aiさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

スイミング・プール(2003年製作の映画)

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2023年、53本目。

ラストシーンで誰もが戸惑い、今までの物語の全てを疑うだろう。
しかしどんなに考えてもこれと言った決定的な結末はなく、観る者に解釈を委ねる要素が強い作品だった。

イギリス人の
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2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

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2023年、52本目。

双子をテーマにしてアートのような大胆さと下品にならないギリギリを攻めた表現。

原因不明の腹痛に悩まされるクロエは精神分析医に通ううちに主治医のポールと惹かれ合い恋愛関係にな
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Summer of 85(2020年製作の映画)

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2023年、51本目。

主人公のアレックスの語りでひと夏の恋を経験して成長していく少年の姿が描かれた物語。

"死"という概念に惹かれる16歳の少年アレックスはダヴィドと海で運命的に出会い、二人はあ
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危険なプロット(2012年製作の映画)

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2023年、50本目。

私もこの物語の"続き"が読みたい。ジェルマンと共にクロードの物語の世界に引き込まれてしまったようだ。

魅惑的な美少年クロードの文章に魅せられた国語教師ジェルマン。毎回"続く
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レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)

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2023年、49本目。

老いと認知症への得体の知れない恐ろしさを感じる映画だった。

森の中の一軒家で一人暮らしをする祖母エドナを訪ねた母と娘。
しかしエドナは行方不明、警察に届けを出すものの、しれ
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ダークレイン(2015年製作の映画)

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2023年、48本目。

大雨でバスステーションに閉じ込められた8人の男女。次々と泡を吹いて倒れ、ウイルスが感染したかのような奇妙な姿へ変貌していく。
全体的に霞みがかっているような、モノクロに近い映
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

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2023年、47本目。

これは壮大な仕掛けのジェンダーロールへの皮肉だ。

豪邸に仲睦まじく暮らす夫婦。
妻のアリスは専業主婦で毎日家事をこなしてから習い事に行ったりご近所の奥様達とお喋りに花を咲か
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PLAN 75(2022年製作の映画)

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2023年、46本目。

「生きていれば良いことがある」なんて言う人もいる。
身寄りもない、職も住む場所も失った老人にも同じ言葉をかけられるのだろうか?
自力で食べることすらできず胃にチューブを繋がれ
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パラドクス(2014年製作の映画)

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2023年、45本目。

階段のループを見てチェンソーマンの永遠の悪魔だ〜!とテンションが上がるのも束の間、閉じ込められた35年後を見て絶望した。

無限にループする非常階段に閉じ込められた男3人と一
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PITY ある不幸な男(2018年製作の映画)

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2023年、44本目。

"同情されなくなったのは他人のせいじゃない。周りが飽きたり、もっと悲惨なことに目を向けたのは自分のせいだ"

事故で妻が昏睡状態に陥ってしまった男。皆が同情し慰めや励ましの言
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ノイズ(2022年製作の映画)

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2023年、43本目。

ノイズとは誰だったのだろうか。
まずは元受刑者の小御坂がこの島にとっての雑音だろう。
田辺純にとっては泉圭太の存在がずっと雑音だったはず。
町長の秘書にとっては町長が雑音だっ
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心霊写真(2004年製作の映画)

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2023年、42本目

つくづくホラーとギャグは紙一重だなぁと思う。特に相手が人ではなく霊の場合はギャグになりがち。

カメラマンのタンと恋人のジェーンは友人の結婚式の帰り道に女の人を轢き逃げしてしま
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そこにいた男(2020年製作の映画)

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2023年、41本目。

愛と憎しみは表裏一体とはまさにこの事。
33分間に詰まったサキという女の愛と憎悪が痛いほど伝わった。

エレベーターホールで血だらけで倒れている全裸の男の横には煙草を吸いなが
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パーキングエリア(2022年製作の映画)

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2023年、40本目。

この映画を観た率直な感想としては
・トランプゲームの"ダウト"懐かしい、またやりたい。
・ドラッグが役に立って良かったね。
・警察は無能なの?
この3点に尽きる。

吹雪で道
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

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2023年、39本目。

冒頭の「悪性腫瘍を切除しないと」という一言が後半で全て繋がるホラー。

あまりにもリアルに目の前で人が惨殺される悪夢を見るようになったマディソン。それは夢でなく現実で起きてい
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フライトプラン(2005年製作の映画)

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2023年、38本目。

どんでん返しをする為のあまりにも都合の良い展開にしらけてしまった。

夫を転落事故で亡くしたカイルはベルリンからNY行きの飛行機に娘のジュリアと二人で乗った。
カイルが眠った
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フレッシュ(2022年製作の映画)

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2023年、37本目。

まずメインビジュアルに一目惚れ。
こんなに興味をそそる絵面を無視することなんてできない。

マッチングアプリでの出会いに嫌気がさしていたノアはスーパーの野菜売り場で偶然出会っ
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ホース・ガール(2020年製作の映画)

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2023年、36本目。

普通の物語だと思ってこの映画を観ると頭がハテナでいっぱいになるだろう。
でも彼女のような存在を知っている人が観ると、すぐに意味が分かるはず。
これが彼女の"真実"である事を受
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

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2023年、35本目。

予約の取れない孤島のレストラン「ソーホン」に招かれた12人の客。
「ただ一つだけお願いがあります。食べないで下さい。味わうのです。」
料理長スローヴィクが提供する究極の私怨た
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ビー・デビル(2010年製作の映画)

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2023年、34本目。

人口9人の島で起こるべくして起きた悲劇。
島で生まれ育った二人の女性の運命が交差した事で事態は大きく動き出す。

島でずっと暮らしているボンナムと島を出てソウルで働くへウォン
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エビデンス-全滅-(2013年製作の映画)

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2023年、33本目。

警察では映像証拠を"瞬きしない目"と呼ぶ。その"証拠"を覆すサスペンススリラー。
旅行中にバスが事故を起こし、避難した先で殺人鬼に溶接バーナーで1人、また1人と焼き殺されてい
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

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2023年、32本目。

空飛ぶエイのような謎の飛行物体をカメラに収めようとする兄妹。
果たしてそれはUFOなのか、それとも…

テレビドラマの撮影中に人を襲ったチンパンジーのエピソードが唯一怖いと感
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ウィッシュ・ルーム(2019年製作の映画)

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2023年、31本目。

「満たされない人間より危険なのは、満たされ過ぎた人間だ」

郊外の一軒家に引っ越した仲の良い夫婦。その家には隠された部屋があり、そこは"何でも願い事が叶う部屋"だった。
最高
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X エックス(2022年製作の映画)

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2023年、30本目。

若さは素晴らしいが儚い。
人生の中でほんのひととき無我夢中になって輝ける瞬間。
戦争で奪われた青春を謳歌する若者達に嫉妬する老夫婦の気持ちもわからなくはなかった。まぁこれはや
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マーシュランド(2014年製作の映画)

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2023年、29本目。

最後に誰を疑うか?その答えを観る者に委ねられるサスペンス。

湿地帯で起きた姉妹のおぞましい殺人事件を左遷された二人の刑事が捜査する。
田舎町に漂う陰鬱な空気感、事件を追うう
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フロッグ(2019年製作の映画)

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2023年、28本目。

ヨッシーはカエルじゃないよ…?

事前情報なしで観たけど驚愕というほどではなく、やや捻りのあるサスペンスという印象。
伏線回収は丁寧でわかりやすいが、種明かしパートに入るのが
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シャーク・ナイト(2011年製作の映画)

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2023年、27本目。

サメより人の悪意の方がよほど怖い。

大学生の男女7人がバカンスで訪れた湖にて次々とサメの餌食となる典型的B級サメ映画パターンだが、他と違うのは人為的な状況であるということ。
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屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)

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2023年、26本目。

まさにキングオブホラー。
陰鬱な前半は徐々に不穏さが増して行き、後半はこれでもかと残虐な描写が容赦なく続いて血の海と化す。
やり口も血の量も手加減なし。

不快なノイズや電子
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

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2023年、25本目。

「せめてあなたくらい私を幸せにして欲しかった」そう娘に言う高圧的で承認欲求モンスターの母親が何より恐怖だった。

北欧の美しい景色と可愛らしい家を舞台に少女の心を具現化したよ
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

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2023年、24本目。

「人の感情は芸術品と同じ、偽造できる。まるで本物に見える。だが偽りだ。」

こんなに深い余韻に浸れる映画を久しぶりに観た。こういう作品に巡り合うために映画を見続けているのかも
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

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2023年、23本目。

一体"悪魔"は誰だ?
復讐という名の正義に取り憑かれた悪魔の物語だと感じた。

婚約者を無惨に殺された刑事のスヒョン。犯人ギョンチョルを見つけるがGPSを飲ませて金を渡し解放
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悪童日記(2013年製作の映画)

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2023年、22本目。

戦争は終わった。だけど僕らに平和は訪れない。

戦時中、祖母の家に疎開させられた双子の少年たち。
周囲に魔女と呼ばれる祖母は双子を"メス犬の子供"と呼ぶ。
父親からもらったノ
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インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者(2018年製作の映画)

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2023年、21本目。

「すべてが覆るラスト!」というキャプションはネタバレなのでやめた方が良いのでは。

冒頭の謳い文句を知った上で観ているせいか、登場人物、出来事を全て疑いの目で見ているのでラス
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

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2023年、20本目。

チェコの民話を元にした物語。

不妊の夫婦は切り株を赤ん坊に見立てて可愛がるようになる。妻はその赤ん坊にのめり込み、妊娠を偽ってまで我が子として育てるのだが…。

出てくる食
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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

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2023年、19本目。

耳に始まり、耳で終わる。

ジェフリーはある日野原で"耳"を見つけた。そこから彼は恐ろしい事件に首を突っ込んでいく…。
サンディとドロシー、二人の女性の魅力に惑わされるジェフ
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

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2023年、18本目。

彼女たちはもう"女"で愛や死を理解していたのに、僕らは騒々しいだけの子供だった。僕たちは彼女のことを何もわかっていなかった。

観たかったソフィア・コッポラの名作。
少年の淡
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