mkpackさんの映画レビュー・感想・評価

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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

4.5

【感想】
圧倒的な瑞々しさが、心の中心をしっかりと貫いてゆく。
語り継がれるべき、美しすぎる青春映画!

まずストーリー、脚本。

まず目を引くのは王道感たっぷりのストーリー。
ボーイミーツガール、ガ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.7

【感想】
「真実」が「本当に起こったこと」とは限らない。。。
疑念の連鎖、たどり着く深淵に心ざわめく問題作。

まず脚本。

これは主人公が作家であるという設定をフルに使い切り、
伏線をこれでもかと張
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RED SHOES/レッド・シューズ(2023年製作の映画)

3.8

【感想】
これぞ王道!もうそれでいい!!

まずストーリー。
これは確実にどこかで見たことのあるような、既視感たっぷりの進行。
悪く言えばありきたりですが、青春映画として考えれば無難な王道を目指したと
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.2

【感想】
幾層にも重なった前世(パストライブス)の末、出会った二人。その行く末は運命なのか?

まずストーリー。
主要人物は3人。
幼なじみの男女と女性の旦那。
いつどこに地雷があるのかヒリヒリしそう
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.4

【感想】
サスペンスに必要なものを十二分に詰め込んで、さらに飽和させる。想像の上、確かに!!

まずストーリーだったり、脚本だったり。
原作は中国のサスペンス小説とのこと。
サスペンスの王道を行くスピ
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.1

【感想】
ほろ苦さではまだ軽い、全然足りない足りない。砂をかむでも物足りないような厳しさが残る物語。

まずストーリー。

原作はしっかり読んでいて、この重くて綿密な物語をどのように作画していくのか不
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

【感想】
夜を越える苦しみを、純粋な優しさで解かしてゆく。
2024年を代表する日本映画の頂点的傑作ヒューマンドラマ!

まずストーりだったり脚本だったり。

台詞の一つ一つが粒立っていて、染み渡る。
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

【感想】
埃と煙幕に包まれた大地に一筋の光。勇気と友情がたぐり寄せる奇跡の軌跡。

まずストーリー。
緊迫するアフガン情勢と米軍、市民の関係性。
この難題に対し十二分にわかりやすい、
例えば当時の情勢
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.0

【感想】
現実版「あきらめたらそこで試合終了ですよ」!!

まずストーリー。
これは実話に基づいているのでまあ予想通り、、、と思いきや!!
ただのスポ根ものに終わらせない、監督の力量が炸裂。
夫婦や家
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.7

【感想】
これぞランティモス!絶妙に不快な怪作!

まずストーリー。
ロードムービーのフォーマットを活かしながら、
女性の解放を縦軸、階級社会への皮肉を横軸に織りなしています。
構造やテーマ自体の難解
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.6

【感想】
美しい自然と、静かな感情の交感が豊かな情景を見事に導く、控えめにも大傑作!

まずストーリー。
まずなんと言っても素晴らしいのは台詞の数と研ぎ澄まされ方。
説明過多をギリギリまで抑え、それで
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.4

【感想】
目をそらすことの罪を浮き彫りにする、ドキュメンタリー映画の頂点的傑作。

まず構成。

ドキュメンタリーですのでほぼ時系列に2つのミッションが進行します。
スマホと隠しカメラを使い、緊迫感溢
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ニューヨーク・オールド・アパートメント(2020年製作の映画)

3.9

【感想】
支え合う気持ち、その純度の高さが夢を紡ぐ。甘さと苦さが見事に交錯するジュブナイル!

まずストーリー。
アメリカの移民の有り様を土台。
青年が大人に変わる時期をしっかり捉えた縦軸と、
どこま
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.9

【感想】
厳しい寒さを優しさが包み込む。
生活のすべてが詰まった美しい物語。

まずストーリー。
少し古め?ヴィンテージ感を感じさせる設定。
ファンタージー感と現実感をギリギリのさじ加減でミックスした
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葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

3.9

【感想】
静謐な時間の中に現れる世界の姿。「希望」とは何かをあぶりだすファンタジー。

まずストーリー。
まず設定が絶妙。
おじいさんと孫娘がトルコからシリアまでを目指すロードムービー。
その道のりで
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ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

4.3

【感想】
これは破格の興味深さ!民主主義の源流、その分水嶺を探しだす、貴重な映像体験!

まず構成。
実際に起きた2019年の「事件」から本日に至るまでの「映像的事実」。
よく残っていたな、、よく撮っ
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市子(2023年製作の映画)

4.1

【感想】
「市子」の涙が、笑顔が、突き刺さる。「救済」という言葉の意味を強く問いただす、リトマス試験紙のような作品。

まず、ストーリー、脚本。
「ある社会問題」を真っ正面から書き切った、これは相当な
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