Jefchefさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

Jefchef

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Sin Clock(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

政治家を騙して絵を盗むが、意外な第三者に裏をかかれるというシンプルなストーリー。
しかし、実行犯のタクシー運転手たち(特に窪塚)の犯行に至るまでの苦しみ辛さを丁寧に描いているので、失敗したときの絶望感
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なのに、千輝くんが甘すぎる。(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

登場人物が嫌なやつも含めて魅力的に撮れている。片想いというテーマがああいう風にいろいろな着地をするのが、とても凝っていて唸る。高橋恭平の徹底した無表情がラストの笑顔にめちゃくちゃ効果的。昨年の道枝駿佑>>続きを読む

ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ストーリー度外視でガンアクションとマーシャルアーツに全振りしており、さすがに見応えあり。しかしラストの子どもを救出するアイデアが目を疑うほどの粗さでびっくり。もっと良いのあっただろうに。

バビロン(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

サイレントからトーキーへ移り変わる時代の映画界の享楽と退廃。
新しいものを歓迎し求めたスターは時代遅れになり、希望に溢れた若者たちは夢破れる。
一瞬でも絶頂感を味わってしまうと、ハマってしまう中毒のよ
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RRR(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

友情パワーがラストに漫画以上のド迫力で炸裂する痛快映画。
とにかく全てが過剰でアクションはいわずもがなだが上映時間も過剰。
主人公の2人が突出して強いので、敵と戦うときよりも、仲違いしたときのバトルが
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リトル・シングス(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

過去と現在の事件の謎解きがテーマかと思いきや、老いた刑事が過去の自分と同じ過ちをした刑事をかばう話だった。
意表を突かれたかたちだが、楽しめないほうへの突かれ方だった。

聖地X(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

建物が人間の思い込みからドッペルゲンガーを作るという設定は面白い。
人間にはいろいろな側面があり、考えもひとりの中にいくつもぐるぐるしている。
矛盾するものを内に抱えているのは当然であり、どれかに絞る
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

嫌なことからは逃げてもいい。しかしそれがいつまでも離れてくれないこともある。豊川悦司が「人生は勝手におさまるところにおさまるようになっている」と言ったが、おさまり方はいろいろ。笑い飛ばして次に向かえる>>続きを読む

イチケイのカラス(2023年製作の映画)

4.0

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ひとつの巨大なものに依存すると、それを守るためのルールを作る。
過疎の山村などでは見たことがある設定だが、それなりの規模の町でそれが展開される。
ある世代の幼なじみが結託して、それぞれの役割を果たして
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

息の詰まるようないじめの描写によって、主人公の苦しさが丁寧に描かれている。
いじめっ子に対する憎しみをきれいごとなしにストレートに表現しているのも非常に共感。
ただ、かがみの孤城の集められた同じ境遇の
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ストレイヤーズ・クロニクル(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

超能力者たちが巨大な悪とは戦わず、ずっと悩み続けている。能力を発揮して敵を蹴散らす話かと思った。導入の軽やかさは何だったんだ。丁寧に若者の苦悩を積み重ねて、真綿で首を絞められるような息苦しさを感じる。>>続きを読む

月の満ち欠け(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

前世の記憶を残したまま生まれ変わることが本当に幸せなのか。環境の違いを受け入れられる自信が自分にはないので、終盤まで感情移入できずにいた。しかしレストランで大泉洋が2度目の生まれ変わりの子を抱きしめた>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

なかなかに評価の難しい作品。作中屈指の名勝負である山王工業戦が観られるのは確かに興奮する。しかしそこにドラマを生み出すにはあまりにも時間と描写が足りない。宮城リョータのサブストーリーも原作にないオリジ>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

戦争という極限状態で心を閉ざした男たちが、山本と触れ合い感情を取り戻していく。その過程を松坂桃李、桐谷健太、安田顕が渾身の演技で見せる。現場でかなり自分を追い込んでいたのだろう。特に桐谷健太はとても難>>続きを読む

ポゼッション(1981年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

イザベル・アジャーニの信じられない美しさ。血まみれの顔面さえも美麗。イザベル・アジャーニの狂ったプロモーションビデオのようで目が離せない。繰り返しぶちまけられる牛乳の白が印象的。

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初はこの映画のテーマが何なのか分からなかった。母親の何かを探すロードムービーなのかなとも考えた。
答えは終盤にあり、死を受け入れることと生きることを諦めないことだと分かる。
東日本大震災を物語に取り
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ある男(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

窪田正孝の蚊の鳴くような声。微笑みながら急にキレる妻夫木聡。人の戸籍を手に入れれば新しい人生が得られるのか。アスファルトで転げ回り泣いているのか笑っているのか分からない叫び声をあげる窪田正孝を観て、そ>>続きを読む

母性(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

登場人物が受ける抑圧が伝わり息が詰まる。戸田恵梨香、高畑淳子、大地真央の顔面の映画。不自然に丸くおさまり、新しい因果の始まりを感じさせるラスト。

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「孤独のグルメ」や「昨日何食べた?」系の美味しいものを食べるのが中心のコメディだと思っていた。
しかし中盤以降、死がグッと近づいてくる。明日や明後日ではなく、その日その日を飯を食って生きる意味はなにか
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天間荘の三姉妹(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2時間半あるのなら、現世でのんちゃんがいかに孤独で辛い思いをしてきたかを描くべきだろう。それがないので、会って間もない異母姉妹と別れて現世に戻りたくないという強い演技の説得力がない。次女の門脇麦と高良>>続きを読む

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

派手な演出はひとつもない。しかし全ての出演者の魅力が最大に引き出されている。とくに江口洋介の愛くるしさがたまらない。光の撮り方がとても印象的で、朝日が昇るシーンは胸にグッとくる。日本映画の底力。まちが>>続きを読む

スズメバチ(2002年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

基本的に籠城して敵を迎え撃つ時間がとても長い。しかし緊張感が持続しているので全く目が離せない。味方の仇は始末しなければならないし、女性を侮蔑したマフィアのボスは玉を潰さねばならない。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ひたすら静かで内省的。
かすかに続く緊張感に引き込まれる。
ただ霧島れいかと岡田将生が退場した後は、その緊張がゆるんでしまうのが惜しい。
あの行間のために3時間は必要だったかもしれない。

カラダ探し(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

これは傑作でしょう!
ホラー×キラキラ青春×アクションというごった混ぜのジャンルを発明しているのではないか。
序盤はしっかり怖く、グロい描写もバッチリ。
橋本環奈もエゲツない殺され方を繰り返している。
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

猛獣に襲われるパニックホラーかと思ったら、プレデターでした。
まずUFOと宇宙人の造形や動きがショボすぎる。
ひょっとしてワザとやってるのかもしれないが意図が不明。
伏線回収したぜ!的な落とし穴も、宇
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

上空の物体がなかなか姿を現さないのがいい。
牧場のオーナーが子役時代に体験したことと、どういうつながりがあるのかよく分からなかった。(なにか説明があったっけ?)
決定的な写真を撮る伏線が序盤にあったけ
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

セリフが聴き取りにくくて話の筋が分かりづらいところがあったが、昔の勝新や若富の現代劇でもそういう演出があったので、オマージュかな。
ヤクザの幹部がやたらカンツォーネが上手いとかウンコのイキミ声のくだり
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

中身はスッカスカだけど面白い、という映画表現の懐の深さを感じる作品。
物語の単純さを全編に渡る会話劇とはちゃめちゃなアクションでもたせている。
ブラピはずーっとしゃべってる。

TANG タング(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

深圳パートの美術は本当に素晴らしい。
健とTANGの結びつきがなぜそれほど強くなったのかの説得力が弱い。
満島ひかりが特に個性的ではない女性を演じているが、満島ひかり本来の強烈な個性がジワジワ出ており
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

マイティ・ソーでガーディアンズ・オブ・ギャラクシーをやってるような印象。
最初にちょっとだけ出てた女の子が、なぜかラストで主役級の扱いになっている。
シリーズをしっかり観てる人には楽しめるのだろうか。
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

これはちょっと驚きを隠せない大傑作。
アイドル映画と見せかけておいて、実は健忘症というシリアスなテーマに真っ向から向き合っている。
道枝駿佑もかなりいい演技だったが、それを超えて古川琴音が震えるほど素
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片腕マシンガール(2007年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

荒唐無稽だけど面白い!
めちゃくちゃ狂った世界観だけど引き込まれる。
修理工のおっさんが片腕切断の手当の外科手術をやったり、弟の友達のお母さんと友情が芽生えて呼び捨てにしてシスターフッドものの展開にな
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

テンポいいし分かりやすい。何より殺陣が圧巻‼️さすが佐藤信介!
大沢たかおは相変わらず最高だが、トヨエツも最高だった。
裏MVPは渋川清彦。

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭のアクションから度肝を抜かれるし、主人公の2人が魅力的すぎるし、なにより物語が面白い。
これ絶対好きになるやつだわ。
すぐにでも続きが観たいわー。

ギャングバスターズ(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

野蛮人ばかり出てくるはちゃめちゃな映画だと思いきや、兄弟愛や車椅子の少年との友情などの人情味もあり、これは結構な掘り出し物。
「デスプルーフ」のゾーイ・ベルも出てて、アクションももちろん良い。

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

身内(友人)の結婚式という最高にめでたい日が永遠に繰り返すという地獄。
タイムリープものでも着眼点がユニークで良い。