ひでぽよさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ひでぽよ

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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.8

金持ちの家に嫁いだ女性の話。旦那が仕事をしている時は完璧に家事をやり完璧な食事を準備して旦那を待つ。順風満帆のように見える生活。しかし映像は一貫して不気味で不快。そんなある日、女は目の前にあったビー玉>>続きを読む

グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

4.0

最高にカッコいい俳優ジョニデが主人公 (何があろうと一生言い続ける)。大学教授は余命宣告をされる。彼は治療でなく残りの人生を謳歌する事を選ぶが…。“死”を意識させてくれる映画が好きだ。今作もそれに当て>>続きを読む

彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

3.9

学生である盲目の青年と そんな彼を常に支える親友の女性。そこに転入生がやってくるが…。今作は先入観や偏見を取り扱うのではなく 純粋に青春恋愛映画として画く。一貫して愛に何の障壁もないサッパリしたところ>>続きを読む

夜明けの夫婦(2021年製作の映画)

4.2

父母息子とその嫁の4人で暮らす家族の話。これは山内ケンジ“なりの”社会への激励の映画だ!エログロなどではなく 非常に大人な内容に対するR18指定。時代感があやふやな設定。演劇な台詞回しや物の配置や技術>>続きを読む

シャッフル(1981年製作の映画)

4.1

男は散らかった部屋で剃刀を手に頭を剃る。そのテーブルには銃と銃弾。男が窓から飛び降りた瞬間、男と刑事の疾走劇が始まる。33分の猛ダッシュ。時々皮膚と肉との間が痒くて 精神的無修正な鋭利な邦画を観たくな>>続きを読む

茶の味(2003年製作の映画)

4.0

栃木の田舎のある家族のお話。悩みも熱も含む青春あり恋あり笑いあり…粗筋が難しい作品。ただ超面白かった。CG描写が全部生理的に気持ち悪かったけど笑いのセンスと間が大好きだった。ほんと“変わった作品”です>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.3

学生時代根暗だったOL女性。今は友達もいて地域の人々との繋がりもあり順調な日々。しかし学生時代の王子的存在のイケメン「イチ」への恋は未だに続いていた…。ズキズキするシーン多々。個人的に松岡茉優が苦手な>>続きを読む

ルームロンダリング(2018年製作の映画)

3.5

事故物件は次入居者への申告義務がある。しかしその次の入居者には申告する必要がない…。事故物件を“浄化”する役割を任せられた女性が主人公。1stシーンは「え、ホラー?」と思って観るの止めようとしたけど超>>続きを読む

音楽(2019年製作の映画)

4.2

界隈の不良どもが恐れる不良学生達が主人公。ある日道端でギタリストから「ギターを持ってて」と頼まれた事がキッカケで退屈な青春が動き出す…。まるで音楽かのような映像。奇妙な間と台詞がクセになる。聞き覚えが>>続きを読む

愉楽への手ほどき(2018年製作の映画)

2.0

このD (どゆこと)級映画感がすごく良いね。ある日女はiPhoneを拾う。するとそこに若い女から電話が。その落とし主と家で会うことになるが…。会話だけでストーリーを作っていく展開がさすが。まるで朗読の>>続きを読む

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.1

広島の女の子が主人公。戦時中の“庶民”を画く。原爆投下や終戦の日もある8月。これは『火垂るの墓』同様 子供と観たい映画。後半の主な舞台が呉市というのも良い。残酷な描写を敢えて見せ付けない。徹頭徹尾、“>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.1

三島由紀夫と東大全共闘の討論会を細かく紐解く記録映画。始めは目的観を失った討論会という印象。芥はまさに芸術至上主義で「観念のお遊び」と言われても仕方がない。しかし三島の悲しいまでに真摯な“対話”に感服>>続きを読む

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.5

世界一温かい監督アッバス・キアロスタミ。90年のイランの首都近辺の大震災の追悼の想いを込めた作品。とはいえ悲しいだけの映画ではなく、とことん“人間”を画いてる。チャンイーモウとキアロスタミは人間愛の巨>>続きを読む

トラベラー(1974年製作の映画)

4.1

少年はどうしても遠隔地で開催されるサッカーの試合が観たくて物を質に出したり 悪知恵を振り絞り試行錯誤してお金を貯める…。やっぱ子供って素晴らしいなぁ。必要なお金の計算は必死こいてするし 都会のプールの>>続きを読む

式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)

4.0

男はある日 線路に寝転がる女と出会う。彼女は「これは儀式なの」と言う…。庵野監督は人間の病的な部分を描くのが上手い。病理が具体的なのだ。納得と共感の台詞が多々。役者もセットも映像も全て魅惑的。表現媒体>>続きを読む

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

4.1

過眠症・躁鬱で情緒不安定な女が主人公。彼氏と二人暮らし。真っ当に生きたくてもどうしようもない。そんな自分に嫌気がさして爆発し落ち込む毎日…。趣里という女優初めて見たが素晴らしい。そして彼女を照らすスポ>>続きを読む

愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.7

関係性がはっきりしない男女の話。男からいつ呼び出しがあってもいいように男の家の近くの職場で一人残業しながら待機している…。最初は全員ズレてるなぁと感じてたけどラストは嫌いじゃなかった。魅力的な映像や雰>>続きを読む

冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.2

いやぁ名作。冬冬は小学校を卒業した男の子。母は体が弱く、夏休みは妹と一緒に祖父母の家で過ごすことに…。田舎での様々な出来事や経験から多くを学ぶ。ラストのおじいさんの語りは小津作品を想起。一瞬太陽が差し>>続きを読む

シルバー・グローブ/銀の惑星(1987年製作の映画)

3.7

よくこんなSF撮れるな。本能に従えば必ず行き詰まる。まるで最初から分かっていたように…。「話しなさい」「まだ何も」「そんなことは聞いていない」。魂の行き場が分からず試行錯誤する話。「あそこへ」「あそこ>>続きを読む

メランコリック(2018年製作の映画)

4.0

東大出てから定職就かず実家暮らしでバイト生活。そんな青年が地元の銭湯でバイトを始めるが…。気を衒った作品かと思ってたが純粋で超好印象。ヤクザ以外 主人公に縁する人間皆嘘みたいに良い人ばっか。松本の最高>>続きを読む

ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.5

(いい意味で)堤幸彦の昭和ドラマなカットがいつも気になる。役者がみんなちゃんとしてるし、原作・脚本もバッチリだから楽しくないはずがない。独特な愛情表現があるところも嫌いじゃない。楽しかった。

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

あれから時を経て初めて観た。ワンカットでゾンビ映画を撮ろうと試みる製作陣の物語。映画づくりの面白さと醍醐味(良さだけが)凝縮された作品。この映画は映画愛に比例して面白くなると思う。(勿の論で一概には言>>続きを読む

マイ・レフトフット(1989年製作の映画)

4.0

クリスティ・ブラウンという画家の自伝が基の作品。彼は生まれながら脳性麻痺で全身が不自由。しかし“左脚”だけは自由に動かせる。1人の画家の人生の葛藤。怒るということは卑屈でない証拠だ。悔しいのだ。「私の>>続きを読む

Diner ダイナー(2019年製作の映画)

3.9

蜷川実花作品の中で一番なのでは。殺し屋専用の料理店Dinerで巻き起こる物語。「望みが叶わないことが生きる希望になっている人間もいるんだ。想像力がないやつは、死ね」。藤原竜也の「俺を見つけて育ててくれ>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

3.9

一切エヴァ情報を入れず鑑賞。荒廃した日本から映画は始まる。そこにロボット(ではなかった)が出現。急に少年が女に連れ去られ…。と、ワケも分からず進む物語にチョッチ圧倒される。主人公は 碇シンジ。謎の少女>>続きを読む

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

3.7

好奇心旺盛な女子高生達の話。何も知らない (故に全てを純粋に吸収する)女子高生が主人公。そんな彼女が特別価格12万の指輪に一目惚れする。お金はない。どうすれば…。危機管理ゼロ。純粋さを“大人”に利用さ>>続きを読む

北の果ての小さな村で(2017年製作の映画)

4.1

教員を志す農家の息子が主人公。若い内に挑戦をと、希望に燃えグリーンランドの人口80人の村の教員を志願する。だがいざ赴任してみると…。キアロスタミの『ホームワーク』を想起する良作。教育は文化であり生活で>>続きを読む

キックス(2016年製作の映画)

3.3

スラム街のいじめられっ子少年が主人公。どうしても欲しくて 苦労して手に入れたジョーダンカラーのNIKEのスニーカー。しかしそれが奪われてしまう…。面白い要素てんこ盛り。日本のヤンキー漫画のようなベタな>>続きを読む

アリーキャット(2016年製作の映画)

4.0

窪塚洋介やっぱ良いなぁ。何が良いって彼はどんなに変わっても“根からの俳優”って部分がブレない。魅力的。飼ってた猫が迷子になって アルバイトでの依頼客が難ありで…。そんな“良くはないタイミング”で出会っ>>続きを読む

ニワトリ★スター(2018年製作の映画)

3.8

序盤から終盤まで不快なシーンが多かったが、主役の成田凌と井浦新の魅力と色気が作品に彩りと華を与える。爽快感みたいなものは皆無なのだが 良かった。「月って綺麗だけど どこか寂しい」。非現実的で不良の武勇>>続きを読む

獣道(2017年製作の映画)

3.5

母は宗教マニア 幼くして教団に預けられる等、壮絶な人生を送る少女が主人公。漫画みたいな映画だった。須賀健太はドラマ『人にやさしく』の子役だくらいの印象だったので、色気が出てて良かった。主役の伊藤沙莉も>>続きを読む

はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.0

山奥に住む家族の話。食材は狩猟 毎日の訓練。様々な本から学ぶ 父親(ヴィゴ)が教師の教育。子供達も幸せそうに生活する。ある日子供が「母親はいつ帰ってくるの…?」。人間にとって本当に必要なものとは。誰し>>続きを読む

オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

3.9

ソフィア初の映画館。彼女のシニックな作風が嫌いだったのに今作はとても心地良かった。それは目の前の席のカップルが終始ねっとり系キスを展開していて そのキス越しにスクリーンを見つめる私自身に“ソフィア感”>>続きを読む

根矢涼香、映画監督になる。(2019年製作の映画)

3.5

映画監督になるために業界に入ったが理想と現実との差に苦しみプライベートも上手く行かずモヤモヤ期の女、根矢涼香の話。終演後の監督挨拶で初めて知ったのだがTwitterが発信の物語らしい。タイトルとポスタ>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.6

グザヴィの最新作とあらば。「印象主義と表現主義」が調和する作品。“アザ”が無ければと考える瞬間はあるが それが“自分”なのだ。男に迫られた時のドランはマジ女子。おばさまという母性的な象徴に対する複雑な>>続きを読む

六月の蛇(2002年製作の映画)

3.9

この監督の作品は『鉄男』以外観たことがなく これが二作品目。こころの悩み電話相談室で働く女は潔癖症の旦那と2人暮らし。ある日 女のもとに郵便が送られてくる。その中には女が自慰に耽る姿を盗撮した写真と携>>続きを読む