keith中村さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

keith中村

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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

5.0

 今、ちょうど30年前に大学の映画研究部で一緒だった友達や後輩たちとZoom呑みを終えたところです。
 
 当時は映画の話ばっかりしてた若者がみんな50歳前後になると、話の取っ掛かりは病気のことばっか
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

5.0

 今年2020年も、相変わらず日本で公開される韓国映画の傑作が多い。
 その中でも本作は、私にとって「パラサイト」や「はちどり」に並ぶバケモノ級の傑作だ。
 個人的なストライクゾーンにはいってきた剛速
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無法松の一生(1965年製作の映画)

4.8

 グレタ・ガーウィグ版を観てから、「ひとり若草物語祭」してたのが、ついこないだの気がするが、大林さんの遺作を観たら、こんどは「ひとり無法松祭」しちゃってる。
 
 というか、勝新バージョンは存在すら知
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無法松の一生(1943年製作の映画)

5.0

 大林監督の遺作に登場するので、興味を持って観られる方もいらっしゃるだろうけれど、もし無法松を初見なら、こちらではなく1958年版を先に観ることをお勧めします。
 「海辺の映画館」でも語られてたように
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無法松の一生(1958年製作の映画)

5.0

 35年ほど前、高校の頃に初めて観たのが、この三船バージョン。
 阪妻バージョンがまずは大戦中の検閲、さらには戦後GHQによって、ずたずたにされた稲垣浩がルサンチマンを込めて講和条約以降にセルフリメイ
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T-34 レジェンド・オブ・ウォー 最強ディレクターズ・カット版(2018年製作の映画)

5.0

 通常版のみ以前に鑑賞。
 その時は、先の展開が見えないので、ハラハラドキドキしながら観た。
 
 今回圧倒的な長さのドラマパートが追加されたのに、通常版を知った状態で観ると、もうなんだか最初から最後
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海辺の生と死(2017年製作の映画)

4.0

 原作は、しまおまほさんのお祖母さん原作の私小説。
 つまり、本作は実話ベース。
 
 この作品のだいたい10年後くらいを描くのが、しまおまほさんのお祖父さん原作の私小説「死の棘」。
 そっちは岸部一
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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

5.0

 うわぁ。
 とんでもないもん観ちゃった。
 予想はしてたけど、その予想を軽々超えるとんでもない体験だった。
 
 おまけに、日比谷シャンテ(山崎紘菜ちゃんが本篇前から見られるので、本作にはぴったりの
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シャークネード5 ワールド・タイフーン(2017年製作の映画)

4.0

Facebook2018.1.20の投稿より転記
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「シャークネード5 ワールド・タイフーン」鑑賞
 
 待ってました! シャークネード最新作。
 
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シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX(2018年製作の映画)

4.4

以下Facebook2018.11.9の投稿から転記
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「シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX」鑑賞
 
 アメリカ本国ではただのテレビ映画なのに、どう
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海底47m 古代マヤの死の迷宮(2019年製作の映画)

4.0

 前作の「海底47m」を数日前に観てすっかり心酔し、そこからヨハネス・ロバーツ監督の作品を数本観たニワカファンです。
 本日、品川にて本作を鑑賞。
 
 一応続篇ですが、これは「バタフライ・エフェクト
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ストレンジャーズ 地獄からの訪問者(2018年製作の映画)

4.0

 最初に実話ベースと出てくるけど、嘘っぽいぞ。
 逆に言うと、アメリカならこんな事件、しょっちゅう起こってるから、実話ベースだと主張しても具体的にどの事件とか言わなくって大丈夫っしょ?! 万が一ツッコ
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アザー・サイド 死者の扉(2016年製作の映画)

4.5

 「ペット・セメタリー」と同じっちゃあ同じなんだけれど、いいところが多く好感が持てます。
 
 一昨日「海底47m」を観て感銘を受け、ヨハネス・ロバーツ監督の名を覚え、昨日過去作の「ストレージ24」を
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血を吸う粘土(2017年製作の映画)

4.0

 プロット自体はモンスター映画、クリーチャー映画の王道なんだけれど、粘土という着眼点が素晴らしい。
 
 そのグロさたるや、ヤン・シュヴァンクマイエルを引き合いに出して褒めてもいいほど。
 
 エンデ
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アナスタシア・イン・アメリカ(2018年製作の映画)

3.2

 お世辞にもいい作品とは呼べないけど、なんだか憎めない作品。
 アナスタシア生存説には、義経=ジンギスカン説と同じくロマンがありますね。
 んだけれど、何しろアナスタシアの場合は、アンナ・アンダーソン
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ストレージ24(2012年製作の映画)

3.5

 昨日観た「海底47m」に感心したので、ヨハネス・ロバーツという監督さんの名前を記憶に留めることにして、過去作を調べていたら、本作に行き当たりました。
 本作のいちばんのウリは何といっても、「アメリカ
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海底47m(2017年製作の映画)

4.9

 うーむ、これは傑作というしかない。
 
 ジャンル映画の尺とはいえ、この一発ネタだけで90分どうやって持たせるのかと思って観たら、まあ何とも素晴らしいアイデアの数々。
 「ロスト・バケーション」に並
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顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

4.0

 ドキュメンタリー映画かと思ってたら、ちゃんと劇映画になってるところが素晴らしい。
 JLGは、本作にもフッテージが登場するアニエス作品「マクドナルド橋のフィアンセ」では、「忌々しいサングラスめ!」と
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WAR ウォー!!(2019年製作の映画)

4.5

 ああ、楽しかった。
 調子のいいときのジョン・ウー作品くらいの水準はある極上エンターテインメント。
 
 ストーリーは決して緻密とは言えないものだし、たとえばカーチェイスのシーンの編集とか全然コンテ
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

5.0

 外界からやってきた改革者によって共同体が活性化していくというのは、物語のテンプレートとしては非常にオーソドックスなもので、映画史に残るレベルのものだけピックアップしても「サウンド・オブ・ミュージック>>続きを読む

私がモテてどうすんだ(2020年製作の映画)

4.5

 コロナ禍前に1、2度劇場で予告篇を見たはずなんだけど、「ちょっと面白そう」という印象以外すっかり忘れた状態で鑑賞。
 
 すると富田望生ちゃんが主演じゃありませんか。もうびっくりするやら嬉しいやら。
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轢き逃げ -最高の最悪な日-(2019年製作の映画)

4.9

 結構評価低いみたいですね。
 まあ、それもわかる。
 
 でも私は全面的に支持します。
 なにしろ子供の頃のヒーローだった北野広大先生の監督作品なもんで。
 
 実は、北野広大こと水谷豊の当たり役の
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透明人間(2019年製作の映画)

4.0

 「セシリア」はニックネームの「シー」で呼ばれてるんだけれど、全然"see"できないというところに痺れる。
 
 ヌーベルバーグの担い手たちが「作家主義」を提唱するまで、映画は製作会社のカラーで観るの
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無垢なる証人(2019年製作の映画)

5.0

 公開時に逃し、本日配信で観た後Filmarksに来たら、もう私が書くことが残ってない程みなさんのレビューが絶賛過ぎて、同意でき過ぎて、やっぱり映画は公開時に劇場で観るべきだなあとの思いを新たにしてい>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

5.0

 観るべき。
 もうそれしか書けない。
 公開している劇場が今のところ多くないんだけれど、「カメ止め」と同じように、館数が広がって大ヒットしてほしい作品。
 
 自分の最も好きなカテゴリの、「ジャンル
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陽だまりの彼女(2013年製作の映画)

4.0

 今、私を含めた「夏への扉」ファンが、いちばんざわざわしているのは、間違いなく「夏への扉」が世界で初めて映画化されるというニュースであろう。
 「ざわざわ」と書いたのは、それがハリウッド資本ではなく、
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坂道のアポロン(2017年製作の映画)

4.5

 以下、2018.9.8のFacebook投稿を転記。
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 劇場で見逃していたが、DVDが届いたので少し遅れて鑑賞。
 とりあえず100点
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はちどり(2018年製作の映画)

5.0

 予告を見て感じた「あ。もうすぐ、絶対『当たり』の映画が来るんだ」という予感を上回る大傑作でした。
 本来、この手の作品は、ある種の日本映画が得意とするところだろうし、どの時代・どの国を舞台にしても成
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若草物語(1933年製作の映画)

4.5

 SOMLからの「若草物語祭」を勝手に開催中。

 これ以前にも2度映画化されているけれど、映画が「声」を得てから初めて作られた「若草物語」が本作。
 
 私が一番好きなのは1949年マーヴィン・ルロ
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若草物語(1994年製作の映画)

3.5

 グレタ・ガーウィグも劇場で2回観たし、「若草物語祭」状態で、過去作を観返しているんだけれど、本作もちょうどNetflixで配信が始まったので、DVDより良い画質で再見。
 
 前に観た時も思ったんだ
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モダンライフ・イズ・ラビッシュ ~ロンドンの泣き虫ギタリスト~(2017年製作の映画)

4.5

2018.11.18 Facebook 投稿より転記

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「モダンライフ・イズ・ラビッシュ 〜ロンドンの泣き虫ギタリスト〜」感想
 
 観て損はしない佳作。90年代
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

5.0

 これはきつい。
 5点満点だけど二度と観たくない。ああ、きついきつい。
 感情がぐちゃぐちゃに搔き乱された。
 
 以下は、本作が史実ベースだとはいえ、人物やエピソードはフィクションだろうという前提
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ブラック・レイン(1989年製作の映画)

5.0

 大学の2つ後輩に大川さんという女の子がいた。
 関西弁で言う「ええしの子」、つまり良家の令嬢であった。
 なんでも大川さんの父上は、大阪は大正区にある大きな製鋼所の専務だという。
 ま、それはさてお
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

4.5

 なぜか、最近朝シャワーを浴びるたびに、ドアーズの「Five To One」を脳内再生してたんだけれど、まさか本作の実質的テーマソングがこれだったとは! おれ、超能力ある?!
 
 予告を見て、「ああ
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グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

5.0

 本作を仕事終わりに観て、今電車に揺られて、しみじみ思い返しながら帰ってきて、なぜか「バトル・ロワイアルII 鎮魂歌」のテーマ曲、スタンス・パンクスの「真夜中少年突撃団」を聴きたくなったので、聴きなが>>続きを読む

嵐の中で(2018年製作の映画)

5.0

 「ロスト・ボディ」「インビジブル・ゲスト」と、映像作品がいちばん苦手とするはずの叙述トリックをわずかなキャリアの中ですでに自家薬籠中の物にしているオリオル・パウロ監督の集大成と言っていい大傑作。
 
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