灰さんの映画レビュー・感想・評価

灰

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

自然の行いは善悪を超越しているが、人間の思惑の上では善悪という対立構造が存在する。そして、その対立構造を破壊するのは善悪を超越した子供(≒手負の鹿)である。

最後に振るわれた唐突な暴力も、自然が秩序
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エクソシスト(1973年製作の映画)

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つい50年前は悪魔に取り憑かれた少女が緑色のゲロ吐いたり、首が一周したり、十字架を股に血が出るほど刺しまくって「キリストとファックしろ!」と言ってるのを本気で怖がれる時代だったのか......

奇跡(1954年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

生きてる神の言葉ではなく死んだ神の言葉に心をよせる信者の矛盾を描くことで信仰について問うた映画なのでしょうか...生きた神の言葉を聞いた挙句暴走して地下鉄にサリンを撒いた教団のトラウマを抱えた国の子供>>続きを読む

スモーク(1995年製作の映画)

3.8

煙草映画の最高到達点の一つ。

作中ではあらゆる嘘が登場する。その嘘は時に他人をトラブルに巻き込み、時には大切な人を遠ざけ、たまには誰かを幸福にする。そして真実は吐き出した煙草の煙と共に空に消えて無く
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私はガンディーを殺していない(2005年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

はじめはしっかりしていた老教授の認知症が進行してゆくにつれて、動きはせわしなくなり、やがて表情も虚ろになってゆく、統合失調症でいうところの急性期から慢性期への推移がしっかりと演技で見せられ、なおかつ家>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

内向的な少女が田舎の老人夫婦の下へ預けられて、自分の居場所を見つける物語というあらすじにハードルをあげすぎてしまったのか......

生活の賢者たる老人夫婦と日々を丁寧に過ごすことで氷のようだった少
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

アナ・トレントの再登場が象徴するように、老いるということ、そして生きるに伴い失うもの、遺るものを取り上げた、ビクトル・エリセの31年ぶりの長編新作に相応しい抒情性を備えた美しい映画でした

一番衝撃だ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.6

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一人の女性の生の軌跡を追体験させることで世界を捉え直す、かぐや姫の物語的な映画かと思ったが、なんか違った

もっとベラには絶望してほしかったし、世界を否定してほしかったし、自らを蘇らせたゴッド(神)に
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

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すみません、どうでもいいんですけど、五条先生の唇にピンクのグラデーションがかかり、ハイライトがついていて異様に艶かしく描写されているのは何故なのでしょうか?

劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

運命とか、選ばれたとか選ばれてないとか、罪とか罰とか、そういった呪いに閉じ込められて氷のように凍てついた心を自分の命すらも差し出そうとするほどの強く真摯な想いが溶かすこともあるし、それで誰かの世界(運>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

4.0

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後味が悪すぎる…LGBTQ社会運動の加速と法改正によって二人が結ばれて、桜changに片想いしてたっぽい男子が桜changの結婚式で号泣して膝から崩れ落ちる後日談短編を作成してくださぁい!

悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.3

この世の中には理外の悪が存在するし、それを前に我々は気をつけることしかできない

天使の影(1976年製作の映画)

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登場人物が吐く独白の表現が難解すぎて(神は嘔吐して元気になる、等)、その意味を考えてるうちに、他の登場人物がまた小難しい独白を畳みかけ…という精神攻撃をくらい脳がシャットダウンしてしまいました…また機>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

塔のジジイには「夢の中なら母親と結ばれることもできよう」くらいやばいことを言ってほしかったし、とにかく塔のジジイの存在感が希薄なのが不満

ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.0

回想で登場する、ちょっとした端役が濃く、個性があり、生き生きとしているのが良い。昔のシチリアの田舎村はこういう元気な荒くれ共が溢れていたんだろうな、となんとなく想像できるし、モブキャラを画一的に描かな>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

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ショッカーの幹部が他人には理解できない幸福論に基づいて世界の救済を目指す孤独な変態たちなのがよかった

REVOLUTION+1(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

REVOLUTION +1 ほっこりした瞬間ベスト3

1
自殺未遂して入院した◯上を自分の病室へ連れ込んだ挙句、自分も宗教2世だと語り手首の傷を見せつけてきたメンヘラがブルーハーツの「未来は僕等の手
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