竹下トモヒロさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

竹下トモヒロ

竹下トモヒロ

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チェルノブイリ1986(2020年製作の映画)

3.0

この世界で起こった真実

ただただ物語として鑑賞するものの
放射線という見えない脅威
ソヴィエト連邦という国もまた見えない統率
そして日本に住む自分たちも虚無の真実の中
同じ地球上にいるはずなのに
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.0

近い未来とは

我が父を劇中に添えての
自身の持つ真理と過去の探究

シュールで静かな映像で語られる

青きビー玉

赤き人類の最果ての地より

冥王星という
現実に存在する惑星に
まだ見ぬ地と意識が
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生きる(1952年製作の映画)

4.0

まったくもって
「正直」「純真」「切実」
言葉ではなく行動そのもの
一歩一歩を踏みしめる優しさと強さ

病気という痛みや死が生む
真実は大きなフィルターを取り除く

あまりに人間社会を露骨に剥き出し
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ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.5

何気ないことが
スリリングで

ノーマルな出立ちと
街の空気や色合いが
どう観てもジャームッシュ。

退屈とか暇だとか
そんな表現が旨味

こんな風変わりな人たちが
交差する物語

出演者の魅力が
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

3.5

心情の映像化

もちろん見えるはずの映像は
見る側の者の映像であったり
劇中の俳優たちの物語だったりと

ある意味表現に奥行きがあり
素晴らしい作品です。

子を持つ親となって見ると
なんとも言えない
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.0

住み慣れた家がある事

根を張らず
タンポポの奉仕の様に彷徨う
そんな綺麗なものじゃない
でも希望を持って暮らす
時に分かち合い
時にひとり

前を向いて地平線の先を見つめる先
今があるからこそ

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.5

ムーミンにスポットが当たるより
まさにトーベそのもの

今も昔も人の持つものは同じでも
それをありのままに出せる場
出せる人 出せる時
巡り合わせを惹き寄せると言うべきか

フィンランドの世界ひとくく
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セブン(1995年製作の映画)

4.0

色彩が単一で

物語は複数に張り巡らされる、
選択を続ける人生のようであり

どこか無情で
神の領域から俯瞰した
現代という名の世界

温かみと冷徹さとスタイリッシュさが
静かに作品を調和している。
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大病人(1993年製作の映画)

3.5

丹波哲郎の大霊界

カプコンゲームの大魔界村

当時、僕が夢中になっていた
「大」がつくものをフィードバック
してしまうのは何故だろう。

死にたいする単に恐怖を描く物語とは違い
死を通して見つめる生
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タンポポ(1985年製作の映画)

4.5

伊丹十三作品が
後の題材になろうかと思う所が
随所に散りばめられた様な
製作軸を逆から鑑賞すると
そんな感覚を憶える。

ラーメンのスープの様な
奥深さがあり
凡人でも美味いと言わせる面白さ
日本の枠
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

3.0

アリスワンダーランドの様な
奇想天外な展開に
まずは意外性を感じながら鑑賞w

もっと古典的な雰囲気かなと
先入観あったのですが、
ある意味裏切られた面白さなのか。

しかし、
アン・ハサウェイ
坊主
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マルタイの女(1997年製作の映画)

3.0

伊丹十三監督の
身の回りで起こった事実を
フィクションと娯楽で描く
後期作にして最終作。

演じる側が演じて
演じさせてもらえない貴重な体験を
演じる。

合わせ鏡の様な、
世の中はどこからどこまでが
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.5

一編のおとぎ話のよう

美しく静かな映像美

紡ぐようにゆっくり時間が過ぎては
噛み締めるような儚さ‥

スーパーの女(1996年製作の映画)

3.5

ほのぼのとした空気感でも
業界あるあると毒っけのある表現は
やっぱり伊丹十三作品ならでは。

時代は移ろいでも
人と人が集う場所や心情は同じ
何が大切なのかは普遍のテーマですね。

随所に散りばめられ
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ミンボーの女(1992年製作の映画)

4.0

伊丹十三作品でも、
何やらきな臭い感じがあった
公開当時を思い出しました。

僕もリアルタイムでは
「スウィートホーム」(製作総指揮:伊丹十三という所も中学生ではありましたが興味をそそった、一丁前にw
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.0

日本映画にもかつて
同作や怪獣総進撃的な展開ものが
連打してありました。

まさにそれで
あまり考えずに観るに限りますw
1作目がリアルな考察や目線なので
どうしても面白いエキスを希釈して
シリーズも
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海がきこえる(1993年製作の映画)

4.0

成長の過程で出会う奇跡

奇跡ってある意味都合のいい言葉で
捉え方で煌びやかな響きで
ポイントとして残る。

若さの方向性と
交差する思いもしない出来事
今じゃ笑えても
あの時は必死だった的なw

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オールド(2021年製作の映画)

3.5

単に時間経過サスペンスと
思いきや、
あなどれない家族愛と
歳を重ねる良さと哀しさ
何か郷愁も感じる良作。

映像が非常に綺麗で
観入ってしまいます。

若くあり続ける事は
どういう事でどこへ居る事な
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X エックス(2022年製作の映画)

3.0

B級テイストの摘出

ホラー映画を安易に
不道徳だと毛嫌いするには
あまりにもったいない
そんな事を思っていつも観る訳では
無いのですが‥
怖いもの見たさ、
立ち入ってはいけないと言われれば
行きたく
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

3.5

映画は総合芸術🎬
中でも音楽の役割は
観る人関わる人の人生を
大いに彩るものとなる。

自分の人生の中でも
映画音楽の存在は大きく影響しています。

ニューシネマパラダイスの音楽は
自らの結婚式で
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

アンソニー・ホプキンスに尽きる演技力
その脇を固める俳優陣で成り立つ
素晴らしい表現

誰もが歳を重ねて
衰えゆくものをどう捉えるか
健全とはどういうものなのか
深く問われる作品

行ったり来たり
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東京物語(1953年製作の映画)

4.0

人の営み
美しい所作と心内
うらはらでありながら
在り続けるものへの優しさと哀しさ

モノクロでありながら
現代の映像表現を簡単に超える

前から小津安二郎作品は
いつかいつかと思っていた

そんな機
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時をかける少女(2006年製作の映画)

4.0

真夏の白昼夢

過ぎ去れば
あんなに嫌だったこと
あんなに楽しかったことでさえ
一瞬に思えて
都合のいい思い出として脳内保存

校庭でキャッチボールしたり
図書館で本を読んだり読まなかったり
誰かがい
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

4.0

実年齢と共に
肉体は若返る

でもどこか人の一生に似ていて
(時間軸と共に老いる通常の)
老いをどう受け止めるか
どんな境遇でも
どう受け入れ、生き抜くか
何か問われているような

アメリカ史と共に
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

実写より
背景の緻密さが伝わり
細部まで見入ってしまうのは
新海作品ならでは。

物語はシリアスなのに
しっかりエンターテイメント
子どもから大人まで
楽しめて観れると思います。

どんな境遇にも
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GET ACTION!!(2014年製作の映画)

3.5

ガレージバンド

そんな呼び名
そんな雰囲気
そんな匂い
そんな音
そんなヒト
そんな衝動‥

僕も今だにロックロールとか
ガレージバンドとかパンクとか
スタイルなのかよく分からない。

幼少期から何
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王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987年製作の映画)

3.5

バブルで好景気な時代
当時僕は中学生で
レンタルビデオで映画が手軽に
観れるようになり
劇場で観れなかった作品が
自宅で鑑賞でき始めた頃、
何の情報もなく観たのを記憶している。

無愛想な主人公が、
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お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました(2015年製作の映画)

4.0

遠藤さんところの道朗くん

遠藤ミチロウ

語り尽くす
今となっては
ミチロウ道を記録した作品。

僕もバンドをやってた時期に
初対面の印象が忘れられず
フレンドリーで
あのスターリンとは
想像の
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夜霧の恋⼈たち 4Kデジタルリマスター版(1968年製作の映画)

3.5

海辺に近い雰囲気ある単舘系シアター
福岡県KBCシネマにて鑑賞

この様な企画と自分の機会が合わさり
鑑賞出来てまずは感謝

劇中に出てくる女性が
皆んなキュートで綺麗な方が多く
トリュフォー監督の手
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アントワーヌとコレット/二十歳の恋(1962年製作の映画)

3.5

福岡県の海辺に程と近い
立地シュチュエーションが良い
KBCシネマで鑑賞

フランソワ・トリュフォー監督の
短編映画とあって
この機会なくしては鑑賞していなかった
のかもと作中より、そこの部分が
感想
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CHICAS DAY/2人の秘密(2013年製作の映画)

3.5

見えないもの
見えるもの
見えてても見えないもの
見えなくても見えるもの

家族であっても
友人であっても
恋人であっても
目だけ頼るのはあまりに安易

通ずるってなんだろうなって
考えさせられる良作
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途切れない電話/Call Waiting(2020年製作の映画)

4.0

その先は
受話器の向こうより
今ここ
その今ここは誰もが持つここ
ここを誰かに救いを求めて
ここを救う。

ここを思う気持ちは
切実で誰もが気遣う器量は
計り知れなく儚く尊い。

まだ先があるのに
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街角のワールドカップ(2018年製作の映画)

3.5

短時間でつかむ長時間の余韻

普段思う様な事を
何隔たりなくやってみたら
意外と普通に面白い
なんかそんなヒントを感じました。

短編映画を次々と観てみたいと
思わせてくれる良作。

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.0

美女と野獣の現代版というよりは

美女も野獣といった印象

現代のデジタル溢れる世界で
自由という翼を得て
自由と思った世界が現実じみて
現実という逃避したい世界だったはず
なのに一皮も二皮も変わって
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ザ・フライ(1986年製作の映画)

4.0

発明の先にある想像の想定外

穏便で研究に実直な博士

かつてスプラッター系のホラーが流行の中
古典的名作のリメイクであり
美女と野獣の様な切ない男女の物語
話の筋がいいというか
グロテスクでエロティ
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Summer of 85(2020年製作の映画)

3.0

君の名前で僕を呼んで

こちらの作品を先に観ていたので
どうしても重なり、
違う側面で感じたところを書きます。

プロットとしては
フランソワ・オゾン監督の色合い
80‘sがダサかっこよく映り新鮮かも
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