ヌーヴェルヴァーグが描くのはどちらかというと若い男女の方じゃなかろうか。無論ゴダールなんかの映画にはあんな繊細な若者は出てこないだろうが。
実はあのシーンはカメラには映ってないがこうなっていたんだという種明かしは映像表現として昇華出来ていない言い訳めいて見える。
再見。鑑賞者に有無を言わせない映画だ。
凄まじい映像の暴力。観終わった後にどっと疲れる。汚れた血の方が断然好みではあるがこちらの方が凄い映画なのかもしれない。
何となく見てこなかったグザヴィエドランの映画。正直拍子抜けというかこんなに下手なのかといった感想。なぜあんなに顔の寄りの画が多いのだろう。この映画だけなのかグザヴィエドランの作風なのか。
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特に何か物語において重要な役割を果たすわけではない市井の市民を丁寧に撮ってきたゲームオブスローンズ のドキュメンタリーとして素晴らしかった。ある人はセットに積もる雪の監修、ある人は撮影所近くの売店の>>続きを読む
バイト終わり寝不足の頭でクラクラしながら見た。クラクラした。
心も身体も破壊しながら破滅に向かって早足で歩いていくこの映画には親近感を覚えてしまう。自分とは似ても似つかないが親近感を覚える。あまり映画を見て監督のパーソナリティがどうこうと言うのはよすべきだがカ>>続きを読む
今画面に拒絶されているなと感じる瞬間が好きなのだがカラックスの映画はその瞬間の連続だ。
もう少し余韻を寝かせたいので感想を言葉で固めるのはよしておこう。
ナンセンスなギャグの応酬の狭間に優しさと誠実さの起伏が見える。緩急の入れ方が絶妙でやられてしまう。あそこでビリーアイリッシュをかけるのはずるい。バービーが涙を流すたびに自分も泣いていた。
ワンハリについて何かあると思えば結構前の作品だった。ワンハリが好きなのであってタランティーノ作品は大して好きではないことを再確認する形となった。
映画前半で精神医学や西洋医学の無能さを執拗に撮る所が興味深い。嫌味っぽくもある。
フリードキン映画の血の色はキッチュで特徴的。
影の黒さを観られただけで満足。ラスト街を行く彼女の顔に光が差す。見事な光と影の演出。
女優の凍てついた顔の演技が異様に上手かった。
屠殺というモチーフで綺麗にまとまっている映画。暗闇からレザーフェイスが出てくるショットは本当に凄い。監督の力量以上のものが撮れたんじゃなかろうか。
とにかくフィルムのカラーが素晴らしい。奇怪で摩訶不思議なまさしくLA映画だった。
弛緩の中にいきなり緊張がズコンと入る。何から何まで冗談のような映画。かなり笑いました。
ゾディアックより前のフィンチャー作品は自閉症めいていて苦手。密室劇が得意なのだろうとは思うがどうも息苦しい。
意外と物語の推進力で魅せる映画。何より最後の決闘の場面設定が素晴らしい。松明を持った群衆の中でやり合っているのが画になる。
ある人がアルトマンの映画を見ていると酔いが回ってくる(意訳)と言っていた。なるほど確かにその通りだ。絶妙なズームと編集による奇妙なグルーヴを感じる。そしてその奇妙さはまるまるこの映画の主題と雰囲気と>>続きを読む
なるほどこれがアンダーザシルバーレイクになるのか。その萌芽とその後の洗練が見える。今作と次作共にプールが多用されているが何か監督のシグネチャーなのだろうか。そして白痴の引用。
カメラ位置低めが多め。不可解なズーム有り。濡れ場がちょっと酷かったかな。言い回しも苦手。冒頭の万引きを追いかけるシーンのカメラが良かった。
再見。素敵な映画だ。バーの男性客の退屈さ具合が絶妙で笑える。姉妹の関係の描き方もすごく素朴にサッと撮っていて好ましい。
この映画の前半がとにかく好き。何気なくふっと写した街の画が凄まじい。なんでもないような感じで何故あんなに惹かれるのかわからない。ゴダールの撮る風景は大体そう。あとつくづくレオーの顔は面白いなと感じる>>続きを読む
やや感傷的すぎると感じる。女性が街を歩く軽快なリズムのトリュフォー映画が好きなので好きな方ではない。けれどこの映画のカラーはとても素晴らしく、車のライトがオレンジ色に光っているのを観ると心があらわれ>>続きを読む
これがトリュフォーの映画なのかと驚いた。全体的に寄りの画が多く、距離が近い。いつもの軽妙なリズムはなくシリアスにずっしりとしている。
この映画を鑑賞する直前まで安野モヨコ「ハッピーマニア」を読んで>>続きを読む
トリュフォーの作品の中でもカメラがかなりアクティブ。長回しで緊迫感を徐々に画面に出していく演出が目立つ。
ぐだぐだと下らない話を延々とする男達を退屈そうな顔をしながら聞き流す女。サスペンス作品であ>>続きを読む
映画音楽のプロパガンダ作品。基本的にほぼ全てのスコアは実写映画にとって蛇足でしかない。映画は客観の表現、音楽は主観の表現、と基本的に食い合わせが悪い。この作品でも語られた通りサイレントの頃から音楽は>>続きを読む
設定が突飛ではあるが、お話としてはシンプル。父の幻影を追う主人公と息子に妄執する父、最初から最後まで大きな軸としての主題は一貫している。
処女受胎の話でもあり、ラストシーンはイエス誕生とも読み解け>>続きを読む
このドキュメンタリー作品が何に主軸を置いているのかわからない。ヒッチコック/トリュフォーについてのドキュメンタリーでありながら描かれていることはヒッチコックの作家性を見出すというかつてトリュフォーが>>続きを読む
ゴダールにしては素直な映画。ゴダールの映画の中でも参照される数が多いのはその素直さ、無邪気さ故だろうか。
マリオが頑張っていると泣きそうになる。俺こんなマリオ好きだっけと感じる。マリオは全人類にとってそういうものなのかもしれない。