Greatbeautyさんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.4

"構成の強さ"より"演出の面白さ"を優先させた何よりも雰囲気に重視した映画です。

ヴィスコンティのデカダンスやフェリーニのスノッブといったヨーロッパ映画を席巻した雰囲気重視のポストモダン。これの
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戦争のはらわた(1977年製作の映画)

1.1

印象としては最悪の映画

戦争悲劇から戦争賛美を抽出してるような
反戦主張?(これさえ分からないが)の映画。
しかし、この監督は少し眉唾もので、バイオレンス映画の枢軸であるキューブリックとは違う
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アメリ(2001年製作の映画)

3.7

フランス映画独特の絵画的なビジュアル作りが冒頭から冴え渡っておりオープニングから完全につかまされます。
色彩豊かな暖かい世界にフェリーニを彷彿させるコスモモダンな設定を自然と頭の中で対照させて
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

5.0

一言で申しあげると、構成が圧巻。

ラストの完璧に、抒情的に用意されたトラックハウスのシーンーーGジャンを抱き込むイニスデルマーの静謐な表情が作り出す余韻ーーには涙を流さずにはいられなかった。

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シザーハンズ(1990年製作の映画)

1.0

一言でいうと、確実に過大評価です。
設定は面白いけどプロットがグッダグッダでラストも最悪の意味であっけらかんでテーマ性が統一されてないのが良く分かりました。

緊迫感を演出させるためのゴア表現を含む無
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

4.3

前半はレズの自覚、中盤はその葛藤、後半は愛の不毛と失意のプリマベーラ

同性愛独特のメロディアスで甘美な関係に一定の感情を流し込む愛の旋律が固辞された恋愛観を破壊し酔わせ乱舞させる映画だと思います
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(1954年製作の映画)

4.7

人間性を取り扱うメロドラマのドラマツルギーの典型を確立した本作。
私はLa strada(タイトル)の表す意味についてここで詳しく言及したい。

旅芸人のザンパノはジェルソミーナの姉ローザを人
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

2.5

恐らく映画史上最も過大評価されている映画の一つである本作。ゴダールはストーリーテラーとしての才覚が根本的に無い。
ジャンプカットと登場人物の配置のズレといった映画史の中でも実験的な要素が強かった
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8 1/2(1963年製作の映画)

5.0

監督の頭の中のイマジネーションの断片を落書きのように移し撮った映画。過去の羞恥や淡い経験を一つ一つ取り出し、メインストーリーの合間に挟み込んでいるので全体としての構成を見つけずらい。

しかし挿
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.5

構成の纏め方が上手く、テーマ性の強いようでくどくなく伏線の張り方も極めてうまい。それでいてテーマは積極的に人間を見つめている素晴らしい映画。
人間の尊厳を奪われた限界状況(意思を奪われた刑務所)
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ブギーナイツ(1997年製作の映画)

4.1

反抗期の高校生が母親への反発ゆえにポルノ世界に足を踏み入れ一時的に脚光を浴びるが、社会的偏見ゆえに迫害に会い地を舐める。しかし、そこからマイノリティーに生きる人間達に自由な価値観と活気と可能性を見>>続きを読む

ナラタージュ(2017年製作の映画)

-

日本式恋愛映画は評価できない類が多い。
この映画もその例にもれない。
何故恋愛表現に掛かるものがこんなに自閉的で消極的で芸術的まとまりを持っていないのか?Cyrano de Bergerac
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

1.5

不条理で打開策の無いテーマ。

社会と個人対立、環境と自我の葛藤へのアプローチを履き違えている本作。観客は人生のドラマを悲劇に綴ったものに兼ね一定の満足感を得る一方で、主人公の前途に光が無く構成
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

3.4

ストーリーは極めて単調であるが、感情を熾烈化させていくロケ現場の演出や自然の視覚効果を最大限に活かした撮影に強烈なインパクトを感じた。また野望がありながらも控えめな主演の演技自体も洗練された映像と>>続きを読む

別離(2011年製作の映画)

5.0

本作はイランという宗教的風土が強く残るイスラム社会で嘘を覆えない人間の性格、嘘を他人のために突き通す残酷さといった倫理的な焦点からその社会複雑性を解体しようと試んでいる映画。
余分で暇のない編集
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袋小路(1965年製作の映画)

4.5

社会から断絶し城に隠居した夫妻に行きずりの強盗が入り込むという話。

ブラックコメディ映画の金字塔である本作。本作は服従者特有の反発するより服従する方を好むというマゾ的意志、換言すると"力への
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ボイス・オブ・ムーン(1990年製作の映画)

5.0

本作を鑑賞する際、筋を通したドラマとして観るよりも幼少期や人生の影を想起させてくれる追憶体験(馬鹿騒ぎの後の心寄り添う相手との帰宅、豪雨の中見送りに来てくれる親戚など)の連鎖なのだと考えて観た方が>>続きを読む

グレート・ビューティー/追憶のローマ(2013年製作の映画)

5.0

要約すると"大いなる美"を「無」に見出してきた主人公が人生の彼岸の立場に立って初めて、その居場所を新たに発見し、それを埋没させてしまう人生のトリックを解明するというお話。
映画以前にジェップガン
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