Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.0

『リーガルハイ』の古美門弁護士のような勝ちにとり憑かれた人間の繰り広げる強烈な一手と怒涛の逆転劇は何度観たって興奮するし、面白い!

勝利依存症の彼女にとっては、人の心も、世論も、マスコミも全てが勝利
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L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

4.0

組織に揉まれながら奮闘する男たちの生き様が堪らなく渋い!熱血漢、野心家、策略家。そして、一人の妖艶な美女。それぞれの掲げる正義がラストまで絶妙に絡み合ってゆく脚本の巧さ。クライマックスに向けての展開は>>続きを読む

CUBE(1997年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

再鑑賞。
カナダが誇る不条理サスペンス✕低予算映画の傑作。20年以上も前の作品なのに何度見てもやっぱり面白いから凄い。一つの部屋と、七人の役者だけでこんなにも人を惹き付けられる作品を生み出せるなんて天
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.5

再鑑賞。
何度見てもかっこいい映画。世界観、衣装、武器、改造車、カーチェイス。何を取ってもしびれるほどの生命力に満ちていて笑ってしまうぐらいかっこいい。

息をするのも忘れてしまう底知れぬMADな魅力
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

5.0

再鑑賞。やはり、何度だって泣いてしまう素晴らしい青春作品。

両親が不仲、学校が窮屈、切ない恋。大不況のダブリンで冴えない日々に身を置いていたコナーが80sブリティッシュミュージックに心救われ、仲間た
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アップグレード(2018年製作の映画)

4.0

『透明人間』を観たときにも思ったが、細かい部分を疎かにして視聴者を置いていくような他の作品と違ってちゃんと説得力を持って完成させているところがとても好印象。快く受け入れられる斬新な作りには、SFがあま>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ゲンドウの願いなんてみんな分かりきっていたけれど、いざ言葉にするとなんて切なさに満ちた脆い想いなのだろう。無愛想で無慈悲な人だったけれど、誰よりも愛に飢えて、誰よりも寂しかった人だったんだ。

『Be
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

私が一番好きな関係性、シンジくんとカヲルくん。

シンジくんは相手との絆が最高点に達した時に、目の前で死を見届けてしまうという世界の救世主であり、死神的な存在でもある残酷な運命の持ち主。レイちゃんも、
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

破綻した大人たちに振り回され心身ともにズタボロに傷付きながら、戦う子どもたちの姿は残酷で、どこまでも美しい。これが14歳の運命だなんて…世界はどこまでも無慈悲だ。

旧エヴァの量産機の群れに完全敗北し
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残酷で異常(2014年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

あくまで「めでたし、めでたし」で終わっているのが最高に気持ち悪い。(誉め言葉)
変える方法を見付けたエドガーがこれからどう歪んだハッピーエンドに持っていくのか今後に期待してしまう。

漫画の『死役所』
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

3.5

旧エヴァのエッセンスはそのままに、新たな時代のエヴァンゲリオンがここから始まる。ここから神話が、シンジくんの物語が、最後のエヴァンゲリオンが始まったんだと思うと感無量だ。

本作の見所はアニメ版からグ
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バイオハザード:ザ・ファイナル(2016年製作の映画)

3.0

ついに最終決戦!
1.2以外はかなりの駄作で…本作も本当に残念な出来だったけれど、ミラの演じるアリス全てを見届けられた。それだけで充分と心に留めます。ミラ長い間お疲れ様でした!貴女の闘う姿は永遠に忘れ
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バイオハザードV リトリビューション(2012年製作の映画)

2.5

ここからはシリーズ初見。
本作は脱出するだけで物語に特に捻りがなくただただアクションシーンが続く。もう闘う姿は散々見ているし、真新しさも感じられないので空っぽの二時間だった。あと原作キャラクター好きに
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バイオハザード IV アフターライフ(2010年製作の映画)

3.0

原作ゲームは5が一番好きなのでオマージュ要素を随所で感じられたのが嬉しかった。処刑人やマジニ達に、ウェスカーやクリスの対決!

最初の日本のオープニングの中島美嘉さんむちゃくちゃ美しい…。アリスとクロ
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バイオハザード III(2007年製作の映画)

3.0

監督が『マッドマックス』からインスピレーションを受けたそうで、本作の舞台に大いに反映されている。荒廃した大地や、日中の砂漠、武装したトラックが走り回るシーンなんてまさにそう。

独特なカメラワークや、
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バイオハザード II アポカリプス(2004年製作の映画)

3.5

アポカリプスの最大の見所はアリスの登場シーン!オートバイに乗って教会のステンドグラスを割って飛び込んでくるあの演出が昔から大好き。ショットガンでリッカー達を手早く殲滅する姿には、一足早くに地下で地獄を>>続きを読む

バイオハザード(2002年製作の映画)

5.0

赤のスリップドレスを纏い闘い続ける、ミラ演じる『アリス』はどのヒロインよりもタフでセクシーで、画になるかっこよさを兼ね備えている"美しくて強い女"を代表する名キャラクター。

『バイオハザード(無印)
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透明人間(2019年製作の映画)

3.5

展開に関しては既視感の連続で真新しさはあまり感じなかったものの、作り手の工夫と努力が大いに伝わり、最後まで素直に楽しもうという気持ちで鑑賞させてもらえた。

特に透明化の原理にはなるほど!と一本取られ
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映画 けいおん!(2011年製作の映画)

5.0

アニメ2シーズン+劇場版。
学生時代から何度も、何度も観ている『けいおん!』。何てことない日常なのに、どうしてこんなにも尊いのだろう。この等身大の放課後がずっと、ずっと永遠であればいいのに。

さわち
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ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

4.5

映画を観たはずなのに『ゴーストランドの惨劇』という小説を読んだかのような満足ある読了感に今も溺れている。

とことん無慈悲に、とことん残虐で変態的に。美しい悪夢の中でどろどろに歪んでいく少女たちの姿を
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The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

3.0

純白の花園に落ちた、一滴の黒。

ソフィア・コッポラ監督作品。『ヴァージン・スーサイズ』のように外界から遮断された世界に閉じ込められた女性たちを主役にした作品。

女と女の間で沸々と煮えたぎる疑心暗鬼
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.5

よく男性の方のベストムービーで見かけていた作品。そうか、本作は"男の教科書"だったのか。満たされない自己を破壊し、男の戦う本能を目覚めさせ、己と闘争する彼が描く男性性に、男としての本能が奮い立たされる>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

不条理で、どこまでも不安が拭えない奇妙な映画だった。思わぬアクシデントやショッキングな場面すらも、ただただ静かに、ありのままを画面に映す手法に何度も不快感を覚えた。この世のものではない、目に見えない何>>続きを読む

遊星からの物体X(1982年製作の映画)

4.0

恐ろしいけれど、美しい。これに限る。
これほどまでに特撮に力を入れている映画を初めて観た。クリエイターの創意と努力がおぞましい程に伝わってくる。

今では、CGでよりリアルに緻密に作り上げることが出来
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キャビン(2011年製作の映画)

5.0

一年ぶりに再鑑賞したのだけれど、この作品が好き過ぎて頭がどうにかなりそう。超王道ホラーをこんな視点で創っただなんて大天才!B級ホラーでぶっちぎりのNo.1!本作を好きな人たちと何時間でも語り合いたいマ>>続きを読む

サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

とんだB級作品だなぁ…と思っていた最後の最後でここで終わるわけがないよね!!と急速で訪れてきてくれたワクワク感に思わず前のめりで視聴した。私はベッドの下にいると予想したけれど…屋根裏部屋の階段がひっそ>>続きを読む

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

3.0

要所、要所の設定はとても良いと思うのだけれど…これが吃驚するほどに全く心に届かない。様々なジャンルの良い部分を集めた善の情報量で殴られているような感じ。けれど唯一、毎日洗っていてあげたプペルの臭いの原>>続きを読む

ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

3.0

話が通じない相手との国を介しての交渉の難しさ。戦争の悲劇と政府のシステムがもどかしく、苦しい。憎悪には屈せず、愛を信じ抜きたいけれど憎悪もまた愛から生まれているのだと思うとやるせない気持ちになる。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.5

上映中、苦しくて苦しくて叫びたかった。
周りの目を気にせず、赤子のように大声で泣いてしまいたくなった。

普通というレールに乗れず、はみ出してしまった人間にとってこの世界はどこまでも残酷に映る。けれど
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クラッシュ 4K無修正版(1996年製作の映画)

5.0

自動車事故をきっかけに倒錯的セックスにのめり込むようになった男女を、全てのモラルを破壊して艶めかしく描いた鬼才クローネンバーグの問題作であり、唯一無二の異形の傑作。

肉体と機械、衝突と挿入、人体損壊
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インビテーション/不吉な招待状(2015年製作の映画)

4.0

これからご覧になる方は事前知識なしでご覧になってほしい。ネタバレ禁止ジャンルの作品です。

評価が厳しいのに疑問を感じるほど(確かに掘り下げられていない部分はあったけれど…)私はむちゃくちゃ楽しめたし
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隣の影(2017年製作の映画)

4.0

影の侵食。
一本の影は越えてはならない一線だった。

閑静な日常に生まれた不穏にじわじわと蝕まれ視界が狭くなっていく過程がとてもリアル。"何かが起こる"と常に心に不安を持たせ、最後には静かに不気味に爆
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