keith中村さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

keith中村

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若草物語(2018年製作の映画)

4.5

 グレタ・ガーウィグ版を観てきたので、日本未公開のこちらもAmazonにて鑑賞。
 これはこれで素晴らしいんだけれど、すぐ後にグレタ版が来ちゃったんで、どうしても分が悪い気の毒な映画。

 アメリカで
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

5.0

 3月27日に「デッド・ドント・ダイ」を観てから2カ月半。
 久しぶりに再開した映画館での、久しぶりの新作鑑賞はこの映画から。
 
 これまでは予告篇を極力見ずに「映画泥棒」ギリギリで入ることを自分の
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“隠れビッチ”やってました。(2019年製作の映画)

4.5

 まずは結論。
 予告篇を見た時は、もっと軽い話かと思って、結局劇場はスルーしちゃったんだけれど、DVDで観たら大当たりでした。

 長い割に本篇のネタばらしをほぼしてないので、ネタバレボタンをチェッ
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if もしも・・・(1968年製作の映画)

4.0

 「祭りの準備」で象徴的に何度も登場する杭にからみついた赤い布切れ。
 あの意味については当時映画評論家や、映画ファンの間で侃々諤々だったという。
 しかし、別の何かで見聞きした話によれば、あれは監督
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ニューヨーク東8番街の奇跡(1987年製作の映画)

5.0

 知る人ぞ知る、マシュー・ロビンズの最高傑作。
 今日、韓国映画の「EXIT」観たら、そのクライマックスで、こっちのクライマックスを思い出した。

 あと、この映画のことを考えてたら、「シェイプ・オブ
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EXIT(2019年製作の映画)

5.0

 ロイド以来どれだけ繰り返されてきたかという、「高所映画」にまたひとつ傑作が。
 実は、おれ、高いところ、ほんとは駄目なんです。
 人生でいちばん怖かった映画のひとつが、IMAX 3D版の「ザ・ウォー
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バーレスク(2019年製作の映画)

4.5

 ヴェラ・ヒティロヴァの「ひなぎく」以来の伝統なのか、チェコ映画って女の子が奔放にふるまうカラフルでガーリィな作品が多い気がする。
 もっとも、「多い」と断言できるほどたくさんのチェコ映画を観てるわけ
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5つの銅貨(1959年製作の映画)

4.5

 サッチモほど本人役で映画に出た回数の多い人はいないんじゃないかと思うけど、数あるHimself役の中で、いちばんガッツリ役で出演している。
 
 レッド・ニコルズのメンバー凄いな。「グレン・ミラー物
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しなの川(1973年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

以下、2015.2.15のFacebook投稿より転記。

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昨日勢いでアマゾンでポチッといたら、さっそく届いたので鑑賞。
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500ページの夢の束(2017年製作の映画)

5.0

以下、2018.11.2のFacebook投稿より転記。

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「500ページの夢の束」鑑賞
 
 首都圏ではとうに公開が終わっているが、ここ博多に
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メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

以下、2019.2.6のFacebook投稿より転記。

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 ※いつもはあらすじは書かないのですが、今回は前作との比較をしたいので、壮絶にネタバレし
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若者のすべて(1960年製作の映画)

5.0

 ヴィスコンティと言えば、「没落貴族!」「耽美派!」あたりがキーワードになるけれど、作家としてのスタートは、それと正反対のイタリアン・ネオレアリズモからだった。本作にもまだまだネオレアリズモのテイスト>>続きを読む

まったく同じ3人の他人/同じ遺伝子の3人の他人(2018年製作の映画)

4.0

 全然映画本篇に関係ない、完全に個人的な話ですが、私は7月12日生まれです。
 最近、やけにこの日付を映画で見かける。

 2週間前に観た、尾道版「転校生」の一美ちゃんが7月12日生まれ。
 昨日観た
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イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)

4.9

 こんな有名な作品なのに、人生で初めて鑑賞。
 人物の関係性がガス・ヴァン・サントの「小説家を見つけたら」を彷彿させる。
 
 中盤でマリオがベアトリーチェに、「島を出よう」というシーンがあるので、「
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二ノ国(2019年製作の映画)

4.0

 あかん。これ、楽しすぎる。
 作劇の基本とか、プロットの作り方とか、まったく基礎のなってない中二病脚本。
 いや、だからこそ、1分に1回くらい笑える。
 
 これ、映画史から抹殺するにはもったいない
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アメリカン・ファクトリー(2019年製作の映画)

4.5

 えっ?! これってドキュメンタリー? 嘘でしょ?
 これ、ディストピアSFでしょ?
 
 そんな感じ。怖い。怖すぎ。
 
 もう、ずっと怖いんだけど、白眉は中国に招かれて宴会で見せられるショー。
 
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トゥループ・ゼロ~夜空に恋したガールスカウト~(2019年製作の映画)

4.5

 こういう作品は、ちょっと斜めに構えると、「まあ、手堅いっちゃ手堅いんだけどね~」なんて感じてしまうんだけど、手堅さを褒めずにどうするんだよ、って話。
 実にウェルメイドな傑作だと思います。
 
 私
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野のなななのか(2014年製作の映画)

5.0

 私は反戦映画があまり好きではない。
 
 とまあ、あえて煽情的な書き出しから始めてみたものの、この話は後段に譲ることにしよう。
 ま、サビから始まる歌みたいなもんだと思ってください。
 あ、ちなみに
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とっくんでカンペキ(2012年製作の映画)

4.0

 可愛いなあ。
 原題が"Practice Makes Perfect"なので、邦題は実は直訳なんですね。
 ただ、そのカナの選び方が「とっくんでカンペキ」と上手。
 ポランスキーの「おとなのけんか」
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転校生(1982年製作の映画)

5.0

 若い頃に何度か観たけど、初めて観たのはテレビで初回放送した時。いつもはあまりテレビで映画を観ない母親が隣で観てたので、とっても気まずかった。こっちが笑うの我慢してるのに、屈託なくケラケラ笑ってるし。>>続きを読む

ねらわれた学園(1981年製作の映画)

3.5

 若いレビュアーさんから、当時としては特撮が凄かったんだろうな、なんて意見もあるようですが、いやいやなんの! 当時からして酷かったですよ! 「なんじゃこりゃあ!」でしたよ。
 何十年ぶりに観返したけど
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転校生 -さよなら あなた-(2007年製作の映画)

4.5

 みなさんと同じく、ひとりで大林宣彦追悼映画祭を絶賛開催中なんですが、観返すといろいろ発見がありますね。
 
 たとえば、「女ざかり」が「花筐」の遺書の朗読から始まっているとか、「花筐」に登場するキェ
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恋は邪魔者(2003年製作の映画)

4.5

 これ、いいなあ。
 
 舞台は60年代なんだけど、作り手が意識しているのは50年代。当時のフォックス・ロゴに続けてシネスコのロゴ。
 「紳士は金髪がお好き」「百万長者と結婚する方法」がそのテイストの
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ビッグゲーム 大統領と少年ハンター(2014年製作の映画)

4.8

 今、北欧が熱い!
 いや、まあ北欧は寒いんだけどさ。
 
 つまり、映画界としては北欧が脚光を浴びてるのですよ。
 そして、それは2つのキーワードに集約される。
 それが「反キリスト主義」と「サー
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感染列島(2008年製作の映画)

3.0

 川柳川柳師匠が高座でよく言ってるエピソードで、鞍馬天狗シリーズの一作目では、タイトルロールに扮する嵐寛寿郎目当てに観にきた女性ファンの間で、ブーイングが起こったんだそうな。
 それは、せっかく美男子
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今日も嫌がらせ弁当(2018年製作の映画)

5.0

 いやいやいや、これは満点でいいんじゃないでしょうか。
 何より、表彰状の「母」の一文字を娘が頬張るところね。もうこれで満点確定。
 
 そりゃ、いろいろ言い出したらキリがないけども。
 その「いろい
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レオン(2018年製作の映画)

4.5

今しがた観終えた同じ塚本連平監督の「今日も嫌がらせ弁当」がとてもよかったので、2018.7.16のFacebook投稿から転記。
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 リュック・ベ
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映画 賭ケグルイ(2019年製作の映画)

5.0

 原作未読、アニメ版もドラマ版も知らない状態で鑑賞。
 個人的には21世紀に作られた邦画のうち、最高傑作の1本。
 去年の公開時にはスルーしていたことが本当に悔やまれる。俺は馬鹿です。

 前提を知ら
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トレイン・ミッション(2018年製作の映画)

4.0

2018.4.5のFacebook投稿から転記
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きょうはえいがかんで「トレイン・ミッション」をみました。
 
 ほかのえいがの時に、何回か予告へんを
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ラプラスの魔女(2018年製作の映画)

3.0

2018.5.31Facebook投稿から転記
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「ラプラスの魔女」鑑賞
 
 いやぁ! これは凄い!! 凄すぎる!!!
 話ぜんぜんわかんない。意味不明
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

5.0

以下2018.6.25のFacebook投稿から転記
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「パーティで女の子に話しかけるには(2016)」鑑賞
 
 いやぁ、これは凄い。
 
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

5.0

以下2018.10.1のFacebook投稿から転記
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「ロスト・バケーション(2016)」鑑賞
 
 「ジョーズ」から41年、ようやく「ジョー
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マンハント(2018年製作の映画)

3.0

以下2019.1.7のFacebook投稿から転記
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ジョン・ウーがぶっ壊れた! 意味不明な怪作!
「マンハント(2017)」評
 
 日本では
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

4.9

 予告篇の期待感を軽々超えてきたマーゴの最新最強アイドル映画。
 ストーリーはあってないようなマクガフィン争奪戦に過ぎないのだけれど、それこそタイトルどおり「華麗なる(ファンタビュラス)」マーゴの魅力
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ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

4.5

 本作を観ている途中、何度かホアキンがロビン・ウィリアムズに見えてきて、「ああ、彼が生きていたら、彼がキャスティングされてたかもな」と思っていたら、エンドロールに「Special Thanks to >>続きを読む

密偵(2016年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

 「パラサイト」以来、みなさんめいめいにポン・ジュノ祭りやソン・ガンホ祭りをなさっていることと思います。
 私も、独りソン・ガンホ祭り(つまり過去作を観返す、未見だったものを観る)の一環で、本作は初見
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