Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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欲望(1966年製作の映画)

4.7

主観的信仰が無ければ、客観的事実に振り回され続けることを教えてくれる。

すべての事実を集約することは、現実的に不可能である。ということは、事実として無い部分を推測で埋める必要がある。それでは、客観的
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(1961年製作の映画)

4.2

相手が自分を愛してないと気付くよりも、自分が相手を愛してないと気付いたときの方が悲しい。

繊細で、曖昧で、無意味で、反抗的。それを肯定してくれる映画があるから、人は救われる。

情事(1960年製作の映画)

4.0

この映画の主人公は、失踪したアンナだったのではないか。前半に姿を消してから最後まで出てこないのだけれど。

失踪してからは、その彼女の空虚な心がどのように作られてきたかを見ているようだった。

「話し
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アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

2.5

遊園地で年寄りが酷い目に合う。差別、虐待、迫害。

本作のような年寄りの扱い方について問題提起するのは大切だと思う。日本でも年寄りを排除しようとする議題は多い。自動車運転、選挙、年金など。

しかし、
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

3.4

ゾンビ作品の記念碑的作品。

現代ゾンビの原型である。低い知能レベル、ゆっくり歩く、人肉を求めて彷徨う、少しでも噛まれた死ぬ、脳天を撃つと殺せる、という設定を作った。

それも素晴らしいけれど、ゾンビ
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秘密と嘘(1996年製作の映画)

1.5

家族の在り方についての新しい発見もないし、秘密や嘘についての新しい価値観もない。

このテーマは映画にしなくても多くの人が信じ込んでるのだから、その反対の価値観を提示してほしい。

役者の演技だけは良
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シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

1.0

説明的で入り込めなかった。

無秩序な社会なんだから、もっと荒々しく描いて欲しい。彼らのエネルギーが抑えられてるようだった。

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

1.0

彼のルックスに頼りきって、何の工夫もない薄っぺらい撮り方だった。

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

1.1

何かをモチーフにしたとしても、そうじゃなかったとしても、表現したいことが無さすぎないか。

無駄なカットが多くて退屈だし、羊人間を活かしきれてないし、ただ雰囲気で押してるだけで中身はない。

アダが可
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生きる(1952年製作の映画)

2.0

こういうのは必要な映画だと思う。個人的にはまったく響かなかったけれど。

これまでに”生きる”ことを考えさせられる作品を多く観てきたからかもしれない。

ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている(2021年製作の映画)

3.0

ビリー・アイリッシュを好きな人のための映画としては良かったと思う。やっぱり彼女の音楽は最高だった。

ライブを観ているような心地良さ。『世界は少しぼやけている』というタイトルも素敵だ。

ただ、映画と
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卒業(1967年製作の映画)

3.6

冒頭のダスティン・ホフマンの絶望的な表情が完璧だった。

完璧な絶望的な表情というものが存在するなら、本作の冒頭のダスティン・ホフマンの表情がそれに当たるだろう。

そんな彼がどんな行動を取っても違和
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乙女の汚れた裸(2013年製作の映画)

1.2

もっと丁寧に描いてほしい。

妄想への逃避は悪くないと思うけれど、だったらもっと深く耽って良かった。

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

1.3

B級映画は、もっと真面目に撮った方が面白くなる。そもそもが安っぽいのに、コメディタッチにするとわざとらしくなって冷める。

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

1.6

好きじゃない方のPTAだった。

『ブギーナイツ』と同じ種類のコメディで、新しいものがない。どちらかというと、PTAのテクニックを見せられてるようで退屈だ。

優れた映画作家として、哲学的前提のある映
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

1.9

グザヴィエ・ドランは、もっと繊細で大胆なはずだ。そこが大好きだった。

本作は粗雑だ。ストーリーも展開がありきたりながら、会話がとてつもなくつまらない。テーマは悪くないし、後半に繊細さが少しだけ顔を出
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若者のすべて(1960年製作の映画)

1.9

誰にも共感できないし、”家族”というものが好きじゃないし、今観ると新しい発見はなかった。

ただ、フレーミングやライティングは上手だと思った。

赤い砂漠(1964年製作の映画)

4.9

不安という概念を、完璧に捉えている。

「なぜ不安になるのか」を描いてるわけでもなく、「どうやって不安を解消するのか」を描いてるわけでもない。ただ、純粋な不安があるだけ。

それは彼女と世界の隔たりを
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

4.3

愛を求めるけれど、愛に縛られる。

殺人を犯してエレベーターに閉じ込められる者、待ち合わせ相手を探して街を彷徨う者。もう一組は、相手に振り回されて犯罪に巻き込まれる。恋人と幸せになりたいという願望によ
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ピアニスト(2001年製作の映画)

4.0

彼女の性的嗜好が、孤独的で共感できる。

「歪んでる」「変わってる」「狂ってる」と突き放され、”ふつう”を押し付けられる。

抑圧されていなければ表現なんて存在しないと言っているように、『ピアニスト』
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リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

1.0

最初のわざとらしい演技から嫌いだったけれど、それがずっと続いた。

耳に残るは君の歌声(2000年製作の映画)

1.0

短絡的で、御涙頂戴だった。キャスティングも下手だったと思う。

スリーピー・ホロウ(1999年製作の映画)

1.0

ティム・バートンならファンタジーでも観れてたのは、そこに哀愁があったからだと気付いた。本作にはそれがない。

ラスベガスをやっつけろ(1998年製作の映画)

3.0

“獣と化せば人間としての苦悩から逃れられる”、というオープニングの言葉の通りにとにかくドラッグで飛びまくり、何もかも投げ出す。

だから終始ラリってるんだけど、それが幸せそうじゃなくて、悲壮感を漂わせ
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忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994年製作の映画)

2.0

高岡早紀のおっぱいと六平直政のTバックのコントラストが美しかった。

オープニングの『カルミナ・ブラーナ』も最高だった。

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

1.5

観やすい代わりに、重さや深さを毀損している。

シリアスなストーリーに多めのコメディ要素を入れたり、カット割りを多くしたり、ラストをわざとハッピーエンドにしなかったり、と心に響くものはなかった。

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

2.2

マーティンの攻撃的な行動のひとつひとつに、これまで虐げられてきた哀しみが詰まっている。

自分を受け入れてくれない社会を攻撃するのは当然のことだと思う。マジョリティは、そのことを理解した上でマイノリテ
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わたしを離さないで(2010年製作の映画)

1.3

原作よりもかなり軽く感じた。もっと映画的表現をしなければ、映画化する意味がない。

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

3.6

4人のそれぞれの寂しさを描く。

神(愛)の不在を知りながらも、それらを求める態度は人間らしくて良かった。

信じることの脆弱性を描くのと同じように、信じることの堅牢性も少し描いてほしかった。最後の台
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ヘアスプレー(2007年製作の映画)

1.0

葛藤がなくて好きじゃない。

コメディとしても「こういうの面白いでしょ」という押し付けが無理だった。

アカーサ、僕たちの家(2019年製作の映画)

3.4

利便性という暴力。

現代社会は利便性と引き換えに、自然な暮らしを放棄している。責任、不安、競争などのあらゆるプレッシャーを受ける。

社会参加しない生活の是非は置いておいて、この生き方を選択できない
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

1.0

中途半端な厨二病感がダサかった。もっと振り切ってくれた方がいい。

ラストエンペラー(1987年製作の映画)

2.0

王族の物語は往々にして入り込めない。行動や思想が、想像の範囲から抜けないからだと思う。

フローズン(2010年製作の映画)

1.6

極寒のリフトに取り残されるという設定は良いけれど、パニック映画として新しいものは何もなかった。

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

3.1

合唱コンクールのシーンが強く心に残っている。悲しみを表現するのはあのシーンだけで充分なくらいに。