かるまるこさんの映画レビュー・感想・評価

かるまるこ

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#生きている(2020年製作の映画)

3.4

『クレイジーズ 42日後』(原題『Alone』)の予告を観ていて、どっかで観たことあるなあ〜と思ったら、この作品だった。
リメイクか?と思ったらどうもそうでもないらしく…。
ネットフリックスオリジナル
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僕だけがいない街(2016年製作の映画)

2.6

「バカなの?」加代の口癖なのか、劇中、事あるごとに主人公にそうツッコんでくれるのが救い。
29歳の意識のまま10歳に〈リバイバル〉しているはずなのに、行動がとても大人とは思えない。特に策を弄することも
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不滅の女(1963年製作の映画)

3.5

【寝落ち推奨映画】【書くことは消すこと】『消しゴム』で有名なアンチロマンの作家アラン・ロブグリエの監督第1作。

一言で言えば「退屈」。例えるなら酩酊状態にある人の堂々巡りする話を聞かされている気分。
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.0

日本歴代興行収入を19年ぶりに塗り替えての1位も納得の面白さ。
全然話の途中なのに。
これで面白いなんて、上映時間の中でどう物語を完結させようか知恵を絞っている他の映画製作者が不憫になる。

鬼滅は人
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水俣曼荼羅(2020年製作の映画)

4.6

水俣病を研究する二人の医師がまるでホームズとワトソン。脳という密室で起った「個」に対する殺人を彼等が解き明かしてゆく様は良質なミステリを読んでいるかのようだった。
しかもこれがかなりの難事件で、世の中
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ミッドウェイ(2019年製作の映画)

2.0

ひたすら空虚。なんだこのウィキペディアのコピペみたいな脚本。大勢人が死ぬのに一切心が動かされない。血も涙もない大量破壊兵器ならぬ大量破壊映画。こういうメンタリティが実際、戦争を起こすんだと思う。

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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

はじめに謝っておきますが、長文です。
しかも考えが上手く纏められず、とてもだらだらしてますのでご了承ください。

***************


【007〈に成れ/を撮れ〉なかったものたちへの鎮魂
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

右足でうんこ踏んだら左足もって…キリストかっ!と思ったらほんとにそういうつもりでびっくりした。

冒頭エルサレムの嘆きの壁から始まり、最後わざわざ「最後の晩餐」を表現するため、長机を並べて容疑者全員横
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ドント・ゴー・ダウン(2019年製作の映画)

1.0

捕虜を殺したせいで戦場がループする。
「降りてはいけない」死の直前、捕虜からそう告げられる…って、何のことかと思ったら階段かよっ!…あっ、よく見たら原題『Stairs』…(笑)
というわけで話は大体階
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今日から俺は!! 劇場版(2020年製作の映画)

1.0

演者スタッフ楽しそうで何よりだけど、ただ内輪で盛り上がってる感じで、その輪に入りきれない者へのサービス精神などまるで感じられなかった。
例えるなら、店員と常連客が異常に仲が良い店に間違えて入ってしまっ
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.3

最後のfinで爆笑した。ヒレだけにフィン。最後の最後ダジャレで締めるあたりこの映画、完全にギャグ映画として作られてる。真面目に観てしまうと文句のひとつも言いたくなる出来だが、そういうことならむしろこれ>>続きを読む

銃2020(2020年製作の映画)

1.0

【おしゃれなデザイナーズマンションみたいな映画】女が銃持ったら男根とか、傷がしみて声上げたら喘ぎ声とか、そりゃそうなんだけど…いくらなんでもそのまんま過ぎ。拳銃を(で)愛撫するなら弾込めた状態でやるべ>>続きを読む

海底47m 古代マヤの死の迷宮(2019年製作の映画)

3.8

ラスト全振りカタルシス特化型映画で、途中我慢を強いられるが、最後はスカッとできるのでオススメ。

フォーマットは前作まんまだし、マヤ文明関係ないし、やっぱり水中だと何やってんのかわかんないから、う〜ん
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海底47m(2017年製作の映画)

3.4

傷心女性がハメを外そうと誘われ、ついて行った結果ヒドい目に遭う。
昨今のホラー・スリラー映画にありがちなテンプレストーリー。

船を出す現地の男たちもどこか不穏な描かれ方をしていて、今回たまたま相手が
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透明人間(2019年製作の映画)

3.8

身体が透明だと心が見える。
身体が見えると心が見えなくなる。
身体は確かで、心は不確かなもの。
私達はついそう考えがちだが、実際は逆なのでは?とこの映画は思わせてくる。

前作『アップグレード』にもあ
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アップグレード(2018年製作の映画)

3.7

代替可能な身体と代替不可能な心の傷。
AIの力を借り、高度にIT化された世界に容易に溶け込んでゆく身体と、かえって行き場を失う心…。

ベースはヴィジランテ映画だけどちゃんとSF。しかも取って付けたも
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ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)

2.6

映画の最後で作品のテーマをさらっと言葉で説明しちゃうのはどうかと思う。
子供ナメすぎ。案外子供って賢いからそのくらい全然察する。
っていうお前はレビューでよく気取ってテーマとか語ってるだろとか言われる
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In the Life of Music 音 楽とともに生きて(2018年製作の映画)

3.7

未だ消息不明(多分殺されてる)のカンボジアの国民的歌手シン・シサモットの代表曲『バッタンバンの花』
(Champa Battambang)
がクメール・ルージュの時代とその前後で3回その意味合いを違え
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ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

3.6

【スラッシャー映画からモンド映画へ】
前作までとは打って変わってリアルなゴア描写満載。冒頭の【閲覧注意】なニュース映像、頭お花畑のキリスト教系NGO白人集団が発展途上国で酷い目に遭うプロットなどから、
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ランボー3/怒りのアフガン(1988年製作の映画)

1.0

バカ映画。アメリカのアフガン政策同様アホの極み。しかもエンドロール前に「勇敢なるアフガン民族に捧ぐ」ってテロップが出る。
ランボーがスラッシャー映画なの完全に忘れてる。スラッシャー映画なんてただの恐怖
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ソニック・ザ・ムービー(2020年製作の映画)

3.5

【BlackならぬBlue Life Matter】

「青い宇宙ハリネズミも人の内に入る」

人を救いたいと願う心優しい警察官トムとその妻マディとの間で交わされるこのセリフが、本作のスタンスを端的に
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.4

【ランボー怒りの一人猿蟹合戦】
無垢な少女と、愚かな人間達によって、封印された殺人鬼が今眠りから目覚める!同じ印を刻まれることで少女の怨念が憑依し、殺人鬼は復讐の鬼と化す!死ねない不死身の殺人鬼の苦悩
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ランボー/怒りの脱出(1985年製作の映画)

2.9

ランボーのイメージを確立した作品。
(上半身裸、鉢巻、重火器使用等…)
と同時に、ランボーは大味でつまらないという印象を植え付けた作品でもある。
が、久しぶりに見直してみたら、『3』ほど酷くなかった。
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ランボー(1982年製作の映画)

3.7

戦争映画の皮をかぶったスラッシャー映画。

戦後日本が『ゴジラ』を作らねばならなかったように、ベトナム戦争の怨念の総括としてアメリカに必要だった映画。

アメリカ本土の片田舎でベトナムの戦場が再現され
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ムトゥ 踊るマハラジャ(1995年製作の映画)

4.1

やっぱり意識低くて最高。
こういう辛い時期にラジニカーントはとても沁みる。

アマプラでデジタルリマスター吹替版を観る。
今は亡き渋谷シネマライズ公開時より断然キレイになってる。
しかもこの吹替が輪を
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地上最大のショウ(1952年製作の映画)

3.9

『トイストーリー4』を観ていてふと思い出し、鑑賞。
チャールトン・ヘストン演じるサーカスの公演監督ブラッドがウッディで、途中加入する空中ブランコの大スターセバスチャンがバズだなこれ。
もしかしたらキャ
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トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

4.4

なぜか『グレイテスト・ショーマン』を思い出す。

たぶんこれ、サーカスに売られたフリークス達の話だ。

考えてみれば、トイ・ストーリーは元々そういう話だった。
すぐバラバラになるポテトヘッド、胴が伸び
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キングダム(2019年製作の映画)

2.0

これは漫画原作の邦画全般に言えることだけど、漫画原作をマンガっぽくやって、なんか意味あるのかな。これだけ金と労力を掛けて、結果ただの確認作業。テレビでの「ながら見」には適しているが、表現になってない。>>続きを読む

名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

2.7

かわいかったのはピカチュウのもふもふと表情筋と、渡辺謙(渡辺謙)。
でもこれで約2時間もたせるのは流石にキツかった。
渡辺謙よりケン・ワタナベの方がもっとかわいいし、もふもふだけどおじさんはもう『テッ
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恋妻家宮本(2017年製作の映画)

1.0

【料理教師宮本】

遊川和彦は現役のテレビ脚本家の中では1番と言っていいほど好きなのだが、これは、ホントにどうしちゃったのかと思うくらい、上手くない。

まずテーマがブレている。

タイトルやあらすじ
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スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

4.0

ウーヴレダルとデルトロ、めっちゃ良いヤツなんだろうな。
子供向けだから片手間でなんて気は更々なく、イットのペニーワイズばりの全力投球で怖がらせてくれる。
子供を邪魔者みたいに扱いがちなこのご時世、子供
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モアナと伝説の海(2016年製作の映画)

4.0

【伝統と革新。古くて新しいディズニー映画の集大成】

銭形警部「マウイは大変なものを盗んでいきました。テ・フィティの心です」

モアナ「○○ちゃん泣いてるじゃん謝りなー男子」

的な感じでモアナとマウ
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インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016年製作の映画)

3.5

世間的にはすこぶる評判が悪かったが、それは中国資本への反感と、ウィル・スミスが出演しないことへの落胆のせいで、出来はそれほど悪くないと思う。

かといって、あくまでそれは教科書的な出来であって、特に新
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

-

【善悪が反転した貴種流離譚または単なる貴種譚】

貴種流離譚では、棄てられた「王(の血を引く者)」が「善」となるので、本来ならキルモンガーが主人公であるはずなのだが、今作はそれが反転している。

貴種
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立ち去った女(2016年製作の映画)

2.0

手前と奥に対象物を配置した奥行きのある構図。
そのどちらか一方(もしくは両方)でアクションがあり、そこから生起するドラマを定点カメラの長回しで撮る。
ちょうど中間あたりに大抵、道があり、時折、人や車が
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希望の国(2012年製作の映画)

1.0

園子温はとてもピュアな人だと思う。
悪い言い方をすれば幼稚。

元々詩人から出発した人なので、そうした「幼児性」が重要な資質なのはわかるが、今回は「表現者として震災というテーマを無視するわけにはいかな
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