にじのすけさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

にじのすけ

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サスペリア PART2/紅い深淵(1975年製作の映画)

5.0

アルジェントは自分の作品で殺しのシーンがあると、必ず自ら演じていた、と聞いたことがある。
そんなアルジェント一流の鮮血の美学が炸裂する傑作。
彼の作品の中では1番好きかも。
ゴブリンのサントラは、いま
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.1

私のように映画館の暗闇で幼少期を過ごしたような人間にとっては、愛さずにはいられない映画。ラストも素敵ですが、今は特にパラダイス館が破壊されるシーンが忘れられません。映画館が大手資本により次々とシネコン>>続きを読む

ゾンビ大陸 アフリカン(2010年製作の映画)

3.2

80年代に死ぬほど観たノロノロ系ゾンビを思い出し、懐かしくなりました。アフリカを舞台にした点は斬新。人跡乏しい夜の砂漠の逃避行の中、暗闇の中からヘッドライトに照らし出されて唐突に出現するアフリカン・ゾ>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

4.9

「七人の侍」に代表される従来の「武士が農民を虐げる」というステレオタイプな謬見に基づく時代劇の構造を革新した、宮崎監督の野心作。だがもちろん、本作の真骨頂はそこにあるわけではない。罪を犯したわけでもな>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

5.0

全てのホラー、サイコスリラー映画の原点にして最高傑作。ヒッチコックの素晴らしいところはその天才的なストーリーテラーっぷりだけでなく、数多くの斬新な映像テクニックを開発したところにある。本作でもそのよう>>続きを読む

BLOOD THE LAST VAMPIRE(2000年製作の映画)

3.7

セーラー服に身を包んだ謎の美少女・小夜が全身に血しぶきを浴びながら、日本刀を片手に巨大な有翼獣(ヴァンパイア)を、ばっさばっさと切り刻んでいく、斬新なヴァンパイア作品。48分と小品ながら、寺田克也のキ>>続きを読む

ターミネーター2(1991年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

劇場公開時、2回観に行きました。ラスト、溶鉱炉に身を投じることで自らを"terminated"するターミネーターT-800の手がサムズアップするシーンは、何回見ても泣きます。

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

5.0

頭をからっぽにして、スプライトか5dollar shakeでも飲みながら、楽しみたい。タランティーノとティム・バートンはB級ホラーが好きなくせに、作る作品はA級の娯楽が多いところがすごい。そろそろ引退>>続きを読む

ソウ(2004年製作の映画)

4.1

結局、シリーズラストを飾る「ソウ ザ・ファイナル 3D」まで全作を劇場で観てしまいました。自分の中で、なんか年中行事のような感じで「今年も『ソウ』最新作を観て、年末を迎えよう」という気持ちだったんです>>続きを読む

永遠の僕たち(2011年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

平たく言えば「余命モノ」だが、監督がガス・ヴァン・サントなので、日本のその手の映画にありがちな単純な仕上がりではなく、不思議な透明感のある美しい小品となった。私が特に好きなシーンはラスト。短い生涯を終>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.3

サイバーパンク映画の傑作。非常に深い哲学的テーマを内包しているが、その詳細はファンサイトに譲るとして。発表当時に鑑賞して、その映像の斬新さ、キャラクター造形の素晴らしさ、美術設定の美しさで日本アニメ界>>続きを読む

ターミネーター(1984年製作の映画)

4.1

低予算というハンデを逆転発想で全て武器に変え、一級の娯楽作品に仕立て上げてしまったジェームズ・キャメロンの才能にひたすら感服するほかない。この先どんなにCG技術が進歩しても、アイディアこそが映画の最終>>続きを読む

ビバリーヒルズ・コップ(1984年製作の映画)

4.0

子どもの頃、はまってヘビロテしてました。エディ・マーフィーの最高傑作じゃないでしょうか。絶頂期の彼のマシンガン・トークを満喫できます。監督は、この後「セント・オブ・ウーマン」や「ミッドナイト・ラン」を>>続きを読む

ヒッチャー(1986年製作の映画)

3.5

非常にユニークなサイコパス映画。多少、ストーリー展開に強引な部分があったりするが、そんな欠点を補って余りあるのが、謎の人物ジョン・ライダーことルトガー・ハウアーの鬼畜ぶり。ほとんど表情を動かさず、人間>>続きを読む

耳をすませば(1995年製作の映画)

4.6

私もこの作品が大好きです。ロードショー時、観終わった後の街の景色がとても美しく思えたのを覚えています。個人的に好きなキャラクターは、アンティークショップ「地球屋」の主人・西司朗です。見晴らしの良い高台>>続きを読む

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(1994年製作の映画)

3.7

トム・クルーズのレスタトには賛否両論あるみたいですが、私はとてもよかったと思います。役のために10kg近くの減量をし、こけた蒼白い頬にブロンドの髪を優雅になびかせて「悪の美学」を語るトム・クルーズは、>>続きを読む

グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.7

ハリウッドきってのおたく監督・タランティーノとその子分どもが製作した、超一級のB級娯楽大作。って矛盾した言い方ですが。本作は他の方のレビューにある通り、アメリカの通称「グラインドハウス」と呼ばれるいわ>>続きを読む

男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎(1983年製作の映画)

3.8

リリーに次ぐ登場回数を誇るマドンナ、竹下景子が本当にきれいで、絶頂期の色香を漂わせています。 寅さんのインチキ坊主っぷりも最高。 観て損はないと思います。

エド・ウッド(1994年製作の映画)

4.1

監督のB級ホラーに対する偏愛が伝わってくる、個人的に好きな作品。エド・ウッドは監督としては才能がなかったが、映画に対する情熱と愛情だけは人一倍、強かったんですね。そんなエドの奔走と失意の日々を、バート>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.8

一人の男があるとき、奇妙な幻覚を見始める。その幻覚とも妄想ともつかない不気味な世界が、男の住む現実世界を侵食し始め、やがて意外な事実が・・、という話。未見の方が多そうなので、寸止めにしてみました。これ>>続きを読む

ビヨンド(1980年製作の映画)

3.6

ストーリーは例によってむちゃくちゃなんだけど、そんなことがどーでも良くなるくらい、ツボを押さえたグロ描写にしびれます。 作品の質はサンゲリアのほうが上だと思うけど、残酷度はこちらのほうが上かも。

野獣死すべし(1980年製作の映画)

3.6

松田優作の怪演はいわずもがなですが、若かりし頃の鹿賀丈史の熱のこもった狂犬のようなチンピラっぷりが素晴らしく、優作の静かでほとんど表情を変えない狂気との絶妙なコントラストをなしています。80年代の角川>>続きを読む

セルラー(2004年製作の映画)

3.7

後に何も残らないけど、こういう無条件に面白くて、最後まで飽きさせずに観させる映画って、好きです。

ライアー ライアー(1997年製作の映画)

3.6

誕生日、パパが一日だけ嘘をつけないようお祈りする子供。パパで弁護士のジム・キャリーは、得意の詭弁や嘘を弄することができず、四苦八苦。ジム・キャリーの超人的アドリブや顔芸がすばらしく、むちゃくちゃ面白い>>続きを読む

オーディション(2000年製作の映画)

3.6

Jホラーの佳作。村上龍の原作にはない要素で、不気味感を増幅する優れたアイディアが多い。しかもそういったアイディアがこの映画全体のクオリティを底上げしている(だから原作よりも数段こわい仕上がりになってい>>続きを読む

悪魔の沼(1976年製作の映画)

3.6

安っぽいセットや張りぼて感ありありの巨大ワニ、ノイズのような不快な音楽。それらが逆に生理的不快感を増幅させ、観ているものを陰惨な気分に突き落とします。トビー・フーパー、さすが。

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.7

アニメの表現枠を広げよう、という意図を超えて、観客側の認識能力に対する過信の惑乱をも引き起こす結果を創出することに成功した、邦画界の意欲作であり傑作。監督の急逝が惜しまれる。必見です。

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

3.8

決して面白くないわけではないです。相変わらずキャストの料理の手際は素晴らしく、「イングロリアス・・」に続いて本作でも賞金稼ぎをユーモアたっぷりに披露してみせるクリストフ・ヴァルツの名演や、堂に入った悪>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

3.5

設定がかなり複雑である割にストーリーがスピーディーに展開する。通常なら途中でついていけなくなる可能性があるのに、ちょっと切ないラストまで一気に見せてちょっとした感動も味わえる。しっかり練られた脚本を無>>続きを読む

ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

まずはスティーブ・マックイーンのカッコ良さにしびれた。決して二枚目ではないのだが、とにかく男臭い。彼が取り引きを使って出所。妻や仲間と銀行を襲う。だが仲間割れが生じ、追われる羽目に。「ゴッドファーザー>>続きを読む

デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.8

運命のいたずらというにはあまりに過酷な宿命を背負ってしまった男の人生を、クリストファー・ウォーケンによる一世一代の名演技で鑑賞できる、クローネンバーグ監督の代表作。たいへんに切ない映画だが、ウォーケン>>続きを読む

フロンティア(2007年製作の映画)

2.8

近年のフレンチ・ホラーは、ハリウッド製のそれやJホラーに比べて、作品に通底する妙な陰惨さがあって、同じゴアシーンでもハリウッド製のように笑いながらはとても観られないところがある(そこが良いのだが)。本>>続きを読む

ハイテンション(2003年製作の映画)

3.2

サディスティックなゴアシーンが強烈なフレンチ・スラッシャー。ストーリーもひねりがあり、まあ楽しめます。惜しむらくはキャスト陣があまりに貧相。ここらが低予算の限界か。

ザ・フライ(1986年製作の映画)

3.3

クローネンバーグがカフカの「変身」を彼独自の解釈で映画化したら、こうもなろうか、という感じの作品。精神・身体ともに徐々に異様な変容を遂げていくセス。特殊メイクのクリス・ウェイラスの仕事が素晴らしい(グ>>続きを読む

カリートの道(1993年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

仁義のために出獄後は真っ当な人生を歩もうとしていたカリートが、結局は破滅して行く物語。アル・パチーノが素晴らしい。クソ弁護士に裏切られ、親友に裏切られ、ボディガードにまで裏切られるカリート。だが撃たれ>>続きを読む

エル・マリアッチ(1992年製作の映画)

3.1

ロドリゲスのデビュー作にして、7000ドルの低予算ながらその完成度の高さから、ハリウッドデビューのきっかけとなった記念すべき作品。DVDではいかにして低予算でこの映画を撮ったか、その工夫っぷりをあれこ>>続きを読む