aiさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

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2023年、90本目。

レザーフェイスもその家族も人間離れした怪物感がなくて、足も遅いしヘマもする。
あくまで我々と同じ"人間"という感じが逆に生々しくて恐怖を感じた。

会話はできるのに話は通じな
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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2023年、89本目。

配信が思わぬ速さで嬉しい限り。

離島で起きたおじさん二人の喧嘩、ただそれだけなのだが…

皆コルムの行動の方が理解できないのか…
私はパードリックの方が理解できなかった。
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サスペリア(1977年製作の映画)

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2023年、88本目。

バレエ学校で相次ぐ殺人事件に秘められた謎を探る留学生のスージー。
一度聴いたら耳から離れないメロディ、印象的な原色使い、特にこれでもかと赤、赤、赤!
今ではチープに見える演出
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

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2023年、87本目。

くだらないけど面白い、ギリギリを攻めたタランティーノ作品。

だらだらとしたガールズトークからのぶっ飛んだ急展開へ!
フィルム調、モノクロ、カラーへと遊び心も満載。
本物のス
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皮膚を売った男(2020年製作の映画)

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2023年、86本目。

シリア難民となってしまったサムは芸術家に「背中が欲しい」と言われる。
それは彼を"商品"に変える事で人間性と自由を取り戻せるという皮肉なアートだった。
彼は浅はかだったかもし
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ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

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2023年、85本目。

いじめられっ子のオスカーは隣の部屋に引越して来たエリと心を通わせるようになる。

孤独な二人はどことなく似ていて、純粋でまっすぐな少年のあまりにも切ない恋の物語だった。
対す
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グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

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2023年、84本目。

"普通の男"を演じるジョニー・デップが新鮮。

余命いくばくもない大学教授の男が、人生の不条理を受け入れて死生観を見つめ直す。
ありふれたテーマだが、やはり"死"というものが
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アウェイク(2007年製作の映画)

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2023年、83本目。

心臓移植を受けることになった若き社長クレイ。
しかし全身麻酔をかけられても意識だけがあり痛みも感じる最悪の事態に陥ってしまい、思いがけない真実を知る事となる。

ネタバレなし
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unknown アンノウン(2006年製作の映画)

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2023年、82本目。

最後まで自分の記憶を疑え。

密室に5人の男、全員が記憶喪失。誰が誘拐犯で誰が被害者か?

正直おじさん5人のワンシチュエーションスリラーとしては冗長に感じたが、記憶の断片が
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dot the i ドット・ジ・アイ(2003年製作の映画)

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2023年、81本目。

婚約したカルメンはフランスの慣習で独身最後のキスをする相手を店内から選ぶように言われ、1人の男性を選ぶ。
そのキスから次第に二人は惹かれ合うが…

そこはかとなく漂う不穏な空
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

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2023年、80本目。

若き日のクリント・イーストウッドが渋い男前で何より驚いた。
クライムアクションというジャンルに疎い為有名な本作も未見。

皆が嫌がる汚れ仕事専門の"ダーティハリー"というあだ
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オーディション(2000年製作の映画)

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2023年、79本目。

再婚相手を映画のオーディションと偽って探す中年男。
選んだ女は歪な愛情の持ち主だった。

主人公の男の発言が気持ち悪いおじさん代表そのものでドン引きしていたので、私の中で猟奇
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マローボーン家の掟(2017年製作の映画)

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2023年、78本目。

ひっそりと身を潜めるように暮らす4人兄弟。彼らには守らなければならない掟があった。

この物語の仕掛けには早い段階で気づく人も多いと思うが(私は鏡で気づいてしまった)そこが物
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成れの果て(2021年製作の映画)

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2023年、77本目。

胸糞映画にも種類がある。
最後に絶望に突き落とされて後味が悪い話と終始ずっと不愉快にさせられ続ける話。
こちらは後者だった。

妹の男友達を除いて、登場人物全員が嫌いだ。
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

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2023年、76本目。

ジェームスは毎週届く「ブリグズビー・ベア」というビデオが大好き。
汚染された世界のシェルターの中で優しい両親と25年間暮らしていたが、ある日警察に捕らわれる。

登場人物みん
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手紙は憶えている(2015年製作の映画)

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2023年、75本目。

深い余韻が残る素晴らしいサスペンスに出会った。

元アウシュヴィッツの捕虜でユダヤ人のゼヴは同じ境遇の友人のマックスと終戦時に戦争犯罪者をこの手で見つけ出して裁くと誓った。
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

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2023年、74本目。

ある日突然記憶喪失になってしまった男の、哀愁の漂う静かな物語。
記憶喪失者として与えられた「新しい自分プログラム」に従い行動するが…

ラストまで観てやっと男の心情を汲み取る
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ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019年製作の映画)

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2023年、73本目。

ハメを外すのもほどほどに、という事か。

タイトルと監督を見ただけでも下品で馬鹿な映画なんだろうな〜と想像はしていたが、単純に笑える方向の馬鹿ではなかった。

下手くそなおっ
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女神の継承(2021年製作の映画)

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2023年、72本目。

ダメだ…私には刺さらないホラーだった。
期待値が大き過ぎたかも。

ドキュメンタリー風に始まる異国の儀式、巫女やらそれを継承する云々は興味深く楽しめたが、序盤が長過ぎて退屈に
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隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)

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2023年、71本目。

久しぶりにここまで救いがない結末を観た。

タイトルから不穏な隣人にじわじわと追い詰められる物語を想像していたから、急坂を転がり落ちるような展開にただただ驚き。
泣きっ面に蜂
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フェノミナ(1985年製作の映画)

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2023年、70本目。

虫と交信できて求婚されるほど虫に好かれる少女ジェニファー。
少女ばかりが行方不明になる事件が相次ぐ中、夢遊病のジェニファーが殺人を目撃してから殺人鬼との運命が交差する。

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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

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2023年、69本目。

"この曲を本気で聴いた者は悪人になれない"
たった一曲のピアノソナタが人の心を大きく動かし、誰かの人生を変える事もある。

ベルリンの壁崩壊前の東ドイツで反逆者の盗聴任務を命
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黒い家(1999年製作の映画)

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2023年、68本目。

原作小説が好きで鑑賞。
保険会社で働く若槻に「自殺でも保険金はおりるのか?」と問い合わせが入る。
それから菰田夫婦の恐ろしい策略に巻き込まれていく。

"人間らしい心がない人
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

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2023年、67本目。

実際にあった銃乱射事件に基づく作品。

彼は"普通"になりたいと願っていた。
しかしどうしたらいいのかわからないまま大人になった。
母はそんな彼の将来を案じ、父は普通に生きて
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少女は悪魔を待ちわびて(2016年製作の映画)

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2023年、66本目。

父を殺した犯人の15年の刑期を待ち復讐を決行する娘。
純朴そうな印象とは裏腹に、毎日復讐心を募らせて生きてきた。

怪物を倒すには自らが怪物になるしかないのか。
とても哀しい
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(2001年製作の映画)

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2023年、65本目。

行方不明になった4人の学生。彼らは地下壕に閉じ込められ生き残ったのはリズだけ。
二転三転する証言で事件の真相が浮かび上がっていく。一体何が真実なのか?

友達が吐いてる横でう
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ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

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2023年、63本目。

どこまでが現実なのか?などと考えるのが無粋に感じるデヴィッド・リンチ作品。

あくまで私の推測でしかないが、自己投影した若い男性や妻と同じ容姿で対照的な女性が現れたり、嫉妬に
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イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

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2023年、62本目。

「花が色を選べないように人は自分を選べない。それに気づけば自由になれる。大人になると解き放たれるのだ。」
冒頭のセリフにあるように、これは彼女の"解放"を描いた物語。

18
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母という名の女(2017年製作の映画)

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2023年、61本目。

母になったからといって女でなくなる訳ではない。だがこの母はまるでスイッチのように"女"モードに切り替わってしまう人だった。
母の皮を被った女の狂気を描く作品。

同時に父とい
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その手に触れるまで(2019年製作の映画)

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2023年、60本目。

イスラム教に傾倒していく少年の危うさを見ていると心がヒリヒリした。
純粋であるが故に尊敬する導師に言われた事を鵜呑みにしてしまう。
背教者は死に値するし、キスは罪なのだ。
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

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2023年、59本目。

人間の愚さをこれでもかと見せつけられた作品。因果応報とはまさにこの事だろう。

嫌悪感を抱くような人種しか登場しないけど、一見無害な善人面をして実際は下心の塊の中年男はとて
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瀉血(2022年製作の映画)

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2023年、58本目。

二十歳の大学生の監督兼主演映画。
あえてのモノクロ、こだわったカメラワーク、そしてタイトルの秀逸さ。

子は親を選べない。
"家族"という切り離せない血縁関係の不条理さや憤り
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CURE キュア(1997年製作の映画)

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2023年、57本目。

間宮のやりとりの鬱陶しさが半端なくイライラさせられる。
自分なら殴ってしまいそうだ。
きっとそういう気持ちにさせるのも手法の一つなのだろう。
いつの間にか頭の中を蝕まれ
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21グラム(2003年製作の映画)

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2023年、56本目。

どんなに辛くても悲しくても苦しくても、それでも人生は続く。続いてしまうのだ。

悲劇は人生に一度きりではない。どんなに死にたくなるようなめにあっても、それが一度きりとは限らな
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

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2023、55本目。

1週間のタイムループを延々と繰り返していても社畜生活にすっかり馴染んだ社員たちはなかなか気づかない。

タイムループを抜け出す作戦をあれこれ練る段階は気が遠くなりつつも応援した
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

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2023年、54本目。

静かで穏やかな余韻に包まれる映画。

AIロボットが一般家庭に普及した未来。
"テクノ"と呼ばれるそれはまるで見た目は人間そのものだ。

主人公の家もヤンというテクノと暮らし
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