かわちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

かわちゃん

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流浪の月(2022年製作の映画)

5.0

とにかく冒頭からラストまで圧倒され、引きこまれて、涙が止まりませんでした。
内容については触れません。とにかく強く美しい意志をもった映画であり、原作であることは間違いないかと。
この世界が徹底的に寂し
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

4.7

95年のニューヨークのやや時代遅れで、文学愛に満ちた文壇や出版業界での、ある1人の女性の成長物語。
セリフやモノローグでの文章表現としての素晴らしさや、非常に穏やかで端正な演出など、全編好ましく見た一
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英雄の証明(2021年製作の映画)

4.5

安定のアスガーファルハディ監督作。1人の不運な男の成り行きを、イランの社会事情や背景に、今のネット事情なども、きちんと問題提起としてまぶして、最後には「で、あなたはどう思う?」と問いかけるあたりも、フ>>続きを読む

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.7

フランス映画界って、たまにこういう異端が突発的に現れますね。まあ問題作ですね。
クローネンバーグへの敬愛をたっぷり感じつつ、監督自身の女性としての不条理みたいなものを、徹底的に痛みに寄せていくと、こう
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やがて海へと届く(2022年製作の映画)

4.0

ビターズエンドに彩瀬まる、そして浜辺美波と岸井ゆきのということで、良い映画にしかならない予感あったのですが、正直今ひとつ自分に入ってこず。
作品内のいくつかのミックスされた手法も今ひとつ生きてないよう
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カモン カモン(2021年製作の映画)

5.0

素晴らしい!大傑作!パーフェクト!
マイクミルズのテーマの家族についての考察を、孤独な叔父と甥という関係性で、モノクロームのロードムービーの傑作として描いて感涙。アメリカのいくつかの都市の風景と、そこ
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.9

ケネスブラナーやりましたね。自身の経験も交えつつ、今はなくなってしまった場所や人を、モノクロームのベルファストとして端正に描いていて、素晴らしい一本になってました。ウクライナ侵攻について報道される今だ>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.9

ネトフリ入ってるので家で見れるのですが、やはりこの作品は大きなスクリーンで見ないと、いろいろ読み取りきれないこともあるだろうと映画館へ。そして、やはり正解!雄大で荒涼とした景色と、時代遅れの男たちの心>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.0

スピルバーグの原作と、映画そのものへの敬愛にあふれたミュージカル大作。復元度や映像や振付の素晴らしさにあふれているんですが、原作ありきではあるよなという思いも。

ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

4.7

何も考えずに楽しめるエンターテイメントなガールファイトムービーの快作でした。タランティーノなどの懐古系ミクスチャアへの目配せも素晴らしく、好きなものを詰めこんで、やっぱ強いわ~楽しいわ~を作りこんだよ>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.8

新章バットマンいいっすねー。ダークノワールな世界観と謎解き探偵ミステリーを、DCリミックス。もっとダークでも良し。圧巻な印象は、まるでセブンのケビンスペイシーかのような、ポールダノの怪演。短い時間で圧>>続きを読む

マヤの秘密(2020年製作の映画)

4.7

ノオミロパスの狂気発動。隠された過去と、巻きこまれ転がり続ける展開が、見事にサスペンスフルで、のめり込んでイッキ見させられました。脚本と展開のうまさが目だったサスペンスの秀作です。

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

言っておきますが、アカデミーより前にサンダンスでの評価で見ておりますし、決して賞レースでの評価は関係なく一つの作品として、悪くはないしウェルメイドな良質な映画なんですが、既視感もあり大傑作という感じで>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

4.0

いつまでイーストウッドは撮り続けるのか。もはやこれはフィクションではなく、イーストウッドの生き様のノンフィクション。不器用で無様な人生の行き先。

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

5.0

松井大悟、池松壮亮、伊藤沙莉、クリープハイプ。これだけで傑作確定なところを、毎年の同じ1日を時間軸を巻き戻しながら、出会いや別れのちょっと思い出した時間を、みごとなまでの切なさで描かれてしまい、もう泣>>続きを読む

前科者(2022年製作の映画)

4.9

岸善幸監督作品初でしたが、非常に客観的な引きの目線保ちつつ、秘めたる感情としての熱さや深さを、高いバランスで描く映像作家なんだなと実感。リアルな保護司の現場も抑えているんであろう、リアルな映画でした。>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

5.0

多分いろんなところで、いろんなシネフィルたちが語りまくっているでしょうから、何も言えません。ウェスアンダーソンの集大成的な大傑作です。映像、演出、編集や音響。すべてが緻密な設計に基づいてつくられており>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

4.8

全員リアルグッチ家の人々を熱演。やんごとなき人々の時代の空気も含めて、緻密で熱量高くサスペンスフルで大満足。さすがリドリースコットの傑作でした。

真夜中乙女戦争(2021年製作の映画)

3.0

池田エライザの舞台挨拶見たくて行ったが、永瀬廉目当ての女子が9割9歩で完全なるアウェイ(笑)映画のハードボイルド的トーンは好きなんだが、どうにも間延びな感じで入ってこず。嫌いではないんですけどね。

ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

4.7

ふらりと選び鑑賞だったのですが、ドミノ倒し的な構造のクライムサスペンスの秀作で、当たり!でした。オタクとマッチョの組み合わせって。

スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.3

思っていたより家族を中心としたヒューマンドラマ要素も大きく、サスペンスフルという干渉前イメージは覆えされたが、そうかトーマスマッカーシーでした。パリの異邦人。

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

4.0

ド派手な韓国野獣バトル系ノワール。後半戦の熱汗満載のバトルシーンだけ、やたら思い出すわけで。

マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

4.7

マトリックス第一作の世界観をキープし、現在のアップデートをきちんとかけているのも流石!マトリックス三部作では、一作目だよねという人にはぜひの一本かと。

探偵物語(1983年製作の映画)

5.0

東所沢の角川武蔵野ミュージアムで、角川映画祭の21年版の締めくくりで、この名作を何十年ぶりに鑑賞。
ガラガラのジャパンパビリオンで、大きなスクリーンで再見すると、まーー薬師丸ひろ子の可愛さと上手さに絶
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べネシアフレニア(2021年製作の映画)

4.7

東京国際映画祭 ワールドフォーカス部門。水の都ヴェネティアを訪れる観光客が次々に訳なく惨殺されるスラッシャーホラー。アレックス・デ・ラ・イグレシア監督の70年代ジャーロ映画への、愛とオマージュに溢れた>>続きを読む

リンボ/リンボー(2021年製作の映画)

4.0

東京国際映画祭 ガラセレクション部門。香港のスラム街で起こる連続殺人事件を、モノクロで猥雑な映像で描くというだけで、個人的には大好物。確かに映像世界として大好きなんですが、物語が今ひとつ弾けず。やや感>>続きを読む

異郷の来客(2021年製作の映画)

4.0

東京国際映画祭 アジアの未来部門。中国の片田舎の老女と少女の寂しく不思議な関係を軸としたドラマ。日本タイトルをつけてますが、原題の棺桶の絵師という方がしっくるくる作品。好きなタッチではあるが、ややつな>>続きを読む

ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)

4.3

マッテオ・ガローネのビザール的世界観で、ピノキオ描いたら、リアルでこわ~いほんとうのピノッキオになりました。グロさをファンタジーに昇華するのは、極めてガローネ世界です。

パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

4.5

ロザムンド・パイクが一番怖くて、一番強い。それは間違いのないことです。

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

5.0

これまたビターズ・エンドの素晴らしい仕事の一つ。私にはもはやオンタイムの物語でしかなく、なくしてしまったあの時間と人たちのことしか思い浮かばず、青春映画の傑作と言いたい。伊藤沙莉の切なさを体現したかの>>続きを読む

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

4.3

震災の頃に本当にあったとしてもおかしくない、隠されてしまった物語。終始のめりこんで見させていただきました。

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

5.0

今年の日本映画で、極めて小さな作品ではありますが、とても良質で情感あふるる映画の1つと言えるかと。主役の志田彩良が初見でしたが、主人公陽の揺れ動く感情を、非常に繊細に演じていていい役者さんですね。今泉>>続きを読む

キャッシュトラック(2021年製作の映画)

4.5

お久しぶりのガイ・リッチーと、ジェイソン・ステイサム。ガイ・リッチーは、東京国際映画祭でデビューの「ロックストック〜」を見て、衝撃を受けたときから、やはり犯罪活劇とは相性がいいわけで。今回はステイサム>>続きを読む