KanoTomohitoさんの映画レビュー・感想・評価

KanoTomohito

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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.7

日本人が求める台湾ノスタルジーと、台湾人が求める日本の原風景の親和性。

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.8

宥和政策から徹底抗戦に変換するまで。
ヒトラーもチャーチルも言葉で国を動かした。

ナポレオン(2023年製作の映画)

5.0

映画として個人の人生として一つの世界史として、スケールがバグってる!

美しすぎるロシア遠征や、ダヴィドも描けなかった人間臭い私生活、レミゼかってくらい愛に溢れたジョゼフィーヌとの物語が、一連の大河ド
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おもいでの夏(1970年製作の映画)

3.4

舞台は1942年、制作は1970年。

平日の渋谷の小さなシアターは、周りを見渡せば同時代に青春を送っていたであろう60〜70歳のシニア世代が客席を埋めている。彼らとともに、コンドームをドキドキ買うシ
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RRR(2022年製作の映画)

4.2

ボリウッドはall is wellの精神で、植民地統治とか民族主義とか難しい議論にはいったん全部蓋をして、混沌を楽しむのが正解。ラーマもガンディーもこの際ぜんぶありがとう。

インターバルに入ると映画
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返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

3.8

生きてさえいれば希望がある。白色テロをエンタメ消費できる時代になった。

バービー(2023年製作の映画)

3.9

ただ可愛くなりたいだけなのに…と願う「定番タイプ」のバービーの葛藤を描くという設定は、同年公開のアリエルがステレオタイプを破壊して原作歪曲と批判されたのと比較すると面白い。

ダイバーシティな時代に、
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

監督もう亡くなるのかと不安になるくらいの遺作臭。宣伝方法、隠すことをやめたフェティシズム、最後の一滴まで絞り切った「ジブリ的な」もの。晩年の芸術家が醸し出す、自信と挑発。

そして…迷い。大叔父は駿そ
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スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.6

多様性とカオスって表裏一体。
池袋北口な世界観。
言語環境のケーススタディとして面白い。

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.8

【考察】違和感の正体を探る

①「アバター」って何だったのか?
前作は主人公がリアルとアバター(分身)を行き来するドキドキ感があった。その点、ジェイクがヒトとしての過去を背負いつつナヴィの一員(しかも
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ザ・ディスカバリー(2017年製作の映画)

4.0

卑近な例で言えば、バビロンの世界観にインセプションとバタフライエフェクトの手法を用いてブラックミラーのテイストでまとめた感じ。仏教説話的でもあるけど、まあループものって大体そうかな。あるある設定なのは>>続きを読む

わんわん物語(1955年製作の映画)

3.5

箱入り娘のレディが外の世界に飛び出す話。ただし、ディズニー映画の主流である「もう昔の私じゃない!」というエンディングではなく、ひと回り成長して今いる場所の幸せを再発見するピーターパン的帰結。

首輪と
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

5.0

・「メッセージ」の監督。情報量は多いのに多くを語らないSF。
・スターウォーズ的な科学と超能力、冒険と正義みたいな普遍的SFテーマに加えて、修道院・ギルド・帝政・聖戦などの中世的な要素が強い。一周回っ
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