鉄骨くじらさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

鉄骨くじら

鉄骨くじら

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紅いコーリャン(1987年製作の映画)

5.0

十八里酒

画面を埋め尽くす無数のコーリャンがまるで動く美しい文様みたいでぶったまげた。戦争の見せ方は好みではなかったけど、これがデビュー作は凄すぎる。

白痴(1951年製作の映画)

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氷上カーニバル

思ったほどつまらない訳ではなかったが、それはドストエフスキー先生におんぶにだっこのためで、完全版を観ないとなんとも....というのが心情。

ファウスト(1926年製作の映画)

5.0

偉業

ドイツ文学の最高傑作をサイレント期に映像化。ムルナウは間違いなくドイツの映画監督だと確信できる。針山。ペスト。

女性の戦ひ(1939年製作の映画)

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伊勢丹

面白い。当時と現在、女性が戦っているものはもちろん違う。本作では女は生活と向かい合い、貧困と戦っていている。てか脚本がそもそも良い。菊池寛原作。

火まつり(1985年製作の映画)

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むしゃくしゃするんじゃ

久しぶりに再見したら終始、北大路欣也の不気味さに身震いしていた。すべての言動があのラストに終結すると考えると恐ろしい。罠。投石。バイク。はなればなれに。

マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)

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マルケータ

信仰と生活を切り離した思慮分別のある人達に若きマルケータが翻弄されるお話。正直、音楽過多な気がしたが、鑑賞後HPへ行くと本作をフィルム=オペラと銘打っており、ずるいなーーと感じつつ、緊張
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Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

-

ボクシング

本気で、何かに打ち込んで挫折したときにもう一度。

審判(1963年製作の映画)

5.0

美術

美術や画力の自由奔放さに嫉妬し、アイデア、イメージに魅せられ、舌打ちしニヤニヤと笑みがこぼれる。あとオーソンウェルズは強迫ロープ殺人事件で弁護士役に味を占めてそうだった。

M(1931年製作の映画)

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魔女狩りから精神療法。私刑から刑罰。山の魔王の宮殿にて。

ポゼッション(1981年製作の映画)

5.0

善悪

形而上学的恋愛映画。行き過ぎた純粋さが狂気地味てしまう例多数あり。その中でも限界突破のトップレベルヒス。ヒステリックメタファー。

東京物語(1953年製作の映画)

5.0

喪服

頭や感性で観る映画ではなく
人生の節目節目に観る映画

野良犬(1949年製作の映画)

-

狂犬

珍しく独白がある。戦後一発目アプレゲール非難が際立つ。三船が下っ端なのが新鮮。志村喬のタッグ最高。
スイカを貪り食う射的屋の女文句なし。

お早よう(1959年製作の映画)

5.0

I LOVE YOU

サイレント時代を経験してる小津ならではの反抗期コメディ

サンライズ(1927年製作の映画)

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純愛

露骨にお金かけてますって感じの映画が好きになれない。愛を題材にしてるならなおさら。これはこの映画制作に対する嫉妬か、それとも純愛に対して....!どちらにせよムルナウはドイツ表現主義時代の方が
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ZOO(1985年製作の映画)

5.0

腐敗

本作は死ぬ瞬間に美を見いだす基本的な美学とは一線を画す。画は内容と相反して?執拗にシンメトリー構図を多用。映画は生物かのように内側から蛆虫が湧き徐々に腐敗していく。

ラルジャン(1983年製作の映画)

5.0

偽札

観客の想像力を最大限引き出す最低限の演出。あと本作とは関係ないけど予告が完全にやってる。

タンポポ(1985年製作の映画)

5.0

ラーメン

お笑いのような軽さ。しかし中身や思想がないことへの嫌悪感は一切ない。本作は映画の文法に則った紛うことなき映画で、映画は重いものでなければならないという固定観念に対する強烈なアンチテーゼであ
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

蟋蟀

もう全部最高なのだが、激動の時代に振り回されたひとりの人間の最後を劇的に派手に演出しないことで、本作は永遠に続く余韻を手に入れた。そういう作品は本当に稀で忘れ難い。

アングスト/不安(1983年製作の映画)

5.0

射精

神がかった悪魔的俯瞰アングル。まだ『鮮血と絶叫のメロディー/引き裂かれた夜』の時、評価は驚異の4.5もあったのに...。

緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

-

怠け足

善人は狂人へ。年寄りの日曜画家の愛は利用される。彼の感じる美は外面的な美のことを言うのか?罰せられた方がマシ。点滅するホテルのネオン。

赤い砂漠(1964年製作の映画)

5.0

灰色

黒い木、緑色の服。ピントの合っていない人。この街で聞こえてくるのは美しい歌声ではなく、工場機械文明の雑音、自然の悲叫。

鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)

5.0

チェ

戦前の異色時代劇オペレッタ。オープニングのおっとみちゃーんからの掴みが強すぎる。おもしろくないはずがない。市川春代のチェは定期的に見たくなる。多幸感。

ゲームの規則(1939年製作の映画)

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望遠鏡

どうやったらこんな知恵の輪みたいな脚本を思い付くのだろうか?2組の夫婦と情人、さらに男同士の友情が複雑に交錯してゆくのだが、全くややこしくなく、かつ面白い。画面分割の凄さも目立つ。

四十二番街(1933年製作の映画)

5.0



性癖が芸術へ昇華したわかりやすい例。バークレーショットは開いた口が塞がらないほどにただひたすら圧巻。ラストは創作するものにしかわからない苦悩や哀愁を訴える。

悪魔(1972年製作の映画)

-

剃刀

ベヘリットのような剃刀。狂気じみた痙攣や発狂がコンテポラリーダンスにしか見えないバグが起きてしまった。綱渡りみたいな感じが継続すれば最高だった。

(1961年製作の映画)

5.0

嫌な音

■ブレッソン的孤独より共感できてしまうアントニオーニ的孤独。想像を掻き立てる空間演出。嫌な音の無い、夜のような完璧な世界。


■車内。黒人女性のパフォーマンス。手紙。(ガンマイク)

奇跡の丘(1964年製作の映画)

-

キリスト

お喋りがすぎる。正論に対する反駁は暴力と化す。ドキュメンタリータッチなカメラワークがキリストが実在したことを強く主張している。一匹の羊。

砂の女(1964年製作の映画)

5.0

失踪

艶めかしい狂気じみた岸田今日子の怪演がとにかくエロい。村人たちが見下ろすシークエンス。異色密室映画。

他人の顔(1966年製作の映画)

5.0

深海魚

本作は前衛映画の脚本、致命的につまらない問題を安部公房が解消し、さらに当時日本の前衛芸術を牽引した勅使河原宏によって誕生した非商業映画の反則的傑作。

女は女である(1961年製作の映画)

5.0

ビキニ・ホテル

ゴダールの洗練された知的ユーモアと豊富なアイデアが遺憾なく発揮されてる本作は喜劇で間違いないが、どこか空っぽでやけくそで投げやり。女がそれを促進させている?

危険を買う男(1976年製作の映画)

-

オープニングにセンスを全振りしてしまった本作。ベルモンド傑作選1はかなりユニークなオープニングが多かったもののその中でも断トツでかっこいい。そして映画史的にもトップ10には入ると思う。オープニング一見>>続きを読む

仮面の米国(1932年製作の映画)

5.0



『穴』に匹敵する脱獄映画はないものと思っていたけれど。脚本が綺麗すぎる。隙がない。長い時間経過の演出さえ。あの顔が忘れられない。

やさしい女(1969年製作の映画)

-

猿マネ

期待しすぎてたせいか、物語の性質上致し方ないが、ブレッソンにしては言葉での説明が多すぎた印象。小説で良い気が。