かめのさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

かめの

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プチ・ニコラ(2009年製作の映画)

5.0


愛おしくて、楽しくて、声を出すほど笑って、泣いて。胸がぎゅっとなる、素晴らしい作品だった。絶対、「子どもを描いた映画ベスト10」に入る。

解釈なんて必要なくて、この作品はもうエンドロールまでが全て
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ほつれる(2023年製作の映画)

4.3


良い人は良い言葉、行ないしか選ばない、ってわけではないし、人として不道徳な道を選んだからといって必ずしも悪人というわけでもない。この作品では完璧な人は(完璧な善人も悪人も)誰一人出てこなくて、どうし
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波紋(2023年製作の映画)

5.0


あ〜〜映画館で見逃したの悔しすぎる。一秒も目が離せなくて、無駄がない。なのに、filmmakersでは意外と低評価。こんな最高なのに、ぶっちぎりで低評価があるから、面白い。

主人公の苛立ちの元凶は
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トムボーイ(2011年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます


リザに初めて会った時、ロールは意図的に「ミカエル」という名前を使い、男の子を装った。けれども、それが成立したのは、「男の子らしい」髪型、服装をしていたから。これが妹と同じ見た目だったら、すぐに嘘と見
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カリガリ博士(1920年製作の映画)

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学生時代に衣笠監督の『狂つた一頁』がすごく好きで、その繋がりで知っていたけど、数年寝かせてようやく観ることができた。

改めて、映画ってどんどんテンポを早くして進化してきたんだな、としみじみしてしま
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アガサ・クリスティー ねじれた家(2017年製作の映画)

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ラストには驚いたが、そこにいたるまでの人物描写が物足りないことの方が気になる。

ねじれた家の、変わった一族のなかで、ソフィアはきっと彼に助けてほしかったんだろうなと思いつつ、探偵としてはやや洞察力
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欲望という名の電車(1951年製作の映画)

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興味深いのは、ステラの感情のブレ方。

荒々しく、刺激的なスタンリーに強く惹かれている一方、姉ブランチとの再会で、時折彼が敵のようにも感じる。愛憎は表裏一体といえど、彼女はどちらにも付けず、心が引き
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カモン カモン(2021年製作の映画)

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たくさんの言葉、感情が流れ込んできて、冒頭からエンドロールまでずっと続くのは少ししんどかった。表面的な意味はすぐに分かるけど、その塊の持つ意味たちがずっしり重い。

初めは先進的な考えを持つジョニー
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密告(1943年製作の映画)

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きちんとキャラクターを描いていない点が残念。主に、状況や展開に焦点が置かれている。
だから、余計に上映禁止になったということかな。

街中の秘密を知るカラスは、本当にあの人だったのか?誰が犯人なのか
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活きる(1994年製作の映画)

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財産を全て失わなければ、大切なものに気付けなかった、というのは愚かだけど、そこからの姿勢が大事なんだよね。

なんてことない選択が自分自身、そして周りを苦しめる結果になるなんて思いもよらず、大切なも
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犯罪河岸(1947年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます


気軽な気持ちで観たが、意外にも脚本がよく練られていて面白かった。

見終わって一番後に残るのは、ジェニーとモーリス両者の事情を知る女性写真家の存在。

最初、ジェニーからモーリスとの関係を疑われてい
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アドレナリン・ドライブ(1999年製作の映画)

4.5


あーーーやっぱり矢口監督の初期作品好きすぎる。次々繰り出されるパンチにハラハラ。でもって、過激にしすぎないところが最高。

そして、何だかんだ振り回される男性を描くのが上手いんだ!個人的に、悟が要所
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クローズ・アップ(1990年製作の映画)

3.6


正直、途中眠くなった。
何故か?それは、彼が語ることに、「語られたこと」以上の何も見いだせなかったからだ。

本物の加害者と被害者が当時のことを再現することによって生まれたものは、一体何だろう。

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

5.0


午前十時の映画祭(町山さんの解説付)

作品のことはずっと知っていたけれど、今回初めて鑑賞。

どの場面を観ても素晴らしく、取りこぼさないよう慎重に、ゆっくり吸い込んだ。

町山さんが解説してくださ
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.6


お久しぶりのウェス・アンダーソン。
最高すぎて、目バキバキで観た。
意味が分からないのに、何で面白いの?

それに、宇宙人を描く、ってなかなかハードルが高いことなのに、ちゃんと登場させてるから凄い。
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サザエさんの赤ちゃん誕生(1960年製作の映画)

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サザエさん恒例のミュージカルタイムで、まさかのマスオさんbabyバージョーンが。シリーズ8作目なのに、はっちゃけ方が変わらなくてすごい。

しかし、マスオさん、もう少し先進的だと思ったわん。時代が時
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聖なる泉の少女(2017年製作の映画)

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水にザブザブと入っていくシーンが良かった。

良い映画ではあったけど、悲しいかな、言葉が生まれない。

哀愁の湖(1945年製作の映画)

2.8


エレンという女性が、父親に似ている男に一目惚れし、別の男性との婚約を破棄してすぐに結婚。しかし、生活していくなか、彼女は異常なまでの独占欲をみせる……。
という筋書きは理解できたが、「何故、彼女がそ
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

4.3


クリスの気持ちが痛いほどよく分かるから辛かった。もし一人にして怪我でもしたらどうしよう、自分だけ楽しんでしまっていいのだろうか、どうして私に黙って介護士を呼んだの?、苛立ち、声を上げてしまってからす
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます


何といっても穏やかに、静かに流れる空気が素晴らしく、序盤から運転する母に何度もお菓子を運び、ジュースを飲ませてあげ、最後に抱きしめるネリーの優しさにぎゅっと胸をつかまれた。

原題を見て、亡くなった
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ぶあいそうな手紙(2019年製作の映画)

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カエターノの音楽目的に観たが、それぞれの人間的魅力がよく分からず、入り込めないまま終わってしまった。

その終わり方も突然で、何の前触れもないから、ルシアもただ会いに来てくれただけだと思ってるんじゃ
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シスター 夏のわかれ道(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます


皆がそれぞれの「正しさ」に従って生きていて、誰にもそれを否定する権利はない、ということがヒシヒシと伝わってくるからこそ辛かった。

養子先へ勝手に電話した伯母さんも、麻雀ばっかりしている叔父さんも、
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逃げきれた夢(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます


予告篇を公開された時から絶対観よう!と決めていた作品だが、良くも悪くも想像外に展開していく物語に驚かされた。

馴染みのお店でお金を払い忘れ、元教え子に記憶を失う病気であることを告白する……というの
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