かめのさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

かめの

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わさび(2016年製作の映画)

3.3


地方のPR動画だったら、素晴らしいが、短編映画としてみると物足りない。
もう少し入り込めたのでは、という呆気なさがある。

他人による無遠慮な「可愛くないよ」という台詞は良かった。

川の底からこんにちは(2009年製作の映画)

4.8


多和田葉子さんのエッセイ『言葉と歩く日記』を読み返していたら、本作の名前が登場した。以前読んだ際にも、面白そうだと思ったはずだが、きっと寝る前に読んだので忘れていたのだろう。そしてやっとこさ見てみた
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団地(2015年製作の映画)

4.5


団地に住む夫婦のもとへやってくる男。もう『しとやかな獣』を思い出さずにはいられない。しかも、その男は雨も降っていないのに、傘を持ってるんだから。

と思いきやの展開で、予想を裏切り、ぐいぐい引き込ま
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オーバー・フェンス(2016年製作の映画)

3.4


主人公は白石(オダギリジョー)と聡(蒼井優)なんだけど、森(満島真之介)ばかりが印象に残っている。

森が暴れ出す前、教官が放った言葉のなんと無神経なことか。でも、この教官みたいに生きている人はたく
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ぼくたちの家族(2013年製作の映画)

3.2


現実感のある一人一人の性格や出来事がむしろ逆効果になっているような。

父親がジョギングを始めたり、頼りなくみえる次男がしっかりしていたり、迫ってくるものがあるはずなのに、うまく見えてこない。

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あしたの私のつくり方(2007年製作の映画)

3.3


前田敦子さんの演技って棒っぽいのに、嘘じゃないのが良い。いじめられている自分は「本当の自分」じゃない。そう考えるのは正しいと思う。いじめはいつも理不尽だから、そうやって切り抜ける強さを持つしかない。
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ル・コルビュジエの家(2009年製作の映画)

4.3


職場または学校に面倒な人がいる。それだけでも嫌な話だが、どこに行ってもそういう人が一人はいるものだ、と妥協は出来る。だが、日々生活している空間に土足で他人が入ってくるようなことだけは絶対に避けたい。
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君恋し(1962年製作の映画)

3.4


フランク永井がちょこちょこ登場します。これでもかというくらいのメロドラマを用意して、幸福にしてくれないから憎い。

ジャック・ドゥミの少年期(1991年製作の映画)

3.7


特別なことはないはずなのに、面白い。しかし、ドゥミの作品が繰り返し引用され、彼本人が登場するため、否が応でもジャック・ドゥミという現実は無視できない。眼差しの問題か。

主人公は第一作目、友人や兄弟
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イゴールの約束(1996年製作の映画)

4.9


カメラが執拗にイゴールへ接近し続けるので、映画ということが強く意識されながらも、身体感覚全てでイゴールを飲み込んでいく。間違った形だが父親も彼なりにイゴールを愛していることが分かるので、何とも言えな
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(1955年製作の映画)

4.4


u-nextの見どころ欄では、「ふと良心を見せた途端にその罰を受ける」(抜粋)と書いてあったので、そうか、詐欺師は良心を見せるんだなと思っていたが、あのラストはどうだろう?彼の靴に入っていたお金は本
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桃色の店/街角 桃色の店(1940年製作の映画)

3.0


最後あたりには女の人も気づいていると思い込んでみていたので、頭がこんがらがった。

気の利いた演出の勝利、だが好みではない。

現金に体を張れ(1956年製作の映画)

3.5


親切にもナレーションが使われていて意外だった。

展開が転がるように変わり、スピード感を持ってラストまで走り切るが、最後はあっけない。三人がこちらを見ているラスト、しびれる。

リュミエール!(2016年製作の映画)

4.7


映像が「映画」になる、改めてその視点に立って想像するのって難しい。映画に興味を持ち始めた大学時代、映画研究者で著名な加藤先生の講義を受けたことがある。講義では、リュミエールの「工場の出口」から始まり
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聴こえてる、ふりをしただけ(2011年製作の映画)

3.0


好きだなと思ったのは、近所に住む親戚の女性が父親のうわさ話をしていたのを主人公の女の子が偶然聞いてしまう場面。「うるせぇババア」くらい言っちゃうのかなと思ったが、大人びた返答で家族を守っていて素晴ら
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亀は意外と速く泳ぐ(2005年製作の映画)

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楽しかったんだけど、頑張ってクスッと笑おうとしてる自分がいた。

悪魔のような女(1955年製作の映画)

3.5


男の人が欲しいもの、なーんだ?って考えてみたら、全て手に入っていた。最後の子どもの言葉が怖い。

何かあるだろうとずっと勘ぐってみていたので、物語に意外性はなかったが、絵的には面白かった。

洋菓子店コアンドル(2010年製作の映画)

3.9


レヴューを読んでいると、蒼井優演じる主人公に苛立つ人も多かったが、私は意外に好きかもしれない。このくらい正直で、強引でもいいんじゃないか。自己肯定感たっぷり貰って生きてる感じが好き。

海くんがなつ
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女の座(1962年製作の映画)

4.5


成瀬作品は、絡まった糸をほどくのではなく、絡まったものは仕方ないとして、それぞれが日常を生きていくから好き。

未亡人が誤解され、頬を打たれようとも、「本当はね…」なんて展開を用意して救ってなぞくれ
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陽のあたる坂道(1958年製作の映画)

3.4


ひどい作品だなと思いながら観ていたら、意外と深いところをついてくるので、おやおやっと驚かされた。一人一人の考え方や台詞が生きている。

長い作品の割に無駄がない。

大都会/ビッグ・シティ(1963年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます


家計を助けるため、仕事を始める妻。外の世界で生き生きとする妻を見て、焦り、嫉妬する夫。もちろん、夫はすぐに仕事をやめるよう、妻を責める。男尊女卑と意識する以前に、普遍的なものとして受け止めてしまう。
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

3.6


エンディングが一番笑った。
最後脚本の如く、唐沢さんと鈴木さんのラブが始まるかと。邪推かね。かっちり作り上げているゆえに、予想外の面白さには欠けた。

東京ウィンドオーケストラ(2016年製作の映画)

3.7


私は他人の顔を見分ける能力が著しく欠けている。だから鑑賞中、中西美帆さんのことを終始、橋本愛だと思っていた。罰してください。

ところで、作品は楽しく、中西さんの愛想のない演技がマッチしていて素晴ら
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月極オトコトモダチ(2018年製作の映画)

2.5


テーマは面白いのに、中身が抜けてる感じ。男女の友情が成立することは前提にあるとして、男友達だとしても自分の友達と付き合われるのは嫌だ!って感情は持つ気がする。悲しいかな、嫉妬は友情にだって存在する。
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さよなら子供たち(1987年製作の映画)

4.2


自分にとっては友人であり、一人の人間だったが、誰かにとってはただの「ユダヤ人」で、それ以上の意味を持たなかったいうこと。

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

5.0


鑑賞後から何度も思い出して、一つ一つの場面について考えてしまう。どうして私はこれまでこの作品を知らなかったんだろう。

毎日当たり前のように暮らしていた日々に突如、狂気が襲ってくるなんて想像するだけ
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続へそくり社長(1956年製作の映画)

2.5


続編。やっぱり普通。司葉子は可愛いけど、ヒステリーで怖い。上原謙は何歳になっても二枚目なのがすごいなぁ…すき。

サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

3.3


中学生の頃、アニメ「トラップ一家」が再放送されていて、学校を早退して観るほど夢中だった。だからこそ思い入れが強く、ミュージカルもこの映画版もそこまではまらなかった。誰にも共感出来なかったからかしら?
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いつだってやめられる 7人の危ない教授たち(2014年製作の映画)

4.5


ひー面白い。序盤あたりの展開は、今月院を修了した私にとって笑い事ではなく、身震いする恐ろしさだったが、突拍子のない設定がハイスピードで進んでいくので楽しかった。

院出たての人を言葉で殺したいなら、
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ステキな金縛り(2010年製作の映画)

4.3


最近三谷作品が好きになってきた。特に、中井貴一がマジックするシーンが好き。口からスポンスポンッ。

全員見たことある俳優さんなのに、入り込めて良かった。草彅さんはよく分からないが。

スノーマン(1982年製作の映画)

4.5


声がないからか、絵本の世界そのままに動いているみたい。少年がスノーマンと過ごしたのはほんの短い時間で、物語も他愛ないものなのだけど、それがこんなにも心打つとは。途中で挿入された歌声が最後、「時」の終
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