かがわさんの映画レビュー・感想・評価

かがわ

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

3.7

全部見て、3回ほど泣いたのだけど、これは嗚呼、原作が描かれた時代の空気もこのままパッキングしてしまって、今ガザで起きていることとか思ってしまった。どうしても。
それでも、あの時代、おそらく2015〜コ
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関心領域(2023年製作の映画)

3.9




恵比寿ガーデンシネマで見ました。
駅までの道中の綺麗で整った街並みと作中の家の庭の風景が似通っていて、今すんごい食らってる。うげえええ

永久的な機構の説明
その前にすでに日常に溶け込む虐殺の痕
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祝日(2023年製作の映画)

4.1



作家性と本のマッチが半端ない
最初はなにそれ?って感じで見ていたら一貫した映画作りが素晴らしかった
めちゃくちゃいいもん見た
ラストも監督の映画が貫かれて圧倒された

台風クラブの雨に降られている
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.0

商業性と作家性がケンカしてるように見えたのだけど、それはただ単に吉田監督の露悪的な得意分野と挑んでいるテーマの食い合わせの悪さであって、むしろ立ち向かっているからいいんではないかとか考えてしまった。>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

圧倒的三宅監督映画なんだけど、ちゃんとシネコンの映画だし、これが最高に良い。すごく嬉しい。

前作の『ケイコ〜』より5,000億倍くらいよくできているのは、人間をより遠くから描いているのに愛のようなも
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熱のあとに(2023年製作の映画)

3.3


手数が多すぎてなんだか食傷気味で、言葉によって説明するから理解はできるのに面白くないというか

四川風パスタサラダみたいな
なんか美味しいんだろうけどまた食べたいとも思わないし美味しかったと思い出す
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

爽快感はあるけど、どうなんだろう
とにかくスカッとするというか、少女と世界の対面に文学的な締めみないなものがないからこその爽快感なのだけど、本当かな?とも思うのです。男性作家の女性を描くやり方自体に何
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.2

僕が評価しないで誰がしようかというタイプの映画って一定数あるんですけどもこれがそれでした。居酒屋での叫びもラストも過度に説明をせずに情報を載せて載せてくどくないの、監督の手腕すぎると思う。

居酒屋で
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

4.1

とてもよかったです。
手に負えない問題に対して、映画がジャッジを押し付けていないことが1番よかった。

芸術家の母親と子供というのも物語を語る時にとても上手く機能していって、全ての起こることが何かのつ
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ラ・メゾン 小説家と娼婦(2022年製作の映画)

3.2

びっみょー
それいるか?な性描写のオンパレード
日活ってすげえんだなって思った

結局1番良かったのは原作からの切り抜きのモノローグだし、そのモノローグを映像に落とし込めよ!ってなる

なんだかなぁ

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

時節柄全くおすすめできません。映画としては良くできていました。本当によくできていた。

大作の映画でここまで刺激が強くてかつ、脚本が行き届いている映画はなかなかないのでは。
非常宣言ばりによくできてい
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.9

まあノエなので、地獄絵図は地獄絵図なんだけども、正方形で二つに分けられた地獄ってのも私は初めて見ました。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

ライカートは関係と緊張のスペシャリストだなと。
ただ、Dolbyの本当の黒で見たい映画だった。

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.3

可愛さと子供の見る世界にちゃんと真面目

ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌
はアニメ史的に超超重要であるということを再認識しました

ブルーを笑えるその日まで(2022年製作の映画)

2.6

少女性についての掘り下げや台風クラブへの憧れは分かるけど全部できてないというか。
画が持たないから清志郎を使ったのか清志郎は元々使いたかったのか。
とにかく映像はいいのに見てる方の身体がついていかない
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市子(2023年製作の映画)

2.9

いやー
語られる内容とテーマの素材をここまで殺して陳腐にできるのは逆に才能というか

ラスト5分くらいのダイジェストを真面目に描いていけばまだよかったのに、下手に時系列をいじったせいで素材を切って味気
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

アニメの限界みたいなところがあって、だからこそゲゲゲの鬼太郎の文脈でこの話をしたんだろうなと思う。
横溝正史ミーツゲゲゲの鬼太郎は高慢と偏見とゾンビみたいだなと思いながら。

「ツケは払わなきゃなあ」
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青春残酷物語(1960年製作の映画)

3.8

うっまいやっばいので、地獄としての世界がなぜ地獄か解像度が上がった今こそこんな作品を作らねばならないと思った

夢二 4Kデジタル完全修復版(1991年製作の映画)

3.6

わざわざそれをやる必要あるのか?みたいな静かなシーンも含めてすげえなあ面白いなぁと思ってみてたんだけど、沢田研二がやるのが竹久夢二というアーティストなのがまた救いというか。

途中のカフェーのセットは
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愛と希望の街(1959年製作の映画)

4.0

簡潔さと現実についての地獄描写やばいぜ
うっまああああ映画の作りがうっまあああああああいやっばいってすごい

正欲(2023年製作の映画)

4.1

これはすごい映画かもしれない

朝井リョウから演じている人間が逃げていない。

ボトムス ~最底で最強?な私たち~(2023年製作の映画)

3.7

シスターフッドティーンムービーに関しては死ぬほどある中でさらに亜種をと掘り下げていくとこんなのが出来上がるのだなと。

正直プロデューサーに入ってるエリザベスバンクスのギャグセンがハマるか否かで面白さ
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モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022年製作の映画)

3.9

すっごい好き
軽さとシーンの綺麗さ
それをやりたいんだ俺は!って意思が作り手から伝わってくる。あと一つずつのシーンに対しての考えを深めることを放棄してないので全部が上手く作られている。
特に、サブの要
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花腐し(2023年製作の映画)

3.4

脚本のテキスト自体を劇中に登場させるやつ、自分も書いたことあるけどあんまり楽しくないなって思った。あと、ト書きが全然ない感じと柱が段上げされてない感じなんなん?せっかく出すならト書き込みで出して欲しか>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

この後に及んで敵役に魅力がって言ってるやつはまずはこの映画のどこが尊いのかをしっかり言語化してない気がするし、ちゃんとドラマシリーズを全部見てから文句言えばいいと思いまーす。

あとインターステラー的
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.3

映画館というか、IMAX必須。

アレとこれとそれを混ぜて無理やりうまくした感じだから、そんなもんなのねと思ってたらめちゃくちゃうまくてびっくり的な。

アジア対西洋での冷戦構造から完全に力を持つ側に
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台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

4.5


正直な話、ロマンポルノの文脈や未成年の撮影環境のことを考えたら現代では到底不可能なんだけど、とにかく時代が作り出したものなのかなと。
何度も家では見たことあって、初めて見たのは中学生の時かもしれない
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シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

3.6

「あ、これ私いけるかも」ってなる瞬間を頭抱えながら見る感じ
個人の身体とはどこまでなのかを考える。
逆に認知されなければどこまでも身体は壊れていくのか。しっかしTシャツよ。

シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

4.0

まさかモキュメンタリーで泣くとは。
場所という幸せを最終的に子供の演劇で昇華するという離れ技。最後の展開に向けての布石がうますぎるので、オフビートなギャグと共にモキュメンタリーを見てるとこれは面白くな
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.1


なんだろうな、もはや勝つか否かのアクションではなくてマッコールさんのぶらり途中下車の旅、人生の楽園探しみたいな雰囲気で、旅行映画としての多幸感と老いていくことへの希望がある気がする。決着シーンなんか
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.9

私たちはおとな
でもそうだったように、モラハラの台詞がリアルすぎてキモい(褒めてる)というか同い年でこんなの作られたらどうすればいいのかという悲しさがいっぱい。辛い。とにかく今年ベスト級です。

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.6


退屈はしないのだけども、しないのだけども長い。長さを感じながらアドレナリンは出続ける感じ、それでいてあんまり疲れないのは一種の観光地映画のリラックス効果がちゃんとしているからなんだろうなと。

IM
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