kmiwさんの映画レビュー・感想・評価

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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.3

往年の角川映画ばりの猟奇的なアニメ作品鬼太郎。声優も豪華メンバー。

おどろおどろしく、人間の強欲が引き起こす悲劇をドラマターンで描きつつ、アニメならではの自由自在なモーションで敵(敵?)との戦闘シー
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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.8

差別されるとはどういうことか、それを追体験出来る映画。

映画や映像作品で"差別"を描く作品は山ほどあれど、俯瞰して、というか第三者的にみることが多い気がする。だがこの作品では「あたしが差別されている
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こぼれる記憶の海で(2020年製作の映画)

4.2

原題はLittle Fish。
それは幸せの記憶の象徴。

もしこれからこの作品を観る人がいたら、オープニングの海から始まる数分間をきちんと覚えておいて欲しい。

ストーリーが進み最後まで観たときの胸
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

2.5

多分良い作品なんですよ。しっかり作られてるし。
私の失敗なんだな、きっと。
気分がこういうノリじゃなかった。
クローネンバーグだし、キングだし、異能だし、あれだ、
ジャン、ジャン、ジャジャーン、ダンダ
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日の名残り(1993年製作の映画)

4.0

原作未読。品の良さが映像化された作品からも伝わります。

アンソニー・ホプキンス演じる老執事の回顧録。主にお仕事日記 時々恋愛。
職業柄なのでしょう、常に裏方であり慎ましく控えめながらも職場の秩序を重
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正欲(2023年製作の映画)

4.0

ふだん隠している己れの嫌いな部分をうっかり見つめてしまう感じ悪い作品ですね。
正しく、普通で、目をつけられない。
そんな私を懸命に生きているというのに。
今さらそんなもん引っ張り出さないで欲しいなぁ。
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マレーナ(2000年製作の映画)

3.5

ストーカーはつい最近の犯罪ということでもなく、古より恋心の妄想、暴走はあった。
この作品はマレーナというタイトルではあるが、彼女に恋をしたレナート少年のストーカー的な視点を通して展開される。

美しさ
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ザイオン(2018年製作の映画)

4.0

「生まれつきだから、他は知らない。これが普通なんだよ」
「なんでもできるんだ」
という腰から下が欠損している若者の短編ドキュメンタリー。

ザイオン・ザカリア・クラークはアメリカの26歳黒人男性で、な
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

昨晩金ローで初めて観ましてね、テレビだもんだから片手間でなんかやりながら観てたんです。
相変わらず描き込みがすごいな、きれいだななんて思いながらで、途中コーヒーいれたりお手洗いにたったり、ちょっとした
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市子(2023年製作の映画)

4.0

やるせないという言葉がしっくり来た。

以下ネタバレ含む

映画が始まってすぐにプロポーズのシーンがあった。その時に長谷川が出したのが婚姻届であったのに私は少し違和感を覚えた。

映画の終盤で、同
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ロングショット(2017年製作の映画)

4.0

約40分の心震えるドキュメンタリー。罪無き人を救え!

ヒスパニック系男性フアンは、ある朝普通に仕事場に行くと、警察に取り囲まれ16才少女の殺人容疑で拘束される。
身に覚えが無く、当日のアリバイもあっ
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パレード(2024年製作の映画)

2.5

‘’ここは“想いを残した者たちがとどまる世界”だった。”(あらすじ抜粋)
という、グレーゾーンで昇天までのひとときを過ごす死者たちのお話。

映画全体を取り巻く色彩も音楽もセリフも優しく美しい。
死後
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ウィッチサマー(2019年製作の映画)

2.5

おしるこさんレビューから興味そそられて観てみました👍

魔女物、というよりはジュブナイル+モンスター。
結構よくできてはいるんだけど、残念ポイントがいくつかあるなあ。

主人公にからんでくる高校生グル
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私の中のあなた(2009年製作の映画)

3.0

静かな感動を覚える良い作品です。
役者さんの熱量の上げ方、抑え方も適切で、物語に没入しやすく心に響く。

以下ネタバレかも

実話を元にした小説が原作で、さらに原作とは異なる結末となっているそうですね
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シカゴ(2002年製作の映画)

3.8

先ずはダンスありき。物語は後からついてくる。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズもレネー・ゼルウィガーも、その肉体の圧が凄い。
目の前で彼女等の踊る舞台を観たら熱発しそう。

ダンスを魅力的に魅せるための筋
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ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.5

こわやこわや。
ホラー映画かと思ったわ。
崩壊しつつある精神の内面を上手く表に引っ張り出すと、こんなにも怖い映像になるのね。
前半は何よりもハラスメントが気になったけどね。2010年当時の私であれば、
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インフィニティ:無限を旅する(2022年製作の映画)

4.0

先だってはブラックホールを観て、その流れで今回は無限にトライしてみた。

はい、わからなーい。ぜんっぜんわっからない😆 でもとびきり魅力的。

一つ、忘れようにも忘れられないエピソードをネタバレときま
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.5

西川さんはタイトルの付け方がうまいなあと思う。

本木雅弘演じる主人公、幸夫は本当にしょうもない人で、こんなのと夫婦のまま亡くなった妻(深津絵里)が気の毒過ぎる。

彼女の時は事故の瞬間に止まり、その
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

完全コメディーと思い観てみると、意外にもシリアスな展開で、一体どこで笑ったら良いのだろうかと感じつつ観賞。

しかし面白くないわけではなく、普通にラベリングやカテゴライズから起こる悲喜劇をしっかり描い
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.7

12人の優しい日本人が好きで何回か観ていたが、元の方は初めて観た。

三谷幸喜氏の捻りが加わる前の正統派で、すでに語り尽くされた上、ビジネス研修の場でも教材的な扱いされてるらしいですね。
さもありなん
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ブラックホール: 知識の境界線に挑む(2020年製作の映画)

4.6

ブラックホールと宇宙のとてつもなさが、わかりやすく映像と共に説明され、ちっせえことがどうでも良くなる癒し系ドキュメンタリー。

史上初ブラックホールの撮影に挑む天文学者とその事象を証明しようとする物理
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マージン・コール(2011年製作の映画)

4.0

あの日あの時をふりかえってみよー📉
(toriten45さんご紹介😊ありがとうございます)

というわけで、世界中の人々がドン引きし、その後の人生に多大な影響を及ぼしたリーマン・ショックの前夜から当日
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.5

ファイナルなんて言わないで、デンゼル。
確かにお顔も若干張りがなくなったけど、まだまだ素敵。いや、むしろ年齢重ねた重みも加わり説得力が増してる。

そう。説得力。どんなにグロでゴアな制裁を加えても、ち
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ドーナツキング(2020年製作の映画)

3.5

ドーナツなのにリドリー・スコット製作総指揮😆
アメリカ人は皆ドーナツ好きだからね、ドーナツこんなに美味しいよ!という映画かと思ったら、存外にしょっぱいというかピリッとした作品だった。
だてにリドリーじ
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シルク・ドゥ・ソレイユ 彼方からの物語(2012年製作の映画)

4.0

ジェームズ・キャメロンの製作による、シルク・ドゥ・ソレイユ。ドキュメンタリーかと思っていたがそうではなく、いくつかの公演を映画作品用に再構成したもののようだ。

基本的なストーリーは、小さなサーカス公
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バベル(2006年製作の映画)

3.0

モンゴル、メキシコ、東京と3ヶ所のストーリーが交錯。
それぞれ雰囲気のある出だしで、どういうギミックで話が絡み合うのかを楽しみに観ていたのだが、結果それほど絡まず。
ディスコミュニケーションにより起こ
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湿地(2006年製作の映画)

3.5

北欧ミステリーと来れば暗い寒い変態(と私は思う)
こちらの作品もまんま暗く寒く変態であった。
アイスランドの湿地にある村で発見された死体を巡り過去のレイプ事件と特殊な遺伝体質の絡む謎を、おっさん刑事が
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

私的にジャンルが錯綜してて、BLかと思いきやサスペンスやスリラーも含んでいたり、階層を皮肉にとらえる辺りは社会派。
複雑な作品ですね。
ですが、バリー・コーガンがあまりにも異彩放ってて、どんな作品なの
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レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

3.5

ダメ、ゼッタイ
お馴染みの薬物乱用防止運動標語。
そしてこれを映像化したのがこの作品と思っておおかた間違いない。

入口事情は多々あれど、踏み入れてしまったら地獄を見ることは間違いないと思わせてくれる
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

4.5

ああもう。
ストーリーはさておき、身悶えするようなキスシーンである。
この類いのアニメ映画で、ここまでの生々しさと情緒を携えた10代のキスシーンはそうそう観られないだろう。
声優さんの気合いも相当だ。
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バンクシー 抗うものたちのアート革命(2020年製作の映画)

4.0

最近は配信ばかりで、テレビで映画を観たのは久しぶり。BSフジで鑑賞。

バンクシーなにそれ知らんけど、という人はあまりいない(と思う)神出鬼没のアーティスト。

ひと月ほど前もロンドンで新作が白昼堂々
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アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

4.0

何よりもこのポスタービジュアルのインパクト。自分の命が消える寸前にうっかり思い出し、薄れゆく意識の中(あー…つらっ…)とか思っちゃうかも。
もし観てしまったら嫌な感じの足跡があなたの心に残るであろう作
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.5

面白い!👍
主人公の二人組オッサンがいい。二人の間違った方向に突っ走る会話と行動力がユーモラスで、グロも難なくこなせる。
対する学生グループの経験値に欠ける判断ミスと悪意ある思い込みにより、話は悪い方
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.0

匂わせて匂わせて、匂わせてエンディングを迎え、何一つスッキリせずに終わる純文学系。
近未来を舞台としており、住む環境がいよいよ怪しい地球を離れるための宇宙移住計画に選ばれた夫婦の揺れる内面がメイン・テ
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メットガラ ドレスをまとった美術館(2016年製作の映画)

4.0

『メットガラは、毎年5月の第一月曜日にニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されるファッションの祭典である 』 Wikipediaより
そう。本作の原題は”The First Monday in M
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.0

あらすじ知らずに観たので、前半導入部辺りでは高級レストラン ノーマ [ https://filmarks.com/movies/68916 ]
を皮肉ってんのかと思ったよ。店のコンセプト
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