ラジオからは絶えず流れてくるロシアのウクライナ侵攻のニュース。その巨大で最悪な戦争を背景にし対比するように描かれるメインの物語は例によって小さな小さな物語。
椅子に座った時のちょっとした顔、手渡され>>続きを読む
次男が給食費をこっそりピアノ教室の月賦に充てる場面、小学生が1人で習い事のお願いに来たら、普通ならその場で保護者に電話して確認取ってから了承すると思うけど、この映画だと「そう、じゃ来週からいらっしゃい>>続きを読む
「どうしてこんな事をするの?」
「それを理解するには勇気がいる あんたは運が悪かったんだ」
「なによそれ そんなんじゃ説明になってない」
「世界に俺のような人間がいる事が信じられないのか しかし俺はこ>>続きを読む
嘘をめぐる物語だから、この作品自体が大きな嘘をついている可能性があり、ラストの井浦新をどう解釈するかで全く違う印象の終わり方になるような…… と考えて水の中に沈んでいくような感覚になる。
今泉監督の>>続きを読む
家の中のあらゆるものを使って描かれるストップモーションアニメが凄まじいのは当然として、もう一方で、全編に渡ってカメラが固定されず絶妙に手持ちの揺れのような動きをしていて、これがとにかく効いてる。これが>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
あくまで完全に個人的な感想なので許してほしいのですが(映画の感想なんてそもそも個人的な視点にならざるを得ないものだが)キャラクターデザインがとにかく苦手で全く受け付けない というのがまずある。それに加>>続きを読む
この映画の面白いところ、興味深いところ、変なところを挙げだしたらキリがない。まだ観た直後なので若干頭が混乱しているけど、これは後々大好きになってしまう映画かもしれない。今はスコア3.7に設定しているけ>>続きを読む
恥ずかしながら初鑑賞。
最初の拉致のシーンが終わってから、哀川翔が商店街の雑居ビルの一室に入って、黒板に数式みたいなものをいきなり書き始める辺りで、あ、塾か何かの講師なんだ…って分かる意外性。たった>>続きを読む
近年のヨルゴス・ランティモス作品は超広角レンズでの画作りが印象的だが、今作は円周魚眼レンズ的な画が頻繁に挿入され、魚眼特有の世界を余す所なく写し込んでしまう事と球の中に押し込まれてしまったようなビジュ>>続きを読む
本編の話そのものもとても面白かったけど、その裏で走っている「映画を見る部」のシーンにとにかく心惹かれてしまった。
「映画を見る部」は、巻き戻したら壊れてしまうVHSで映画を再生しているので、部室内で>>続きを読む
実は今まで観ていませんでしたすみませんでした申し訳ありませんでしたなんで観ていなかったのかバカバカおでのバカバカバカ!と叫びたくなるほどの超絶怒涛の大傑作でびっくりした。
走る車が巻き上げる土煙。彼>>続きを読む
Disney+配信時に観ていたが、改めて一本の映画として再鑑賞。やはりこの作品はチマチマ小分けにして観るより一本の作品として鑑賞するほうが正しい気がする。
ところで、大本のヨーロッパ企画の「サマータイ>>続きを読む
何度も登場する諏訪湖の風景が印象的で、特に夜景の諏訪湖は、街の明かりの中に突如広がる巨大な真っ暗闇で、それこそ〝怪物〟がぽっかりと口を開けているように見えなくもない…!
さらには、彼岸/此岸のようにあ>>続きを読む
「童夢」の件は散々言われていたが(ラストバトルは本当にまんま童夢すぎた)「猫」の件は事前に一度も目にしなかったぞ! 聞いてない! フガー! となった。猫死要注意!
自分も団地育ちだが、ノルウェーが舞>>続きを読む
久しぶりの鑑賞ですっかり忘れていたんですが、そうだこれ「犬死ぬ映画」だった。以前はそこまで気にならなかったのに、今回はイヌシヌシーンにちょっと動揺しちゃった(作中の設定は犬だけど犬じゃない感じもあるの>>続きを読む
死の入れ子構造が面白い。
殺し屋役の人、どこかで見た顔だな…と思ってたんだけど、「帝国の逆襲」のピエット艦長か〜〜〜!!
彼らの独特の姿がどことなく音符に見えない事もないな と思ったとき、音符…おたまじゃくし……はっ!! もしかして「精子」のメタファーなのか…? ロックンロールの精子が極寒の地から飛び出してアメリカを通っ>>続きを読む
服が飾られているショーウインドウに標識が投げ込まれガラスが破壊される次のシーンで主人公たちがその服を来て歩いているという無駄の無い見せ方が本当に好きだ。
カウリスマキの映画はどれも徹底的に無駄を省い>>続きを読む
前作「エックス」の冒頭でスタンダード画角に錯覚するようなシルエットから始まる仕掛けがあったけど、1918年が舞台の「パール」は映画全体がシネスコ的な画角になっていた。しかし、1918年でシネスコ表現な>>続きを読む
時代劇とかを観ていても出てくる役者の歯がキレイすぎる事に違和感覚えがちだったので、この映画でディカプリオの歯がちゃんと汚い事に感動してしまった
エモーショナルな記憶装置として登場するY2K的ビデオ表現がある種の頂点をむかえた作品なのかもしれない。かつては8ミリフィルムが担っていたこの役割、今ではハンディカムの映像がそれに取って代わり、やがては>>続きを読む
演奏シーンでのCG作画、ちょこちょこ気になる部分はあるけと、とにかく演奏シーンはアングルを自在に操って様々な表現で手数を増やして釣瓶打ちにしたいという意図は理解できるし、実際にそれによって面白いものに>>続きを読む
題材やテーマはとてつもなく素晴らしいが、描く事が多すぎたのか全体的にやや散漫になっているように感じたのと、言いたいことをそのまま台詞にしすぎているのではないかという事を率直に思った。
終盤、事が起こ>>続きを読む
ループものだけど、大勢が同時に体験し記憶も引き継ぐ事で、ループというのを一種の災害のようなものに見立てたり、途中で緊急停車して動かなくなった新幹線の車内居合わせた人たち的なノリになるのがわりと新しくて>>続きを読む
殺鼠剤から先の場面、ほとんど完璧。
事の全てはフレーム外で起こる。
テレビ画面は天安門事件。
劇の中の劇、看板の中の看板、窓の中の窓。ウェス・アンダーソンは外側のフレームと内側のフレームの行ったり来たりを執拗に繰り返すというのをいつの頃からかずっとやっている気がする。単なるビジュアル的な箱庭感>>続きを読む
『カラマリ・ユニオン』から1年後の作品なのに『カラマリ』の時の若さと学生感全開とは打って変わって今のカウリスマキ調がすっかり完成していてびっくりする。この1年の間に何があったのか。カティ・オウティネン>>続きを読む
カウリスマキにもこんな若い頃があったんだという驚き。何もかもが若い。
撮影クルーがガラスや鏡に映り込んでいるシーンが最低でも2箇所あり、意図してやっているにしてもそれが何か映画の勢いのようなものに昇>>続きを読む
ケンの洗脳を解くシーンのマンスプレイニング、「Photoshopの使い方を教える」と「ゴッドファーザーの解説をする」は似たようなやつ自分も過去にやった気がする〜〜 気がするというかたぶんやってる〜〜 >>続きを読む
4kUHD版で視聴。
この作品は、小学生の頃から繰り返し繰り返し繰り返し観てきて、それこそ〝G細胞〟レベルで自分の中に組み込まれている作品なので、もはや好きとか嫌いとか良いとか悪いとかで語れる次元の映>>続きを読む
かなり久々に観た。
もし立ち話をしていた相手の背中にナイフが投げられ突き刺さって死んだとしても、絶対にそのナイフを握ってはいけない という人生において重要なお役立ち情報がGETできます やったね
インディ・ジョーンズ全5作品中、純粋な冒険活劇は1作目と2作目だけで、3作目の「最後の聖戦」以降はジョーンズ博士の家族にまつわるバックボーン要素が組み込まれたウエットな作品に変化してしまった。
「最>>続きを読む