keitaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

正欲(2023年製作の映画)

4.5

原作が良すぎる、ここまで世の中を批判的にみて物語に落とし込める朝井リョウの作家性に脱帽する。ラストの2つの世界の攻防には心えぐられる。最近の日本映画でここまで心動かされたのが初めてで嬉しい。

小説も
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.8

これまで観てきたアクション映画で最高にかっこよくて3時間が一瞬だった、ラストも期待を上回る演出で最高すぎる。
とりあえず観た直後の感想、詳しくはまた今度書く。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.9

映画館で観てほんとに良かった映画
ゴジラの咆哮や、いつもの音楽が流れると振動で震える、映画館のための映画だった

ただし、山崎監督の作風といえばそれまでだが、泣き叫ぶ役者の過剰な演技、説明のためだけの
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(1963年製作の映画)

3.8

大人しい愛の鳥や徐々に集まるカラスなど、なんでもないところでサスペンスを維持するのがほんとにうまい。

対処しようのない鳥の大群に突如襲われるという不条理、これを2時間観せ続ける演出がすごかった。

1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.6

何よりも映像がカラフルで、ファンタジーな世界観が好き。

彼女視点のときはテンポの速い編集、彼氏視点のときはテンポが遅い編集という演出が観ている側も映画のストーリーに引き込む。

前半は彼女視点、後半
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星ニ願イヲ(2022年製作の映画)

-

物語が立ち上がらなかった

不穏な雰囲気は漂っていてそれは良かったから、もっと早めに物語を立ち上げ、カミュの『異邦人』的な不合理な結末でもいいからストーリーが欲しかった

THE NOTES(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

物語がちゃんとまとまっていて面白かった。
逆に綺麗にまとめようとしている感はかなり出ていて、母親が手紙で泣いて見ず知らずのおじさんに状況を説明するシーンや、大金を現金でポストに入れるシーンは現実から離
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.7

ゲームの世界のようなとにかく気持ちいいアクション。やはりジョン・ウィックシリーズは暗殺の世界観が好きすぎる、特にラストの通行人みんなが暗殺者っていうのは最高だった。もうジョン・ウィックにストーリーを求>>続きを読む

マックス(2019年製作の映画)

3.7

18分でちゃんと感情移入できたし、結末もスッキリした。

切腹(1962年製作の映画)

5.0

ストーリが面白いし、テーマが重厚。
そう来るか、が何回かあって先が読めない構成で、脚本がほんとに秀逸。

間のある会話や、ただ動き回るだけでないアクションの静と動で、映像に緊張感が生まれ、終始画面に釘
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.3

連続殺人犯の不気味さは見事だった。『羊たちの沈黙』を思い起こさせる、被害者の優しさにつけ込んでトラックに押し込む誘拐シーンとかはリアルで、サスペンス満載だった。また、犯人のマスクも絶妙な怖さと気持ち悪>>続きを読む

オットーという男(2022年製作の映画)

4.5

スウェーデンの原作よりも「今」の話にフォーカスし、過去のエピソードが大きく省略されていた。それでも十分過去のエピソードに感情移入でき、今の主人公の成長に集中できた。
原作では過去のエピソードが長くて前
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

人間のエゴが描かれており、黒澤明の『羅生門』を思い出した。はっきりとした善悪ではなく、人間の表と裏を客観的に描いており、観ていて誰にも感情移入することなく、冷めた目で事態を俯瞰することができる。

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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

5.0

久しぶりにオールタイムベストが更新された。今この作品と出会えて良かった。

「多様性」なんてなかった冷戦時代の世の中で、掃除係の聞こえない女性、仕事がなく同性愛者の老人男性、人間に捕えられた半魚人、夫
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

3.8

主人公が自殺を図るが、物語とともに生きる素晴らしさに気づく物語といえば、ハンネスホルム監督の『幸せなひとりぼっち』(スウェーデン)、キアロスタミ監督の『桜桃の味』(イラン)が出てくる。

本作はある女
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.4

ストーリー的には、今敏の映画で1番好きかもしれない。こんなんありなんやって感じ。もうむちゃくちゃやったけど、感情が掻き乱されてすごい満足感。

何度もベットの上で目を覚ますシーンが繰り返されて、どれが
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桜桃の味(1997年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

小津を思い起こさせる独特の会話のテンポとカメラワークがクセになる。

物語を通して主人公に感情移入し切ったあと(主人公の背景も明かされないから、ほとんど感情移入できないのだが)、ラストで突き放された。
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未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

3.7

終始うるさくて(視覚的にも聴覚的にも)、主人公含むほぼ全ての人物に嫌悪感を抱いてしまった。もっと、映像とサウンドに静動があり、オモテとウラを持つ「人間」が描かれた作品が自分は好きなのだと思った。

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山の上のダリ(2021年製作の映画)

3.5

キルギスタンの自然が美しい、主人公の笑顔がかわいい

インディアナとアーシバルド(2020年製作の映画)

4.0

オープニングがタランティーノでもう好き。

設定がかなり面白い、設定でもう成功してるコメディ。超能力のせいで降りかかった不幸のエピソード、その超能力で無双するエピソード、ぜんぶ面白かった。

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.3

ポールトーマスアンダーソンの作品は『ブギーナイツ』に続きこれで2作目。前作と同様、家族との不和、外の世界に人との繋がりを求めて自分で幸せを手にする話。今作は、7人の姉がいる家庭で育ったゆえに、異性に対>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

4.0

ツーショットとスリーショットを多用して、その2人、3人の人物間の関係性がゆっくりと、でもはっきり分かるように撮られていた。
最初の日本人2人は明らかに対照的で、考え方や服装、性格全てが真逆だった。だか
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ユキの異常な体質 / または僕はどれほどお金がほしいか(2017年製作の映画)

2.5

なんで、が色んなところで湧いてきて消えずに物語が終わる、なんでもありな雰囲気を楽しむ作品、なんでか分からないけど面白かった

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.0

ゲリラ撮影を利用して、歩行者に主人公やカメラに目線を求めることで、テーマとなる「見る、見られる」の関係を表現しているのがすごいと思った。

主人公は「見られる」職業である歌手。そんな彼女が検査結果待ち
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still dark(2019年製作の映画)

4.5

物語の立ち上げが早いし、人物の設定・演技・見せ方がうまくてすぐ感情移入できるし、終わり方もベストで最高。

店長に怒られた後の2人の気まずい表情が好きすぎる、主人公が視覚障害を持っていることがどうでも
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ブギーナイツ(1997年製作の映画)

4.0

ホボムのおすすめ映画。

70年代の物語前半の繁栄から、80年代の物語後半の衰退、そしてアイデンティティの復権という構成が、日本のポルノ業界を描いた『全裸監督』そのものであった。

不穏な空気からの予
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Mr.マーベラス(2019年製作の映画)

3.3

人間の栄枯盛衰を、斬新な設定で抑揚的に表現されていて、効果的だったと思う

スローンはネックフェイスに恋する(2020年製作の映画)

3.5

全編が手紙の内容で進んでいくストーリー展開が斬新で面白かった、小さなネタも散りばめられていて終始飽きず楽しめた