Mayさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

May

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ベイビーティース(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

作中で起こることが突発的で、それに呼応する即興的な流れに終始見入った。しかし、ラストで起きてしまう「ミラの死」は、予定調和である。この出来事に向けて準備するように、シーンの意味合いが変わっていく感じが>>続きを読む

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

オールタイムベスト級の作品でした。

農業での作業風景や食事などの生活の断片から始まる、会話がない冒頭の約10分で完全に心掴まれしまった。会話なく淡々と作業をこなしたり、手洗いソープが入った容器をただ
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劇場版 殺意の道程(2021年製作の映画)

4.0

今回のバカリズム作品も最高でした。
打ち合わせから買い出し、キャバクラ、占い…“日常”の断片的おもしろさに「殺人をするために」という“非日常”が上乗せすることでよりおもしろさを増していたように感じた。
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

今村夏子に、「たべるのがおそい」、天竺鼠、ゼルダ…冒頭からこんなに自分の好みと合った恋愛映画を観たことなかった。

この作品は、絹と麦が既に別れているという描写から始まることで、これからこの2人がどの
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花と沼(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

あんなにピンク映画で笑ったことはなかった気がしたくらい終始おもしろくて、まさに“沼”のように気持ち悪い課長とその気持ち悪さに快楽を覚えてしまうOLの掛け合い、飼っていた蛙が喋り始めるところ、盗聴器を仕>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.3

7,000回転の世界にいるような没入と熱意で一つのことに向き合って闘う人たちはものすごく魅力的で、約2時間半の時間があっという間に過ぎていった。
本当に劇場で見なかったことを後悔するほど大傑作でした。

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ノイズキャンセリングを売りにした商品が多く出てきた現代において、すごくおもしろい話で、ラストに隣のおばさんが娘を大声でマスコミ(ノイズ)に訴えるところが特によかった。


ノイズをきっかけに起きたご近
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ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

終始展開が読めずに、淡々と事が進んでいくので159分間があっという間に過ぎた。あっけなく人が殺されたり、臓器を腹から出すなどS・クレイグ・ザラーの暴力性に圧倒された。
特に作中の足音、咀嚼、銃声などの
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

音楽、色味、シーン切り替えの配慮、画角の使い分け等…全てが秀逸でハイクオリティな映像体験だった。

この作品は、前半と後半で大きく表情を変える。前半は暴力的でスピーディーな展開で兄を中心とした話で、後
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透明人間(2019年製作の映画)

4.1

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透明人間との戦闘シーンは、楽しい映像体験で固定カメラやゆっくりとした秀逸なカメラワークによって(そこには何も映ってはいないが)鑑賞側をゾクゾクさせ、没入感が凄まじかった。
前半部分の透明人間がいること
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

物語上で起こる様々な事柄が多少ごちゃごちゃしていて、115分の中では咀嚼しきれずに観終わってしまった感じでしたが、色味や音楽の使い方等々、高品質で、特に終盤の決闘でのカメラワークは、殴り合いの迫力を強>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

大傑作でした。
おそらく「アルプススタンドのはしの方」で応援する彼らは教室でもはしの方にいることが多く、”進研ゼミ”的な学生ではない。そんな彼らの目の前で試合をしている、学内ではメジャーな野球部は強敵
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この世界に残されて(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

正直になんでも口にしてしまう16歳の少女クララと寡黙的で感情を抑えている42歳の医師アルドという歳の離れた2人のかけ合いは素晴らしく『レオン』を思い出した。その他にも食事、家の掃除や読書といったありふ>>続きを読む

ショート・ターム(2013年製作の映画)

4.1

少しの前の作品になるけど、観れてなかったので…。あと、『ブックスマート』のケイトリン・デヴァーが観たかったのでこのタイミングで観ました。

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

この作品は、視覚情報と聴覚情報を用いる映画という芸術分野において、難聴という強烈な題材を扱うことで正常な聴覚を持てていることへの再認識と、残酷な状況に立ち向かう人間の強さを教えてくれた。

音楽という
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

異食症の女性を描いた物語。異物を飲み込むという猟奇的なシーンを美しい色使いや綺麗すぎる豪邸が際立たせていた。

ビー玉を食べることから始まった、彼女の異食行為は周囲の環境、人間関係から生じる母親として
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から飽きさせない、緊迫感の高いアクションが続く素晴らしい時間だった。

ゾンビはこの映画ではノイズ的だった。感染半島で生きている家族はこの世界であっても生き生きとした笑顔を見せていたり、楽しんで戦
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.6

今年ベスト級だった。
見た目やジェンダー、何もかもがフラットな世界観とイカした音楽の融合が素晴らしかった。

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.4

大傑作。こんなに人間的なリアルを描写したピクサー作品はあまりないのでは…

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