aiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

波紋(2023年製作の映画)

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2023年、267本目。

寝たきりの義理父を残して夫が突然姿を消し、妻依子は新興宗教に心酔していく。
その夫が数年ぶりに家に帰ってきたせいで依子の心に波が立ち始める。

介護、障害、宗教…これらにタ
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ハロウィン・キラー!(2023年製作の映画)

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2023年、268本目。

35年前にタイムスリップして母を殺した連続殺人鬼を捕まえようとする娘。
80年代の"現代ならアウト"な世代ギャップを楽しむのが醍醐味だろう。
物語の粗は目立つし深く追求して
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アレックス(2002年製作の映画)

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2023年、266本目。

観る者を不快にさせる天才、ギャスパー・ノエ監督。
この作品に込められているのは「夜道を女性の一人歩きは危ないよ」というメッセージではない。
"時はすべてを破壊する"
"未来
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

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2023年、265本目。

刑務所を出所した三上はシャバに馴染もうと必死で生きる。
時折り覗かせる屈託のない笑顔と凶暴な一面、そして彼の心の葛藤に胸が痛んだ。
なにより周りの人間の温かさがまた身に沁み
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グッド・シリアルキラー(2018年製作の映画)

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2023年、264本目。

映画における殺人鬼には美学やポリシーがあって欲しいと願う。
毒親を殺すと称して殺人を行うシリアルキラーの男。どこがグッド?邦題×
殺人方法は至って平凡だが行き過ぎた正義中毒
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わたし達はおとな(2022年製作の映画)

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2023年、263本目。

ポスターの女性の顔を掴む行為が大嫌いだ。
嫌悪感の湧くビジュアルからさらに上を行く鳥肌モノのストーリー。
子供と大人のちょうど狭間の大学生という宙ぶらりんな時間に交差する幸
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バービー(2023年製作の映画)

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2023年、262本目。

ピンクの世界で毎日楽しく暮らすバービーと添え物のケン。
男性社会への皮肉を男女逆転の世界で表現するも、目新しさはない。
そもそもバービー人形は諸悪の根源なのだろうか?
赤ち
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君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

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2023年、260本目。

私たちは知らぬ間に人を傷つけ、傷つけられて生きている。
この映画では常にあらゆる暴力がちらついていた。
学生から社会に出ていく手前の、ふわふわとした時間だからこそ向き合える
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婚約者の友人(2016年製作の映画)

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2023年、261本目。

戦死した婚約者の友人との出会いがアンナの運命を変えていく。
モノクロとカラーの切り替えが絶妙で、サスペンス仕立ての物語に引き込まれた。
優しくて悲しい嘘の連鎖には胸がキリキ
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エゴイスト(2023年製作の映画)

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2023年、259本目。

愛する人の為に何かしてあげたい。その気持ちは愛か、エゴか。
鈴木亮平の女性的な相槌や仕草には何の違和感もなく、そこには浩輔という人物が確かに存在していた。
いつも鈴木亮平の
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

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2023年、258本目。

大絶賛が多く、なかなか気乗りしなかった作品。
面白いと思うし笑えるシーンもあった。
でも、そこまでハマれなかったなぁ…

The Son/息子(2022年製作の映画)

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2023年、257本目。

今年一、胸を抉られた。
愛だけではどうにもならない事があって、どんなに辛くても傷ついても人生は続いていく。
"人生に耐えられない"と言う息子の悲痛な叫びを見誤った親の選択は
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クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

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2023年、256本目。

家事育児を一人で担っていた妻が突然出て行き、右も左もわからぬ子育てに奮闘する父親。
多くのワーキングマザーが抱える問題が彼に重くのしかかる。
愛する我が子の為に必死で仕事と
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

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2023年、255本目。

長年に渡り尊厳を踏みにじられ強姦され続けた村の女性達。
二日間の猶予を与えられた彼女達の話し合いを描く作品。
赦す、戦う、立ち去るという3択のどれを選んでも厳しい現実が立ち
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流されて…(1974年製作の映画)

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2023年、253本目。

金持ちの人妻と給仕係の男が無人島に漂着して愛に目覚める。
高飛車で怒鳴り散らしていた女が男に惚れて恋する乙女になる姿は不覚にも可愛いと思ってしまった。
給仕係の男に惚れる過
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最後まで行く(2014年製作の映画)

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2023年、254本目。

人を轢き殺してしまった刑事は咄嗟に隠蔽を目論み、抜け出せない泥沼へ落ちていくストーリー。
終始スリリングな展開は退屈の余地を与えず、可も不可もないエンタメとして楽しめた。
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

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2023年、252本目。

レバノン内戦を背景に描くサスペンス。
母の遺言により父と兄を探し、辿り着く真実があまりにも残酷で息を呑んだ。
情けのかけらも無いバスの銃撃シーンはこの国の現実なのだろう。
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

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2023年、251本目。

この作品には共感できる台詞や想いが沢山詰まっていたけど、観ていてとても苦しくなった。
まず"ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい"というタイトルがしっくり来ない。
前提として私
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

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2023年、250本目。

もう既に地球ではエイリアン達が人間の皮を被り、何食わぬ顔で生活しているのかもしれない。
サングラスをかけると侵略者が見破れる仕組み、街中に隠された風刺が効いたメッセージ、今
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バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

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2023年、249本目。

ある日忽然と姿を消した幼い娘。
失踪した娘はそもそも実在するのか?と疑われてしまう。
"架空の娘を探す居た堪れない母親"の描写は巧みで引き込まれるものの、やや冗長に感じた。
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

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2023年、249本目。

10年ぶりのガリレオシリーズ。
容疑者xがあまりにも素晴らしかった為か、どうしても見劣りする。
湯川によって暴かれたトリックは某有名推理小説のようで面白かったけど、最後の実
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バーバリアン(2022年製作の映画)

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2023年、248本目。

廃れた町に佇むとある一軒家の恐ろしい秘密とは。
この作品はホラーという皮を被った社会派ドラマだった。
幾重にも風刺が重なる物語はじわじわとボディブローのように効いて目眩がす
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ナインイレヴン 運命を分けた日(2017年製作の映画)

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2023年、247本目。

あの日、ワールドトレードセンタービルのエレベーターに居合わせた5人の実話を基に描く。
9.11、多くの人の運命を変えた日。
人種や職業を超えて手を取り合う人々、そして命をか
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

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2023年、246本目。

鮮やかで美しい色彩で描かれる第二次世界大戦中のドイツ。
ヒトラーがイマジナリーフレンドの少年ジョジョの目を通して見る戦争の現実。
魅力的なキャラクター達がコミカルに描かれる
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エレベーター(2011年製作の映画)

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2023年、245本目。

エレベーターに閉じ込められた9人は心臓発作で死んだ女性が残した「爆弾を持っている」という言葉に翻弄される。
肝心な部分は映さず、予想を超える出来事が何ひとつ起こらないまま終
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

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2023年、244本目。

"ちょっと変わった女の子"
誰もが子供の頃に一度は接した事があるような周りから浮いた子、それがあみ子。
彼女の挙動ひとつひとつが周りを傷つけ苛立たせ、心を掻き乱す。
ここは
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ダーク・プレイス(2015年製作の映画)

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2023年、243本目。

幼い頃に母と姉2人を殺され、兄が逮捕された少女の28年後。
現在と過去が交差して見えてくる真相はミステリーとしてはよく出来ていた。
でもゴーン・ガールと同じ原作者と聞いて期
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浮き雲(1996年製作の映画)

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2023年、242本目。

貧しいながら慎ましく暮らす夫婦に怒涛の不幸が押し寄せる。
坂道を転がり落ちるような悪夢の展開でも淡々としていてあまり悲惨さはなく、コメディなのかシリアスなのかもわからなくな
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WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

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2023年、241本目。

主体性はゼロ、流されるままに生きる女性ワンダ。
夫も子供も言われるがままに手放し、成り行きで強盗と愛とはかけ離れた逃避行をする。

彼女の自己肯定感は地の底で、ひとつひとつ
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SHAME シェイム(2011年製作の映画)

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2023年、240本目。

セックスに依存する男と恋愛に依存する自傷癖のある妹。
心に秘めた思いを誤魔化すように性に溺れる彼の行為は、エロティックというより悲しみと苦しみで溢れていた。
どんな結末であ
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

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2023年、239本目。

主人公は少女とは言えない年齢の貧しい女性。なぜタイトルは少女(girl)なんだろう。
彼女は家事と労働をこなし怠惰な親を養っていた。
一夜を共にしただけの男に惚れるも、愛し
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茶飲友達(2022年製作の映画)

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2023年、238本目。

"正しい事だけが幸せじゃない"
実在した高齢者専門の売春クラブをモデルにした物語。
万引き、自殺未遂、ギャンブル依存…孤独を埋めようとする老人たち。
家族がいたって先立たれ
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アスファルト(2015年製作の映画)

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2023年、237本目。

団地に住む人々のありそうであり得ない3つの群像劇。
誰の心にも棲みつく孤独や人と関わる温かさが身に染みた。
奇跡も事件もないけど、乾いた大地に一輪の花が咲いたようなストーリ
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トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

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2023年、236本目。

恋人を亡くしたトムの心の隙間に入り込んだのは恋人の兄だった。
彼の暴力的な支配下でトムはストックホルム症候群に陥っていく…。
大切な人を失う辛さを目の前の希望で埋める人間の
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

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2023年、235本目。

愛しい妻と可愛い二人の子供、そして美しい愛人。
男は絵に描いたような理想の幸せの真っ只中にいた。
どちらと先に出会うかの違いだけで二人を愛しているという男の言葉には偽りがな
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

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2023年、234本目。

悲しみ、苦しみ、憤り…すべてを食べ物と一緒に飲み込み、歩行困難になるまで膨れ上がった"おぞましい"姿。
そんな男が死ぬまでの五日間。

彼が娘にしようとしている事は本当に彼
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