Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.0

見惚れるほどの、復讐。
無駄のない動きに、最低限の弾数。

けれど少し理由が弱い。愛犬と愛車を奪われてマフィア殲滅してきました!ってちょっと笑ってしまうもの。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

あまりにも残酷。あまりにも理不尽。
これほどまでに強く優しい存在までもが散ってしまうこの世界に希望などあるのか、と悔しくて悲しくて毎日が絶望的だった。

けれどそれはきっと炭治郎が誰よりも感じている。
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

初めての韓国映画。ドライで異質なサスペンスかと思っていたら、皮肉なテンポ良いブラックコメディーだったので驚いた。

エンタメ性の強いこの構成力には『コンフィデンスマンJP(ドラマ)』を彷彿とさせる。け
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マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.5

お客様は神様と信じるホテルマンと、人を疑って生きる警察官の相反する組み合わせ。けれど、どちらも人を守るサービスに違いない。すれ違えど本当に守るべきもののために絆を深めていく二人がいつしか相棒となるその>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.5

『戦争』『ヒトラー』という骨太なテーマをこんなにもポップで鮮やかに魅せた脚本家兼ヒトラー役を演じたタイカ・ワイティティ監督の恐るべき才能よ。

美と恐怖がちゃんとあって、最後に生きる歓びを全身で表すラ
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HELLO WORLD(2019年製作の映画)

3.5

『けいおん!』スタッフが描く『サマーウォーズ』的展開な『君の名は。』または『時をかける少女』と言った感じ。

二重三重に繰り広げられる展開には正直ついていけなかった部分はあったけれどアニメならではのス
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エスケープ・ルーム(2019年製作の映画)

3.5

グロ描写のない『SAW』『CUBE』みたいな限界脱出。共に閉じ込められた人々のそれまでの過去を、炙り出すような仕掛けが良いとこをついていて面白い!物理的な痛みよりも、こういった精神的に責める描写は観て>>続きを読む

パピヨン(1973年製作の映画)

3.5

原作者アンリ・シャリエールの壮絶な実体験を基にした無実の終身刑囚“パピヨン”の13年間に及ぶ、命をかけた脱獄劇。

希望があるから絶望が生まれるが、絶望がなければ希望は灯らない。絶望は希望の種だ。
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ルパン三世 THE FIRST(2019年製作の映画)

3.0

信じられないほどかっこいい次元のあご髭を拝むことが出来た3DCGに感謝。

ゲスト声優で他の層を取り入れたい考えは分かるけれど、やっぱりプロの声優さんにお任せしてほしいなぁ。違和感が拭えなくて集中しづ
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

4.5

台詞は最小限に、大自然と日々の中の美しさがぎゅっと詰まった作品。ピリッとした痛みと、お湯のようにあたたかい人々の存在が心地良い。

失われてゆくものを、感謝を込めて丁寧に送り出す彼女の生き方はどこまで
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.5

相対する2つの信仰心。
「お客様は神様です」と宿泊客を守り続けた善の心と、「神の御心のままに」と人間を殺し続けた悪の心。

極限状態の中でも人を想い続けたホテルマンの究極のサービス。高潔さと勇気を掲げ
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天国でまた会おう(2017年製作の映画)

4.5

物悲しさの中にも確かなものを受け取れる童話のような、輝く絵巻のような。とても好きな作品だった。この美しい余韻にまだまだ浸かっていたい。

戦争で顔を失ったエドゥアールを支えたのは帰還兵アルベールと、一
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

4.0

様々な角度から心を抉られた。
ダークで異質なこの御伽噺から夢が醒めた今も言葉にならない激情を抱えている。

狭間は一本の線によって、恐ろしくも美しき世界へと確立する。地球は残酷で愚かで、どこまでも美し
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メランコリック(2018年製作の映画)

2.5

ジャケットから冷酷なサイコホラーかと思っていたら全く違った。ハートフルなサスペンスコメディー。

こういった題材を平熱で撮る挑戦は面白いなと思った。自分は合わなかったけれど、評価は高いので気になった方
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

活動限界を迎えても殺意を纏い続けた惣流・アスカ・ラングレーの死に様よ。

頭部を貫かれ、腕が裂かれ、内臓を食い荒らされ、最期は8本の槍によって全身をめった刺し。宙を舞う量産機の群れ、眼球と臓物が剥き出
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ウルフ(1994年製作の映画)

3.0

悲哀と凶暴と愛の物語。余韻のある絵本のような、見届けた者にその後の展開や解釈を委ねる終わり方が凄く好みだった。

きっと二人は森の中で愛し合うのだと思う。

街の灯りが消える時、闇と共に訪れる満月の光
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

『タクシードライバー』『ジョーカー』はアメリカに蔓延る闇に蝕まれた下級国民の叫びが詰まった物語。

そして、日本社会の海の底を這うこの家族もまたジョーカーのようだった。不安と不満と格差から産み出された
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キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

3.5

Vol.1、Vol.2と合わせての完結作品。
『パルプフィクション』とはまた違うユマサーマンの魅力が詰まった出来だった。ザ・ブライドとも、ブラック・マンバとも違う確固たる“MOTHER”としての姿が印
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.0

主演のユマ・サーマンが一番美しく映える瞬間は怨み積もった相手と対峙する場面。復讐はその人の最も煮えたぎった輝きを引き出してくれる過激で最高なスパイスだ。

栗山千明さんの射抜くような冷酷な睨みもしびれ
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死霊のはらわた(1981年製作の映画)

3.5

B級界のS級ホラー。
大人の今になって観ると恐いよりグロいが勝つ。自分が絶対に過ごしたくない一夜に『リング』と『ヘレディタリー継承』があるのだけれど、今作もまた然り。
怖いというより、無理。どの方向に
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ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

3.0

観賞後、音楽が頭から離れない。
街を覆うぐらいのビッグサイズのマシュマロマンは夢がある。思いっきりかぶりつきたい!明日からはテーマソングを流してノリノリで掃除機をかけよう。👻

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

5.0

雪嵐のロッジで足止めをくらったクセ者8人。人種も境遇もバラバラなワケありの7人の男と1人の女は猛吹雪が作り出す密室のなか一夜を共に過ごすことに――。

探って、探られて、探り返して・・・。他愛ない会話
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海の上のピアニスト イタリア完全版(1998年製作の映画)

4.0

船という揺りかごで生まれ、生涯一度もその船から降りることがなかったある1人の天才ピアニスト。彼の名前は1900〈ナインティーンハンドレッド〉

ダンスホールから聴こえる世にも美しい旋律。「お前コーン吹
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

5.0

ペニーワイズとは非力だった子供時代に植え付けられた恐怖により作られた存在。あの日感じた痛み、屈辱、後悔、そして、死。

弱みに付け込むように大きな絶望は容赦なく小さなハートに喰らいかかる。悪魔にも似た
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

容疑者目線で展開していくのが斬新で面白い。贅沢な名優陣らの黒光りした存在感も絶妙。ITのジェイデンマーテルくんの小生意気な態度もっと見たかったな

ダニエルクレイグの後ろで豪腕で証拠物を投げるシーンに
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

5.0

私を映画好きへと走らせた作品の一つ『ゾンビランド』が10年の時を経て、グレードアップして帰ってきた!もう一度彼らに逢えるなんて!もうとっても嬉しい…ありがとうございます………。

期待を裏切らない面白
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ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

新たな土壌を作るためには過去をいくらか水に流さないといけない。製作陣はそういう考えだったのかもしれないけれど、ジョンだけは殺してはいけないよ…。彼を殺すほどの価値のある作品ではなかった。

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

4.5

ブルーの君と、青い恋愛を。

まるで一冊の本をしっとりと頁をめくって味わっているかのような没入感に未だ気持ちが溺れている。もがきたいけれど、思うように動かない。彼女達の熱を帯びた眼差しが脳裏に焼き付い
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ターミネーター2/特別編(1993年製作の映画)

4.5

心の中で何度かっこいい~!!と叫んだことか……。

容姿がかっこいい!動作がかっこいい!展開がかっこいい!音楽がかっこいい!演出がかっこいい!台詞がかっこいい!挙げればきりがない。
特にずっと興奮して
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ターミネーター(1984年製作の映画)

3.5

後の伏線となる細かい部分まで演出がよく出来ていて面白かった~!シュワちゃんの表情を変えずに破壊されても尚、執拗に追いかけてくる怖さと存在感。ハンサムな顔立ちと筋肉美。真っ赤に照らされた目に宿る殺意。炎>>続きを読む

クラウン(2014年製作の映画)

2.5

そこそこの良作B級ホラーを狙えそうな雰囲気の良さは感じ取れたものの、どうしても展開や描写のチープ感が否めず評価が落ちてしまったのが正直な感想。
ピエロ特有の残酷で愉快なキャラクターというよりかは、悲惨
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フォー・ルームス(1995年製作の映画)

5.0

最高~~~!!!!
こんなジムキャリーみたいなティムロスを初めて見た。

ティムロス演じるベルボーイが大晦日のホテルで巻き込まれるとんでもない一夜をタランティーノ含む4人の監督が務めたオムニバスムービ
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

4.0

海をバックにしたロケーションでの野外映画「海とくじらと映画館」で今作を観て何だか胸がぎゅっとなって涙が出てしまった。得体の知れない何かが心を掴んで離さなかった。

ゆっくりと日が沈み、辺りが少しずつ深
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.0

解放感のある旅景色に閉塞感が付きまとう現実。自由の国アメリカでこんなラストシーンが訪れるなんて…。

勝手に爽快感のあるコミカルなB級作品だと思っていたのでびっくりした。不思議な映画だったけれど、ラス
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

人間が発明した愛はどの法則よりも壮大で美しい答だった。愛だけが、時間も空間も超えられる。愛が希望を引き寄せる。

科学的理論が詰まった難題に科学的証明が出来ないロマンで紡ぐ答えを1ミリたりとも疑うこと
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12モンキーズ(1995年製作の映画)

3.5

落ち着きのない挙動と意味不明な内容をハイテンションでまくし立てる精神病患者のブラピがめちゃくちゃのサイコっぷりだった…!! あまりのぶっ飛んでいるインパクトに最初ブラピだと気付けなかったほど。

クレ
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