liさんの映画レビュー・感想・評価

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コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)

3.4


ダークな要素がしっかりホラー味強く、ビジュアルもこだわって作られてて見応えがあった。
これも良さの一つだけど、その世界に入り込みたいと思わないファンタジーの世界も珍しい。家族が対象だからか、現実味の
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.7

もっとコミカルなのかと思っていたら全然地獄だった。今まで本当のカオスを知らなかったのかもしれない…あまりに無慈悲で壮絶で、息苦しい。

とにかく物語の冒頭が最悪だった。個人的にあの空間が一番しんどかっ
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蛇の道(1998年製作の映画)

3.7

滑り込みで鑑賞出来た。面白かった。ジャケットがセンスありすぎるし、鑑賞後にも改めて思った。

85分じゃ短くて物足りないような、あの短さに淡々と詰まっているからこそ映える物語のような…とてもずるく、憎
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ロミオ&ジュリエット(1996年製作の映画)

3.4


水槽を隔てて見つめ合う二人、青白く光る水に紛れて泳ぐ二人。あんな風に、たった二人だけの世界なら良かったのに。

目が痛むほどの無数の蝋燭の火の中、愛しさと絶望、限りのない愛のやり場を失くした痛みの中
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

3.7

ガリレオシリーズはいつもコミカルさの中に不穏さが漂う雰囲気が唯一無二で魅力的だったけど、この映画は更に陰鬱で、独立しすぎている…。

純度百の自己犠牲がもたらすものは、いつだって破滅なんだと、痛いほど
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

-

公開時に劇場で観た。

後半に高まる不穏さが印象的だった。前半にファンタジックな世界を存分に楽しませてくれた後に、どんどん悪化していく世界の見応えが記憶に残ってる。
スクリーンで観ると圧巻の幻想空間を
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.2


知識が豊富だったり察しのいい方のレビューや考察を拝見したら、鑑賞中に自分が感じていたことが言語化されていてすっきりした。多面的な見方をして作品を咀嚼できる人は羨ましいな…。

ただこれもメタファー、
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エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.8


かなり好きな作風だった。どのシーンも脳裏に焼き付いて、一度観て終わるだけじゃ勿体無いほどの取り憑かれる美しい畏怖を目の当たりにした。

あんな風変わりな物語の中での演技を、あの少年たちにどう説明して
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オーディション(2000年製作の映画)

3.0


全然期待してなかったけど、Jホラー特有の大好物の要素が結構あってそれを味わえただけでも満足だった。
退廃的な空間の埃っぽさ、黴臭さ、それらによって誘発される、揺れ動く官能美。細く骨張った身体は、畳の
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ターミナル(2004年製作の映画)

3.9

友達と観た。かなり面白い。自分にはこういう作品がもっと必要かもなと実感した。

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)

3.5

でかい!大暴れ!大迫力!なのは面白くて楽しいんだけど、こういうハイテンション洋画特有のノリとかユーモアにシラけてしまうタイプなので、ぼーっと観て終わった。

スチュアート・リトル(1999年製作の映画)

3.5

猫たちの個性的なキャラクターと喋り、絶妙にリアルで癖のある動きが最高。
あくまでリアルの世界なのに、スチュアートの存在に疑問を持たずに話が進んでいき、世間も変わり者の家族として接する感じが独特の雰囲気
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0


生活に生まれる彩りとは、一体何か。
何処かに、何かの、誰かの影を見る。それを追ってみる。日常に潜む自然の影に目を奪われ、そこにとどまってみる。そのモノクロの影でも、生活の彩りになる。彼はそれを、生き
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御法度(1999年製作の映画)

3.6

戦場のメリークリスマスより先に観て、この監督の作品なら間違いなく没頭出来ると思わせられた映画。なので初鑑賞はかなり前。

松田龍平の妖艶で蠱惑的な美しさは内から出てるもので、惣三郎の役を担えるのはあの
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

-

KOTMが大好きでそっちは何度も観て何度も心震わせて泣いてたから、この映画はちょっと期待はずれで残念だった、、、
と言ってもKOTM、GODZILLA('14)、シンゴジぐらいしかゴジラ作品を観たこと
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スクール・フォー・グッド・アンド・イービル(2022年製作の映画)

3.7

面白かった!善と悪は紙一重なのが、皮肉たっぷりに表現されてる。

結局は二分されたどちらの属性も自己愛に溢れた人間くさい人物ばかりで構成されてるんだけど、neverの方が自己を強く持っていて、それが悪
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ダーク・アンド・ウィケッド(2020年製作の映画)

3.7

想像していたよりも本格派の悪魔系ホラー。
日毎起こる出来事は非現実的なのに、人物の感情や境遇がリアルな為に感情移入をしてしまって、怒涛の地獄展開に胸が痛くなった…。
悪魔に目をつけられた人物がどんどん
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.8


圧巻だった。夢想と現実を分ける境界線の限界を目の当たりにした。悲劇と喜劇が織り混ざった、生きる人間たちの壮大な舞台だった。

あの世界にベラはそぐわないような、むしろベラだけが相応しいような……異端
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

3.6

挑戦的で、切実で、余りに残酷。

ループしていることは、あながち現実でも間違っていないというのが何とも皮肉。当人からしたら終わりが見えないし、環境を変えてみようとしても、自分を変えようとしても、かけら
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.6

悍ましく、奇妙で、虚ろ。
あの出来事を神の恵みと言うのか、はたまた神の罠と恐れるべきか。いずれにせよ、人間が手を出していい領域では無かったのは確か。
ほぼ同じ構図が繰り返し使われていて、まるで定点でこ
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(1963年製作の映画)

3.7

丁寧に作られた人物像と対比して荒々しく不気味な鳥の猛攻が衝撃的で、パニックの間に挟まれる人間ドラマにおいても、鳥の行動に関しても、語りすぎない所に情緒が含まれてる感じがして、その塩梅に引き込まれた。>>続きを読む