かとだいさんの映画レビュー・感想・評価

かとだい

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関心領域(2023年製作の映画)

3.5

面白くはなかった。
スペクタクルもカタルシスもない。

優雅な暮らしに時折銃声や悲鳴が聞こえるけれど無反応な一家は細かいことを把握していないかと思いきや割と序盤で何が起こっているかは分かっていることが
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

4.5

一つの悪手でどんどん沼にハマっていく様子を描いた作品。
基本的に主人公視点で進むから周りが無理解や無責任にみえるけれど、周りからしたら主人公こそ無理解で無責任にみえてるかもしれないよなとも思う。
お互
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.5

凄く現代的なテーマを描いていると感じたし前評判通り杉咲花の演技は凄かったけれど、原作の一部しか描ききれていないんだろうなという消化不良感もあった。
ただ原作を読むなら胸糞エピソードがもっと多くなること
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.5

機長の人となりが速攻で分かる動画と敵ボスの倒し方がダイナミックで最高。
一難去ってまた一難がテンポよく続くので細かいことを気にする暇なく楽しめるしジェラルド・バトラーはじめ役者のビジュアルでなんとなく
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.5

連休明けすぐのハードワークで疲れた脳みそに効く作品だった。
何も考えないで観ることができるけれど逆に言うとストレスや違和感を感じることないストーリー及び構成になってる、もしくはごまかせるだけの勢いがあ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

最後は曖昧なまま終わるけれど作中の台詞と同様に「余計なことを言わない」終わり方だと思う。
登場人物の多くと同じで作品の内容も多くを語らないけれどその静かさが観ていて心地よい。
逆に僅かな出番で台詞が多
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マローボーン家の掟(2017年製作の映画)

3.5

ミア・ゴスとアニャ・テイラー=ジョイ目当てで観賞。
二人とも魅力的で良かった。
冒頭から「姿が見えないなにか」に主人公たちが怯えていたけれど「そっちだったのか」という内容。
真実がかなり後味悪いのでし
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.5

色々な意味でトリップ映画だった。
最初「果たして自分の正体はなんなのか?」的なテーマの映画の思いきやミア・ゴスに「五月蝿い!」と黙らされた感じ。
主演2人の怪演とトリップ描写だけでも観る価値あるけれど
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.0

「不死身の爺さんがナチスをぶちのめす、以上」という作品。
一歩間違えるとギャグになりそうだけれど凄く丁寧に作っているし時間もタイトなので楽しめる。
ひたすら泥臭いけれど本質的な強さてこういうことなんだ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

事前に結構情報が入ってきたので「思っていたのと違う」とならなかったし多少は予習をしていたのもあってあまり混乱しないで観れた。
タイトル通りオッペンハイマーの物語だったけれど出番はそれほど多くないキティ
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.0

南極に行くまでは嫌らしさのあるコメディのような展開が続くけれど南極に行ってからの開放感が凄い。
人生いつからでもやり直しはできるし何歳になっても新しい挑戦はできるとポジティブになれたし、家族っていいな
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.5

劇場で観ようと思いつつ観れなかった作品を配信でようやく観賞。
予告から想像できるような展開を一通りやってくれるし序盤で「後でこういう嫌なことが起きますよ」と不安を駆り立ててその通りに嫌なことをみせてく
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海がきこえる(1993年製作の映画)

4.5

リバイバル上映で鑑賞。
いつ観ても心のむず痒いところにぶっ刺さってくる作品。
こんな青春を一切経験していないのに懐かしい気持ちで一杯になってしまうし毎回ラストの高知城で無闇矢鱈に胸が締め付けられる。
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ハンテッド 狩られる夜(2023年製作の映画)

3.5

良いソリッドシチュエーションものだった。
主人公と狙撃犯の会話で緩急つけるのかと思いきや狙撃に色々なバリエーションをつけることで飽きさせないでみせてきたのは驚いた。
途中で映画文法的な無敵アイテムを主
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.5

根幹の設定が何でもありなので途中から「真面目に観なくて良いか」と思いながら観て何でもあり感を楽しんだ。
ただ「◯◯を△△にはしたくない」と言いつつ思いっきり△△にして解決するラストはどうかと思った。

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

3時間半あっという間だった。
演出と演技と脚本で設定や人物の心情を理解させてくれるので「これは創作だ」と意識するノイズがなく作品に没入できた。
派手なアクションはないけれどディカプリオとデ・ニーロの演
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.5

マシュー・ヴォーンお得意の荒唐無稽スタイリッシュアクションで見応え抜群だった。
特にラストバトルはキングスマン1作目を彷彿とさせてテンション上がった。
ストーリーが二転三転するから尺が長めなのとアクシ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

冒頭で主人公が小説に実体験を織り込むことに触れられるので虚実入り交じる法廷サスペンスになるかと思った。
実際新たな情報が開示されるたびに事件や主人公への印象が変わっていくけれど最終的に真実が明かされる
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

4.5

原作連載時の「あの稲荷崎戦以上の盛り上がり描けるの?」と思ってからの「もう一回がない試合だ!」でテンションぶち上がったことを思い出した。
映画なので夜久の「ボールに触れずスパイカーを殺す男」とか犬岡の
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.0

盲人の鍼師が主人公のサスペンスて地味になるかと思いきや鍼師ならではの闘い方を魅せてくれて良かった。
劇中の主人公の心境の変化もクドくなく納得感ある描写をしていてこれまた良かった。
アクションありつつサ
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.0

「今みるべき映画」だった。
コロナ禍で貧富の差がよりハッキリしたり対面での意思疎通が難しくなったからこそ起きた事象だと思うけれど、その真ん中にいたキースは多少の私怨はあれど基本的に「ゲームストップはも
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.5

「こんなに醜悪な悪役、久しぶりにみたな」となった。
舞台が戦後だけれど閉じた場所で倫理観が壊れた行いを繰り返す輩や、弱者を喰い物にして当然のような振る舞いをしている輩は現実にもいるし、あぁした悪役が自
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

R18版バービーとはきいていたけれど想像よりドギツい作品だった。
女性が外界に飛び込んで自身が周りからどう見られているかとか自身の生物学的な機能に自覚的になっていく過程をあけすけに描写してきて面食らっ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

良い凸凹バディ物だった。
思春期の中学生のつっけんどんな感じとヤクザの相手の都合関係なくグイグイ来る感じが作劇上の役割にハマりつつ各々ちゃんと個性があってステレオタイプさに醒めることもなく良かった。
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食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.5

前半で教授の理性的な行動を丁寧に描写してるのが効いて後半の4人の行動の酷さが際立っている。
他にも前半で4人の結末を暗示したり、実録ぽさを強めるために終盤の肝の部分を隠し撮り風にしていたり演出が効いて
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ブルービートル(2023年製作の映画)

3.5

同じDCのシャザムを思い出させる奇をてらわない真っ直ぐなヒーローアクションもので「こういうので良いんだよ」と「こういうのは劇場にかけてよ」と思った。
主人公が身バレしてるので「ヒーロー物のお馴染みの展
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

前半までだと「足るを知る」をテーマにした作品かと思っていたけれど、平山の他の人との交流を描く後半は平山が人並に色々悩んだり怒ったりする描写があって「人生そんなに簡単じゃないよね」と言われた気がした。>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

3.0

ホテルでの抑圧的な生活から抜け出したと思ったらその先ではまた別の抑圧が待ち受けていて物凄く息苦しさを感じた。
最期の抑圧からの開放手段はなるほどと思ったけれど登場人物それぞれの行動原理の源があまりピン
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.5

ツチヤが抱える不満や葛藤よりも西寺や氏家が折り合いをつけたどうしようもなさに共感してしまって「自分はとっくの昔に"こっち側"なんだな」と寂しい気持ちになりながら観た。
少ない出番ながらインパクトを残す
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

重くて暗い話だけれどカジノの独特な雰囲気やオスカー・アイザックの魂の半分があの世にいっているかのような演技、少しの出番で強烈な印象を残すウィレム・デフォーの怪演と見どころが多くて飽きることなく観れた。>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.5

特段派手なことは起きないし主人公たちはキラキラもしていないし殊更な説明描写もないので「なにもない」といえばなにもない作品だけれど、情報過多な今日このごろにこういう余白がある作品を観ると自分の心にも余裕>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.5

肉屋視点の街のダニども全員死刑に処す映画。
カニバリズム作品は雰囲気が重たくなりがちだけれどブラックコメディに振り切っていて気軽にみれた。
とはいえそこそこ直接的な描写はあるし夫婦二人とも最初からノリ
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.0

もっと前に介入するタイミングあったろうに自分のディナータイムを邪魔されたからとブチ切れるし、「やっと平和を手に入れた」と言う割に過剰防衛というか悪趣味な殺し方をするしで、勧善懲悪感ややむなし感が薄くて>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

ジャパンプレミアで観賞。
凄いものを観た。
ゴア描写は前2作比で控えめだけれども監督が語っていた通り頻繁な場面転換が3時間続くのでかなり疲労する。
ただ前半の不幸釣瓶落としはソフト化したら繰り返し観た
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バットマン リターンズ(1992年製作の映画)

4.0

アクション、ピカレスク、ラブストーリーとどの面から切り取っても最高峰の傑作。
三者三様の闇を抱えたフリークスが暴れまわるけれど126分とタイトに纏まっているところも見やすくて良い。
特にキャットウーマ
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.0

主人公がドンドン地雷を踏み抜いていく作品。
ただ自業自得感が強いのであまり気の毒には思わない。
行き過ぎた承認欲求で自分だけでなく周りを傷つけたり、既に酷いことが起こっているのにそれをネタにしたりと最
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