「日本のいちばん長い日」(1967年)に続く「激動の昭和史」シリーズ。1970年の作品だが、なぜかリコメンド欄に登場したので、観てしまった。確か、以前にも観た記憶はあるのだが、すっかり内容は忘れていた>>続きを読む
福田雄一監督なので、おふざけが過ぎるとわかっていたが、ここまで来るともう笑えなかった。「三國志」の英雄である劉備に、福田流の解釈を加えた内容なのだが、どうにもピンと来ないギャグの乱発で、途中でもうギブ>>続きを読む
ソウルからプサンに向かう列車のなかで繰り広げられるゾンビ・アクション「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2017年)の続編。描かれているのは、あの出来事から4年後の韓国。世界は韓国で出現したゾンビの>>続きを読む
新年1本目としては、まさに相応しい作品だった。ネットフリックスの人気SF作品「ブラック・ミラー」の製作陣がつくった、コロナ禍で迷走した2020年を振り返るブラック・コメディ。「モキュメンタリー」と表現>>続きを読む
おそらく、2008年の世界金融危機の際のリーマン・ブラザースをモデルにして着想された作品。会社の重大な危機を見抜いていた社員がなぜか解雇されてしまう。彼からその機密事項が入ったメモリーを渡された後輩社>>続きを読む
宇宙を舞台にした大活劇をイメージしているのか、この作品のネットでの評判はあまり芳しいものではない。しかし、自分としては、これは今年観た作品のなかでは、1、2を争う傑作だと思っている。主人公は絶滅する地>>続きを読む
パティ・ジェンキンス監督と主人公のダイアナを演じるガル・ギャドットの女性コンビは、シリーズ2作目でも健在で、第1作の「ワンダーウーマン」(2017年)と同様の、しなやかで美しいアクションシーンを披露し>>続きを読む
リメイク作品ということだが、もとになっているのは、デンマークのスサンネ・ピア監督の「アフター・ウェディング」(2006年)。スサンネ・ピア監督は直近だとアメリカで撮った「バード・ボツクス」(2018年>>続きを読む
すでにテレビでシリーズが放送されていたためか、物語を「無限列車」のエピソードに絞ったところが、勝因かもしれない。限られ空間の中にそれまでの物語のエッセンスも詰め込み、かつ時折コミカルにメタモルフォーゼ>>続きを読む
島本理生の小説の映像化作品は、なかなか良作が多い。「ナラタージュ」(行定勲監督、2017年)も「Red」(三島有紀子監督、2020年)も完成度の高い作品だった。今回の原作は、前述の2作品よりは難易度の>>続きを読む
「全裸監督」(2019年)の脚本などにも参加している、劇団「□字ック」を主宰する山田佳奈の監督作品。2013年に初演された同名舞台を、自らのメガホンで映像化した。描かれるのは、都会に生きるデリヘル嬢た>>続きを読む
「アップグレード」(2018年)や「透明人間」(2020年)など、ちょっと趣向の異なったホラー作品の製作を手がけるジェイソン・ブラムの作品。監督は「ハッピー・デス・デイ」(2019年)のクリストファー>>続きを読む
冒頭に登場する映像作家をはじめ、数々のサブカルのアイテムが劇中には散りばめられてはいるが、それがいかにもマーケティング的な仕掛けに思えてならなかった。こうすれば興味を引くだろうという「下心」が見え透い>>続きを読む
主人公は音楽プロデューサーを目指しているマギー(ダコタ・ジョンソン)。とはいえ、いまは女性歌手グレース(トレイシー・エリス・ロス)のもとで、彼女の身の回りの世話をするアシスタントをしていた。自分の夢を>>続きを読む
大九明子監督は、いまいちばん注目している女性監督の1人だ。松岡茉優を見事なコメディエンヌに返信させた「勝手にふるえてろ」(2017年)は、そのセリフ回しや言葉に対する繊細な感覚に感心したものだ。この作>>続きを読む
ドラマ「ザ・ホワイトハウス」(1999年〜2006年)以来、ずっと優秀な企画者や脚本家として活躍してきたアーロン・ソーキン。「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)や「マネーボール」(2011年)の>>続きを読む
東京国際映画祭で観賞。始まりはベルギーの病院が舞台で、病室で知り合った70歳を超えた老女のマリアと若い女性の交流の物語。後から入院してきた若い女性とマリアは互いが同じスペイン出身ということで、親しく話>>続きを読む
東京国際映画祭で観賞。大橋裕之の原作コミックを、竹中直人、山田孝之、齊藤工の3人で監督した作品だが、それぞれ担当したパートに画然とした区切りはなく、オムニバス作品というよりも、それぞれのエピソードが緩>>続きを読む
どうもコミック原作の実写化映像作品とは相性が悪い。原作のコミックも、それを基にしたテレビアニメも観てはいないのだが、物語の内容だけは人づてに聞いていた。なるほど、いま流行りの猟奇的色彩も加味されたホラ>>続きを読む
コロナ禍のなかで開かれた2020年の東京国際映画祭で観賞した作品。中止となったカンヌ映画祭に出品される予定でもあった作品だ。従兄弟の田舎の家に作品を書くためにやってきた作家の主人公。従兄弟は不在で、妊>>続きを読む
同じギリシャの映画監督、「ロブスター」(2015年)や「女王陛下のお気に入り」(2018年)のヨルゴス・ランティモスのもとで助監督をしていたというクリストス・ニク監督の作品。記憶喪失に陥った男の、奇抜>>続きを読む
オーストリアの映画学校の卒業制作でつくられた作品らしいが、作品を観た限りでは、そのセクシャルな表現からすっかり男性の監督だと思っていたが、実は女性監督(サンドラ・ボルナー)。近未来の少女の姿をしたアン>>続きを読む
マカオのカジノ王、スタンレー・ホーをモデルにした1992年製作の香港メイドのアクション作品。ホーをモデルにした主人公を演じるのは、「ゴッド・ギャンブラー」(1889年)で天才ギャンブラーを演じたアンデ>>続きを読む
その気分もわからないでもないが、「ホモ・サピエンスの涙」とは、たいそうな邦題をつけたものだと感心している。ロイ・アンダーソン監督の前作「さよなら、人類」(2015年)からの発想だとは思うが、もともとの>>続きを読む
アルフレッド・ヒッチコック監督の「レベッカ」(1940年)は未見なので、なんとも言えないが、映像がカラーであるだけに、かなりサスペンス色は薄まっているのではないかと想像した。物語の語り手でもある主人公>>続きを読む
ブルターニュの孤島で展開されるメインの物語が、あまりにも美しく鮮やかなので、忘れてしまいがちなのだが、これは1人の女性画家の回想の物語でもある。18世紀のフランス、まだ女性は社会的な権利から遠い場所に>>続きを読む
ニューヨーク・ブルックリン生まれの日系人の女性監督、カリン・クサマの作品。彼女の作品は、過去にシャーリーズ・セロンが主演した「イーオン・フラックス」(2005年)を観たことがあるが、ところどころに日本>>続きを読む
映像職人の堤幸彦監督が、俳優職人の堤真一と、「堤ライン」でタッグを組んだ作品。原作は雫井脩介氏の同名小説で、さすが強力な堤ラインで、手堅いサスペンスドラマに仕上げている。自分の息子が殺人事件の犯人かも>>続きを読む
フランスのヌーベルバーグを牽引した2人の監督、ジャン=リュック・ゴダールとフランソワ・トリュフォーにフォーカスしたドキュメンタリー。当初は映画界の新たな潮流の中で共闘しているかに見えた2人だったが、や>>続きを読む
原題はポーランド語なので、どんなタイトルなのかわからないが(「ブレスラウ」という地名は入っている)、邦題におどろおどろしく「凶禍」と付けるだけあって、劇中で起こる殺人事件の手口が実に手の込んだもので、>>続きを読む
自分も過去に訪れたことがある岩手県一関市にある「ジャズ喫茶ベイシー」にスポットを当てたドキュメンタリー。とにかくこのドキュメンタリーに登場する店主の菅原正二氏がスタイリッシュで、文字通り「カッコいい」>>続きを読む
普段は映画館でパンフレットなど購入することなどないのだが、この作品は、観賞後、思わずショップへと走ってしまった。「メメント」 (2000年)や「ダークナイト」(2008年)、「ダンケルク」(2017年>>続きを読む
2020年はコロナ禍もあり、公開作品が絶対的に少なかったこともあり、これまであまり感心するものは少なかったが、この「罪の声」は、完成度といい、クオリティといい、邦画のなかでは群を抜く出来だったと思う。>>続きを読む
「サタデー・ナイト・フィーバー」 (1977年)で一世を風靡したジョン・トラボルタが、やや肥満気味の映画オタクのストーカーを怪演するサスペンス・スリラー作品。熱狂的なスター俳優への思い入れが、彼からの>>続きを読む
ローランド・エメリッヒ監督の「ミッドウェイ」を観た後に、アマプラにラインナップされていた1960年製作の、同じ真珠湾攻撃やミッドウェイ海戦を描いたこの作品を観賞。配信はこういう時に機動性を発揮する(た>>続きを読む
なにせ「インデペンデンス・デイ」(1996年)や「デイ・アフター・トゥモロー」(2004年)、「ホワイトハウス・ダウン」(2013年)のローランド・エメリッヒ監督がメガホンをとる戦争アクションだ。売り>>続きを読む