ソニこうさんの映画レビュー・感想・評価

ソニこう

ソニこう

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.8

★セリーヌソン監督によって描き出される映像美。…その一つひとつが、観る者の心を清める。

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ストーリーとしてはある程度予想がつく。起承転結もそこまで大きく
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市子(2023年製作の映画)

3.2

◎最高すぎる序盤。けれど、徐々に尻窄みに…。

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「これは絶対好きなやつやん」…そう感じさせる序盤。なぜ主人公の市子は、幸せ絶頂期に姿を消したのか。プロポー
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ズートピア(2016年製作の映画)

4.0

★「夢は諦めなければ叶う」というありきたりすぎるメッセージが、こんなにも心を刺してくるとは。

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本作の主人公は、うさぎ。彼女は警察官になる夢を叶えるべく、
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.7

★感情に正直に生きることの豊かさ。

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若かりし頃のジョニーデップとレオナルドディカプリオの共演だけでも一見の価値はある。特に知的障害を持つ青年を演じたディ
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美女と野獣(2017年製作の映画)

3.3

◎ダンスシーンの美しさ。夢見心地の演出。

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幼少期に胸をときめかせながら見たアニメ版の印象が強すぎて、かなり期待値を上げて見てしまった。フラットな評価が
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ライフ・オブ・デビッド・ゲイル(2003年製作の映画)

3.7

★強烈な想いと葛藤が、この世界をつくってきた。

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映画を見るうえで大切にしていること。それは登場人物の行動の背景を読み取ること。

「なぜその人はその行動
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天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

3.5

★爆発力満点の讃美歌が、多くの人々の心を鷲掴みにする。

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ギャングに追われた主人公がたどり着いたのは、修道院。そこに身を隠すことになったのだが、ガチガチ
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.8

★あなたが孤独になったのは、同じ孤独を抱えて苦しんでいる誰かを救うため。

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孤独を感じるからこそ、人に優しくできる。痛みを知っているからこそ、その痛みに
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白雪姫(1937年製作の映画)

3.5

★至るところに散りばめられたユーモア。全てのキャラクターを愛おしく思う、多幸感。

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ディズニーが初めてつくった長編アニメーション。その制作過程をウォルト
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英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.5

★エンターテイメント性ゼロ。

だけど伝わる、強烈なエネルギー。

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アカデミー賞を総なめにした本作。映画著名人も絶賛していたので見ることに。

前半・中
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.9

★大切な人との思い出をつくる。それが生きる意味なんだと思う。

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「生きた証を残したい」
「誰の記憶にも残らないまま死にたくない」
「自分の存在を忘れてほ
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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

3.2

◎主人公の心情の変化が読み取れなかった。

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皆さんのレビューや感想ブログを読むと、「なるほど!」と納得。ただ僕自身は見てるなかで主人公の心情の変化を読み
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塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)

3.3

◎王道ストーリーではあったが、映像美はさすがディズニー映画。

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ランタンのシーン。あれは綺麗だったなぁ。美しい映像の中にも、「夢に向かって一歩踏み出す恐
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

★優しさは、強さだ。

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優しさで溢れた映画だった。想像もできない苦しみを抱えながら生きている人がいる。そんな彼らを救うのは、飾らない優しさだと知った。
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.1

★存在してはいけない感情なんて、何ひとつないんだ。

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自分の感情を押し殺して生きていると、どれが本当の気持ちかわからなくなる。怒ってるのに笑ったふりをする
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壁を乗り越えて(2012年製作の映画)

2.6

◎バカらしさに振り切った一作。

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タイトルからして感動ストーリーを想像させる。ジャケ写も犬を抱えている男の姿。犬がいるということはもう涙必須である。

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レミーのおいしいレストラン(2007年製作の映画)

4.0

★"非常識な旅"こそが、人生を楽しませる最高のレシピだと教えてくれる良作。

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ネズミのレミーには夢があった。それは、パリの高級レストランの料理人になると
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.3

★たとえ報われない人生であっても、"生き様"は人々の心に刻まれ、永遠に生き続ける。

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「生きてる!」と実感するときってどんなときだろう。たとえば、大切な
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

★何でもない一日を愛する努力。

諦めなのか、あえて選んだ日々なのか。

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到底、"PERFECT DAYS"とは思えない毎日。主人公の平山さんは、この日
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.0

◎遊び心満載のマリオの世界観にノスタルジーを感じるものの、やや消化不良な一作。

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子どもの頃は任天堂ゲームのガチ勢でした。マリオのゲームもたくさんしていた
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.7

★ハラハラに圧倒される118分。

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これが今年100本目。仕事をしながら映画制作にチャレンジした一年、全く映画を見れていなかったかと思いきや3ケタに到達。
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.5

★終焉を迎える20代に、全力疾走する彼女の愛おしさ。

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人生に迷走する主人公は、夢も恋人もコロコロ変える。人生の締め切りが迫る、20代終盤。焦燥感にから
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.4

★血しぶきに、黒く染まる心。あまりにも暴力的で、あまりにも切ない復讐劇。

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目を覆いたくなるバイオレンス描写に、頭が痛くなる。愛する妻を殺された男の悲し
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.9

★あとどれだけの感動にめぐりあえるだろうか。

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美しい夜景を見て美しいと思えるのも、好きな人に想いを馳せて胸がときめくのも、人間だからできること。AIに
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インビジブル・ゲスト 悪魔の証明(2016年製作の映画)

4.0

★美しきトリックの連続パンチに、震えるラスト。

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本当に凄い映画を観たとき、決して笑える場面ではないのに、手を叩いて大笑いしてしまうことがある。この反応
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トーク・トゥ・ハー(2002年製作の映画)

3.7

★「別れは出会いの始まり」という真理を描いた、人間ドラマ。

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本作に登場する人物の多くは、何かしらの"別れ"を経験している。

その空白を埋めようと人々
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.8

★窮地に追い込まれたとき、「守りたい人がいるかどうか」で、その人の生き様は変わる。

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どんな綺麗ごとを並べる人でも、いざ自分が脅威にさらされると平気で他
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正欲(2023年製作の映画)

4.0

★正しく生きたい。ただ、それだけ。

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「多様性」の究極は「無関心」。けれど、人は無関心になれない。相互に繋がっていたいから。最大の苦痛は、孤独であることだ
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.7

★消せない過去。それでも未来に立ち向かわざるを得ない人間の虚しさ。

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取り返せない過去を思い煩い、それでも前を向かなければならない人間のやるせなさと、ひた
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.9

★こんなに笑える猟奇殺人映画は初めて。

過激思想が混じり合う、殺人コメディ。

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ヴィーガン(完全菜食主義者)たちを殺し、その人肉を肉屋で販売したら大ヒッ
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海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

3.5

★ひと夏の燃え上がる恋か、長い年月をかけて築かれる愛情か。

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僕は断然、後者派です。短期的な恋愛はしたくない。そう友人にいうと、あまり共感を得られません。
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しあわせの隠れ場所(2009年製作の映画)

3.5

★「出会いで人生は変わる」を実感させる一作。

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貧しく身寄りもない黒人青年が、ある家族と出会って人生を変えていくヒューマン映画。

かなりベタでひねりの
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.5

★ラストシーンまで集中して観ないと、本作の面白さは半減する。

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鑑賞後は、「まぁよくあるサイコスリラーですね」という感じ。むしろツッコミどころが多くてう
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新しき世界(2013年製作の映画)

3.8

★何度も迫りくる究極の2択が、狂わしいほどの葛藤を鑑賞者にもたらす。

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犯罪組織に潜入した警察官。本当の兄弟のように可愛がってくれるギャングと、コマのよ
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八月の鯨(1987年製作の映画)

2.5

◎何も起こらない。起こりようもない。静かで安らかな90分。

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老女姉妹のお茶目なやりとりは軽快で心地よさを感じたが、ただそれだけだった。

私は、"叙情詩
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.0

◎事実を淡々と見せていくストレートすぎる展開が3時間半続く。やや疲労が残る一作。

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マーティン・スコセッシ監督の映画は、『キング・オブ・コメディ』『タク
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