリーンの中から、セシリアに一目惚れしていた"トム"だけが現実世界に飛びたし、セシリアを連れて逃避行しようとするが、トム役のギルがやってきて>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

4.0

初めてのデヴィッド・フィンチャー作品。とても好きなテイスト。いい意味でアメリカ映画っぽくない。
孤高の青年の物語であって、FBの映画ではないので、変なイメージアップな感じがしないのが好印象。テーマ音楽
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俺たちに明日はないッス(2008年製作の映画)

3.7

性春映画は、そのような青春を送っていないからこそのファンタジーなのだけれど、高校生の彼らが発する言葉一つひとつが的を射ていることばかりで…
さそうあきら原作で脚本も男性(向井康介)、監督が女性(タナダ
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カクト(2002年製作の映画)

2.8

高揚感のあるBGMや演出から、若かった伊勢谷監督(兼主役)の勢いで作られた作品という印象。プロデューサーが是枝監督でビックリ!それだけ、真逆の作風ですね。
共感できないような荒れた若者、ドラッグに溺れ
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のんちゃんのり弁(2009年製作の映画)

3.9

原作未読。タイトルの通り、シンプルでいていろんなアレンジが楽しめるのり弁がとても美味しそう。
世間知らずで真っ直ぐすぎる主人公、小巻が料理を通して"自立"と向き合っていく。料理をする主婦という、平坦に
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