蘭豆さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ブルックリン(2015年製作の映画)

4.0

感動と爽快感のある素晴らしい作品。

アイルランドから都会に出てきたエイリッシュ。垢抜けない彼女が様々な出逢いを経て、オトナの女性に成長する。
洗練された会話と凜とした空気感。50年代ブルックリンのシ
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スモーク(1995年製作の映画)

2.5

これは感性の豊かさが求められる作品。
私にはダメでした。

14年間同じ時間と場所で写真を撮ることをライフワークとするタバコ屋の店主と常連客。いろんな嘘があって、それぞれ事情があって…人生ってこんなも
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湾生回家(2015年製作の映画)

2.0

台湾は1945年までの50年間日本だった。
植民地ではなく「九州が日本であるのと同じように日本だった」のだ。

「湾生」とはその50年間にその地(台湾)で生まれて日本へ引き揚げた人々。そして日本で差別
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.0

ハリポタシリーズ苦手ながら、エディ・レッドメイン目当てで鑑賞。

キレのあるストーリー展開とアンビリーバブルな映像の連続…。楽しめないなんてあり得ないエンターテイメントな作品! …でもやっぱりダメだっ
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

3.5

上質ながら感性の豊かさを求められる作品。

広島、呉を舞台にした物語。
誰もが知ってる運命の日へのカウントダウン。
戦争によって破壊される小さな幸せ。

片渕監督は、依頼する前からすずの声はのんと決め
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

5.0

生涯ベスト映画(☆5つ)の1つ『ショーシャンクの空へ』。

冤罪で収監された銀行家のアンディ(ティム・ロビンス)が懲罰覚悟で、放送室を占拠してレコードをかける場面が素晴らしい!

刑務所のスピーカーか
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聖の青春(2016年製作の映画)

3.0

「東の羽生、西の村山」と並び称された棋界の怪童 村山聖の半生を描いた森義隆監督作品。

人間は悲しみ、苦しむために生まれた。
それが人間の宿命であり、幸せだ。

難病で子供時代を病院で過ごし、棋界の頂
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.5

自らも母子家庭だったという中野量太監督の商業映画デビュー作『湯を沸かすほどの熱い愛』。宮沢りえが惚れ込んだという脚本はさすが! の一言。安澄役の杉咲花もよかったし、散りばめられた多くの伏線には力強い愛>>続きを読む

PK(2014年製作の映画)

3.5

「宗教という名の洗脳」…アンタッチャブルなテーマを大胆に切る痛快インド映画!

あまりに奇想天外な中盤のストーリー展開に忘れかけていた序盤のもう一つの物語。それが思いがけないキッカケで動き出して、あと
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東京物語(1953年製作の映画)

4.5

「いやぁ、お母さん言うとったよ。あの晩がいちばんうれしかったいうて。わたしからもお礼を言うよ。ありがとう」

小津安二郎監督の代表作『東京物語』。
2012年「世界の映画監督358人が投票で決める最も
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野いちご(1957年製作の映画)

2.0

1957年のスペイン映画名作。
スタンリー・キューブリックが好きな映画の2位に上げているベルイマンの『野いちご』。

「そうさ、人生などヘドがでる。誰かのために長生きするなんてごめんだ。」
「日中、不
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奇蹟がくれた数式(2015年製作の映画)

2.5

世界を変えた2人の天才数学者の出会いと友情。そして奇跡の数式。大好きなテーマに期待して鑑賞。

『博士と彼女のセオリー』でS.ホーキングが導き出す「宇宙の真理」、『イミテーションゲーム』でA.チューリ
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

3.0

アスペルガー特有の執着とこだわりが綿密な計画と抜群の行動力を生む。

911テロでの父(トム・ハンクス)の死。
電話に遺された父のメッセージ。
父の部屋で見つけた1本の鍵。
鍵の謎を解くための旅でオス
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永い言い訳(2016年製作の映画)

3.5

「僕らしくないですか?子供の面倒なんかみて」

自己中心的でズルくて弱い自分に苦しむ幸夫(本木雅弘)。そんな幸夫が安らぎを見出すのは、友人の子供の面倒をみる時間だった。

妻と同じ事故で亡くなった友人
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アマデウス(1984年製作の映画)

5.0

何度観たかわからない生涯ベスト映画(☆5つ)の1つ『アマデウス』。

物語の冒頭流れる疾走感溢れる「交響曲25番」!
その美しい旋律にサリエリが楽譜を落として、天を仰ぐ「フルートとハープのための協奏曲
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ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)

3.0

シリーズ第1作『ボーン・アイデンティティ』以来14年ぶりの鑑賞。2作から4作まで端折っていて、ストーリーを追えるかの不安も「ハイテクを駆使した追跡劇とストリートファイトを楽しむ」趣向のようで杞憂だった>>続きを読む

超高速!参勤交代(2014年製作の映画)

3.0

つらいことも、
一日、一日、その日だけと暮らしてるうちに…
慣れた!
晴れればそれは良い日。
小名浜の海が見れればそれもまた良い日。
小さなことの積み重ねじゃ。
そうするうちに仲間もできたのじゃ。
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彼岸花(1958年製作の映画)

3.0

「まぁ、結局子供には負けるよ…。思うようにはいかんもんだよ。」

1958年の小津安二郎監督初のカラー作品。
「相手がいなければ心配」でも「結婚したいと言われれば強く反対」してしまう、矛盾に満ちた父親
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.0

「155人の命を救い、容疑者になった男」
映画のもつ力をあらためて感じさせる素晴らしい作品だった。

「急いでやらなくてはならない事の一つは、妻に電話して今日は夕飯はいらないと話すことだ。」奇跡の救出
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父と暮せば(2004年製作の映画)

3.0

「うちは生きとるんが、申し訳なくてならん!」

原爆をひとり生きのびてしまった後ろめたさに、心に想う人との幸せを拒み続ける美津江(宮沢りえ)。そんな娘の幸せを願い、現世に現れ辛抱強く諭し聞かせる亡き父
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シックス・センス(1999年製作の映画)

3.5

「ぼくの秘密を聞いて…。」
「この話、誰にも言わないで…。」

「衝撃のラスト」で有名なシックス・センスを初鑑賞。噂に違わぬ「どんでん返し」に感動! そしてエンドロールから頭出ししてそのまま2度目を鑑
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映画 聲の形(2016年製作の映画)

4.0

「友だち? いじめてたヤツと友だち?」

聴覚障害をもつ同級生への執拗ないじめ、その結末として崩壊する人間関係と自我。壊れてしまった自分を取り戻して生き直すには、彼女に会って謝るところから始めなければ
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ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)

3.5

「上手くいかないときは、カルタが一番楽しかったときのことを思い出してイメージするんだ…」

ただカルタが「好き」というだけで、異次元のレベルで戦う千早、新、そして若宮詩暢。「青春の全てを賭けても勝てな
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ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)

4.0

「ちはやふる上の句・下の句」をまとめて鑑賞。2009年マンガ大賞、2010年「このマンガがすごい!オンナ編」第1位獲得の末次由紀の傑作マンガの実写化作品。

綾瀬千早を演じる広瀬すずの瑞々しさと躍動感
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怒り(2016年製作の映画)

3.5

前作『悪人』の空気感そのままの李相日+吉田修一ワールド『怒り』。テーマは「人を信じる」ということ。

八王子で起きた殺人事件をめぐって「東京」「千葉」「沖縄」の3カ所を舞台に描かれるディープな人間ドラ
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レオン(1994年製作の映画)

5.0

生涯ベスト映画(星5つ)の1つ。BSで演っているのを見つけて久しぶりに鑑賞。
『フィフス・エレメント』の制作費を稼ぐためにリュック・ベッソンが作った『レオン』。

虐待されて育った12歳のマチルダと孤
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バケモノの子(2015年製作の映画)

3.0

『時をかける少女』『サマーウォーズ』の細田監督作品。期待した分、あれあれ…?という印象。

人間界、バケモノ界、はぐれものの2人がお互いに影響し合って成長してゆく姿、特に九太がクマ徹の脚の動きを真似る
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あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

2.5

「泣ける」と評判の韓国映画。98歳と89歳の夫婦の何でもない毎日を追ったドキュメンタリー。

日常の小さな出来事に喜びを見つけ、子どものようにふざけ合って笑い合う老夫婦。穏やかな表情、静かな目…「こん
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君の名は。(2016年製作の映画)

4.0

新海誠監督が「3年間かけて全身全霊で作った」という『君の名は。』あまりのレビューの高さにつられて鑑賞しました。

多くの方が書いているように、背景画のうまさ、緻密さは圧巻でした。一方で人物の描き方は今
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.5

『シン・ゴジラ』東宝が12年ぶりに製作したゴジラ映画、大変面白く鑑賞しました。

監督の庵野秀明は、この映画を「女性とか子どもとか意識しないで作った」のだという。観てなるほどと納得した。『シン・ゴジラ
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ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

4.0

「何の話だっけ?」何でもすぐに忘れちゃうドリーの家族探しの冒険。これは面白かった。

物語後半の、濁流にのみ込まれたかのような怒濤の展開が楽しい‼︎
新登場の海の仲間たちもキャラが立ってて、ニモやマー
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ジャングル・ブック(2015年製作の映画)

3.5

先週『ターザン:REBORN』を観て、今週は『ジャングル・ブック』。

ジャングルが舞台で、動物は全てCGと世界観もよく似た2つの作品ながら、印象は大分違って、こちらはなんだかアニメを観ているよう。
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ターザン:REBORN(2016年製作の映画)

3.0

「あの人は奇跡を起こすわ!」

ジャングルでターザンの妻ジェーンが誘拐された。総勢2万の兵なんて関係ない! ジャングルで王者ターザンに敵うものなど存在しないのだ! 愛する妻を取り戻すためジャングルを駆
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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015年製作の映画)

4.0

「全てを手放してまで、正義を貫けるのか?」

『ローマの休日』の脚本家ダルトン・トランボの波乱に満ちた半生。嫌われても、脅されても、投獄されても絶対に信念を曲げないその生き方に心を奪われた。

追放さ
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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ(2015年製作の映画)

3.5

開始10分。あまりのバカバカしさに、映画館を出ようかと迷ったけど出なくて正解!
さすがクドカン、面白かった!

あれほどくだらなかった前半が、伏線として後半の物語をこれでもか! と盛り上げる。

リア
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.5

「お前は本当に怖ろしいよ。今度は何をするつもりだい?」ユダヤ人の老婆だけが彼がホンモノであることに気づく。

民衆の不満渦巻く時代、圧倒的な支持を集めた演説の天才アドルフ・ヒトラー。現代に蘇ったヒトラ
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