自分を自分たらしめるものとは、一体何だろうか。
結局は今の自分なのだ。
記憶喪失によって過去を失った者。
離婚や失業によってそれまでの生活を失う者。
自ら過去を捨て、一からやり直す者。
現在・過去・未>>続きを読む
シェリー・フィッシャーの素晴らしい弾き語りから始まる。
そしてこの曲の内容こそが映画のテーマだ。
空に浮かぶ雲ですら、自分の気持ち次第で見え方が変わる。
落ち込んでいる時は、空を見上げる余裕すらない>>続きを読む
そこかしこにヌーヴェルヴァーグの影響が見て取れるが、そんな懐古主義的な映画ではない。
現代における女性の生き方を、古典的な撮り方を用いる事で見えてくる面白さがある。
枠からはみ出して生きていけ。
映画の仕掛け自体は感心するが、過去は現実に繋がると言う言葉を免罪符に、現代の白人を悪者に仕立て上げすぎている印象。
黒人の奴隷制度や南北戦争、そして今なお続く差別については勿論考えなければいけない事だ>>続きを読む
人間に対する愛がなければ、撮れないシーンばかり。
ロイ・アンダーソンの死生観を感じられる。
人生は永遠に繰り返す。
嬉しい事も悲しい事も全て。
そんな一見無価値に思える人生を、手放しで肯定せよとニーチェは語った。
私達がこの映画を観る時、作品の中の世界はまさに永劫回帰となる。
そんな無限に繰>>続きを読む