地底獣国さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.5

オーランド・ブルームの顔がマイケル・シャノン化しつつあるなどという事はさておき。

とにかく超が三つ四つ付くぐらいのベタさ。ストーリーは勿論、登場人物たちも良く言えば王道悪くいうとステレオタイプ揃いで
>>続きを読む

第9地区(2009年製作の映画)

3.8

N・ブロムカンプの長編デビュー作。

四半世紀もメンテナンス無しで浮いていられるって謎テクノロジー過ぎるやんとか、結局あの黒い液体は何やってんとか、嫁さんはヴィカスのどこに惚れて結婚したのか?とか、さ
>>続きを読む

タブロイド紙が映したドリアン・グレイ(1984年製作の映画)

3.3

冒頭、スペクターの定例会議かの如く世界各国のタブロイド紙社主たちの発行部数報告を聞くマブゼ博士、っていう構図がもう最高で、その後若き富豪ドリアン・グレイをコントロールしてスキャンダルを起こし、売上増加>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.5

原作が出版された時に購読したもののイマイチハマらず(顔の皮を剥ぐ場面のイヤぁ〜な描写は秀逸でしたが)、それに引っ張られるような感じで映画化された時もあまり食指が動かず、今敏氏がアニメ界でメジャーになっ>>続きを読む

リキッド・スカイ(1983年製作の映画)

3.4

40年近く前、本作が日本公開されるときに「スターログ」誌で紹介されていて気になったものの、当時の懐事情では月に何本も映画を観に行くことができず結局スルー。今回よもやのリマスター版公開でようやく鑑賞がか>>続きを読む

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

本作が最後の「コワすぎ!」になるらしい、と知ってかなりショックだったんだがしかし、確かに工藤のキャラは今の時代に於いては厳しいものがあるし、そこを今回市川との関係性の変化や、工藤本人が自身のtoxic>>続きを読む

刑事マルティン・ベック(1976年製作の映画)

3.5

病院内での患者殺し、被害者は警察官で…

前半は地道な聞き込み捜査が続き、犯人と動機の目星がついたところから、向こうが先に動きだし後半は武装してビルの屋上に立て籠った犯人と警察の闘いにシフトするという
>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.7

相変わらず目に優しい色調の箱庭的世界(わざわざスペインロケしてオープンセットを建てて撮ってる)でメインストーリーが展開され、それだけでそれなりに満足はできるんだが、入れ子構造は何のためなのか観ただけで>>続きを読む

ウーマン・キング 無敵の女戦士たち(2022年製作の映画)

3.5

アフリカ西部のダホメ王国(現在のベナン共和国)に存在した女戦士部隊(マーベル作品に出てくるドーラ・ミラージュのモデルでもある)の戦いを描く作品。権謀術数を巡らせるキャラのイメージが強いヴィオラ・デイヴ>>続きを読む

MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.1

ステイサムがサメを相手にしても無双する映画第2弾。

「水圧舐めんな!」と柳下毅一郎氏はツッコんでたけど、むしろアレは、「ウチはこれぐらいのリアリティラインなんで」っていう宣言と取るべきなんじゃなかろ
>>続きを読む

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.0

邦題の通り、主人公の女性(役名は「彼女」)が西ベルリンの空港に降りたってからバーやレストランやら巡って酒を呑み、ホテルに戻って酒を呑み、翌日また外に出て酒を呑み…という映画。

いやぁ、人が酒呑んで酔
>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.8

まず「このタイミングで作られたことに意義がある」映画なんで、できれば9月中に観に行って欲しい作品。「朝鮮人」だけでなく被差別部落の問題が絡んだ複合的なものだったというところの根の深さよ。

正直震災が
>>続きを読む

ハードコアの夜(1979年製作の映画)

3.4

行方不明になった娘がブルーフィルムに出演していることを探偵から知らされた父親が、アンダーグラウンドな業界へ潜り込んで消息を調べる…という、シュレイダー版「捜索者」なお話。

主人公が超保守的な人物で、
>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

3.5

始まってから「あ、これ『コロニア・ディグニダ』について最低限の知識が要るやつや」って思ったけど後の祭り。パンフレットにコロニアについての解説及びリーダーのパウル・シェーファーがウォルト・ディズニーのよ>>続きを読む

キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

2.7

秘密基地ア⤴︎コガレ

子どもの頃ちょっとした林の中とかに秘密基地作って遊ぶことを妄想した人ってどれぐらいいるんだろう。そういう妄想を実行する映画。

お前ら簡単に小屋建てすぎやろ!大泉さんがどうでし
>>続きを読む

田舎司祭の日記(1950年製作の映画)

3.6

恥ずかしながらBLACKHOLEでてらさわホーク氏が口にするまで本作の存在自体知らなかったし、ブレッソンは以前「たぶん悪魔が」を肝心なところ寝落ちしてしまったんで苦手意識あったんだが自ら試練を課すこと>>続きを読む

オーディション(2015年製作の映画)

3.2

スコセッシの新作映画の主役をゲットするためにデ・ニーロとディカプリオがマウント合戦を繰り広げる、というお話。

16分の短編に7000万$(うち二人のギャランティが計2600万)‼︎金はある所にはある
>>続きを読む

エリザベート 1878(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ポスターの🖕ポーズ見て勝手にパンクな内容を想像して観に行ったら随分堅い作りだったんで困惑。

伝統と格式を重んじる厳格な皇家に嫁いだ事とか姑との確執とか政治に介入して煙たがられたりとか、その上若さと美
>>続きを読む

シン・ちむどんどん(2023年製作の映画)

3.4

前作に続き雑感レビュー

知事もそんなにちゃんと「ちむどんどん」見てたわけでもなくて答えを用意していただけという感じだけどまあ考えてはいるよな。

言われるまで、っていうかああやって地図で見せられるま
>>続きを読む

劇場版 ほんとにあった!呪いのビデオ100(2023年製作の映画)

3.4

シリーズずっと追っかけてきた人にしかわからないような面白いポイントが色々あるんだろうけど、ほぼ一見さんの自分でもそれなりに楽しめる作りになってた。所々挟まれる細かいギャグも効果的。

マンパワー不足か
>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.8

ざっくり感想を書き表わすなら、
「天才かよ!いや、どっちかと言うと紙一重の方か⁉︎とにかく変態だよ変態‼︎」

いやもう、上岡龍太郎氏が存命なら「無い事で時間取るなっ」てキレ気味に言いそうなぐらいの、
>>続きを読む

デスペア 光明への旅(1977年製作の映画)

3.5

ナボコフの原作は未読。主人公ヘルマン・ヘルマンは妻の浮気やら大恐慌やらナチスによるユダヤ人迫害やらでどんどん抑鬱が進み、今の生活を捨ててドイツから脱出する事を夢見ている。ドッペルゲンガーをテーマとした>>続きを読む

福山市長に1日密着してみた(2022年製作の映画)

2.7

一言で言うなら「ジェネリック『コワすぎ!』」

福山市長の密着ドキュメンタリーを依頼された映像ディレクターの高橋。ふとした拍子に市長を気絶させてしまい、困ったあげく、市長になりすまして撮影を続けること
>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

3.7

「俺はヴァーホーヴェンの映画を観てるのか?」って錯覚しそうなぐらい、言うたら語弊があるけど気持ちの良い展開だったんだが、後半ヘルマンとの気持ちのズレから自制心を失う場面が入ってきたり、ラストの行動とか>>続きを読む

世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

3.5

いやあ、これ見た人大体おんなじ事思うだろうからレビューし辛いですわ。仕方ないんで妄想全開の文章綴って行きますよ。

この映画の企画って、酒の席とかで軽いノリで決まったんじゃないか?って気がするんですよ
>>続きを読む

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

3.2

開巻早々にレーニンのありがた〜い言葉が出てきて引いた。ま、そういう映画だからしょうがない。

食い物の怨みは怖い。元々叛乱計画してたらしく、腐った肉のせいで予定よりも大分早く暴発してしまったという事だ
>>続きを読む

武器庫(1929年製作の映画)

2.9

そもそもがプロレタリアート革命を讃美する目的で作られてるからストーリー自体はそういうもので、中盤出てくるウクライナ中央議会の面々がいかにも悪そーな顔してる人ばっかりというのには失笑を禁じ得ない。

>>続きを読む

ストーリー・オブ・フィルム エピソード3. 世界中に現れた巨匠たち(2011年製作の映画)

3.0

紹介されてる映画を片っ端から見たくなる(でも大体困難)シリーズ

エルンスト・ルビッチの高速フラッシュバック演出

ムルナウ、ラングの表現主義

アベル・ガンス6時間の大作「ナポレオン」

ルイス・ブ
>>続きを読む

ペイバック(1999年製作の映画)

3.7

愚痴っててもしょうがないんで、Amazonでポチりましたよディレクターズカットpayback:straight up(8か国も字幕あるけど日本語無し)。

ディレクターズカット(以下SU)と初公開版(
>>続きを読む

クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.6

「観れば知ったかぶりができる?クエンティン・タランティーノ基礎知識」な感じの一本。

インタビューに答える人たち(俳優、スタッフ、評論家、元同居人)がタラの映画に賭ける情熱、愛を語るのを観てるだけでも
>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.9

2001年のパロディ、予告編用のネタかと思ってたら本編でも使われててびっくり。

バーベンハイマー騒動については自分も思うところがあるけど、来日してインタビューを受け、(作品の中身と関係ない話にも関わ
>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

3.5

アリの本名がエル・へディ・ベン・サレム・ムバラク・ムハンマド・ムスタファってそれホンマに本名やん!

エミとアリを引き合わせたのは孤独、というか寂しさで、周囲の偏見や白眼視によってその結びつきが強くな
>>続きを読む

殺しの分け前/ポイント・ブランク(1967年製作の映画)

3.3

ジョン・ブアマン監督による「悪党パーカー/人狩り」の映画化。

裏切られ、もらい損ねた分け前9万3千ドルを取り返したいだけなのにどんどん面倒な事に突っ込むハメになって困惑するウォーカーがなんか可愛い。
>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.8

つい3日ほど前に見たエクソシスト2と似たようなシーンがあったのは驚いた。

ベンヤミン最初っからヤバい奴なんだけどちょっと哀れに感じてしまう部分があったり、イーダが最初どっちに転ぶかわからん感じで観る
>>続きを読む

エクソシスト2(1977年製作の映画)

3.2

デヴィッド・G・グリーンによるエクソシストリブート続編シリーズ、ご丁寧にエレン・バースティンが50年ぶりにクリスを演じるときたらハロウィンシリーズの二の舞になる予感しかしない(ハロウィン・エンズ好きな>>続きを読む