のははさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

明日の夢があふれてる(1964年製作の映画)

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「これ一生続いてくれ」と思っていたらまさにそういう終わり方をしてくれてガッツポーズ。映画では、世間は狭ければ狭いほど面白い。


・全落連と全学連

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

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響かなかった。興味をそそられたのは医師が冗談で提案する「記憶喪失の患者に火炎瓶持たせてデモに参加させる」というアイデア。

アンビュランス(2022年製作の映画)

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すごすぎる。
ベイの面白さは、物語がミニマルであるほど浮き立つ。序盤こそカメラワークは控えめだが、高級車の前でウィルとダニーが口論を始める辺りからカメラは徐々にぐるぐると回り始め、強盗開始と共に急転直
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

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嘘発見器の場面、死後の世界を信じた老夫婦の末路、エズラに逆らうことの恐怖、それにタロットカードによって決定づけられたスタンの運命という要素に加えてエノクとピートから受け取った古書を登場させた点が優れて>>続きを読む

銃撃(1967年製作の映画)

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西部劇の幹だけを残して枝葉をそぎ落としたような映画。特にミリーパーキンスが素晴らしすぎる。この空虚さは、人物に最小限の設定しか与えられていないからこそ生まれるのか。
演出の基本スタイルとして、コリーだ
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泳ぐひと(1968年製作の映画)

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くどすぎる編集でどうにかしようともがく前半が退屈だったが、ネッドの現状が明かされるにつれて面白く。自宅の外観にはゾッとしたし、このエンディングのためなら退屈な90分を過ごす価値はある。

デンジャラス・チェイス(2019年製作の映画)

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設定は嫌いになれない。Abductionものなわけだが、気の流れとか黄金の羅針盤とかいうアイテムが出てくるのが面白いし、ベトナムが舞台になっているのも新鮮味。


・フリーガイと同じ、反射を使ったトリ
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真夏の素肌(2014年製作の映画)

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「ヤッた宣言」ほど、映画で見てていたたまれない気持ちになる描写もない、そこ以外は中々面白い。キリルと初めて関係を持った翌日から、サーシャが一気に子供じみて見える辺りなど。単純な設定が良い。


・終盤
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ファイブ・イージー・ピーセス(1970年製作の映画)

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すんばらしい。なんと言ってもカレンブラック。ハイライトはお高くとまった老婆の退屈な話の最中に轢死した猫の話をぶっ込んでくる場面。ボーリングなんかも良かった。


・一言も発さない痴呆症の親父に対してだ
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さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)

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エンディングの切れ味の鋭さが良かった。別れの言葉もなく、振り向くことせず愚痴を言って終わる。


・ナンシーアレン出演、お美しい
・タクシー運転手役はカメラマンのマイケルチャップマン
・海軍士官役でマ
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アーフェリム!(2015年製作の映画)

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傑作。ファーストカットから『皆殺しの天使』を連想したが、まさにブニュエル的思考の映画だった。他に近い映画で言うと、意外と『スターシップ・トゥルーパーズ』なんかだろうか。
たまに低予算映画で用いられる手
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ザ・バウンサー(2018年製作の映画)

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かなりおもろい。


・携帯にはたった一人だけ登録されている。スパイを疑い電話をかけるとそれは娘だった、の場面良すぎ
・「生き残った者から雇う」の直後いきなり乱闘はじまるのおもろすぎ
・「もうすぐ帰る
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デモリションマン(1993年製作の映画)

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おもろい。ウェズリーみたいなやんちゃで無茶苦茶な悪役の方がスタローンは映えるのかもしれない。発光棒という謎アイテムなんかが出てきたり、最後には発光ガトリングガンまで、電気関連のアイテムには事欠かない映>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

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病んだ傑作。ピーターウィアー作品だということは忘れがち。
偶発的な事故(シーへヴンを覆う部品の一部が落下/死んだはずの親父闖入etc)をカモフラージュしたり、真実を伝えようとしたシルヴィアを統合失調症
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

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さいこう!
双眼鏡をのぞいたりコンタクトレンズに内蔵されたカメラを覗いたりといった窃視症的なバットマン/リドラーの陰湿な仕草が、リドラー模倣犯たちが覗き込むライフル・スコープに行き着いてしまうエンディ
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パニッシャー:ウォー・ゾーン(2008年製作の映画)

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めちゃくちゃに面白い。宗教的色合いが濃いのは監督の趣向なのか元々原作が持っているものなのか。レクシーアレクサンダーの2010年の作品は宗教プロパガンダ的な映画ぽいが。
終盤の見せ場を結構長めにとってい
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ブレイド2(2002年製作の映画)

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ウェズリー最高じゃ~どの所作を抜き出しても画になる。デルトロはそういうディテールの人だと思っているので、苦痛の館のくだりが一番盛り上がる。背中を切り開いて快感を得ている人とかね。レーザーポインターの場>>続きを読む

ゴースト・オブ・マーズ(2001年製作の映画)

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マイベスト。アイスキューブ力(りょく)!。
ボバフェット第二話はやっぱり参考にしてそうだ。砂漠/デューンシーのど真ん中で故郷の海を回想させたり、大列車強盗したり。火星人の集合的記憶にアクセスするくだり
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

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かなり退屈に見たがエルナン?の設定には唸る。全知全能ではない所が面白く、Kick the Machine Filmsの意味合いも少し分かった気になる。田舎にいたエルナンの特殊能力には、都会エルナンの膨>>続きを読む

異物 -完全版-(2021年製作の映画)

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「消滅」の田辺桃子さん演ずる異物は見応えある。「適応」のオフビート感も笑えるが、好きなのは「増殖」。異物なのだから、当然意思疎通なんてとれっこないのだ。指を合わせるといきなり発光して消えてしまうアイデ>>続きを読む

うたうひと(2013年製作の映画)

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民話は「誰が話すか」も重要な要素。もちろん内容も大事だが、みなが自分の知る民話を持ち寄るお茶会はステキやったな。内容が類似していても、誰が話すか・いつ話すかによって意味は異なる。それが「口承」。>>続きを読む

なみのこえ 気仙沼(2013年製作の映画)

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津波を目の当たりにした人と、町民に避難を呼びかけていたため津波そのものを見たわけではない人(その後の瓦礫の山は目にしている)とでは、帰村率が異なるそう。これは考えも付かなかったな。
濱口が回想を用いな
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なみのおと(2011年製作の映画)

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ドキュメンタリー映画にしては珍しいカメラの主張の仕方。意外と、ロズニツァの映画を見てるときのカメラの感覚に近いのかも?「対話」というだけあって、製作者側(濱口・酒井)も被写体と同じサイズで切り取られて>>続きを読む

バッドボーイズ(1995年製作の映画)

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もっと下品に。話がまったく入ってこなくてうける。
エタノールを載せたトラックでカーチェイスする場面が一番見れた。

悪魔の往く町(1947年製作の映画)

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放電場面が何より素晴らしい。これも脚本が良い。ウイスキーの瓶を取り違えてしまったことで自責の念に苛まれる辺りが面白い。
「人間が一番恐い」とは言いたくないが、幽霊現象を偽装する場面などはガチだ。これは
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ミミック(1997年製作の映画)

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煮え切らない。無垢な子供は使いようによっては良い味が出るが(『惑星アドベンチャー』とか『不思議の国のアリス』とか)、今回はあざとさが目に付き、悪手。


・ユダの体の部位がハンドクリームみたいになる
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

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すばらしい。巷間で言われるように特殊メイク技術もすごいが、脚本の出来も高級。チェンジリングものや、虐げられた部族ものの粗筋を踏襲しつつ、現代の小児犯罪やブラックマーケットを絡ませてくる辺り非常に上手い>>続きを読む

マザーズ(2016年製作の映画)

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好き。ジャンル映画との距離の保ち方が好きなのかも。エレナは夢の中で(変性意識下で、といった方が正確?)赤ん坊の死体を見ても一切驚く素振りを見せない。これが本作の倫理であり他作品にはない個性。自然は恐れ>>続きを読む

Portret(原題)(2002年製作の映画)

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労働者のポートレイトを淡々と提示してゆく。ペドロコスタやストローブ=ユイレの被写体への姿勢を思い出す。何の仕事をしている人か一目瞭然の人もいればそうでない人も。


・川

The Halt(英題)(2000年製作の映画)

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人の寝る顔。厭世的や。もうだって一生起きたくないんでしょう。新聞を顔にかけて眠るおばさんが、1度目を覚ますもすぐに再び眠りにつく所作にグッと来た。

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

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ライランスの恐い大統領呼び出し→ディカプリオに対して静かにキレ→テレビの前の観衆に訴えかけるディカプリオ(ここも良い)→ブランシェットに幻滅されるディカプの一連のシークエンスが圧倒的に素晴らしい。特に>>続きを読む

フェノミナ(1985年製作の映画)

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傑作。出色の出来。場面レベルで『インフェルノ』のホットドッグ屋に優るかと言われたら難しいが、とにかく物語の進み方が融通無碍。異様なのだ。全てを解決するのは猿か、虫か。


・音楽良い
・これも夢遊病的
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