松岡茉優さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

嵐を呼ぶ男(1983年製作の映画)

3.8

この時代に『嵐を呼ぶ男』をリメイクするのかよと思ったら結構ちゃんとできている。序盤、マッチが港でドラムを叩いている最中にヤンキー達に絡まれて買ったばかりのドラムも武器にしちゃうの笑った。坂口良子は髪型>>続きを読む

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

4.0

「下らない」の一言で済まされてしまいそうな話を豪華キャストと金のかかっていそうなCGをフル活用して映画化してしまうその試み(しかも続編)にまず泣ける。所詮映画という虚構であるならば、虚構であることを突>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

主役の神木隆之介がいなかったら、もしくは最後にちょろっと出てきただけならとんでもない傑作になってたと思う。戦後を生き続けることへの罪悪感。神木隆之介はこれを永遠に引き摺り倒し、バカみたいに泣き叫ぶ。演>>続きを読む

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

4.7

久々に映画で脳天ぶち抜かれたような感覚になった。傑作。小説家の主人公とその妻がとあるリゾート地で人を轢き殺してしまう。そのリゾート地では、被告人のクローンを生成し、被害者家族がそのクローンを殺すという>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

ネトフリオリジナルの中では面白かった。仕事に失敗した殺し屋がとある出来事をきっかけに復讐を誓う。殺し屋の「お仕事映画」かと思って見たけど全然違った。
ドミニカ共和国のロケーション最高。あんなに海が綺麗
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旅人は休まない(1987年製作の映画)

2.0

イ・チャンホは撮る作品によってがっつり作風を変えてくる監督だが、今回はかなりアート寄りな作りであまりハマれなかった。現在進行形の出来事を撮っているときは赤い照明が照らされ、過去の時は少し薄暗いブルーの>>続きを読む

わが青春のとき(1975年製作の映画)

3.8

新たに発足した大映の第一回目作品。戦争中の朝鮮を舞台に若い医者(山本圭)と権力者の妻(栗原小巻)の恋模様を描いた作品。三國連太郎が栗原小巻の夫役なのだが、褌一丁で少年を撃ち殺したり、栗原小巻の妊娠が分>>続きを読む

ルビーフルーツ Ruby Fruit(1995年製作の映画)

3.8

面白くなさそうかと思いきや、結構好きだった。夫を亡くした彫刻家の女がバリ島に旅行に行くのだが、空港でとある人物を探して欲しいとお願いされる。少しずつ手がかりを掴んでいき、ついに対面できると思いきや…み>>続きを読む

落陽(1992年製作の映画)

3.5

日活80周年記念作品。製作費50億円に対し、興行収入5億円で大赤字になってしまった超大作。
満州事変から第二次世界大戦の収束を描いているが、アヘン売買の覇権争いを永遠とやっており普通に飽きる。『上海バ
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女王陛下の007 4Kレストア(1969年製作の映画)

5.0

公開してくれたことに感謝しかないしまさかこの時代に映画館で観れると思っていなかった。永遠のオールタイムベスト1であり、死ぬ前に1本だけ映画を観れるとなったらこの映画を迷わず選ぶし、自分の核を作り上げて>>続きを読む

愛の奇跡/ア・チャイルド・イズ・ウェイティング(1963年製作の映画)

4.7

傑作。障害児施設で働くことになったジュディ・ガーランドとそこで館長を勤める心理学者バート・ランカスターの話。
まず、ジュディ・ガーランドの所作と子供たちを見つめる眼差しと表情だけで涙腺崩壊。この役をジ
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(1943年製作の映画)

4.0

ポーランド占領下のウクライナを舞台にした悲劇。アパートを出ていくときの鳥の剥製の反復が面白い。設計士を目指して母親の脛を齧りまくり、挙げ句の果てには仕事が取れた!と嘘をつくバカ息子がヤバすぎた。なんや>>続きを読む

想い出の夏休み(1975年製作の映画)

3.0

少年少女達がキャンプに行った際のひと夏の記録。日射病になりつつも恋に落ちる瞬間が1番良かった。細かくチャプターに分かれているのもあってか作りが淡々としているため、途中で飽きてしまった。

突然の花婿(1952年製作の映画)

5.0

最高過ぎ。面白すぎて泣く。結婚した妻の母親が毒親だった話+実家が都市の再開発で潰れそうになる話というかなり重いテーマを異常に早いテンポと身体を張ったボケで描いていくことでめちゃくちゃ面白いコメディにな>>続きを読む

俺は上野のプレスリー(1978年製作の映画)

3.5

吉幾三が主演であるものの、水島涼太が早乙女愛に惚れ込んで距離を縮めようとする話がメイン。カルーセル麻紀がホステス役で最後までしつこく吉幾三を追い回すの笑った。オープニングでは当時の上野駅の街並みも見れ>>続きを読む

エンジェル・ダスト(1994年製作の映画)

2.5

「南果歩ってこんな顔と声だっけ?」とか思ってたら終わってた。『夢見通りの人々』の頃のようなイメージと全然違う。山手線内の連続殺人や宗教団体などかなりセンシティブな題材を扱っており、序盤は面白かったが段>>続きを読む

スウィート・ムービー(1974年製作の映画)

3.0

大学生の時に二日酔いで集中力がもたず中断し、もう一生見ることがないと思っていたが、数年ぶりにリベンジした。タブーな行為が沢山出てくる様子をコメディチックに描いているつもりだろうが、全くコメディになって>>続きを読む

舞踏への招待/腕環のロンド(1957年製作の映画)

2.5

3部構成で前編セリフなし、バレエやタップなどのダンスシークエンスのみで構成されたハードコアミュージカル映画。もはやセリフも歌もないのでミュージカルと言えるべきなのか微妙なところだが…。
ミュージカル映
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卍/ベルリン・アフェア(1985年製作の映画)

3.2

谷崎潤一郎の『卍』を第二次世界大戦前のドイツに舞台を変えて再映画化した作品。高樹澪が全然脱がないのにはある意味驚いたが、キャスティングされたのにも納得がいくほど圧倒的な美しさだった。着物が出てくるのに>>続きを読む

ポリエステル(1981年製作の映画)

4.6

映画館オーナーのパワハラ浮気夫、足首フェチな変態息子、よく分からん男と子供を作った娘がアル中の主婦(ディヴァイン)に様々な不幸を呼び込む。
どの瞬間も全力で本当に面白い。娘が変な男と付き合ってるのにブ
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト(1992年製作の映画)

4.5

最高。テンポ悪過ぎるところも含めて大好き。野球賭博に負けた怒りでカーラジオを銃でぶっ放し、泣き喚いたと思ったら挙げ句の果てにサイレンつけ始めて爆走するのクソ笑った。みんなが言及している職質のシーンもク>>続きを読む

天使の影(1976年製作の映画)

3.4

バカなので会話の内容が何ひとつ理解できなかった。初登場時にラジコン遊びするファスビンダー、常に幸の薄い目つきをしているイングリット・カーフェン、ユダヤ人富豪の付き人の坊主(めちゃくちゃ背が高くてイカつ>>続きを読む

斑女(1961年製作の映画)

4.0

岡田茉莉子無双映画。場面ごとに変わる衣装を着こなす姿があまりに美しすぎて、話がどうでも良くなる。和服も洋服もここまで着こなせるの凄すぎ。
東京タワー、通天閣、大阪城、東寺とやたら各地方の名所を映し出し
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ロックよ、静かに流れよ(1988年製作の映画)

3.8

それぞれのメンバーが集まって仲を深めていきバンドを組むまでがとても良い。自分の好きなバンドをきっかけに仲を深めていく男闘呼組メンバー達。マジでお手本みたいな青春映画。喧嘩した後にタバコの火を付け合うの>>続きを読む

限りなく透明に近いブルー(1979年製作の映画)

3.6

村上龍のデビュー作。自分の小説を映画化するにあたり自ら脚本、監督までもやっちゃうシリーズはここから始まった。
アパートの映し方や実録路線みたいな撮り方をしている殴り合いなど映画を撮る気満々な感じがする
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スクワーム(1976年製作の映画)

4.0

地底に数十万ボルトが流れたことにより、大量のゴカイが目覚めてしまう虫ホラー。ゴカイを養殖している業者の男(R・A・ダウ)がとにかく不憫で可哀想。親父にはいつも厳しくされ、好きな女には彼氏ができて、無理>>続きを読む

シー・オブ・ラブ(1989年製作の映画)

4.2

性行為中に頭を撃ち抜かれる連続殺人をテーマにしたサスペンス。元妻が同僚と再婚したことが気に入らず、事件捜査中なのにも関わらずその同僚に嫌味を言いまくるアル・パチーノが頭おかしすぎて最高。挙げ句の果てに>>続きを読む

熱い賭け(1974年製作の映画)

4.2

これは傑作。親族や生徒など周りにいる人間は使い倒してなんとか賭博を続けたいジェームズ・カーン。淡々と話が続いていく上に、ギャンブルには殆ど負け続けるのになぜこんなにも面白いのか。カレル・ライスというよ>>続きを読む

パッコン学園(1986年製作の映画)

3.0

テニス部の野郎達が主人公のアメリカンコメディ。練習を殆ど描かず、主に試合かラスベガスでのYOASOBIシークエンスで構成されてる潔さがすごい。ラスベガスの夜景がとても良かった。
クリストファー・リーが
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デボラがライバル DEBORAH, THE RIVAL(1997年製作の映画)

2.5

同名コミックの実写化。吉川ひなのは最強にかわいいが、映画としては面白くなさすぎて死ぬ。
谷原章介のオカマ役が見どころのひとつになっているが、かなりハマっていた。花男の道明寺といいこういう変な役もちゃん
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パトカー54/応答せよ!(1994年製作の映画)

4.4

死ぬほどしょうもないんだけど個人的には隠れた傑作。面白かった。ブルックリンの警察署を舞台にアホ警官とマザコン童貞がタッグを組む。同名のテレビシリーズが原作らしい。
アニメの鳥に話しかけるところから始ま
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テロリズムの夜/パティ・ハースト誘拐事件(1988年製作の映画)

3.9

面白かった。金持ちの娘が活動家たちに拉致されて監禁されていくうちにその組織の一員になってしまうというまさかの実話。序盤の監禁シーンが異様に良く出来ていて、目隠しをされたままひたすら組織のイデオロギーに>>続きを読む

ラバーズ・ラヴァー(1996年製作の映画)

2.0

体感時間4時間半の劣化版佐藤寿保みたいな映画。セットは凄いんだけど、出てくる奴らがただ叫びまくるという面白さのかけらもない映像が永遠に続く。せめてラバースーツをもっとフェティッシュに撮って欲しかった。>>続きを読む

Love Massacre(英題)(1981年製作の映画)

4.2

相変わらずとんでもない映画。ひたすら強調される赤と青のイメージ。赤い車と青い空、スケッチブックの赤と青、衣装の赤と青…etc.
『風にバラは散った』同様、後半の展開が予想外すぎるし、ラブロマンスからス
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.8

バンブルビー観てないのに観に行った。マイケルベイのトランスフォーマーよりも戦闘シーンはかなり観やすいんだけど、これはこれであのこっちが飽きるほど長いカオスな戦闘シーンがないと少し寂しくなる。一番最初の>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

それなりに面白かったし3時間弱飽きずに楽しめたんだけど、2部作構成なのに「なんかもうええわ」感凄い。これで完結でも良くない?逆にこっから盛り上がるのか?(割とマジで続きの話がどうでも良い。)それと、前>>続きを読む