かわちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

かわちゃん

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空白(2021年製作の映画)

5.0

全編、吉田恵輔監督の圧倒的世界。空白を抱える人たちの不毛で傷つけることしかない、寂寥たる世界の先にあるものを、まじまじとつきつけられました。一秒も目が離せないのに、結果うなづくことしかできなかった、激>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

5.0

瀧内公美から目が離せません。そんな彼女がドキュメンタリーという世界と、映画そのものもドキュメンタリー的なアプローチで、緊張感たっぷりで最後まで、問題提起と濃密なドラマとして満喫させてもらいました。非常>>続きを読む

レミニセンス(2021年製作の映画)

4.0

世界観はすきなんですが、ややB級タッチが残っているのはご愛嬌でしょうか。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

濱口竜介はフィルメックスで初期作品の頭角から見てましたが、この作品はそのあえて人を近づけない虚無的な演出が、村上春樹世界にも見事にミートし、マスターピースとなった一本でした。能面的な日本的アプローチが>>続きを読む

鳩の撃退法(2021年製作の映画)

4.8

佐藤正午の原作本は、その年のマイベスト本であったことと、藤原竜也のキャラが違うよなと思っていたので、大丈夫か?と思いつつの鑑賞でしたが、非常にうまく原作の雰囲気を残しており、やや難解なパラドックス型ハ>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.9

孤狼の血も、オリジナル脚本のLEVEL2になれば、物語・キャラクター・バイオレンスにアクション、全てがレベルアップ。もはやこれはエンターテイメントとしかいえない暴力世界に圧倒。

夏時間(2019年製作の映画)

4.9

ある姉妹の視点で、夏のある時間の物語を。韓国の今なのに関わらず、場所・風景・小物・エピソードの全てに懐かしさ感じないのは、この映画の普遍性なのだと思うのです。

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.6

キャラクターとしても好きなブラックウイドウが前編見れるだけで、オレ得な一本でした。

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

何もいいません。この長い時間のエヴァという世界を収束させただけで、その苦行と偉業に最高得点を。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.9

予告でワシ掴みにされていましたが、本編で更にワシ掴みにされた一本。ある女性の復讐劇としての意外な展開、ラストまでの緻密な脚本、90年代的な映像表現まで、非常に練り込まれた作品でした。

アジアの天使(2021年製作の映画)

4.9

石井裕也監督らしい、突き放したようなクールな視点で、新しい家族の姿をロードムービーとして描いていて、とても好きな作品でございました。

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

3.0

やや期待ぎみで見ましたが、ややアクションよりで、かつ大仰な展開でこのくらいの評価かと。

1秒先の彼女(2020年製作の映画)

4.7

未登録の鑑賞作品。映画として非常によくできてますね。すれ違い型ラブストーリーとして、コミカルに軽快にかつ切なく展開してました。

ファーザー(2020年製作の映画)

4.5

鑑賞済の未登録作品。父の痴呆を、このようにリアルと幻想が行き交うサスペンスフルな展開にしたことに圧巻。

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

4.9

さすがギャスパーノエの一本でした。
今までの過去作でのエッジの効かせかたは当然ながら、超問題作のアレックスを思い出させる、映像や音響設計もとがりまくってます。
逆説としての問題提起も流石としかいえませ
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くれなずめ(2021年製作の映画)

4.5

自分としては全く同じようなできごとの学生時代の友人がいるので、似た感情の共感をしまくって見ました。またいつか会えるかもしれないは、絶対的なできごとではないと知る人にこそ、染みる映画ではあるよなと思いな>>続きを読む

ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.8

ガイリッチーの本領発揮のブリティシュノワール。小気味よい演出や音楽に、役者たちのなりきりぶり、そしてパズルのように組み合わさる緻密な脚本。やっぱりガイリッチーは、こういう作品撮り続けるべきではと思う映>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.8

Netflixの短編での強さも感じることのできる一作。無限ループの映画的世界観に、ここまで現実の出来事の問題提起をできるのは、流石ですと頷かざれをえず。強いっすね。

ラターシャに捧ぐ ~記憶で綴る15年の生涯~(2019年製作の映画)

4.8

短いドキュメンタリーなれど、スナップ風の回顧録と思いつつ、あの一連の騒動につながっていることに驚愕。私たちが知るべきアメリカの事実と、大切にすべき命について。

バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画をつくったら~(2021年製作の映画)

3.0

こんなに豪華なバイプレイヤーたちの競演なのに、一向にはねないのは脚本の問題なのでは?と思った次第。松居監督の良さも、なんだか消えちゃってのは、誰のせいなのか?

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

4.8

塩田さんの原作小説の面白さと、小説世界を映像化したらピカイチの吉田監督と、役者陣の絶妙なバランスの良さですね。大泉洋(大昔にゆうばりファンタで有名人感を出しまくって偉そうにしてて印象最悪)も松岡茉優も>>続きを読む

上海から来た女(1947年製作の映画)

5.0

ゴールデンウイーク中のステイホームの名作トリビュート。この作品が映画として後世に影響を残した理由が、たっぷり堪能できました。確かに後半のあの映像世界は、映画の迷宮をあの時代にここまで作りこんだ時点で、>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

3.8

ある家族の物語として面白くはあるんですが、そんなに高い評価の理由が、いまひとつわからずという印象。物語として、散漫な感じがぬぐえませんでした。

椿の庭(2020年製作の映画)

3.5

雰囲気といい役者といい物語の素材といい、かなりの期待があったんですよね。その分、映像としての美しさは際だっていましたが、映画としての旨味はかなり少なく残念かなという印象。映画というフォーマットにする意>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.9

ゴールデングローブやアカデミーの受賞も納得の名作でした。経済格差や多様性への課題など、現代アメリカで抱える問題を、ひとりの孤独な女性のロードムービーで見せる力量に拍手。クロエジャオ監督自身がマイノリテ>>続きを読む

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

4.5

名作の新聞記者の元ネタである東京新聞の望月記者のドキュメントで、始めて望月さんを見る。一見、熱血の左寄りの記者と思いきや、強く感じたのは客観性やフラットな視点。強い思考や思想に導かれているというより、>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

4.3

ハロプロへのオタ活に全てを注ぐことになる、ある時代の物語。本当にあった出来事なれど、今泉監督にかかれば、ある時代への思いに昇華するあたりが流石ですね。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.9

西川監督曰わく、役所さん使うのはジョーカーだから。この言葉通りでもありつつ、どこを切り取っても西川美和印のシニカルで、問題提起に満ちた傑作ですね。
シリアスに寄りすぎず、だがしっかりと余韻と考える余地
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

5.0

若き天才、藤井監督が作った、日本映画のやくざ映画の、そして家族映画のマスターピースではないでしょうか。とにかく圧倒的な静かな熱量と、果てしないまでの寂寥感。広い平野にぽつんと小さく置かれたような、この>>続きを読む

ザ・プロム(2020年製作の映画)

4.5

これは大画面で見たい映画ですよね。
自宅テレビで見るだけだと、もったいない。
真のダイバーシティや、アメリカの分断の解消などが叫ばれる今だからこその、プロムミュージカルですね。
素材やキャラクター設定
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氷菓(2017年製作の映画)

4.0

映画館いけないのはストレスですよね。
ライトなミステリー見たいなと思い、Huluで見ました。結構酷評多そうですが、わたくし的には抑えたトーンや演出も好きなタイプだったので、学園日常系ミステリーとしては
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.3

私の世代でカンニングといえば、カンニングテクニックのいろはを学ぶ「ザ・カンニング」。そんな昭和のアナログカンニング世代には思いも寄らぬ、現代インテリジェント世代のスタイリッシュカンニング映画ってことっ>>続きを読む

ミッドナイト・スカイ(2020年製作の映画)

4.6

やたらTV-CMも流れてたジョージ・クルーニーの懇親のSFをNetflixにて。
本当はこの映画は大きな劇場のスクリーンで見たかったなあと思う次第。
原作の良さなんでしょうねえ、物語としての強さを担保
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ブルー・ジェイ(2016年製作の映画)

4.8

Netflixでザッピング中に発見。
私自身としてはとても響いたし、正直にすべてのエピソードや表情や感情がわかる!としか言えない小品だが、自分にとっての傑作でした。
多分、類する経験や関係があると、す
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ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-(2020年製作の映画)

2.0

ポイント期限の中、数少ない選択肢だったのと、深川監督だから見たのに、日テレ製作だったからか、テレビかHulu放映前提なんすかね。どういう風に見せたいのかかのバランス感が悪すぎだろと、これ映画にしなくて>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

5.0

もう何も言うまい。ノーランは天才であり、この哲学的アナログ思考派SF世界の中で、ただ自由に楽しんで捜索しているということなのだろう。昨年のコロナ禍で劇場にいけなくなったなかでも、どうしても劇場で見なけ>>続きを読む