たむさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

3.3

Amazonプライム・ビデオ見放題終了間近の韓国SFアクションです。
余命わずかな元諜報員と世界初のクローン人間の逃亡劇を描きます。
アクション映画と社会派映画の融合は韓国映画の得意とするところでもあ
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デシベル(2022年製作の映画)

3.4

韓国社会派アクションミステリーです。
潜水艦の沈没から、街に仕掛けられた音に反応する爆弾、と劇場版のコナンが出来そうな破格のスケールの映画です。
タイムリミットサスペンスと過去の事故がどう繋がっていく
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

キャプテン・マーベルの続編だけではない、これからのMCUを担うことになりそうなチームを描く作品です。
もはや配信を観ていないと理解不能なキャラクターも多く登場するものの、面白く、楽しい世界観を構築して
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食われる家族(2019年製作の映画)

3.3

Amazonプライム・ビデオ見放題終了間近の韓国ミステリー映画です。
韓国映画でありがちな邦題がネタバレし放題のパターンの一つです。
行方不明の妹が帰ってくる、その設定でこのタイトルは映画で何が起こる
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ビフォア・マイ・アイズ(2023年製作の映画)

2.5

『zoom』の監督の短編映画です。
ホラーともファンタジーとも言えるような内容ですが、短編映画らしい驚きがあまりなく、頭で作った映画という印象です。
過去と現在と未来が走馬灯のように見えてくる系の映画
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ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

3.5

『クライマックス』以上に目がチカチカとやられるギャスパー・ノエ監督作品です。
51分の中編で、映画の撮影、おそらくほぼリアルタイム、『24』的な分割映像で同時進行するドラマの展開や伏線は、ほぼ関係なく
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KANIZAME シャークラブ(2023年製作の映画)

1.3

ポロニア監督最新作は、サメとカニが融合しただけではない作品です。
サメ映画に麻薬捜査、しかもアンダーカバーものも融合しています。
しかもアンダーカバー捜査官の一人称のナレーションが基調になっているとん
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伯爵(2023年製作の映画)

3.4

ヴェネツィア国際映画祭で脚本賞を受賞したブラックユーモア満載のホラーです。
実在の独裁者をヴァンパイアとして描きます。
実在の人物、実際に起こった事件、それらをホラー的な視点で捉え直す試みです。
それ
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ゾンビ・プレジデント(2020年製作の映画)

2.5

全体的に好調な台湾映画、ホラーも上々ですが、ゾンビ映画はいかがでしょうか。
びっくりするほどやかましい映画で、政治とゾンビのテーマは楽しめました。
選挙活動がひくほどめちゃめちゃなのですが、台湾の選挙
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラはいつからこんなに弱くなったのでしょうか?

ゴジラ生誕70周年記念の大作で、終戦直後で、一作目も公開されていない日本にゴジラが上陸します。
前半は非常に良かったです。
戦争を生き残ってしまった
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私がやりました(2023年製作の映画)

3.5

今年三本目の劇場公開作品となるフランソワ・オゾン監督の新作です。
3本が3本とも違うジャンルで、多作で多才なオゾン監督を証明する一年です。
個人的には、この映画が最も楽しめました。
監督自身も『8人の
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ドミノ(2023年製作の映画)

2.8

やたらとどんでん返しで押してくる、ロバート・ロドリゲス監督最新作です。
作品の幅広さが尋常ではない監督ですが、本作でまた一つ芸風を追加した印象です。
ヴァイオレンスで注目を集めた監督ですが、家族ができ
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ミュージック(2023年製作の映画)

3.3

ベルリン国際映画祭で脚本賞を受賞したミュージカル的な映画です。
手垢のつきまくった『オイディプス王』をモチーフにして脚本賞を受賞したというのがなんとも禍々しいものを感じさせます。
ミュージカル的なとい
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エア(2023年製作の映画)

3.7

今年の東京国際映画祭のコンペをパッと見た時に、最も気になって目を引いた作品です。
第二次世界大戦の独ソ戦を舞台に女性兵士を描いたロシアの戦争大作です。
ハリウッド映画の戦争映画とは全く違うテイストの作
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マディーナ(2023年製作の映画)

3.5

あまり観る機会のないカザフスタン映画で、女性を主人公にしたアーチハウス系という更に貴重な一本です。
シングルマザーの葛藤を描いた作品で、様々なテーマが取り上げられます。
77分でそれをまとめ上げている
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

4.0

ワーナー・ブラザース映画100周年と東京国際映画祭の企画で、ドルビーシネマ版を日本初公開です。
世界映画史上最強の1年であった1939年アメリカ映画、異世界ファンタジーの原点として君臨する古典です。
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ハロウィン・キラー!(2023年製作の映画)

3.0

ハロウィンも近いということで、Amazonプライム・ビデオオリジナルの新作ホラーコメディを鑑賞です。
『ハロウィン』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などのパロディをふんだんに取り入れて展開します。
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男と女(1966年製作の映画)

4.2

午前十時の映画祭で上映中、久々の鑑賞です。
カンヌ国際映画祭パルムドールやアカデミー賞外国語映画賞など、国際的な映画賞を多く受賞しており、フランス映画を代表する作品です。
タイトルで全てを表現している
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スパイキッズ:アルマゲドン(2023年製作の映画)

2.4

『ドミノ』も楽しみなロバート・ロドリゲス監督の人気シリーズ最新作です。
新キャラクターなので、これまでとのつながりは特に無い様で、コンセプトで共有している印象です。
ある意味でロバート・ロドリゲス監督
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霜花店(サンファジョム) 運命、その愛(2008年製作の映画)

2.0

『ファラン』を観たからなのか、やたらとNETFLIXでおすすめしてくる韓国時代劇映画です。
とんでもないカルト映画を引き当てた、と思いました。
理不尽、不条理の雨霰。
時々韓国時代劇はエログロ大作を作
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ゴンドラ(2023年製作の映画)

3.5

『ブラ!ブラ!ブラ!』もユニークな映画でしたが、本作もまた魅力的な映画です。
ジョージアのゴンドラを舞台に行き来する2人の女性を中心に映画は展開します。
今回もセリフなし、音楽とモンタージュの面白さで
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満江紅(マンジャンホン)(2023年製作の映画)

3.4

今年も開幕、東京国際映画祭。
観たい作品、楽しみな作品は多々ありますが、チャン・イーモウ監督舞台挨拶付き上映は、今回の大きな目玉です。
さて内容は…。
チャン・イーモウ監督の芸術性や色彩感覚は、世界の
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スマイル(2022年製作の映画)

3.3

昨年全米でサプライズヒットしたホラー映画です。
115分と長めの上映時間だからこそと言える、かなりのてんこ盛り感のある内容です。
精神科医を主人公に、サイコな怖さも、幽霊的な怖さも、自分が狂っているの
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ベルリン・天使の詩 4K レストア版(1987年製作の映画)

4.4

ヴィム・ヴェンダース監督の代表作の4kリマスター版です。
映画と詩がここまでうまく結びついた作品は他にないのではないかと思うほど、ベルリンの壁崩壊前の人々を俯瞰している天使たちの視点で描かれます。
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カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

3.0

ジェラルド・バトラーさんの新作は中東での脱出作戦です。
ジェイソン・ステイサムさんとジェラルド・バトラーさんのアクション映画はある種のジャンルと言いますか、期待するものに対して、しっかりとかえってくる
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.5

ギャレス・エドワーズ監督久々の新作で、オリジナルの本格的なSF映画です。
この監督は世界観の作り込みがうまいと感じていますが、今のハリウッド映画で、オリジナルのSF映画というリスクの塊のような作品を作
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

マーティン・スコセッシ監督、主演にレオナルド・ディカプリオさんとロバート・デ・ニーロさんという最強のチームで描く、アメリカ史の事件です。
白人とネイティブアメリカンのオイルマネーを巡る葛藤が、206分
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極限境界線 救出までの18日間(2020年製作の映画)

3.3

2ヶ月続けてヒョンビンさんの新作が公開です。
最近は韓国映画が似たような題材ばかりになってきていて、劇場公開のヒット作に恵まれない、という問題が報告されていますが、ある意味本作も、そんな一本です。
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エピデミック〜伝染病(1987年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラース・フォン・トリアー監督のレトロスペクティヴ。
ヨーロッパ三部作の真ん中で、明確にホラージャンルで描くメタ映画作品です。
「こうなったら最悪だよな…」と思う結末に、何の意外性もなく転がり落ちていく
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ボス・オブ・イット・オール(2006年製作の映画)

3.5

ラース・フォン・トリアー監督のレトロスペクティヴ。
日本劇場未公開の異色の喜劇です。
オートマヴィジョンという撮影手法も独特なうえ、明らかに躁状態になっているテンション、一貫した作家性。
その異様さは
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宇宙からのツタンカーメン(1982年製作の映画)

3.0

キングレコードの死ぬまでにこれは観ろ、からSFホラーです。
パッケージには、日曜洋画劇場で話題となったことが記されていましたが、タイトルがネタバレになっている残念さを除き、まさにカルト映画です。
一体
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パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)

4.0

キングレコードの死ぬまでにこれは観ろ、からロバート・ダウニー・Jrさんのお父さんが制作したアメリカ映画の重要作品です。
1960年代の広告業界を舞台に、あるきっかけで社長になった黒人が、白人をクビにし
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奴らを高く吊るせ!(1968年製作の映画)

4.0

マカロニウエスタン三部作を終えたクリント・イーストウッドさんが制作会社マルパソの第一回作品として主演した西部劇です。
その後の監督作や主演作にも共通するテーマ性があり、非常に重要な一本です。
冤罪やト
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ローラーボール(1975年製作の映画)

3.3

キングレコードの死ぬまでにこれは観ろ、から近未来デスゲーム系映画の古典です。
設定が2018年なので、今観ると過去なのですが、刺激を求めて過激化していくスポーツや人間心理を掘り下げるのは、今にも通じま
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テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR(2023年製作の映画)

4.0

全米でとてつもないオープニング成績を叩き出しそうな、テイラー・スウィフトさんのライブフィルムです。
余計なメイキングやインタビューなど一切なく、169分ライブ体感型の映画です。
これまで発売されてきた
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キリエのうた(2023年製作の映画)

2.9

岩井俊二監督の最新作で、179分の大作です。
もともと、精神的にしんどい物語を独特な映像と音楽の融合でみせてくれる岩井俊二監督の作家性は素晴らしいものがあります。
それが『リップヴァンウィンクルの花嫁
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