Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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ALOYS/アロイス(2016年製作の映画)

1.2

撮り方を工夫してるのは伝わるけど、ストーリーの薄さを隠しきれてない。

サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.6

移動をゆっくりと撮った作品。とにかく人が歩くシーンを長回しする。

そう聞くとまるでロードムービーのように聞こえるけれど、実際はその反対で登場人物はどこにも行かない。どこにも行けない、という方が正しい
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ファミリー・ネスト(1977年製作の映画)

3.4

家があればすべて解決する。家が無いことで様々な問題が同時多発的に生じて、それぞれが愚痴を言い合い、傷付け合う。

たったひとつの問題で、ここまで歪みを描けるのは素晴らしい。

テリファー(2016年製作の映画)

1.0

ベタな展開ばかりで2016年の映画とは思えなかった。スプラッターとしても新しくないし、キャラクターとしてもポリシーが感じられなくて面白くない。

ダムネーション 天罰(1988年製作の映画)

4.8

“どうしようもない”ことってある。

本作は、行き詰まった生活を送る人物がそこから抜け出そうとする物語である。けれども、そこに絶望の香りはしないし、かと言って希望の味付けがされているわけではない。
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ザ・セル(2000年製作の映画)

1.0

設定に溺れてて、ふわふわしたストーリーになってる。本物の人間が存在していないように、心というものが見えなかった。

ディープ・ブルー(1999年製作の映画)

1.5

ちょっと丁寧に作りすぎかな。

もっとサメを出していいし、演技下手でいいし、ご都合主義的に殺されていい。

ANNA/アナ(2019年製作の映画)

1.0

すごい雑な作りだった。もっと綿密なリュック・ベッソンを観たい。

マジカル・ガール(2014年製作の映画)

1.0

ありきたりなストーリーだし、脚本ありきで物事が進んでるように見えて不自然。

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

1.3

哲学的前提が弱いし、ビジュアルを活かしきれてない。序盤の引き付け方は上手だったと思う。

冷たい水(1994年製作の映画)

3.9

自分の心が冷たい水のように痛く刺さるのが分かる。自分でも正しいのか分からないけれど、冷たい水に手を入れたらすぐに引くように、衝動的な行動に出る。

若い頃、直接的な手段を用いて逆に自分を傷付けてしまっ
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キッドナップ・ブルース(1982年製作の映画)

1.3

芸人タモリを上手く使えてなかった。

旅館の宴会に紛れ込んででたらめな歌を歌うシーンだけは、タモリらしさがあって面白かった。

新宿泥棒日記(1969年製作の映画)

1.4

葛藤や反抗というよりも、その行為自体に憧れて無理矢理に溺れてる感じがして好きになれなかった。

田園に死す(1974年製作の映画)

3.0

映画を撮るのが上手すぎる。カメラワーク、カット、ライティング、音楽、ファッション、メイクが前衛的。

哲学的前提が好きではなかったけれど、寺山修司が自分自身を救うための表現という感じは良かった。

血のお茶と紅い鎖(2006年製作の映画)

2.3

嫌いな世界観じゃないけど、もっと複雑なストーリーとグロテスクなものを期待してた。

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.5

こういうのを難解な映画と呼ぶのかもしれない。

一つの事柄について言及するのは、それほど難しくない。愛とは何かとか、自由でいることについてとか、家族の在り方とか、向き合う方法とか。

けれども、それら
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.4

重要なのは原因ではなく、現在迫られている状況での選択である。

不条理と思える状況に陥ると、人は原因やきっかけを探そうとする。何故こうなってしまったのか、どうやって切り抜けようかと。

けれども、原因
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

2.4

ほとんど1人で作ったという狂気。別段、ストーリーの面白さがあるわけではないんだけれど、その作家性に圧倒された。

ディストピア、グロテスク、コミカルのバランスが取れていて観やすかったけれど、どこかに振
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人形舞踊の夢(2017年製作の映画)

2.7

夢を映像化しただけのように見える。夢のように理解できなくて、夢のようにあっという間だった。

理解するのではなく感じることが大切なのか。

Love Letter(1995年製作の映画)

1.0

ファンタジーのようになってしまうのは、葛藤や寂しさのような陰影を否定してるように見えるからかな。

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.2

実名と匿名を描く。

「実名は良くて匿名は悪い」という単純な二元論ではなく、人は両方を使い分けてるということ。「表と裏」と言ってもいいかもしれないし、「本音と建前」と言ってもいい。

なんて言うにせよ
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Summer of 85(2020年製作の映画)

4.6

「どちらかが先に死んだら、残された方は墓の上で踊ろう」

そのためだけに作られたと言ってもいいくらいに、墓でのダンスは美しかった。法律も、道徳も、社会も、大人も、嘘だと言うように。

自分だけが特別で
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危険なプロット(2012年製作の映画)

4.1

芸術を信じてるのが分かる。

小説の続きのために、法律も無視して、倫理も置き去りにする。教師と生徒という関係から外れて、ただ芸術だけで繋がってるのが美しい。

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

3.1

ハウルの繊細さが好きだし、マルクルは可愛くて癒された。

ソフィーの鈍感さが好きじゃないし、カルシファーは言われてるほど可愛くなかった。

サラブレッド(2017年製作の映画)

1.0

女子が2人になると狂信的になるのは、たまらなく好きだ。『ひなぎく』や『小さな悪の華』のように。

しかし、本作は綺麗なカメラワークや知的な会話でその狂信性を隠蔽しようとしてて、何がしたいか分からなかっ
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ア・ダーティ・シェイム(2004年製作の映画)

4.2

良識よりも多様性が大切だ。

自由を”性の解放”で表現しており、それに反対する人々もいて、自由の煩わしさもまとめて描いているのが良い。

汚物崇拝者は、他人が鼻をかんだティッシュを頬張る。幼児プレイに
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殯の森(2007年製作の映画)

1.0

すべてが嘘くさい。

新しい価値提供もないし、ストーリーに合わせて人々が動いたり喋ったりしてるし、カメラワークもライティングも狙いすぎてる嫌いがある。

アニミズムは、アピチャッポンに任せておこう。

フィアレス(1993年製作の映画)

1.0

事故を契機に価値観が変わることが好きじゃない。現象よりも表現に価値を置きたい。

あとは、周辺の人々をわざとらしく描きすぎてるのも入り込めない理由である。

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(1975年製作の映画)

3.9

中途半端を肯定する作品。

性別性も、場所性も、曖昧。セックスも、暴力も、未熟。愛も、嫉妬も、不慣れ。

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.5

彼の狂気に混乱しながらも、心には癒しのようなものがもたらされた。

なぜそのような感情になったのか、いまいち説明できないけれど、そこには共感に似た何かがある。

世の中の間違った認識を、ふたつも否定し
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マルチプル・マニアックス(1970年製作の映画)

4.7

“マトモ”の意味を知らない。

ゲロを食べる男、ポルノ写真撮影、脇フェチ、ゲイ同士のキスを披露する見世物小屋の変態一座。

ディヴァインは、キリストの受難と平行して、教会でロザリオを玩具にしてセックス
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悪魔の毒々モンスター(1984年製作の映画)

1.5

アメリカン・コメディの枠を抜けてない、という印象。

自転車に乗った子どもを轢き殺すのはちょっと面白かった。

いのちの食べかた(2005年製作の映画)

1.7

一点透視図法が気に入らなかった。不必要な演出が多いように感じた。生産者の不味そうな食事シーンが挿入されるのは、何だか面白かったけど。

「命は尊いし、死は悲しい」という前提のもとに作られているため、新
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フロッグ(2019年製作の映画)

1.0

どんでん返しを狙いたいなら、前半をもっと綿密に描くべきだ。

あんなに意味深な撮り方をしてたら、世界観に入り込むというより、答え合わせを待ってる状態になってるから、どんでん返しに驚かない。