ゆる~い感じで話が進み、登場人物たちのダメさが所々ツボにハマり、クスッと笑いながら観る。でも、そうは言うものの、自分も本当は同じ程度の人間なのだと、どこかしらでわかってはいるので、観ながら気持ちは痛く>>続きを読む
かつて藤原新也は『印度放浪』のなかでこう言った。
ニンゲンは犬に食われるほど自由だ
自由を手に入れるのには覚悟が必要だ。覚悟して、それでも自由を望むのか。それともひるんで諦めるのか。いや、諦め>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
大事なのは、血のつながりやないんやな
強い父性なんて、もはや不要!
小っ恥ずかしくても言ってしまおう!
「お前は俺だ」
ベイビーグルートの頼みだったら、
お姉さんは何でもきいてさしあげます>>続きを読む
敬愛する詩人長田弘氏は、『人生の特別な一瞬』のあとがきで、次のように記している。
人生の特別な一瞬というのは、本当は、ごくありふれた、なにげない、あるときの、ある一瞬の光景にすぎないだろう。そのと>>続きを読む
フィルム・ノワールというのだろうか、いつも後悔する。どうして自分はこの映画を観ることにしてしまったんだろう。血が流されたり殴り合ったりするの、本当に苦手なのに。こういうのを観るのはやめようと決めたのに>>続きを読む
アウシュビッツに収容され、想像を絶するほどの苦しみを味わったのはユダヤ人だけではない。収容された同性愛者の、その悲しみや苦しみが、短いシーンでギュッと凝縮されて表現されたとき、この映画の幾層にも重なっ>>続きを読む
この映画は、30代の監督が、やがて自身が50代になった時にこういう佇まいでありたい、という気持ちを込めて製作したのではないかと勝手に推察する。
子どもたちの独立、夫との離婚、母の死。自分の仕事のやり>>続きを読む
表紙(でいいのかな?)の印象があまり良くなくて、ベタな恋愛モノはどうもなぁと敬遠し、今まで観ようとは全く思っていなかった。でも、家で気楽に観られるものをと、何故か急に観てしまい、結果ハマりました。恋に>>続きを読む
原作既読。だからどうしても原作と本作品とを比較してしまうところがある。
以下、雑多な感想の羅列です。
① 不思議だ
ひとはこんなにも時が過ぎた後で
全く違う方向から
嵐のように救われ>>続きを読む
自由について
自由がなければ、(愛があっても)幸せとは言えない
ベル(エマ・ワトソン)が映画の中で、そのようなことを言っていた。この映画は、そういう話だったのだと思う。
ベルは読書を通じて想像>>続きを読む
闇がひっそりと、ただそこにある。
闇はただそこにあって、ひっそりと語っている。
大事なことは、きっとひっそりと語られるのだ。
いやたとえ語ってはいなかったとしても、それはやはり語っている。
そんな印象>>続きを読む
とても真っ直ぐな映画だと思う。
単層な映画というわけではモチロンない。ばあちゃん(市原悦子)の息子の話、村に戻ってきた若い女性の話などが、この物語を深いものにし、何層にも思いを重ねていくことのできる>>続きを読む
開始の瞬間から本当に面白い。製作者たちの気概が伝わってくる。クスクス笑ったり、そこまでギャグにしてくれるのかと、スクリーンに向かって、粋に「よっ、○○○」って、江戸っ子のべらんめぇ調で、声をかけたい気>>続きを読む
汚れっちまった悲しみに
今日も小雪の降りかかる
雪が降る映画ではないのに。観たあとしばらくしてから、どういうわけか、中原中也の詩の、上記の一節が頭から離れない。悲しみがしずかにしずかに、音を立>>続きを読む
主役の千早(広瀬すず)が、競技の最中に立ち上がる。深く呼吸する。目を閉じて思い出す。最もかるたが楽しかった時のことを。競技の流れを変えるために。
個人戦もまた、団体戦である。
よく言われる言>>続きを読む
かわいらしいライアン・ゴズリングにうっとり。
私がライアン・ゴズリングを初めて認識したのは、何年も前に上映された「ラースとその彼女」。どうしてあの時、ライアンのイケメンさに気づかなかったのか。気づい>>続きを読む
フランス語の会話が耳に心地よく、ついウトウト。
かっけー台詞や、かっけーシーンがたくさんあった。
パトリシアは本当に可愛い。
頑固な男。若かりし時も、退職後の現在も。結局そんな男の人の心を溶かすのは、このような女性(たち)なんだよなぁ、ってしみじみ思う。
映画のなかで、主人公オーヴェは、妻ソーニャの名前は何度も繰り返し呼ぶ>>続きを読む
この国は、あの当時と、さほど変わってはいない。
今だって、いたる所で、“転んだ方が楽に生きられるよ”という甘いささやきが、耳元でつぶやかれる。
お前だったらどう生きるのか?
その問いが、終始突き>>続きを読む
途中から途中までウトウト寝てしまった自分に語る資格はない。
すごく疲れていたのに、無理して見に行ったことが敗因。
でも、映画館で寝てしまうのも好きな時間のひとつ。