鉄骨くじらさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

鉄骨くじら

鉄骨くじら

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雪の断章 情熱(1985年製作の映画)

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ブランコ

引き続き、相米映画メタ的に見てしまう病気に罹ったまま、本作鑑賞。映画を終始メタ的に観てしまうというのは、生まれて初めてのことなので、かなり戸惑っている。

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

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ハンバーガー

スキャット、バイトシーンは良い。ただ恐ろしいことに、相米映画をメタ的に観てしまう病気に罹ってしまった。『台風クラブ』の没入感は凄まじかったのだが、この違いは何なのか考察の余地あり。

ションベン・ライダー(1983年製作の映画)

5.0

散髪

とにかく面白いことしたやつが勝ち。本作の長回しは、物語的な機能よりも、ただ役者、スッタフが監督の無茶振りに精一杯応えようとしている瞬間を捉える、ドキュメンタリー的要素が強い。

はるか、ノスタルジィ(1992年製作の映画)

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ジェラシー

登場人物のセリフを通して大林宣彦の映画に対する哲学を仄めかしている点で、めっちゃくちゃ興味深い作品ではあったが、裏目に出たか、物語や人物にうまいこと乗れず。天井の木目。寿司誘導。

さびしんぼう(1985年製作の映画)

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金玉

全国のお母さんに向けた映画なんだろうけど、母親像があまりにテンプレすぎた。今まで空気だった父親が話の都合上、急に喋り出すのもなんだかなー。バク転。さびしんぼうになりたいなぁ。

秋立ちぬ(1960年製作の映画)

5.0

カブトムシ

海の見せ方。夜のドライブ。話の脈絡的に全然泣けるシーンでも無いのに、たった一言台詞を言い放つ数秒のカットが強烈過ぎて泣いてしまった。反抗。柵をよじ登るのもいれば、くぐるのもいる。

ふたり(1991年製作の映画)

5.0

第九

完璧。久々に映画よりも良質で濃厚なドラマ、物語を見たな...って感じですごく幸せ。グッバイ、親友、スイカ。感情ぐちゃぐちゃになった。みんないなくなっちゃうような気がする。久石譲◎

あるじ(1925年製作の映画)

5.0

ハート

大大大傑作。無声映画にも関わらず、既に後のトーキー映画、さらには現在の映画の精神にまで到達していた超例外的な先駆的無声映画でドン引きした...。

大げさな身振り手振りやアクション、モンター
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ミカエル(1924年製作の映画)

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要再見

昼食べた麻婆豆腐定食。調子に乗ってご飯おかわりしてしまい、前半一瞬寝てしまい筋を追えなかったので、要再見。全てを失った人間と紹介された絵画の詳細が気になる。

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

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青い目

珍しく主人公がただのテンプレ奇人ではなく、ADHD気味でちゃんと生きててカウリスマキの愛を感じる。殺し屋にも娘を登場させる語り口によって同様のことが言える。花。トランプ。キスマーク。

札束無情(1950年製作の映画)

5.0

ガスマスク

現金輸送車を襲う犯行の計画は1週間後と仲間に伝えた次のカットではもう現場にいる手際の良さ。警察と犯人、追う、追われるの構造を70分弱で交互に過不足無く描く手腕にただただ脱帽する。

カモ(1949年製作の映画)

5.0

トクヤマ

ワイプアウトで回想シーンが銃口に引き寄せられるの意味わかんなくて良い。よくある敵味方問わず、煙草を吸いたいやつには吸わせる芝居に心の機微の加えたフライシャーの演出。

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

5.0

ネズミ捕り

寡黙な主人公。第一声がシャワー。名前が判明するのは中盤。仕事中、昨日寝た男を思い出してニヤニヤしちゃうの愛らしい。『枯れ葉』にも同様の事故シーンがあったが本作の方が上手い。無敵の人。

ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

5.0

リライアント・ロビン

珍しくめちゃくちゃ人間臭いし、めちゃくちゃ重い。ジリ貧の3人の芸術家の男たち。愛する女のためなら詩だって燃やす。本当にいい友達を持ったロドルフォに幸あれ。不在ショット。

白い花びら(1998年製作の映画)

5.0

キャベツ

本作は初期の映画で遊んでたカウリスマキを彷彿とさせるし、その頃の過去作のキーアイテムをひっそり登場させるファンサに泣いた。結婚式の客に明らかに歓迎する気のないやつがいて最高だった。

殴ら
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すけべ妻 夫の留守に(1995年製作の映画)

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シンデレラ

日本刀VS包丁2丁のバトルシーン最高だった。赤ちゃんプレイでチェンソー振り回すのも良いんだけど、自分の中のロマンポルノで感動できる基準が「妊婦が急に爆発する」にいつのまにかなってた...

吸血鬼(1932年製作の映画)

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棺桶

トーキー映画のパラドックス。ドライヤーも最初は音は受け入れたけどセリフは受け入れなかったんだなー。まぁ新年一発目に棺桶にぶち込まれたのは良い経験だった。視点の勝利。

カラマリ・ユニオン(1985年製作の映画)

5.0

マンホール

とりあえず現実でやっちゃいけないこと全部してるから最高。国の検閲気にしてるかのような意味不明さ。やりたい放題。労働者階級からの脱出と挫折を描いた風刺的コメディとしては傑作。好き。

あと
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枯れ葉(2023年製作の映画)

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MAUSTETYTÖT

腕落ちてる。映画じゃなくて今世界で起きている現実を見ろとだけ言われた。映画を観に来た身としてはある意味残念で没入できなかった。というか、明らかに意図的にさせていないのだが、こ
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ハムレット・ゴーズ・ビジネス(1987年製作の映画)

5.0

ハム

カウリスマキベスト。全てのバランスが良い。芝居もカメラも全部楽しい。最高。この路線で行ってても売れてたと思う。

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

5.0

レンチ

四人乗りの車に四人乗ったときカメラはハブられる?君に触れれば心は天国。ギターのボディにこびりついた指紋。ペロンパーの愛の眼差しは観客に向けられる。ロックンロール。

真夜中の虹(1988年製作の映画)

5.0

ハンドグリップ

カウリスマキの中ではかなりガッツリめのハードボイルド作品。だけどちゃんと労働者の映画だし、生きてる人間がいるし社会が存在してる。主観と客観の使い方、埃と咳の描写、天才。おもれー。

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

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イモ

これから映画が、1日が、物語が始まる期待感を爆上げさせてくれる最高のファーストカット。リュミエールリスペクトか?水やり。映画館Wデート。試着室。笑わせるのはズルいっす。

とまとぴん(1982年製作の映画)

5.0

野菜の妖精

マジで面白い。天才。病院のシーンと、野菜育てるシーン、映画館で久々爆笑した。母を探す男と生理が来ない女が野菜を育てるイミフな内容。初めて映画のチケット代出してもらって観た。感謝。

ねんねこりんりん(1980年製作の映画)

5.0

飴玉

くらった。唐突な近親相姦、ぶっ飛ぶ猫、天女、痴漢の魂。リップシンク度外視の超挑発的なアフレコ。何にも縛られない自主映画の本当の魅力、自主映画の可能性を目撃した。

メリー・ジェーンの災難(1903年製作の映画)

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爆発

第4の壁。猫。靴磨き。セットは舞台的。クローズ・アップがまだただの拡大の手段にしかなっていないが、当時としては色んなアクションを色んなショットで捉えた画期的な作品。

世界のメロディ(1929年製作の映画)

5.0

ACT

劇映画を除いたらベスト。編集によって数千キロ離れた国と国、人と人が繋がる奇跡のような瞬間。世界は絶えず運動しており、絶えずメロディを奏でている。橋も馬も人も生きている。美しい。泣いた。

パシフィック2-3-1(1948年製作の映画)

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オネゲル

撮り鉄は走行中の電車を動画では無くシャッタスピードを早めて静止させてる印象があるが、本作はそうではなく走行している蒸気機関車そのもののダイナミズム賛美に徹している。

アレックス(2002年製作の映画)

5.0

直腸

3回目。この映画ワンシーン・ワンカットだった。純粋に物語を語ろうとする潔い姿勢と、誰でも一度は夢想するであろう空を飛びたいという欲望を満たしてくれる夢?悪夢のようなカメラワーク。

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カリガリ博士(1920年製作の映画)

5.0

夢遊病者

退廃的、病的美術にまず惹かれるが、これをイメージだとは当然思う訳もなく。だとすれば芝居と空間の現実との乖離を根底で支えているのは一体なんなのか?伏線の貼り方好き。

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

5.0

オデッサの階段

画面を埋め尽くす運動。ある特定の意味を伝えるために発明された言語モンタージュにより映画はある種の単純明快さを手に入れた。映画鑑賞時の観客の心的過程の操作。

ツクシのエロいい話(2012年製作の映画)

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麦わら帽子

低予算なりの、映画に対する熱量みたいなのがあればもっと良かった。特にカメラ位置を血眼で探した痕跡みたいなのが全く無い。けどちゃんと面白いしフル勃起したので俺の負け。悔しい。

山の音(1954年製作の映画)

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見えない血

短い蠟燭に、長い蝋燭を繋ぐ方法。帰りの遅い夫。愛されなかった娘。この家族には膿が至る所に出来ているのに膿の親は見て見ぬふり。いい感じで終わってるのも腹が立つ。ぶくぶくな赤ちゃん。

工場の出口(1895年製作の映画)

5.0

映画の本質1

そこに現れたものが動いているように見えるという事実への純粋な喜び。

まごころ(1939年製作の映画)

5.0

草むしり

偉大な監督はベンチをフル活用する。
父親への憧憬。親友を思う気持ち。大人同士がギクシャクする中、依然として2人の少女の純粋さは活発に発露し続ける。戦争。うちわ。耳。